概要
1964年から2010年にかけて、フジテレビとその系列局などで放送されていた正月特別番組。
基本的には1月1日に放送されるが、2日や3日に差し替えたり、1日と2日の二日に分けて放送したこともある。
紅白、または東軍西軍の二つのチームに分かれ、審査員の点数の多いチームが優勝となる。
ミスターかくし芸
堺正章氏のこと。
大トリで、高度な芸を披露していた。
沢田研二氏とはキャプテン同士だったことが多かった。(ザ・スパイダースVSザ・タイガースのグループサウンズ対決でもある)
なお、総集編となった最後の放送(2010年)でも、中山秀征、恵俊彰と共にかくし芸を披露している。
ちなみに代表的な芸「テーブルクロス引き」はその後も披露する事もあり、ほぼ堺正章の持ち芸となっている。
ふざけ芸
堺のかくし芸の枠を超えた名人芸の一方で、救い様のない演目、いわゆる「ふざけ芸」をやらかしたタレントも存在した。
この番組は、タレントが練習を積み重ねて得た技や芸術を披露する場であり、本番でたとえ失敗しても、真剣さや体を張った意欲などによる技能向上は良しとされる。しかしふざけ芸は、そういった練習や真剣さとは全く無縁で、しかも芸といえないひどい演技を意図的に行うものである。
ビートたけしも参加していたが、最低得点を記録しようとするために、つまらない芸を披露するのが恒例になっていた。結果、1996年には森光子を激怒させフリップに1点と書かせてしまい、1999年には佐々木主浩が「(感想を)訊かれてもキツい」と言ってしまい、結果(対戦相手の松本人志のかくし芸共々)司会者の中居正広による裁量でノーコンテストとなった。
このようなふざけ芸は余程のことがない限りは笑いのネタとして完全スルーする傾向であったが(年と内容によっては、あらかじめエキシビション扱いして、審査対象から除外することもあった)、年々エスカレートした結果、2000年代前半には「不謹慎」もしくは「番組のコンセプト(コンプライアンス)を大きく逸脱している」として問題視され、視聴率が一気に低下する原因にもなる。
- 2002年は、ワンナイチームが「アイスウォーターボーイズ」として、雪の中でアーティスティックスイミングを披露するはずだった。しかし、あまりの寒さにメンバー全員がプールに入らず、雪の積もったプールサイドを一周して終わりというオチであった。
- 2003年ではモーニング娘。がオープニングで大縄飛びを披露するも、明らかなやらせ的な演出となり、失敗して険悪な雰囲気になるシーンも演技臭がしたために不興を買った。この演目には『めちゃ×2イケてるッ!』のスタッフが多く関わっており、2001年に『めちゃイケ』でモー娘。特番を2回放送するも、「本来の番組をやれ」と視聴者から批判されたことからかくし芸に変えたものと思われる。またワンナイチームは『フルモンティ』のパロディ「究極のかくし芸・フロモンティ」を披露。内容は銭湯で股間を泡、洗面器、蛇口、ホースで隠す「究極のかくし芸」と称した裸踊りであった。しかし放送時間帯にふさわしくないもので、放送コードに引っかかるかもしれない下ネタであったため、不評を買った。
- 2004年では、モーニング娘。がオープニングで「15人テーブルクロス引き」を披露したが、前年より演技臭がきつくなるなど内容が悪質化したため、さらなる大不興を買った。あまりのひどさに司会のみのもんたもスタッフに激怒、スタッフの姿勢に対する批判を行った。前年に引き続きネタ演出は『めちゃイケ』のスタッフが関わっていた上、2回ともリハーサルは一切行わず本番当日にガチで披露していた。2回のふざけ芸によりファミリー層から「モー娘。は不真面目すぎる」という風評被害も起きた。ワンナイチームは「アイスウォーターボーイズリベンジ」としてアーティスティックスイミングを披露すべく、練習風景も放送するほど気合いが入っていた。しかし冬季は会場のプールがスケートリンクとなっていたことに加えて、代替のプールも使用禁止となっていたというオチで終わったため、得点も21世紀に入ってから最低の32点を記録し、ワンナイメンバーが審査員に抗議する事件に発展した。
これにより、2005年からはワンナイチームが永久出入り禁止となり、モー娘。もグループではなく個人参加という条件付きの出場となり(リハーサルなしでガチでふざけ芸をやらされたある意味被害者であるため)、片岡飛鳥・中嶋優一など『めちゃイケ』スタッフは番組追放となった。
「もう一つの」かくし芸大会
実はかくし芸大会を製作・放送したのは、何もフジテレビだけではない。
日本テレビは1979年から1987年にかけて「番組対抗かくし芸大会」を製作・放送した。日テレで当時放送されていた番組ごとにチームを結成してかくし芸を披露し、優勝したチームにはハワイ旅行がプレゼントされた。
TBSは1980年から1984年にかけて「超豪華!番組対抗かくし芸」を製作・放送した。日テレ版と同じくTBSで当時放送されていた番組ごとにチームを結成してかくし芸を2〜4品目披露した後、出場者がTBSが放送していたクイズ番組『クイズ100人に聞きました』『クイズ天国と地獄』『ザ・チャンス』に挑戦する趣向であった。
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別名・表記ゆれ
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銅像…恒例行事と化した、映画パロディでの故ハナ肇氏の役回り。一斗缶をぶつけられたり、洗われたり、パイ投げの餌食にされたり散々な扱いをされ、オチでキレて追いかけ回すのがお約束になっていた。