概要
第二次世界大戦期に大日本帝国海軍が編成した駆逐隊の1つで、陽炎型駆逐艦親潮・早潮・夏潮で編成、3隻より早く竣工し第十六駆逐隊で錬成していた黒潮を加え4隻編成となる(元々黒潮は15駆に配備予定だったが15駆僚艦より半年早く就役したため16駆で錬成をしていた)。第二水雷戦隊(旗艦神通)隷下で開戦。
1942年2月、夏潮戦没。同年8月、戦没・大破入渠艦多数で解隊された第十八駆逐隊よりネームシップ陽炎が編入され4隻体制に再編成された。
旗艦神通やピンチヒッターの五十鈴が損傷を受け入渠する中早潮が二水戦から外南洋部隊R部隊に引き抜かれ当該戦域で戦没(1942年11月24日)。再び3隻体制となる。11月30日、臨時旗艦長波らによる鼠輸送(15駆、24駆、31駆が従事)中、ガダルカナル島タサファロング沖にて米巡洋艦部隊と遭遇しルンガ沖夜戦が勃発。高波の果敢な攻撃により辛くも勝利した。15駆は戦没した高波乗員の救助を担当したが米軍の妨害に遭い断念せざるを得なかった。
以降も10戦隊第61駆から一時的に旗艦として編入した照月指揮下で鼠輸送に従事する(当該作戦で照月は戦没)など、ガ島を巡る諸作戦に二水戦の一員として参加し続ける。
15駆の最期は1943年5月の鼠輸送作戦。何度も同じ航路を辿っていた(というか、島しょ部であり、可能な航路は自ずと限られていた)ため米軍に機雷を敷設され、まず親潮が接雷。これを潜水艦からの攻撃と判断した陽炎・黒潮は対潜警戒行動に移るがこれにより陽炎・黒潮も接雷し黒潮は沈没。応急修理を施していた陽炎・親潮だが米軍機に発見され、空爆により両艦とも沈没。これにより15駆は1日にして全艦喪失解隊となった。1日にして駆逐隊が壊滅したのはレイテ沖海戦(スリガオ海峡海戦とサマール沖海戦)で満潮・山雲・朝雲及び野分が戦没した第四駆逐隊のみである。
余談ではあるが、萩風、海風に救助された生存者には、戦争末期、第三十一戦隊第五二駆逐隊(のちの護衛艦わかばらの駆逐隊)において、31戦隊旗艦花月(秋月型駆逐艦)艦長東日出夫中佐(戦没時親潮艦長)、第52駆司令杉谷永秀大佐(同じく黒潮艦長。52駆司令の前職は涼月艦長。)、梨(改丁型駆逐艦)艤装員長/初代艦長高田敏夫少佐(同陽炎水雷長)と、戦没解散時の首脳陣が揃っていた時期がある。また、高田少佐、東中佐はそれぞれ復員船時代の雪風の艦長(東復員事務官は花月艦長と兼務)でもある。
戦後、くろしお・おやしお・はやしお・なつしおの名は海上自衛隊の潜水艦の名称として受け継がれた。
現役はおやしお型潜水艦で、1番艦 SS-590(TSS-3608)おやしお(「親潮」から数えて3代目。現在は練習艦に種別変更。)及び SS-597くろしお(7番艦。「黒潮」から数えて4代目)が現役。同じ命名規則の第八駆逐隊(朝潮型)のSS-591みちしお(2番艦。「満潮」から数えて3代目)と姉妹関係となっている。
現役を退いているが、「はやしお」ははやしお型潜水艦1番艦、はるしお型潜水艦3番艦として2度採用された。また、『艦これ』未実装の「夏潮」も潜水艦として海上自衛隊で活躍した。
なお、編入艦「陽炎」は18駆僚艦共々命名規則が異なることから水上艦・潜水艦いずれも海上自衛隊では名称が継承されていない(18駆僚艦のうち不知火は「しらぬい」として襲名している)。
艦これにおける第十五駆逐隊
初期実装の陽炎・黒潮共に元は他の隊に所属していたこと、元々初期実装艦は所属駆逐隊を名乗ることがなかったことなどから、「第十五駆逐隊」の存在は殆ど表に出ていなかった。
開戦時編成で見ると、黒潮ぼっちの隊、と言った所か。(担当声優つながりの次女不知火を加えYAGGYとして扱われることが殆どだった。)
陽炎型の未実装が16駆、17駆、10駆、4駆と次々編成完結する中、15駆が陽炎型姉妹最後の未実装艦を含む隊となっている。
こうした中、サービス開始3年目の春、初のスタメン艦として4番艦親潮が2016年5月3日実装。さらに親潮実装の6年後、5番艦早潮も2022年5月28日に実装。残すは6番艦夏潮のみとなった。なお、実装4隻(陽炎・黒潮・親潮・早潮)は2022年7月13日の時点で改二が揃っている。
この4人は史実では1942年2月の夏潮戦没後、18駆の壊滅により陽炎が編入された後同年11月に早潮が戦没するまでの3ヶ月間の15駆全艦である。また、早潮実装前に陽炎・黒潮・親潮の改二が2021年10月までに実装されており、この3隻は早潮戦没後15駆全艦喪失解散までの末期15駆の編成を改二で再現できる。
未実装艦を残した状態で実装艦全艦改二の駆逐隊としては初代第二十駆逐隊が該当する。また、編入艦以外が全艦改二(ちょうど15駆と逆)の駆逐隊は4代目第十駆逐隊と3代目第十八駆逐隊(陽炎の元々の所属駆逐隊)が挙げられ、史実で属した全艦に改二が揃った駆逐隊は4代目第八駆逐隊・初代第十九駆逐隊(19駆が編成されたのはこの1代限り)がある。
15駆同様末期編成が全艦改二の駆逐隊は他に第6代第七駆逐隊と第2代第二一駆逐隊、第5代第二駆逐隊が挙げられる。
陽炎型4番艦 親潮・親潮改二
本駆逐隊スタメン初の実装艦。2016年春イベ最終海域ドロップ艦として実装。2021年10月15日改二実装。2期になり南西海域(7-1)の外れマスでドロップ可能となる。
15駆初のスタメンだけあり、入手ボイスから15駆の知名度向上に務める真面目っ娘。陽炎の元所属18駆との合同訓練に余念がない。
黒潮の改二実装で髪留めがお揃いになり、黒潮改二で髪が伸びて雰囲気が近くなり、より姉妹である事が強調される様になった。2021年10月に改二実装。
陽炎型5番艦 早潮・早潮改二
2022年5月28日に、期間限定作戦第3海域開放とともに同海域突破報酬として実装(親潮は期間限定海域ドロップだったため、突破報酬艦としては15駆では初。)。艦これサービス10年目での実装である。2022年6月発売の雑誌にて改二ラフ原画が公開され、7月13日の当該イベント終了のメンテで改二が実装された。
15駆の中で一番の長髪。ヘアピン非装備(改二を除く)。生足派。
親潮に対し気さくで料理スキルゼロ。親潮と提督に食事をねだって生活している。
陽炎型では珍しく改で大発動艇系と司令部施設系を搭載可能。(Lv37で改に、Lv75で改二に改装)更に改二で黒潮・親潮同様中型バルジと特型内火艇が追加で装備可能となったため、霞改二同様対陸上型深海棲艦戦適性が高くなっている。
※霞改二は担当絵師及び史実の出身船渠が同じである。素の能力値では霞改二と比べると耐久と火力が若干高い以外は霞改二の下位互換であるが、武装ボーナス値は早潮改二のほうが高い。
陽炎型3番艦 黒潮・黒潮改二
本駆逐隊開戦時所属艦で初期実装は彼女のみで、サービス開始から3年間、二重所属の陽炎と15駆を護ってきた。はんなりしたエセ関西弁が魅力。
髪留めが親潮と御揃いの物に替わり、編成時に十五駆へ触れる様になり、艦これ稼動開始から初めて自身の所属駆逐隊は「第十五駆逐隊」である事をはっきりと明言する様になった。
陽炎型1番艦 陽炎・陽炎改二
山風の仇討ちや千歳の護衛任務で18駆本隊と別行動中に僚艦との運命が分かれ、夏潮の穴埋めとして本隊に編入。
本人はゲーム内では15駆のことは文字通り死んでも触れない上に15駆関連任務で招集がかからない18駆の娘なのだが、ルンガ組の巻波から15駆の一員として扱われている。(三十一駆が二水戦に編入した時点で陽炎が十五駆に所属していたためである。)
2018年4月23日、甲型駆逐艦2番め(1番はルンガ沖夜戦時の親分)、陽炎型のトップバッターとして改二実装。12cm連装砲C型改二・同D型改二、61cm四連装(酸素)魚雷・同後期型を装備すると更にボーナス値が付加される特性を持つ。
未実装
陽炎型6番艦「夏潮」
四コマ漫画では
ルンガ沖夜戦組の一員として高波紹介時に登場したほか、親潮紹介の回にも3人で登場。長波・高波の部屋に黒潮は度々訪問している模様。(高波の最期を看取りきれなかったことに由来。)
他の艦娘からの言及
2021年春イベ「激突!ルンガ沖夜戦」で艦隊に合流した(はず)の第三一駆逐隊・巻波と米第67任務部隊重巡洋艦ノーザンプトンが15駆に言及している。
因みに偶然か両艦とも佐藤聡美氏がCVを担当している艦娘である(彼女の担当艦娘は現在この2名のみ)。
実装履歴
艦娘名 | 実装日 | 改二 | 改二実装日 |
---|---|---|---|
親潮 | 2016.5.3 | 親潮改二 | 2021.10.15 |
早潮 | 2022.5.28 | 早潮改二 | 2022.7.13 |
夏潮 | (未実装) | ||
黒潮 | 2013.4.23 | 黒潮改二 | 2018.6.13 |
陽炎(編入艦) | 2013.4.23 | 陽炎改二 | 2018.4.23 |
関連イラスト
6年間ずっ友だった黒潮・親潮ペアについてはおやくろタグにて。
関連タグ
おやくろ 当駆逐隊第一小隊を基にしたカップリングタグ
第十六駆逐隊 黒潮が錬成を兼ね当初所属していた駆逐隊。公式四コマで若干触れられたことがある。
第十八駆逐隊 陽炎の原所属。親潮曰く合同訓練で交流があるらしい
ルンガ沖夜戦 当駆逐隊が活躍した合戦。実装15駆と24駆江風・涼風、31駆長波・巻波・高波。→ルンガ組
コニシ艦隊 8駆、18駆、4駆(編入艦「朝雲・山雲」を除く)ともどもコニシ氏による艦娘による駆逐隊である。
自衛艦これ 上記の通り、おやしお、くろしおは海上自衛隊の潜水艦に名前が引き継がれたため、両名が競泳水着等の姿で描かれることがある。はやしおも同様に潜水艦として襲名している。