概要
『ポケットモンスター 金・銀・クリスタルバージョン』とそのリメイク作『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』に登場するダンジョンである。
元々はジョウト地方のエンジュシティに存在した「カネの塔」という建物であったが、150年ほど前に塔が落雷により焼失し今の状態となった経緯があるが、『ポケモンジェネレーションズ』では戦火で燃えたという設定になっている。150年前というと現実世界に換算すると江戸時代に相当する(『金・銀』発売当時から見て1849年、『ハートゴールド・ソウルシルバー』発売当時からみれば1859年頃)。
その当時起こった火事に巻き込まれた三匹のポケモンは、現れたホウオウによって三聖獣として蘇ったという。三聖獣は塔を焼いた雷や火災、それを消し止めた雨の化身として伝えられるようになった(『ポケモンジェネレーションズ』ではホウオウの力を恐れた人々によって追い払われたというオチになっている)。
この他、元の主人はルギアだったという伝承も残されており、アニメ『Pokémon Evolutions』第7話にてかつての主人はルギアだった事が判明し、彼は塔に起きた火災を消す為に風雨を巻き起こし、鎮火後にうずまきじまの方へ移動した事を窺わせている。
ゲーム中ではエンテイ・ライコウ・スイクンと初めて遭遇する場所であるが、初対面と同時に逃亡してしまうためここでの戦闘・捕獲は不可能である。『ポケットモンスター 金・銀』ではイベントを無視できるが、『クリスタルバージョン』では必ずここを訪れなければならない。
コラッタ系統やズバット、ドガースといった暗がりや不衛生な場所を好むポケモンの温床となっており、いわくだきをすればツボツボが出現する(なぜかクラブも出る)。
『ハートゴールド・ソウルシルバー』では、ホウエンサウンドやシンオウサウンドを流すとペラップやジグザグマ、パッチール、アサナンなどが出現する。元々は仏教施設だと思われる為、この中では座禅を組んでいるアサナンだけが理に適ったラインナップとなっている。
ちなみに、ここにいるトレーナーはひふきやろうばかりで、ブーバーも出現するが、別に彼らが放火の主犯という訳ではない。
なお、1回は建物、地下1階は洞窟扱いなので、後者の場合であれば、自転車での移動が可能である。
別名・表記ゆれ
余談
アニメ『ポケットモンスター』では焼失した先代のスズの塔という扱いになっている。
現実のモデルは定かではないが、西寺がモデルの一つとして挙げられている。
西寺とは朱雀大路を挟んで東寺と左右対称に存在していた寺院であり、こちらにも五重塔が存在していたが1233年に焼失、以降廃寺になったとされている。
スズの塔との位置関係もスズの塔が東、焼けた塔が西にあり一致している。
また(タイトルが金銀なだけに)金閣寺の要素もあるのではないかという説が立てられている。
どちらも火事で消失したという共通点がある。
焼失前の名前であるカネの塔の「カネ」には、スズの塔のスズに恐らく鈴と錫の意味があることから鐘と金の二つの意味が込められていると思われる。