概要
星空界に登場する惑星の1つ。
ララの故郷・惑星サマーンへ向かう道中、予期せぬトラブルで急遽立ち寄る事となった本編第7の惑星であり、道中ショウフワックセイでスターロケットに密航していたヤンヤンの故郷でもある。
惑星といってもその実態は宇宙に浮かぶ巨大な水の塊であり、現実世界での宇宙ステーションの実験映像としてよくTVで流れる「無重力空間で水を取り出すとボールのようになる」というアレの超巨大バージョンである。
この巨大な水球の中には無数の海棲生物が住んでいる。「海底」に属するところは存在しないが土や岩の塊も浮かんでおり、サンゴなどはそこに自生している。
また、シアンとマゼンタの魚群が惑星を司る巨大水球から宇宙空間に飛び出て輪のように周遊してまた水球に戻っていく様子も確認できる。これらの魚は宇宙空間でも生存可能な生態であるようだが、あくまで惑星の周囲のみを遊泳していることから、生活圏内としては水がないと生きていけないようだ。
この巨大な水球の中には所々に小さな気泡が混じっているのだが、水球自体が惑星規模なので実際は気泡はかなり巨大な空間である。気泡の中は少量の水と土、そして大量の空気が内包されているのだが、水は海を、土は島を形成し、空気は大気を形成している。つまり一つ一つの気泡が宇宙コロニーのような小世界として成り立っているわけだ。そして気泡ごとに独自の生態系が作られてもいる。
住人
やはりというか、住人は全て海棲生物をモチーフとした外見である。
魚やイカやタコやカニやヤドカリの姿をした住人たちが同じ街で仲良く暮らしている。
なお、住人たちの街は全て気泡の中の陸地に作られている。つまり魚だろうがイカだろうがタコだろうが陸地で生活しているのである。なお、魚型の住人は足は生えてないが直立して器用に移動する。
一方でヤドカリ型のプルルン星人であるヤンヤンが「へんしんじゅ」(後述)を所持していたことと、生身で水中に出ようとしなかったことから、陸地に適応した代わりに海中で呼吸できる能力を失ったのではという可能性の指摘もされている。(実際に現実の地球でのオカヤドカリは貝殻に空気を溜め込むことで海中でも一定時間の行動はできるが、海中での呼吸自体はできない)
なお、プルルン星の海には知的文明を持たないただの海棲生物なら山ほど生息している。
作中に登場したプルルン星の住人
※フレアはプルルン星の住人だが、出自はプラズマ星出身であり海棲生物をモチーフにした外見ではない
へんしんじゅ
プルルン星の住人が使用する特殊なアイテム。その名の通り「変身できる真珠」を表す。
かばん語なので漢字では表しにくく、字幕放送では平仮名表記となっていた。
この真珠を身につけて強く願うと自分の姿を異なる姿に変えることができる。
レインボー星人の変化の術は見た目を変えるだけだが、へんしんじゅによる変身は生体構造そのものが変化する。例えば羽を生やした姿をイメージすれば本当に空を飛べるし、筋骨隆々の姿に変身すれば本当にその通りの力を得る。
第27話ではひかる達がこのへんしんじゅの力で人魚の姿に変身することで海中でも呼吸できて水圧の影響も受けないようになっていた。
なお、作中でひかる達が使ったへんしんじゅはヤンヤンが所持していたもので、彼女がこれをいくつも所持していたということから、ヤンヤンは実は陸棲呼吸型生物なのではという推測ができる。
ただしこのへんしんじゅによる変身には時間制限があり、解除時間が近づくと真珠が点滅する。
第39話ではノットレイダーのテンジョウが何らかのルートで手に入れたへんしんじゅを使って地球人の姿に変身。観星中学校の臨時講師「ジョー・テング」を名乗って学校に潜入し、天宮えれなを罠にかけようとした。ちなみにこの話では時間制限の設定も忘れずにちゃんと拾われている。
劇中
第26話
惑星サマーンへ向かうべく、スターロケットに乗り込んだひかる達。だが、ララの故郷へ行くと言う事で、前日ひかると共に興奮して夜更かしをしてしまい、寝不足だったフワは見当違いな宙域に出るワープホールを開いてしまい、そのまま出先に有ったショウフワックセイに不時着する事となる。
近くにあったサンメラワーからユニは現在地がサマーンから遠く離れたシータ385系と判断。フワもトゥインクルブックの中で爆睡中の為、起きて来る気配が無い。
止む無く通常航行でサマーンを目指すひかる達だが、ショウフワックセイに居合わせたヤンヤンがロケットに乗り込んでいた事に誰も気付く者はいなかった。ロケット内にてパジャマパーティーに興じるひかる達はSFホラー映画『ジャマシックパーク』を鑑賞し、自分の家族について語り合う(途中ユニは寝ていたが)。
するとここで漸くヤンヤンがドーナツを盗み食いした事でひかる達の前へ姿を現すも、直後にノットレイダーのカッパードが強襲に現れる。攻撃から逃げる最中、急遽ロケットは何処かの小惑星に胴体着陸。これによりエンジンが破損してロケットは飛び立てなくなってしまう。ひかる達はプリキュアに変身し、カッパード達と交戦。無重力の宇宙空間で思う様に動けず、機動力のあるノットレイに翻弄されるも、パジャマパーティーを経て互いに結束が深まった5人はその逆境を難無く跳ね返し、おうし座のペンをキュアスターから拝借したキュアコスモのレインボースプラッシュで見事に退ける。
その後、ロケットの修復を申し出たヤンヤンの提案により彼女の故郷へ行く事が決まり、プルンスが推進力の代わりとなって飛べないロケットを動かすのであった。
第27話
ポップスターを通り抜けた先に見えて来たヤンヤンの故郷のプルルン星。プルンスも自身の名前繋がりと言う事で運命を感じていた。だが、今のロケットの軌道では素通りして入星どころではない。そんな状況の中、ヤンヤンの涙を受けて漢プルンスは奮起し、自ら身体を張ってロケットの軌道を変えた為に一行は無事にヤンヤンの故郷を訪れる。
沢山の魚達が泳ぎ回る光景を受けて泳ぎたくなったひかる。彼女の要望を受けてヤンヤンが取り出した「へんしんじゅ」により一行は人魚に変身。プルンスも巨大なクラゲに変身してロケットを運ぶ。
人魚の姿で遊泳し、幻想的な海の光景を楽しむひかる達だったが、そんな彼女達の元へ悪意に満ちた1つの不穏な影が迫って来ていた。
ヤンヤンの近所に居を構えるロケット職人の元へ向かう一行だったが、突如彼女達を襲う襲撃者が出現。へんしんじゅの効き目が切れそうになった事を受け、一行は近くの島の気泡の中へと避難。程無くして襲撃者も中に入って来るが、その正体はカラーリングと外見は変わった物のユニの宇宙艇。そして操縦していたのはアイワーンだったのだ。バケニャーンとして潜伏し、自身を裏切ってプリキュア側に就いたユニの所為でノットレイダーに居場所が無くなったアイワーンは、その一方でプリキュア達の中に居場所を作っていたユニに対して深い憎悪と復讐心を抱いていた。彼女への恨みと怒りのイマジネーションによって宇宙艇をアイワーンロボ16号に変形させると、アイワーンはプリキュア達と交戦。
多くの人物に姿を変えてそのペルソナを被り、周囲を騙し続けて来たコスモの心の隙を突いて彼女を追い詰めようとするアイワーンだったが、そんなコスモをスター達は庇い、惑星レインボーを救う想いは不変だと主張。彼女達に強く肯定されて再び立ち上がったコスモは、ミルキー達の援護と
スターから再び借り受けたおうし座のペンによるレインボースプラッシュでアイワーンを見事撃退するのだった。
第28話
星の中心部の気泡に到着した一行は、早速ヤンヤンに連れられてロケット職人の工房を尋ねる。
現れたのは炎がそのまま服を着た様な姿をしたプラズマ星人のフレアだった。弟子曰く、フレアは燃える炎の力でどんなロケットも修理してしまえるとの事だが、運ばれたララのロケットを見たフレアからは修理に特大の炎が必要と告げられる。
「自分達のロケットは自分達で直す」として、ひかる、ララ、ユニはフレアの燃料となるサンゴインステーキを焼く役目を、そして観星中学のツートップであるえれなとまどかの両名はふいごを交互に踏んでフレアに風を送る役目をそれぞれ割り振られる。
早速作業に取り組む5人だったが、えれなとまどかが途中でへばってしまい、しかもスコールが降り注いだ為に作業は中断。慌てて工房に非難する一同だったが、えれなとまどかの2人は自分達の不甲斐無さに打ちひしがれる事に。
そんな中、ユニがフレアに何故プラズマ星人なのにこんな水の星に居るのか尋ねると、フレアはただ水の星がどう言う物か見てみたかったと答えた。無論、プラズマ星人が水の星に行ったら死ぬとして周囲からの反対も有ったが、彼は自身の限界に蓋をする事無く故郷を離れて今この場所にいると言うのだ。その言葉を受け、えれなとまどかは互いの長所を言い合った末にその距離を縮める。
すると其処へカッパードが襲来した為、ひかる達はプリキュアに変身して交戦。
水の星と言う事でカッパードは普段よりパワーアップしており、工房を破壊して暴れ回る。フレアも危うく消化されかけ、ヤンヤンも巻き添えを喰らいそうになったが、前者はソレイユとセレーネ、後者はプルンスの奮戦によって事なきを得る。そうしてミルキーからしし座のペンを借り受けたコスモがノットレイ達を一掃すると同時に、先程のフレアの言葉を受け、限界は越える為に在ると奮起したソレイユとセレーネの反撃により、一行は見事ノットレイダーの撃退に成功した。
その後、再開されたロケットの修復作業でえれなとまどかは先程より息の合ったコンビネーションで見事フレアの炎を燃え上がらせ、晴れてロケットの修理に成功。一行は一路、ララの故郷である惑星サマーンを目指すのだった。