概要
国鉄の電気機関車で、初代ED30が直流専用機、2代目ED30が交直両用試作機となっている。pixiv内投稿イラストは執筆時点では2代目の3DCGが1枚投稿されている。
初代ED30は元々豊川鉄道が製造を発注したものだが、完成前に国による戦時買収で路線ごと買収され当時の事業者であった豊川鉄道も名鉄傘下の企業であったため吸収合併により消滅した。
その後称号改定により二回も形式名が変わっており、
デキ54 → ED30 1 → ED25 11
とせわしない形式名変更を経ている。
国鉄引退後伊豆急に払い下げ、その後東急車両の入れ換え機として余生を送ったが近年解体されている。
2代目は交直両区間を挟む路線の接続用機としてEF55 3の廃車発生品のうちモーターと車軸を流用し、また量産に際して製造費用を下げるべく歯車装置はEF15形と同一仕様品を、主回路は471系電車と同一仕様品を使用しており、どこかしら魔改造の香りがする仕様の元に試作され、運転台の主幹制御器にワンハンドルマスコンを採用するという珍しい試みも行われた。しかし汎用性に乏しく量産はされなかった。
ちなみに、2代目も形式記号・製造番号ともにED30 1となっている。
1976年に廃車、その後解体され現存しない。
意外なところで…
銀河鉄道999に登場する列車の内、666号という凸型機関車をけん引機とするものが存在するが、DD51当たりがモチーフと思われがちであるがじつはシルエットはこのED30に酷似している。
ボンネット部フィルタの配置、やたら長いキャブなどはそのままであり、参考にした蓋然性は高いと推定される。(70~80年代のアニメメカ屋は「101系と72系全金の内装をとりちがえる」など、天然でよくやらかすことが多かったものである。)
初代、2代目両方ともに偶然なのかボンネットを有する凸形車体の電気機関車となっている。