「どうだ、牛折神を使って我々外道衆を倒してみては?それとも泣いてシンケンジャーを呼びに行くか?それでもいいぞ」(第三十二幕)
データ
概要
フジツボのような、爆煙のような姿を持つアヤカシ。筋殻アクマロの4人目の部下で、『雷獣』伝承のルーツとされている。
たくさんのフジツボ(あるいは火口)が集まってヒト型になったような姿。
そして得物は峰の部分が鳥の翼のような刀身をした「深淵稜堡刀(しんえんりょうほとう)」。
全身の穴からは灼熱の火炎弾を放つことができ、あらゆる方向へ自由自在かつ無尽蔵に乱射する。ハッポウズが火炎弾の弾幕を張った周囲は、瞬く間に焼け野原と化して何も残らない。
その光景はあたかも凄まじい落雷が落ちたかのようで、これが雷獣のルーツとなった。
仮にこの火炎弾の嵐を潜り抜けて懐に入る事ができたとしても、恐るべき切れ味を誇る「深淵稜堡刀」で攻守共に隙が無く、倒すのは容易ではない。
荒々しく暴力的な性格だが決して力任せの脳筋ではなく、主君であるアクマロに対しては深い忠誠を誓っており、策謀も張り巡らせる有能な人材。元々アヤカシは仲間意識が希薄で、忠誠心という概念もほとんど無い。そんな中で明確に忠義を誓うハッポウズは珍しいタイプと言える。
劇中では「禁断の力」とされる牛折神を手に入れるべく、榊原藤次の孫・ヒロを唆して封印を解こうとした。
活躍
第三十二幕「牛折神」
「禁断の力」とされる牛折神を入手するべく現世に侵攻。シンケンジャーをナナシ連中と共に迎え撃ち、火炎弾を放って撤退する。
第三十三幕「猛牛大王」
その後、腑破十臓と薄皮太夫の援護もあり、牛折神の内部に侵入する。
しかし、榊原ヒロのモヂカラによって牛折神を沈静化された事に気を取られた隙を突かれ、スーパーシンケンレッドの真・火炎の舞を喰らって敗北する。
その直後、「こうなれば、牛折神ごと潰してやる!」と叫びながら二の目となって巨大化。
入手に失敗した牛折神の破壊を目論むが、牛折神が侍変形したモウギュウダイオーに圧倒された末、猛牛大回転砲を受けて爆散した。
しかしハッポウズもまた先のドクロボウ、クグツカイ同様、アクマロの真の目的をドウコク達に悟らせないための囮役。だが彼の活躍のおかげでアクマロの計画はまた前進した。
余談
名前の由来は発砲+頭(ず)。
現代の伝承に於ける『雷獣』とは雷と共に落ちて来る獣のような化け物らしく、ハッポウズが暴れた後の焼け野原にいた様々な獣の傷ついた姿を化け物と見間違えたことがそのルーツになったとされる。
なんだかものすごく無理がある気がするが、暗い夜道でただの木の影や些細な物音、動物でもお化けに見えたりするように、妖怪の言い伝えとは大抵見間違いを恐怖心が増幅したものだったりする。そういうものなのだ。
雷獣をモチーフにした怪人はこのハッポウズが初である。
彼が登場した第三十二、三十三幕ではシンケンジャー側の最終戦力とも言うべき牛折神が登場したが、同時に『電磁戦隊メガレンジャー』のDr.ヒネラー役の森下哲夫氏がヒロの祖父・榊原藤次役としてゲスト出演している。
火山をモチーフにした怪人は『五星戦隊ダイレンジャー』のザイドス少佐以来である。
声を演じた稲田氏はスーパー戦隊シリーズの常連であり、『炎神戦隊ゴーオンジャー』にてエンジンバンキを演じており、同シリーズへの出演は3年連続となる。また、翌年の『天装戦隊ゴセイジャー』では衛星のターゲイトの声を担当した。
海外版「パワーレンジャー・スーパーサムライ」では、クラスターという名前で登場。甲殻類亜種を意味するcrustaceanからちなんだネーミングと思われる。
原作では前後編なのだが、1話に集約したためか前半は終始巨大ムーガー(ナナシ連中)に指示を出しているだけでパワーレンジャーと戦っておらず、得意の火炎弾も巨大化戦でしか使っていない。また、腑破十臓ことデッカーや薄皮太夫ことダユウの力を借りず、自力でブルゾード(牛折紙)に乗り込んでいる。
関連タグ
侍戦隊シンケンジャー 外道衆 アヤカシ(シンケンジャー) 雷獣 炎属性
バクガメス:似た様な能力を持つポケモンだが、弾を発射出来るのは甲羅を背負った背中だけ。
タラスク:灼熱の糞を広範囲に撒き散らすという、ハッポウズと似た能力を持つ怪獣。
シュバリアン:同年の仮面ライダーに登場した中の人繋がりのライダー怪人。
ドリルバンキ:昨年度のスーパー戦隊の同話数&新型ロボの初陣となる回に登場した戦隊怪人。