概要
1934年6月25日生まれ。血液型A型。本名は井川敏明(いがわ・としあき)。東京都豊島区巣鴨で出生後、埼玉県で育つ。生前は、劇団三期会、劇団河を経て、死去するまでは愛川企画室(個人事務所)所属だった。愛称はキンキン。
日本テレビ「おはよう!こどもショー」に於ける「ロバくん」の中の人や、TBSラジオの「パックインミュージック」パーソナリティで名を馳せる。
「トラック野郎」の企画を東映に持ち込み、自らもやもめのジョナサン役で出演。
その後うつみ宮土理と結婚(再婚)しキンキンケロンパの愛称で親しまれた。
2005年、「いい夫婦の日」(毎年11月22日)にちなんで著名人の夫婦が選ばれる「パートナー・オブ・ザ・イヤー」に、愛川・うつみ夫妻が選出された。
また「笑点」「水曜ロードショー」のMCをワンポイントながらつとめたこともある。笑点については当時、3代目司会者であった三波伸介の急逝に伴い、1983年の正月スペシャルにて司会を担当。日テレスタッフからは後任を打診されていたが、本人は「落語家を纏めることに重責を感じた」と固辞した。同様のオファーは東八郎、山城新伍、三波の相方であった伊東四朗らにも出ている。結果的には彼が笑点の司会者を辞退したことで、5代目三遊亭圓楽の23年間に亘る司会担当に繋がった。
晩年は出没!アド街ック天国の宣伝部長として活躍。
アニメではいなかっぺ大将のニャンコ先生、ハクション大魔王のそれからおじさんや
「ドラゴンボール 最強への道」(1996年の映画)での亀仙人役などで出演した。
その中でも特筆されるのは『なるほど!ザ・ワールド』のメイン司会者と、西村京太郎トラベルミステリーシリーズのテレビドラマ(テレビ朝日製作・土曜ワイド劇場版)における亀井刑事役だろう。亀井刑事については、後述。
『おかあさんといっしょ』では、人形劇コーナーの2作目「ダットくん」のサブキャラクターのコダマの声を担当したほか、3作目「とんちんこぼうず」のサブキャラクターの親ねこの声、4作目「とんでけブッチー」のメインキャラクターのフトッチー(初代)の声も担当した。
突然の降板、そして死去
2015年4月15日、肺ガンにより死去。80歳没。当初、死去より1年前の冬に受けた検査でガンを告知された際には、本人並びに関係者の意向の下、病気のことを伏せた上で回復に向けて治療に専念すべく、2015年頃から出没!アド街ック天国を含むレギュラー番組を次々に降板した。このときはまだ病気のことが伏せられていたため、ファンや週刊誌では様々な憶測が流れた。
しかし、アド街降板から1か月後の4月15日の早朝に突如容体が悪化。自宅でそのまま息を引き取った。遺族の意向で、親族者のみの密葬で通夜・葬儀を済ませた後、彼の訃報と合わせて、これらの事実が関係者から正式に公表された。そのコメントでは、キンキンは仕事の復帰を願うあまり、死去直前まで仕事のことを心配するような発言とうわごとを繰り返していたという。
訃報を知り、生前彼と共演する機会の多かった数々の芸能人は、記者会見やインターネットなどを通して、彼の死を悼むコメントを残した。
愛川カメさん
西村京太郎トラベルミステリーシリーズは他局でもドラマ化されているが、特にファンに名高いのがテレビ朝日・土曜ワイド劇場版の“三橋警部・愛川カメさん”だろう。
原作での亀井刑事は「十津川警部よりも年上で、いぶし銀のベテラン刑事」なのだが、なんと三橋と愛川のコンビはカメさんの方が11も年下なのである。亀井刑事のキャラクターも落ち着きがあるベテラン刑事から「若手にイキがる加齢を認められない中年刑事」といった風に変更されていた。
改悪とみなされてもおかしくない改変だったが、なぜかしっくりとハマり、原作者本人もかなり好意的に捉えていたようである(ただし、原作でヨットマン上がりでスマートな十津川に対し、固太りの三橋については思うところがあったようだが)。
その後、三橋の引退・逝去に伴い、十津川警部が高橋英樹に交代すると、愛川のほうが高橋より年上だったため、原作本来の設定に戻ったが、むしろ人気は下降気味だったと言う。