概要
CV:中村大樹
アニメ『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』の第6話「ロケット団!みだれひっかきでサヨウナラ!!」に登場したゲストキャラクター。
アニメで最初に登場した、ポケモンを捕獲して売買するポケモンハンターである。
冷酷かつ強欲な性格をしており、目的達成の為に手段は選ばない。捕獲の為に暴れまわった森では木々が酷く傷つけられている等、ポケモンハンターの中でも凶悪な部類に入り、指名手配リストにも載っている。それに加えてロケット団からポケモンを強奪してまで依頼を達成しようとしていた等、更に苛烈な印象を与える(そもそもポケモンハンターとは人のポケモンを窃盗する事を厭わない職業ではあるが)。
手持ちのポケモンはオニドリル、サナギラス→バンギラスの2体と
少ないが、トレーナーとしての実力は高い方で、それなりに修羅場を掻い潜ってきたムコニャでも殆ど返り討ちに遭ってしまう程で、殆どの攻撃をカウンターで防ぎきれるソーナンスですら、バンギラスに一撃で倒されてしまった。それでもニャースは「そっちこそ返り討ちにしてやるニャ」と本気で彼を倒そうとしていた。
ただし、捕獲の技量は高くなく、電流が流されている檻に入れられて捕らわれたポケモン達が傷だらけになっているのを見たムサシやコジロウからは、「素人なんじゃないの? せっかくゲットしたポケモン傷つけるなんてさ…」と、辛口批評されていた(この点から、いかにムサシ達が捕獲対象のポケモンを極力傷付けずに作戦を器用に実行しているかが窺える)。
依頼主の命令で大量のどくタイプのポケモンを捕獲していたが、ロケット団三人組の決死の活躍によって捕獲したアーボとドガース達は逃げてしまった。
三人組の撃退には成功するも、その後、逃げたアーボックとマタドガスとアーボとドガース達を再び捕獲しようと単独で森に入った所をサトシ一行やジュンサーさんと遭遇してしまう事になり、オニドリルはピカチュウの10まんボルトで撃退され、最後は切り札のバンギラスを出そうとした所をガーディに阻止される。
そして捕まえたポケモンを解放するようジュンサーさんに言われるが、「ポケモンなら逃げられちまったよ。訳の分からん連中のせいでな…」と言い、ポケモン保護法違反によって逮捕される末路となった。
さらば…友よ、ニャ…
たった一話限りのゲストキャラクターであるが、このポケモンハンター・リョウの登場した「ロケット団!みだれひっかきでサヨウナラ!!」は、ロケット団三人組が、『ポケットモンスター』第2話「たいけつ!ポケモンセンター!」から長い間苦楽を共にしてきたアーボックとマタドガスの二体と涙の別れをする話として有名であり、三人組のファンにとっては今でも記憶に残るゲストと言える。
リョウによって傷だらけにされる形で捕獲されたポケモン達は、アーボックとマタドガスそれぞれの進化前であるアーボとドガースばかりであり、彼らに大きく感情移入するアーボックとマタドガスを見たムサシとコジロウは助け出して自分達の軍団に加える事を考える。
しかし、進化形態であるアーボックとマタドガスを手に入れて報酬の増額を狙ったリョウが切り札として繰り出したサナギラスが進化したバンギラスの圧倒的なパワーを前に、三人組は自分達の実力では勝てない事を痛感。
そして捕まったアーボとドガース達にはアーボックとマタドガスが必要であると感じたムサシとコジロウは、彼らを野生に返す決意をして、自分達が囮となってバンギラスに立ち向かう。
大切な主人達を見捨てる事など出来ないアーボックとマタドガスであったが、ボロボロになりながらも、なおもバンギラスに挑む三人組の覚悟を決めた姿を見た事で、アーボとドガース達を守るべく、涙を流しながらもアーボックとマタドガスは野生へと帰って行った…。
アーボックとマタドガスが三人組と別れる展開は、当時の視聴者達の間で賛否両論となっていたが、アニメのポケモンの世界観において、涙の別れを経験する事になるのは、決してサトシ達だけではない事を、この回において証明したと言っても過言ではないかもしれない…。
尚、アーボやドガース達を救ったのがロケット団とはリョウと自分達以外の人間は誰も知らず、その善行を告知しようともせず、当然サトシは「へぇ、そんないい人がいるんだ」と真実を知らぬままだった。
因みに物語の最後でサボネアがコジロウの手持ちになった。
余談
ポケモンハンターとしては『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』のポケモンハンターJや『ポケットモンスター XY』に登場したポケモンハンターと違い、ロケット団のニャースに対しては驚きもせず興味も示さなかった。ちなみにリョウ自体、ゲストなのでJと比べればしぶとさでは劣るが600族を連れている点も共通している。
また『ポケットモンスター』(金銀編)ではバンギラスを密猟していた別人のポケモンハンターが登場していた。
関連タグ
ユウジ(アニポケ):同じく同名の人物が善人と悪人にいる点が共通している。善人の方は600族を連れている、悪人の方は卑劣なやり方でポケモンを捕まえようとした狡猾さも似ているがリョウと比べれば小物同然でポケモンを道具扱いすることもない。
ビシャス(トレーナー):同じくバンギラスを繰り出した事があり、森林で違法なポケモンの捕獲を行った悪役。彼はポケモンハンターではないが、明らかに不良トレーナーの方のユウジより非道で極悪度は同レベル。