概要
ゼオライマーとは、漫画及びOVA作品『冥王計画ゼオライマー』に登場する主人公ロボットである。原作である漫画版はいわゆるX指定もので、性描写が本題である。
このため、余程詳しくないと相当なギャップに直面する事になるだろう。
ゼオライマー(原作漫画版)
「重鉄神」「Gクラスロボ」と呼ばれる戦闘用巨大ロボットの中で最強の一体。その強さの秘密は超次元システムにあり、強力なエネルギー波「Dブラスト」で他のマシンを瞬時に蹴散らし、機体が破損しようがパイロットが粉微塵にされようがあっという間に自力で完全復元出来る。
超次元システムの起動方法はここではとても言えない(過激な性描写を含む)ので、本編で確認されたし。
実はもう一体黒い同機体が鉄神帝国ネマトーダの本部要塞で建造されていた。
もう少し詳しく説明すると、本機は超次元システムで無尽蔵のエネルギーを機体に供給して代謝させており、その状態から原子分解攻撃やデタラメレベルの自己修復能力等を行使している。また搭載武装自体は少なめだが、自己修復能力を応用して機体の補強をしつつの超怪力や高速2足走行(※高出力の動力炉とそれに耐えられる強度を有した躯体が必要)を発揮したり、無尽蔵のエネルギーの指向性を操作してバリアを張ったり原子分解を起こすエネルギー衝撃波(これを放つ際のポーズがメイオウ攻撃の元ネタになった)を放ったり等、機体の代謝能力と操縦者の発想を組み合わせる事で多彩な行動や攻撃が可能。
故に超次元システムが途切れてエネルギー代謝が止まってしまうと、ゼオライマーは旧式のGクラスロボ(機体自体は本編の14年前に建造された代物)に成り下がり最弱となってしまう。そこから、レプリカの次元ジョイント(※不完全な製法で作られた量産品で、機能劣化を起こす為定期的な交換が必要になる)を搭載していた当初は稼働時間が有限と言う弱点が存在していた。
これを克服するにはオリジナルの次元ジョイント(※完全な製法の元、世界で最初に作られたジョイントが該当)が必要になる。なお性質上、オリジナルと同等の性能を有する次元ジョイントは存在し得ない(作ろうとしても自壊してしまう)ので、これによってゼオライマーは量産が出来ない唯一無二で最強のロボット兵器と化している。
そしてこの、超次元ジョイントの対である超次元システム=異次元との連結部分こそが、ゼオライマーの“本体”である。……身も蓋も無く言えば、ロボットとしてのゼオライマーは超次元システムの端末、古い作りの“操り人形(マリオネット)”の如き存在でしかないのだ。
ただし“操り人形”に当たるゼオライマー自体は全く同じ個体を別に制作する事が可能で、前述した黒い同機体がこれに該当する。そしてこの個体同士が一次接触を果たすと機体同士がパイロットも含めて融合を開始、一つの機体へと統合される性質がある。
黒いゼオライマーの搭乗者(に成りすましていた制作者)はこの性質を利用し、秘匿していたオリジナルの次元ジョイントを搭載した当機で鉄神帝国ネマトーダに乗り込んで来たゼオライマーと組み合い融合をスタート。オリジナルの次元ジョイントを本来想定していた宿主に与えた上で自身は製作者の同位復元体と融合、かつて同士の裏切りにより失った『冥王の力』=ゼオライマーの所有権を取り返そうとするが…。
天のゼオライマー(OVA版機体)
詳細は天のゼオライマーへ。記事タイトルの表記はこちらを示す場合本来は略称である。
なおこの略称の関係上最近のスパロボから入ったユーザーは原作版とOVA版の設定を混同するケースが多い。
ゼオライマーX(新シリーズ漫画版)
原作漫画版の未来を舞台とした、『冥王計画ゼオライマーΩ』に登場するゼオライマー。
鉄神帝国崩壊から11年、赤子の姿にまで戻されたパイロットと共に姿を大幅に変えて帰還。
そして、さらに14年経った後、組織を再編し蘇った新鉄神帝国『ノイエ・ネマトーダ』と対峙する。
転生前の秋津マサキの仕業か、かつて機体内に在った『超次元システム』の中枢を本体から切り離し封印出来る構造となっている。
この内、本体の方は元のサイズより一回り小さい戦闘ロボ(Fクラス・鉄神)『Xダイバー』に偽装出来る機能を持たされている。超次元システム無しでは戦闘力の皆無だったオリジナルのゼオライマーと違い、Xダイバーにはシステム未稼働の通常動力時でも使える武装や火器を施されている。
一方、『超次元システム』の中枢は重鉄神サイズの大剣『メレクの鉾』と化しており、Xダイバーが手に持って振り回す大剣になる他、鉾とXダイバーを接続する事で異次元のエネルギーを用いた兵器“超次元砲”にもなる。
しかし、この状態ではまだ超次元システムの使用を制限している段階で、これが長時間続くとシステムの封印が解ける危険性がある。
そして、超次元システムが完全起動した時、Xダイバーの各部が重鉄神と同等のサイズに展開・伸長。背面パーツに変形したメレクの鉾と合体した真の姿『ゼオライマーX』へと変貌する。
オリジナルと同じ固有武装“Dブラスト”の他、メイオウ攻撃と同じ発射体勢で放つ全方位攻撃“Dインパクト”も使用可能。
元ネタは、幻となった『サンライズ版ゼオライマー』のデザインと設定をリファインした物。
機体名の“X”は『ゼオライマー改』の意味だと思われる(ギリシャ文字のχ(カイ)と改を引っ掛けている)。
また、メレクの鉾のメレクとは、クルド語で『天の使い』を意味し、更に鉾先のデザインを考慮して見ると、孔雀の尾羽に見えてくる。冥王に孔雀の要素があるのは、己の傲慢さにより冥界に落とされたと言う孔雀天使の伝説からだろうか。
類似関連メカ
イデオン:日本製ロボットアニメ史上最凶の巨神で対抗出来るのは虚無の皇帝位か?
レインボーセブン:アニメ版レインボーマンに登場するスーパーロボット。七人に分身したレインボーマンと合身する事で忽ちゾンビロボットと化す。原作版ゼオライマーと同様、レインボーマンが合身している限りは不死身。
サイコアーマー:サイコアーマーゴーバリアンに登場する究極のカスタムロボット。破壊されても瞬時に再生し、Vガンダムのボトムリムの対艦ミサイル化と同様、囮にして破壊させ、別な場所で再生する戦法も取れた。
真ゲッターロボ:ゲッターロボ號の原作漫画終盤に登場する禁断のゲッターロボ。ありとあらゆる物を取り込み再生する。
ジェニオン/ジェニオン・ガイ:第3次スーパーロボット大戦Zの主人公機。各部を変形してサイズアップした形態に変形する機能を持つ他、模倣元のライバル機より奪った動力機関によって次元のエネルギーを無尽蔵に取り込める様へなった。ただし当初は膨大なエネルギーを自在に扱う手段を持っておらず、後に同じ動力を持つ別機体の機能を移植する事で克服している。
またパイロットは男女の二人乗りだが、実は女性側が大きな役割を持たされていた事と、目的の為には悪魔の如き非道も辞さない製作者の思惑で『禁忌の力を奮う魔神』として生み出されていたと言う経歴を持つ点も類似する。……しかし最終的には、男性側の影響によりその境遇を克服・超越した存在へと進化を遂げた。