私を見て、ブライアンちゃん。貴方が最後に見るとすればそれは——私の光でなくちゃ
概要
アプリ版ウマ娘プリティーダービー内にて2022年11月28日に開催されたストーリーイベント「Illuminate the Heart」でサクラローレル(以降ウマ娘のほうは「ローレル」表記)の配布SSRカードが実装され、専用のイベントも発生している。
しかしこのイベント、ローレルのナリタブライアン(以降ウマ娘のほうは「ブライアン」表記)に対して常に愛が重馬場状態で、しかもその内容が「私の知ってるブライアンちゃんはこうであるべき」や「ブライアンちゃんが好きだから叩き潰す」的なヤンデレ要素の強い内容であったため、それまでのローレルのイメージを大きく変える内容にプレーヤーは驚くこととなった。
ちなみにローレルの好きなブライアン像は「肉食で不愛想な一匹狼」の模様で、このような姿を見た時には「こんなのブライアンちゃんじゃない」と闇落ちするのは必至である。
タグ名は年度代表馬をかけたものであるが、実際のサクラローレルは1996年の年度代表馬になっている。
由来
なぜこのような粘度の高いイベントになったかについては、実際の馬の経緯と1996年天皇賞(春)のレース展開に関係していると推測される。
サクラローレルとナリタブライアンは同期であるが、1994年のクラシックレースにおいてナリタブライアンは皐月賞・日本ダービー・菊花賞の三冠を達成し、さらに有馬記念も制しするなど栄華を極めていたのに対し、サクラローレルは怪我に悩まされオープンクラスに昇格したのが12月とその差は歴然としていた。サクラローレルサイドからすればナリタブライアンはまさに「雲の上の存在」であったが、いつかナリタブライアンを倒したいという野望に燃えていた。
翌1995年、サクラローレルは中山金杯を制し、さらに目黒記念も2着に入るなど悲願である天皇賞(春)でナリタブライアンとの対決に向けて準備を進めていたが、直前に骨折(しかも予後不良寸前と診断されるほどの重症)をしてしまい、再び長期休暇を余儀なくされた。一方でナリタブライアンも関節炎で天皇賞(春)を回避(ちなみにこのレースを制したのはライスシャワー)すると復帰戦となった天皇賞(秋)ではサクラローレルと同じサクラ一族のサクラチトセオーの前に手も足も出ず12着惨敗、有馬記念でもマヤノトップガンの前に4着と敗れるなどかつての怪物ぶりは影を潜めてしまった。
年が明けて1996年、ナリタブライアンは阪神大賞典でマヤノトップガンに競り勝ち、世間は「奇跡の復活」と沸き上がった。一方でサクラローレルも復帰戦となる中山記念で皐月賞馬のジェニュインに勝ち、1年越しの天皇賞(春)での決戦に挑むことになる。
迎えた1996年天皇賞(春)、レースはマヤノトップガンが5・6番手に付け、その後ろにナリタブライアンが様子をうかがっていたが、ナリタブライアンの2馬身後方をサクラローレルが徹底マーク(つまり粘着)していた。そして最後の直線でナリタブライアンがマヤノトップガンをかわして完全復活・・・と思ったところへサクラローレルの末脚が炸裂してナリタブライアンを差し切りそのまま2馬身でゴールとなり、「サクラローレルがナリタブライアンを倒す」という悲願が達成された瞬間でもあった。一方2着に敗れたナリタブライアンは1ヶ月後の高松宮杯でも敗れたのち屈腱炎を発症して引退したため、結果として「サクラローレルがナリタブライアンに引導を渡した」こととなった(但し、本当に引導を渡したのは高松宮杯に勝利したフラワーパークとも言われている)。
余談であるが、ウマ娘公式でスピンオフ漫画作品としてスターブロッサムの連載が発表されており、内容としては上述の流れが描かれるものと思われる。
タグについての注意
当初は粘度代表馬というタグが使われていたが、ウマ娘の世界に馬はいないので、「馬」ではなく「バ」に置き換えている。また、アニメ版Season2の第3話では年度代表ウマ娘と紹介されているので、粘度代表ウマ娘が正しいとも思われるが、ひとまずは初出のタグに合わせている。
なお、これとは別にロレブラという専用タグがあるが、ロレブラはローレルとブライアンのカップリングタグに対し、こちらはローレルの大好きっぷりにブライアンがブルっているなどネタ的要素で使用することが望ましい。
育成ストーリーでは
ストーリーイベントではこのような状況であったが、2023年4月のアップデートで育成キャラとして実装され、育成ストーリーにおいてもナリタブライアンとの絡みが注目された。しかし育成ではブライアンとの絡みは控えめ(特にクラシック期のブライアンはお前に用はないといわんばかりに激強)となり、代わりにトレーナーとの絡み中心になっている。ちなみにトレーナーに対してはからかい上手であるなどなかなかの恋愛強者っぷりを披露しており、ナリタブライアンに代わり恋愛に関してはトップレベルに雑魚かつ無謀な駆け引きをしては自爆するルームメイトに精神的ダメージを与えている。
一方サクラローレルをトップ画面に置いておくと、「ブライアンちゃんのレースなら全部録画していますよ!1回本人にバレて処分されかけましたけど・・・えへ。」と笑顔で喋るなど、やっぱりブライアンに対して好意が斜め上の模様である。というかブライアンも動画を処分しようとするあたり(レース以外のことで)警戒しているのは確かである。
「ぱかチューブっ!」でも
2024年3月18日のぱかチューブっ!でナリタブライアン、オグリキャップ、スーパークリークと一種に焼肉シミュレーターでゲーム実況を行ない、最初の個人プレイでサクラローレルは肉を次々と焦がしたり肉を重ねるなど焼肉奉行とは思えないプレイをしたのに対し、ナリタブライアンは手際よく肉を焼いていきご満悦であった。しかしこれがサクラローレルに対してマウントをとる状況となり、次の4人対戦ゲームで仕返しされることになる。
4人対戦ゲーム開始後も肉を焦がしてくサクラローレルであったが、その肉を「ブライアンちゃん見てほら真っ黒!どうぞ♪」と言ってナリタブライアンの皿にどんどん投げていった。実は焦げた肉を投入されるとポイントがマイナスとなり、これにナリタブライアンはたまらず「普段あんだけブライアンちゃん言ってるくせに嫌いなのか本当は!」と絶叫したが、サクラローレルは「好きだよ、でも勝負だから」とあっさりかわしている。結果ナリタブライアンのスコアは散々となり、実質サクラローレルの粘着行為にやれらる結果となった。
実際の粘度代表馬
実際の競馬でも「粘度代表馬」との愛称で呼ばれていた馬がいる。但しその馬はサクラローレルではなく「モチ」という馬である。馬主は珍名馬でおなじみの小田切有一氏。2006年10月にデビューすると年明けには「クラシック戦線の登竜門」と称される若駒ステークスに勝利し、なんとG1である皐月賞にも出走している(結果は18頭中17位)。その後は条件戦を転々として2011年に引退。末期は障害レースに出走していたことから愛知大学馬術部に引き取られ、馬術競技の馬として第二の人生を送っている。
ちなみに若駒ステークスの時の動画が上がっているが、先行していたモチが最後の直線で抜かされそうで抜かれない様子に実況が「モチが粘っている!モチが粘っている!」と叫ぶ姿はまさに「粘度代表馬」にふさわしいレースであった。
関連項目
マキマ・ローレル:某アニメのある人物の名ゼリフのパロディ。ウマ娘がらみとしてウマの悪魔が既にあるが、このイベントを機にサクラローレルによる「ブライアンちゃんはね」に置き換えたパロディイラストが投稿されている。
錯乱ローレル:ナリタブライアンに限らずトレーナーさんに対しても・・・
類似する他のウマ娘のタグ
グラス病ンダー:グラスワンダーがこのウマ娘に対しての粘度が高いイラストに使用される。
闇のテイオー:トウカイテイオーの粘度が高いイラストに付けられるタグ。ちなみにモデルの馬も1991年の年度代表馬となっている。
扱い注意
クレイジーサイコレズ:一応やっていることはこれにあてはまる部分もありと思うが、キャラクターならびにモチーフとなる競走馬のイメージを著しく損なう表現になる可能性があるため、程々にしたほうがよい。