「俺の体の一部にしてやる!」
CV:岸野一彦
登場話数:第39話「廻せ命のルーレット」
概要
バイオ次元獣の一体で、グレイが製作した中では最後の個体でもある。
その名の通り、大まかには猫の獣人ともいうべき出で立ちであるが、比較的生身の部分を残している左半身に対し、右半身は複数の人面の彫刻が浮かび上がり、目からもスコープが突き出ているなど、無機質なものとなっているのが特徴。
右肩には折りたたみ式のライフルが接続されており、特殊な弾丸を用いて狙撃した対象をチェスの駒の様な小型の彫刻に変えることができる。彫刻にされた者は時が経てば命を失い、完全な彫刻となってしまう。狙撃のみならず、猫のように俊敏な動きを活かした格闘戦も得意とし、その際ライフルは下向きに折りたたまれるようになっている。
作中での動向
ラディゲとの出撃を賭けたコイントス勝負を制したグレイは、自らのやり方でジェットマンを倒すと宣言して単身出撃、デート中であった凱と香をスナイパーキャットと共に強襲する。
後から駆けつけてきた竜達や、グリナム兵らも交えての乱戦が展開される中、スナイパーキャットはライフルによる狙撃を見舞ってブラックコンドル以外の4人を彫刻へと変化させるという大金星を挙げるが、残るブラックコンドルにはバードブラスターの一撃を食らって撃退されてしまい、グレイに至っては痛み分けながらも心臓部の回路を抜き取られるという失態を演じてしまう。
その後、凱とグレイの間で、彫刻となった仲間と心臓部の回路を賭けてのルーレット勝負が繰り広げられる中、スナイパーキャットはグレイが勝負を制した際に凱を始末する役目を任されるが、勝負はギリギリのところまでグレイが凱を追い込みながらも、土壇場のところで逆転負けを喫する結果に終わり、凱の勝利の立役者となったテトラボーイの文字通りの揺さぶりによって、グレイ達もろともカジノから放り出されてしまう。
この思わぬ事態を前に、変身したブラックコンドルを狙撃しようとするが元に戻った4人に阻まれ、已む無く自力で巨大化。ジェットガルーダとの巨大戦では一時は優位に立ちながらも、ガルーダバーストによる反撃でライフルを吹っ飛ばされ、無防備になったところをテトラバスターによって止めを刺されたのであった。
備考
デザインは野口竜が担当。右半身の人面状の意匠については、これまで撃ち殺してきた相手の顔とかそういうつもりだったのだろうと後に振り返っている。デザイン画稿では弾帯が左肩から斜めがけとなっているが、意図こそ不明ながら実際の造形では逆に右肩からの斜めがけに変更されている(メイン画像もそれに準じている)。
CVは当時の東映特撮の常連の一人でもあった岸野一彦が担当。前後の作品では複数の怪人を兼役していた岸野であるが、本作においてはこのスナイパーキャットのみを演じるに留まっている。
関連タグ
ベーダー怪物:『電子戦隊デンジマン』に登場する敵怪人の総称。野口竜がそのデザインの多くを手掛けており、前述した生身と無機質とで半々に分かれた身体などに、ベーダー怪物のコンセプトの一つである「生と死」の対比に通じるものがあるとの指摘もある
クウォータ星人ダゴネール ビバブー ハンタジイ:後年のスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する敵怪人達。いずれもスナイパーキャットと同様に、人間をフィギュアに変える能力の持ち主であり、このうちビバブー以外は登場エピソードの脚本を荒川稔久が担当しているという共通項も有している。
ハッカラスナイパー:12年後に登場する左目にスコープを持ったスナイパーライフルと黒い生き物(+α)を併せ持つ先輩合成怪人でこちらも狙撃対象者の姿を変える能力を持つ(ただし、こちらは人形ではなく怪人そのものに変えてしまう)。