路線データ
路線名 | 内子線 |
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路線区間 | 新谷〜内子 |
路線記号 | U |
ラインカラー | オレンジ |
路線距離 | 5.3km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 | 4駅 |
最高速度 | 110km/h |
単線区間 | 全線 |
非電化区間 | 全線 |
閉塞方式 | 単線自動閉塞式 |
保安装置 | ATS-SS |
運転指令所 | 宇和島制御所(CTC) |
第一種鉄道事業者 | 四国旅客鉄道(JR四国) |
概要
愛媛県内で完結する四国旅客鉄道(JR四国)の鉄道路線の一つで、地方交通線。
当初は予讃線五郎駅(大洲市)と内子駅を結ぶ盲腸線で、国鉄時代には赤字83線に指定される程の赤字路線だった。しかし国鉄末期の1986年(昭和61年)3月3日に五十崎駅・内子駅を移転、予讃線との分岐点を五郎駅から伊予若宮信号場に変更し、予讃線新線区間と併せてバイパス線として生まれ変わった。この時五郎駅〜新谷駅間は廃止され、路盤は道路に転用された。なお開業時は伊予大洲駅方面と内子駅間の路線だった。
建設当時の仮称「内山線」は現在は正式名称ではないものの、同区間を指す名称として使用される事がある。
また、特急列車は分割民営化以後、予讃線本線経由をやめ、内子線経由に改めた。
これは海沿いを経由し地すべり災害の危険のある予讃線本線よりも、内陸部を走る内子線・予讃線支線の方が安全で尚且つ距離も短いためである。
上記の経緯により起点は新谷駅だが、事実上予讃線新線の一部に組み込まれている為列車運行上は内子駅から新谷駅方面が下り、逆が上りとなっている。
0キロポストは設置されておらず、キロ程は予讃線本線の起点である高松駅からの通しとなっている。
また、予讃線向井原駅〜伊予大洲駅間を含む乗車券では旧線(愛ある伊予灘線)経由又は新線(支線)・内子線経由の選択乗車が可能。
沿革
- 1920年(大正9年)5月1日:愛媛鉄道の軽便鉄道として伊予若宮連絡所(現・伊予若宮信号場)〜内子駅間開業。新谷駅、喜多山駅、五十崎駅、内子駅開業。伊予若宮連絡所開設。
- 1933年(昭和8年)10月1日:愛媛鉄道が国有化され、鉄道省の愛媛線となる。
- 1935年(昭和10年)10月6日:狭軌に改軌され、内子線と改称。起点を五郎駅に変更し、伊予若宮連絡所〜新谷駅間及び伊予若宮連絡所廃止。
- 1958年(昭和33年)11月1日:無煙化。
- 1971年(昭和46年)12月1日:貨物営業廃止。
- 1985年(昭和60年)11月25日:バイパス工事の進捗によりこの日から全線運休し、バス代行開始。五郎駅を経由する内子線列車の運行が終了。
- 1986年3月3日:予讃本線(現・予讃線)支線開通に伴い運転再開及びバス代行終了。五十崎駅・内子駅移設。五郎駅〜新谷駅間廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR四国が第一種鉄道事業者として継承。日本貨物鉄道(JR貨物)が予讃本線松山駅〜宇和島駅間及び内子線の第二種鉄道事業開始(列車運行は無し)。
- 2006年(平成18年)3月1日:駅ナンバリング導入。
- 2006年4月1日:JR貨物の第二種鉄道事業廃止。
運行形態
前述の通り予讃線のバイパスを構成している為、独立路線だが事実上予讃線の一部と化している。予讃線も参照。
盲腸線時代は五郎駅〜内子駅間のローカル輸送に特化し、キハ20系・キハ40系気動車がのんびりと走行していた。なお一部列車は五郎駅からスイッチバックで伊予大洲駅まで直通運転を行っていた。
特急「宇和海」
松山駅〜宇和島駅間の特急「宇和海」がほぼ終日に渡り毎時1本運行されている。内子線内の停車駅は内子駅のみだが全列車が停車する。
普通
松山駅〜伊予大洲駅・八幡浜駅・宇和島駅間で概ね2時間に1本程度運行されている。内子線内のみの運用は存在せず、愛ある伊予灘線経由の列車と交互に運行されている。
駅一覧
予讃線支線区間も併記。
現存区間
●:停車 ▲:一部停車 レ:通過
駅番号 | 駅名 | 特急 | 乗換路線 | 備考 |
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↑本線松山まで直通運転 | ||||
U06 | 向井原 | レ | 愛ある伊予灘線 | |
U07 | 伊予大平 | レ | ||
U08 | 伊予中山 | ▲ | ||
U09 | 伊予立川 | レ | ||
U10 | 内子 | ● | ||
↑予讃線支線/↓内子線 | ||||
U11 | 五十崎 | レ | ||
U12 | 喜多山 | レ | ||
U13 | 新谷 | レ | ||
↑内子線/↓予讃線支線 | ||||
伊予若宮信号場 | レ | 本線分岐点 | ||
U14 | 伊予大洲 | ● | 愛ある伊予灘線 | |
↓本線宇和島まで直通運転 |
廃止区間(1986年3月3日廃止)
使用車両
現在の使用車両
自社車両
松山運転所所属の特急形気動車。特急「宇和海」で運用中。
松山運転所所属の普通列車用気動車。
キハ32形・キハ54形は一般形。
キハ185系3100番台は運用減に伴い余剰となった特急形車両を普通列車用に改造したもの。
JR西日本所属
吹田総合車両所宮原支所所属、下関総合車両所新山口支所常駐の検測車。
過去の使用車両
国鉄分割民営化後の車両のみ記載。
- キハ181系・キハ185系・2000系試作車「TSE」
高松運転所所属の特急形気動車。
高松運転所・松山運転所所属の急行形気動車。
急行「うわじま」や普通列車で運用された。
松山運転所所属の一般形気動車。普通列車で運用された。