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概要編集

銀河帝国の中でも「帝国軍の呼吸する破壊衝動」と称される猛将フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト率いる艦隊の総称。彼の乗る旗艦「王虎(ケーヒニス・ティーゲル)」を含め、全ての艦艇が黒一色に塗装されているのが特徴。


座右の銘は「前進・力戦・敢闘・奮励」と称されるように、正にビッテンフェルトの性格のごとく突進力と破壊力を誇り、多くの同盟軍の艦隊を殲滅というより粉砕している。それ故に相手をする敵にとってはその漆黒の艦隊は畏怖の対象といえる。一方で、守勢に脆く突進を持ち堪えられると逆に劣勢に陥りやすい。

そのように最前線で致死率が高い艦隊でありながら、部下たちの大半はビッテンフェルトを慕っており、上官の不当な拘束には即座に抗議するほどである。

彼らの忌避されるのが「卑怯・消極・逡巡」であり、特に軍務尚書パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥に対する不満と怒りはビッテンフェルト同様に持っている。


主要戦闘編集

アムリッツァ星域会戦編集

イゼルローン要塞の陥落後、同盟軍は大軍を擁し帝国領に侵攻、これに対し帝国軍宇宙艦隊司令長官ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥は焦土作戦を取り、同盟軍の補給線が伸び切ったところで反撃を開始する。

黒色槍騎兵艦隊も反攻作戦に参加しウランフ中将率いる同盟軍第10艦隊を撃滅、同盟軍残存艦隊が集結したアムリッツァ星域会戦に参加する。この会戦でも黒色槍騎兵艦隊はアップルトン中将の第8艦隊を壊滅させるが、次の標的にしたヤン・ウェンリー中将の第13艦隊に一瞬の隙をつかれ、艦隊は旗艦以下数隻を残して壊滅。この惨状にラインハルトはビッテンフェルトを罰し切り捨てることを考えるが、ジークフリード・キルヒアイス中将のとりなしにより辛うじて存続を許される。

ガイエスブルグ要塞攻略戦編集

門閥貴族が籠るガイエスブルグ要塞攻略戦において、要塞の陥落目前、フレーゲル男爵から1対1の戦艦戦を持ちかけられるが無視、陥落後、ラインハルトと捕虜の会見が行われる。

そのなかの一人でオットー・フォン・ブラウンシュバイク公爵の部下でもあるアンスバッハ准将の狙撃によりキルヒアイス上級大将が死亡、艦隊首脳部は機能不全に陥るが、オーベルシュタインの策謀により帝国首都・オーディンを急襲、帝国幹部の多くを逮捕・拘束する。

ビッテンフェルトは軍務尚書・エーレンベルク元帥を逮捕する。

ラグナロック(神々の黄昏)作戦(ランテマリオ星域会戦)編集

フェザーンへの進軍当初はファーレンハイト艦隊とともに予備兵力としてとどまった。その後のランテマリオ星域会戦での”双頭の蛇”作戦でも後方での待機であったが、同盟軍の必死の猛攻にラインハルトの命を受けて出撃。途中膨大なエネルギー流の大河が立ちはだかるが、ビッテンフェルトは直進を指示。流れを渡り切る位置を特定されて集中砲火を浴びるが、それでもその勢いを砲撃で粉砕して同盟軍に大打撃を与える。ただその後イゼルローン要塞から脱出してきたヤン艦隊が到着した事で完全なとどめを刺す事はできなかった。

第2次ラグナロック作戦(マル・アデッタ星域会戦)編集

同盟でのヤンの脱出、高等弁務官・レンネンカンプ上級大将の自殺によりバーラトの和約崩壊が確定的になると、出撃をためらう皇帝・ラインハルトに「陛下が率先して歴史を動かすこと」を主張し、再び同盟への再侵攻が決定。ビッテンフェルトに先発出撃を命じ、惑星ウルヴァシーに駐在するシュタインメッツ上級大将と合流し治安の維持にあたる事になる。途中、同盟の撤兵交渉の使者が停船を求めるが「こちらに交渉権限はないから後続のミッターマイヤー元帥に面談する事」と返答し、艦隊は進軍を続けた。

しかしそれ故に通信妨害で孤軍となり、同盟軍との最後の戦いが行われたマル・アデッタ星域に到着したのは終盤になってからだった。それでも疲弊した同盟軍に追い打ちをかけている。

イゼルローン回廊の戦い編集

前哨戦において部下からの献策を受けてヤン・ウェンリー一党が籠るイゼルローン要塞に降伏勧告を行うが、それを逆手に利用され罠の存在を悟りつつも大敗、ともに作戦行動にあたっていたファーレンハイト上級大将が戦死してしまう。

ファーレンハイトの残存艦隊は直後にビッテンフェルトの麾下に組み込まれる。

激化する戦いの果てに帝国軍はカール・ロベルト・シュタインメッツ上級大将が戦死する一方、帝国軍も黒色槍騎兵艦隊の活躍によりエドウィン・フィッシャー中将を戦死させる。

休戦後、皇帝ラインハルトとの会見に向かったヤン・ウェンリー元帥が地球教に殺害される。ただビッテンフェルトにとっては自分の手でヤンを倒せなかった事に失意と落胆を抱いており、”勝ち逃げ”された気分を払拭できず、帰還中に幕僚たちは上官の失意が怒気に変わらないように苦慮したという。

第2次ランテマリオ会戦編集

新領土総督オスカー・フォン・ロイエンタール元帥が反逆したことによりエルネスト・メックリンガーアウグスト・ザムエル・ワーレン両上級大将とともに招集され、ミッターマイヤー元帥の指揮下に入る。

黒色槍騎兵艦隊の威力はすさまじく、ロイエンタールでさえ防戦に苦しみ、彼を後ろから撃とうとしたグリルパルツァー大将は防戦の果てに最悪の時期に裏切ることになり、ワーレンに降伏したことで身の破滅を招いてしまった。


シヴァ星域会戦編集

イゼルローン革命軍との最後の戦いにおいては帝国軍右翼に布陣していたが、皇帝・ラインハルトの緩慢な指揮により総司令部からの攻撃命令はなく、時間を無駄に費やすのみになってしまう。

このときラインハルトは重病の身であったことから、帝国軍宇宙艦隊司令長官・ミッターマイヤー元帥と幕僚総監・メックリンガー上級大将は情報が露見することを恐れて通信を遮断、後にナイトハルト・ミュラー上級大将にのみ連絡を取った。

一方、イゼルローン軍の司令官・ユリアン・ミンツ中尉や、薔薇の騎士連隊を指揮するワルター・フォン・シェーンコップ中将らは帝国軍総旗艦ブリュンヒルトの侵入を図り、皇帝ラインハルトとの会見を目指していた。

総旗艦への侵入を果たしたイゼルローン軍に怒りを感じたビッテンフェルトはイゼルローン軍の艦隊に猛攻をかけ、ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ上級大将を戦死させている。


部隊構成編集

武断派編集

艦隊副司令官ハルバーシュタット大将、艦隊参謀長グレーブナー大将ら艦隊を率いる将官達は、正にビッテンフェルトを心酔しており司令官の号令に連動して「前にいる奴は全て敵」とばかりに殺戮の刃を揮う、最前線の「槍の穂先」とも言える戦いを見せる。それ故に誇りも高く血の気も多い。ビッテンフェルトがオーベルシュタインを殴った罪で謹慎処分を受けた際は真っ先に抗議し、後には軍務尚書直属の憲兵隊と衝突する事態になった。

また、回廊の戦いの直前の艦隊内での会議で「ヤンに和平の提案をし、交渉に訪れた所を捕虜にすればよいでしょう」と進言した部下に対し、戦いで打ち破る事を由とするビッテンフェルトは激怒してその部下を追い出した際は、ハルバーシュタット、グレーブナー両大将は上官の意見に同意するように頷いている。

慎重派編集

一方で、ビッテンフェルトの近習幕僚には激発しやすい上官を抑える役割を持つ人材も多い。代表的な人物が艦隊副参謀長のオイゲン少将で、上官に臆することなくしばしば諫言を行い、アムリッツァ星域会戦の際は不利に陥りながらも尚も進軍しようとするビッテンフェルトを押さえている。前述の謹慎処分の際は、艦隊の指揮を代行するミュラー提督に将兵の激発を防ぐために協力を要請するなど苦心している。それを見ていたワーレン上級大将は「ビッテンフェルトにはすぎた部下たちだ。上官が無謀でも良い部下は育つと見える」と苦笑いしている。

一方でオイゲン少将は、第2次ランテマリオ星域会戦にてロイエンタール艦隊の攻勢に潰走しそうになった際、「退く奴は構わんから、我が旗艦の主砲で吹き飛ばしてやれ!」とのビッテンフェルトの暴言をあえて通信回路を開いて全艦隊に伝えた事で、艦隊は踏みとどまり、むしろ前進してロイエンタールの攻勢を打ち破るという機転を利かせた。

旧ファーレンハイト艦隊編集

帝国軍の猛将の一人アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト上級大将が回廊の戦いにおいて戦死した事で、彼の指揮下にあった艦隊が黒色槍騎兵艦隊に組み入れられている(もちろん艦艇も黒に塗装させらている)。

しかし、彼らにとっては回廊の戦いでのファーレンハイトの戦死は「ビッテンフェルトの猪突が招いた」と信じる者も多く、纏まりに欠けていた。

前述の第2次ランテマリオ会戦においては、元々の黒色槍騎兵艦隊が前進するのを見て、ファーレンハイト艦隊出身のホフマイスター中将が「故ファーレンハイト元帥の勇名を辱めるな!黒色槍騎兵艦隊の猪どもにでかい面をさせておくことなないぞ‼」と部下たちを鼓舞している。

余談編集

ビッテンフェルトが艦艇を全て黒一色にまとめたのは一個艦隊を率いるようになった頃からであるが、大佐時代の第6次イゼルローン要塞攻防戦では、既に自ら艦長を務める戦艦を黒一色にしており、戦場に突出しながらも戦理にかなった動きにラインハルトが求める人材リストに名を連ねることとなった。


関連タグ編集

銀河英雄伝説 フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト


赤備え:戦国時代に鎧武具を朱一色に統一した部隊。武田信玄真田幸村が有名。ちなみに黒備えも存在する。

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