誰が概要を説明すると思う?万丈だ。
あらゆる困難な事象を万丈龍我に押し付けるための構文。「万丈だ構文」とも呼ばれる。
『仮面ライダービルド』の第21話「ハザードは止まらない」で行われた、桐生戦兎と石動惣一=ブラッドスターク(以下「マスター」)の一連のやりとりが元ネタ。
誰がこの台詞のやり取りを説明すると思う?万丈だ。
パンドラボックスを巡る東都と北都の戦争で、戦兎と龍我は仮面ライダーグリスに変身する北都の戦士・猿渡一海と、その舎弟・北都三羽ガラスが変身するハードスマッシュを相手に戦っていた。
しかし、自らが戦争の原因であることや龍我のスクラッシュドライバーの副作用を心配する戦兎と、そんな戦兎のために早く戦いを終わらせたい龍我の間にはすれ違いが生じていた。
そんな中、北都への進軍が決定し龍我が進軍隊に参加。石動美空の言葉で龍我の本当の気持ちに気付いた戦兎は、龍我を止めるためにマスターから渡された禁断のアイテム「ハザードトリガー」を使い、仮面ライダービルド・ラビットタンクハザードフォームに変身した。
だが、戦兎は変身した直後に理性を失い暴走。スタッグハザードスマッシュを撃破し、変身者の青羽の命を結果的に奪ってしまう。
自分のせいで戦兎に人殺しをさせてしまった事に負い目を感じた龍我は、精神的に戦える状態でなくなってしまった戦兎の代わりに東都代表のライダーとして戦おうとする。
一方、戦兎は青羽の幻影に苛まれながらも追悼のために自分が殺してしまった場所を訪れた後、マスターからの連絡を受けて彼の元に赴く。
惣一「まだわかってないようだな。
いいか?消滅した青羽もお前も、ネビュラガスを注入した時点でもう人間じゃないんだよ。
だから、お前は『兵器を壊した』に過ぎない。
それに……戦争になった今、遅かれ早かれ味わうことだ。
それとも?本気で誰も傷つけないとでも思ってたのか?
だとしたら、能天気にも程がある」
戦兎「……」
惣一「お前が代表戦に出ないのは勝手だ。けど、そうなった場合、誰が代わりに出ると思う?」
戦兎「……」
惣一「万丈だ。
万丈は今回の件でお前に負い目を感じてるはずだ。
だからお前がやらなきゃ、自分から手を挙げるだろう。
けど、今のあいつじゃグリスには勝てない。
そうなれば、東都の連中は寄ってたかってクローズを責める……」
惣一「お前が戦うしかないんだよ!
お前にもわかってるはずだ。だから何かを期待してここに来たんだろう!」
マスターはパンドラボックスを開け、劇中で発生した惨劇のほぼ全てに関わっている全ての元凶とも言うべき人物であり、戦兎にハザードトリガーを与えたのも、三羽ガラスを倒されると死ぬハザードスマッシュに強化したのも、全て彼である。
また、一海がライダーになったのに続く形で三羽ガラスが死を覚悟してハザードスマッシュになったのも、スカイウォールの影響で土壌が汚染され一海の経営する農場で作物が獲れずに困窮したせいであり、とどのつまり何もかも彼のマッチポンプである。
そのくせ、青羽を兵器扱いした上記のやりとりの後にブラッドスタークに変身し、「何をためらってる!お前には守るものがあるんじゃないのか?」「自分が信じる正義のために戦うんじゃないのか?」「それとも全部嘘だったのか!?」と、普段は見せないおやっさんらしい熱い口調で煽るのだから非常にタチが悪い。
このように、相手の意思に委ねているようで実質選択余地の無い選択を迫ってくるマスターとつけ込まれているのは理解しながらも自分を思っている友を盾にされ戦うしかない戦兎という笑う余地の無いシリアスな場面の中、怒涛のマッチポンプとおまいう発言の連発からマスターのド外道キャラを印象付け、シリアスな笑いへと変貌させた。
さらに、この盛り上がりを嗅ぎつけたプレミアムバンダイが万丈構文をまるごと載せた
『仮面ライダービルド 万丈だTシャツ』を販売するところまで行き着いてしまう。これも全部ブラッドスタークって奴(ry
最終的には、最終回後に『ビルド最終話後を描く「ビルド NEW WORLD #仮面ライダークローズ」っていうVシネマの主役を務めるのは誰だと思う?』『#万丈だ』と公式ツイッターが広告に利用する始末。
ガンバライジングでも使われており時おり筐体から音声が流れる。
「お前がガンバライジングをやらないのは勝手だ。けどそうなった場合、誰が代わりにやると思う?」
「万丈だ。」
誰が周囲の反応を説明すると思う?万丈だ。
マスターの「万丈だ」の耳に残るねっとりとした発音に加えて、龍我のくだりの汎用性が特に高いためか、ふたばのスレやbotなどで広まった結果、最終的になんでも龍我に無茶ぶりを押し付けるという流れの台詞改変がTwitterを中心として流行し、いつしか「万丈構文(万丈だ構文)」という名前で呼ばれるようになった。
昨年の同じ時期に発生した宝生永夢ゥ!も全ての元凶が発祥だが、あちらは役者の「怪演」としか言いようのないテンションの高さに依るところが大きく、ただの台詞がここまでネタ化した事態は珍しい。ひとえにマスターや龍我というキャラクターの持つ個性の強さが影響したと思われる。
元々のやり取りが非常に長いので、文字数の都合上、発言者の名前や「万丈は今回の件で~」以降の台詞は省略されることが多い。また、「だがそうなった場合」「その場合」等々表記ゆれが割と激しい。
「お前が○○を○○しないのは勝手だ。けどそうなった場合、誰が代わりに○○すると思う?」(①前振り)
「……」
「万丈だ」(②オチ)
この構文が流行った結果、ビルド未視聴勢からは龍我が義理堅く、何でも背負い込む人物だと思われる結果になってしまっている(その評価自体はあながち間違ってないのが余計に酷い)。
なお、押し付けた内容は当然ながら全て戦兎が引き受けることになるのを忘れてはいけない。
お前が関連タグを記述しないのは勝手だ。けど、そうなった場合、誰が代わりに出ると思う?
バンジョー(バンジョーとカズーイの大冒険)※バンジョー(万丈)繋がり。DLCとして相棒のカズーイと共にスマブラSPに参戦が決まった直後案の定ネタとして定着してしまった。
クローズライドウォッチ:「ドラゴンの力で戦うビルドの相棒、燃える熱血ライダーは……」
混沌を極めていた:同じく仮面ライダービルド関連ミームのひとつ