レッドゾーンは戦ってなどいない。ただ駆け抜けただけ。光の国を壊滅させるには、それだけで充分だった。
カードとしての能力
火文明 (6)
進化クリーチャー:ソニック・コマンド/侵略者 12000
進化:火のクリーチャー1体の上に置く。
侵略:火のコマンド
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、一番パワーが大きい相手のクリーチャーをすべて破壊する。
概要
DMR-17「革命編 第1章 燃えろドギラゴン!!」で登場した火のレジェンドカード。今までの最上級レアリティはビクトリーだったが、今弾からレジェンドに変更された。
火のコマンドを条件に侵略できる点で、スピードアタッカーが豊富に存在する火のコマンドでは早期に出しやすい。パワー12000のTブレイカー持ちのため、侵略によって早期に現れた上、ブロックされなければシールドを半分以下まで削ることが可能。cip(場に出たとき効果)に、相手のパワーが一番高いクリーチャーをすべて破壊するという能力を持ち、相手の同じパワーのクリーチャーばかりであれば大量除去が狙える。他にも、能力の対象として選ぶ事ができないクリーチャーや選ばれた時に能力がトリガーするクリーチャーも発動させずに破壊するといった芸当も可能。
使い手の人気とデュエマの環境を高速化させる侵略ギミックでデュエマの歴史に革命的な変革をもたらしたことから、今なお根強いファンがいるデュエマを代表する大人気カードでもある。
DUEL MASTERS PLAY'S
「お前のスピードじゃ届かない‼︎」
CV:福島潤(通常、Sec1、Sec2)、高橋李依(プライズ)
DUEL MASTERS PLAY'Sでは、2024年3月28日実装の「DMPP-25 轟炎革命 -LEGEND EVOLUTION-」より、紙版からスペックの変更が特に行われることなく実装された。
(デュエプレでも今弾より最高レアリティがビクトリーからレジェンドへと代わったが、カードの生成に必要なポイントはビクトリーと同じ)。
また、同年の5月23日が期限(現在は終了)のバサラのスピードミッションを全て達成するとレッドゾーンのアークカード(実際のデュエマで使用できるレンタルカード)が1枚貰える。
召喚すると、黒く染まった画面を赤い彗星がエンジン音を立てながら目にも留まらぬ速さで駆け抜ける演出と共にレッドゾーンが現れる。
トップギアから轟速ザ・レッドへと繋げて流れるように侵略を決めるコンボはデュエプレでも健在で、ゲームオリジナルカードの音速 ビュンを使うことで轟速 Sも最速3ターン目にSA持ちのコマンド侵略元として使えるようになった。
それでも侵略元に起用できるクリーチャーが少ないという弱点もそのままであり、轟速ザ・ゼットはまだ登場しておらず、斬鉄剣 ガイアール・ホーンを装備した龍覇アイラ・フィズをキリモミ・ヤマアラシと組み合わせるなどして大真面目に採用するほど。加えて紙版の時に話題となった3ターンキルを狙うプレイヤーは今のところ少ない。
にもかかわらずレッドゾーンら火の侵略者のデッキは実装から間も無く環境で猛威を振るうに至っている。そこには、あるカードの存在があった。
「燃料補給だ!」
カード名 | 超音速ターボ3 |
---|---|
レアリティ | SR |
コスト | 火文明(5) |
カードタイプ | 進化クリーチャー |
種族 | ソニック・コマンド/侵略者 |
パワー | 7000 |
能力 | 進化:火のクリーチャー |
侵略:火のコマンド | |
W・ブレイカー | |
バトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨ててもよい。そうした場合、カードを3枚引く。 |
…お気づきだろうか。
3枚ドローする能力が攻撃の終わりではなく場に出た時に発動するのだ。S・トリガーによって除去されることに対するリスクが無くなり、まさに出し得。
手札を全て捨てるデメリットこそあるもののこの手のデッキは元より手札消費が激しく、それ故にデメリットがデメリットとして機能する場面は少ない。革命0トリガーの革命の鉄拳を手札に握っておきたいが捨てなければ手札を増やせない場面くらい。
そもそも任意であるため捨てない選択もできる。
赤単で手札補充ができるカードが重宝されることは禍々しき取引 パルサー、進化クリーチャーが手札補充をしながら殴りかかってくる脅威は(元)殿堂カードのアストラル・リーフやプラチナ・ワルスラSが証明している通り。
しかも侵略は複数同時に発動可能であるため、3ドローした直後にレッドゾーンに侵略して相手のクリーチャーを焼きつつシールドを3枚ブレイクしたり、ターボ3自身を複数重ねることで大量の手札交換を即座に試みることも可能。
このバイク軍団の波状攻撃を食い止めようにもバウンスもマナ送りもほんの一時凌ぎにしかならず、進化クリーチャーをシールド送りにできるカードは極めて数が少なくレッドゾーンを対象に取ることはまず不可能。
ならば破壊しようにもパワーが高いため下手な火力に引っかからず、相手のシールドが2枚以下(=レッドゾーンのシールドブレイクが通った)でありパワーが0より大きければ破壊されないという強力な除去耐性持ちの超轟速マッハ55が立ちはだかる。
極め付けにコスト踏み倒しデッキの天敵とも言えるオリオティス・ジャッジ等のカードはゲームに存在しない。そもそも制御の翼 オリオティスがいる場合でも、普通にマナを貯めコストを支払いクリーチャーを召喚していけばゲームが成立するレベル。
前弾のモルトNEXTたちと同じようにシークレットカードが二種類存在し、一つ目は色違いのレッドゾーンと大きな侵略の文字が目を引くDramatic Card仕様のカード。二つ目はバサラと共に描かれている新規イラストのカード。これを入手すると特典として、バサラのスキンが使用可能になる。また、どちらのシークレット版もシクのカードを入手することでゲーム内で使えるプロテクトやプレイマットがそれぞれ入手が出来る。
実装から時が経つにつれ対策が進み対抗馬のデッキに押され気味になってはいたが、それでも制御の翼 オリオティスなどのメタカードを立てて相手を牽制しつつ自分は侵略を展開していく流れに持ち込む赤白型が特に強力であり対戦環境に生き残った。
「燃やし尽くしてやる!!」
そして2024年5月23日に実装されたDMPP-26「天魔命導 -MIRACLE REVOLUTION-」では、待望の轟速ザ・ゼットと熱き侵略レッドゾーンZを獲得した。
紙では殿堂入りしているZだが、なんと無調整で実装されたことにより、手札に進化元バイクとターボ3とレッドゾーンとZの4枚が揃うことでcipで3ドロー&盾1枚焼却&盤面除去を同時に行うTブレイカーが最速3ターン目に突っ込んでくるという悪夢のような動きが可能となった。
ただしレッドゾーンZの効果は進化クリーチャーの上に置いてしまうと使用できないため、侵略を繰り出す手順をうっかり間違えないように。
この頃には赤白型は息を潜め、代わりに《クロック》や《ドン吸い》を受け札に添えた赤青型が主流となる。
しかしこれでもtier1までは届かず、《エンドレス・ヘブン》で永遠に耐久する「トリガーロージア」と最速4ターン目に全ハンデスを行う「黒単ワルボロフデュエにゃん」に不利がつくことから、tier1.5くらいの立ち位置。
特にトリガーロージアには苦戦を強いられ全国のバイカー達は悶絶と怨嗟の声を挙げる日々だったが、そのトリガーロージアがエンドレスヘブンのナーフ(盾追加が1ターンに1回までになった)によってリペア不可能になることが予想されるため従来よりかは動きやすくなったと言えるだろう。
加えてこのデッキタイプは伝説の禁断ドキンダムXを経て完成形を迎えるため、このカードの実装によりそこで晴れて本領発揮であろう。
バイクファンたちはもうちょっとの辛抱である。
「I am KNDN…」
そしてついにDMPP-27 「禁断伝説 -DISASTER OF X-」にて伝説の禁断ドキンダムX満を待して実装。
デュエプレのドキンダムはPS封印という特殊な封印を用いる(詳しくはドキンダムの項目にて)が、依然として紙と同じ感覚で使えるので安心しよう。
実装当初、紙のドキンダムを知らないデュエプレユーザーは特殊敗北のせいで「これ本当に強いん?」と首を傾げていたが、案の定禁断解放の制圧力は凄まじく、またバイクデッキだと盾がほとんど削れているため大体解放する時は最後のダメ押しか、「解放しないと負ける!」という状況であるため特殊敗北が逆の意味で機能していない。
これによりバイクデッキの足りないパーツが埋められ遂にバイクが完成を迎えデュエプレユーザーの見事な激しくしく熱かりし「手のひら禁断解放」を拝めることとなった。
つまり当時の紙をプレイしていたDMPと全く同じ流れであり、当時のDMPはこれに愉悦を覚えていた。
この当時の反応を懐かしめるのもデュエプレならではの醍醐味であるといえよう。
肝心の使用率や強さはと言うと、正直バイク1強である。
理由としてはその圧倒的な速さでのビート性能と奥の手の禁断解放に抗えるデッキが現状のNDにほとんど存在しないのである。
攻略班曰く「tier3以下がバイクに全く対抗出来ないのでtier3は無い」とまで言わしめるほど。
おまけに前述のターボ3により強力なドロソまで獲得している始末ではっきり言って当時の紙の赤単バイクより強い。これによりガイムソウの前例もあってかターボ3のナーフの危険性が高まってきた。
バイクに抗えるデッキがほとんど存在しないと書いたが、侵略の発動には攻撃する必要があることを逆手に取りヘブンズ・ゲート系列のデッキが躍進する(S・トリガーでの逆転を狙い、減った盾はギャツビーやヴァルハラ・パラディンで補う。コマンド主体であるため味方の封印外しも容易であり、ミラクルストップでジ・エンド・オブ・エックス等のバイクデッキのS・トリガーを対策できる)など、対抗馬も出現し始めているため過信は禁物。
プライズ版は推しの子とのコラボイラストになっており、ステージ衣装のアイが描かれている。
ちなみに超轟速 マッハ55と轟速 ザ・レッドもアイ、単騎連射 マグナムと熱き侵略 レッドゾーンZはルビーのコラボイラスト版があるので、それだけである程度バイクデッキが組める。
背景ストーリー
背景ストーリーでは、侵略者最強の敵として立ちはだかり、光の国の王を瞬殺したり、ドギラゴンとデス・ザ・ロスト相手に互角の戦いをし、そこにミラダンテが新たに加勢したことで撃破出来たなど桁違いの戦闘力を見せつけた。また、とあるフレーバーテキストで終焉の禁断 ドルマゲドンXが伝説の禁断 ドキンダムXの最強の部下として作り出したことが示唆されている。彼の強さが、禁断由来だったものだと判明したが、禁断から生み出された存在にもかかわらず最初からイニシャルズを持ってない点など、辻褄が合わない点も見られる。王来編では、キャンベロと魂の共鳴を果たして力を与えた。その後、キャンベロはキャンベロ <レッゾ.Star>へとスター進化し、モモキングダムXの禁断竜王 Vol-Val-8撃破に貢献した。
派生カード
同一人物
「不死」のS級侵略者として復活した姿
ドキンダムXの禁断の力を分け与えられ進化した姿
倒されたドキンダムXの残された禁断の力を吸収した姿
並行世界における同一人物
レッドギラゾーンが存在する世界とはまた別の並行世界における同一人物。
クローン
スピード特化型のZモード中の姿
小型化した機体
最後の1機
本人(のクローンもしくは、平行世界の同一人物)の可能性がある人物
謎のブラックボックスパック
2020年1月25日に発売された『謎のブラックボックスパック』では漫画家吉崎観音氏の描き下ろした轟く侵略レッドゾーンが収録されており、侵略者繋がりとして氏の代表作である『ケロロ軍曹』の主人公ケロロ軍曹とコラボしたものとなっている。