概要
『BLEACH』原作完結記念の"ラストノベライズ"第2弾として発表されたスピンオフ小説。全3巻。
作者は同じくスピンオフ小説『BLEACH Spirits Are Forever With You』を執筆した成田良悟。
最終章・千年血戦篇から半年後に発生した騒動について、原作では影の薄かった護廷十三隊九番隊副隊長・檜佐木修兵を中心に据えた群像劇の形式で描かれる。
原作者監修のもと、原作本編では不明だった尸魂界の成り立ちや世界の謎等に言及されており、『BLEACH』の世界を深く理解したいなら必読の作品となっている。
タイトルは檜佐木の上司であり師でもある東仙要からの教えともリンクした、彼が虚化を初披露した原作384話のサブタイトル「Can't Fear Your Own Sword」(自分自身の剣を恐れるな)を基にしており、世界の成り立ちに触れる檜佐木に対するものになっている。ゆえに、今作を和訳すると「自分自身の世界を恐れるな」となる。
公式略称は頭文字をとった『CFYOW』。
最終決戦は叫谷にある城で行われた他、叫谷の特徴についても少しだけ触れられたため、今作は叫谷篇とも呼べるかもしれない。
原作で不明のまま終わった部分の補完をしているほか、原作では活躍するのは死神ばかりで、まともな戦闘が少なかった破面や、死神のサポートとしての裏方の活躍のみで前線に出ることが全くなかった完現術者の活躍が見れる、生き残った滅却師が全員正式に味方になる、原作になかった完現術者の戦闘(VS破面とVS滅却師)が見れるなどの魅力もあるためオススメ。
この作品でやっと、破面も滅却師も死神代行消失篇を経験したとも言える。
実質、今作も千年血戦篇の一部と呼んでもいいレベルで魅力的な作品。
あらすじ
四大貴族を狙った暗殺事件。虚圏で生き延びた破面と滅却師を襲撃する謎の死神。 現世で急成長する謎の宗教団体……。 三界それぞれの騒動は、四大貴族の一角、綱彌代家の新当主を震源としていた。 九番隊副隊長にして瀞霊廷通信編集長・檜佐木修兵は、事件を取材することになるのだが……。 遺された謎を巡る、大きな戦がはじまる……!!
(第1巻あらすじ、公式サイトより引用)
登場人物
とにかく多いので、ここでは主要キャラのみ抜粋。★印はオリジナルキャラ。
今作の主人公。死神として、ジャーナリストとして、自身と世界の過去に向き合うことになる。
四大貴族筆頭・綱彌代家の新当主。あるひとつの目的のために策謀を巡らす。実は東仙、銀城を闇落ちさせた元凶であり、この二人との因縁は深い。
- 産絹彦禰★
時灘に付き従う「謎の死神」。その実力や霊圧は相対した者たちから"黒崎一護に似ている"と評されるが、その実態は…
時灘に協力する、「謎の宗教団体」の教祖。
一護たちが不在の空座町にて騒動に巻き込まれるが、未知数の"手段"を駆使して解決にあたる。
初代死神代行にして、今は月島秀九郎、沓澤ギリコ共々、志波家に居候中の完現術者。取材中の檜佐木と出くわしたことで、彼もまた過去と向き合うことになる。今作では原作において最後まで不明のまま終わった彼の過去の一部が開示される。
護廷十三隊一番隊隊長兼総隊長。真央霊術院で浮竹十四郎とともに同期だった時灘からはある事件が原因で恨まれている。
同十二番隊隊長。新たな研究対象を見定め、これまでの戦いで得た骸部隊を私兵としてこき使う。
同五番隊隊長。マユリの"実験"に巻き込まれる。
虚圏を治める破面の生き残りたち。死神側からは"穏健派"と見られている。
滅却師(星十字騎士団)の生き残りたち。ただし5人中3人はゾンビ。
回想にて、彼が歪んでいく過程が描かれている。
関連タグ
WE_DO_knot_ALWAYS_LOVE_YOU:同じく千年血戦篇後を描いた小説で、こちらは主に終戦後~原作最終話の間の護廷十三隊のことについて補完されている。
帰刃のその先へ:ゲーム『Brave Souls』にて本作とのコラボで実装された十刃のオリジナル形態。