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概要

本名:ロバート・ブルース・バナー。天才物理学者。

感情の昂ぶりによって全身緑色の超人ハルクに変身する。

コミック版の詳細は親記事ハルクの項を参照のこと。

原作やアニメ作品、映画版に至るまで、嫁同様に素の見た目が大きく異なっていて、殆ど別人のような本人が沢山いる。よって、皮肉なことに変身後の姿の方が安定しているという状況が生まれてしまっている。

特に、『インクレディブル・ハルク』では興奮するだけでも変身を始めてしまうため、性行為すらできないという酷い状況であった。

pixivではMCU全体の人気も相まって、特にマーク・ラファロのイメージで描かれたファンアートが最も多い。

ちなみに、アメコミは分業体制により「作画担当により同じキャラなのに顔が全然違う」事が多いが、ブルース・バナーは特にそれが極端なキャラの1人である。

※違う平行世界を舞台にしたエピソードなので同じキャラでも顔が違うのではなく、本当に同じ世界の同じキャラでも作画担当者ごとに顔が違う。

MCU

演:エドワート・ノートン、日本語吹き替え:水嶋ヒロ(『インクレディブル・ハルク』)

演:マーク・ラファロ、日本語吹き替え:宮内敦士(『アベンジャーズ』以降)

ガンマ線の被爆ではなく、スティーブ・ロジャースに投与された「超人血清」を再現したものを投与した結果、変身能力を手に入れた設定になっている。

演者については、『アベンジャーズ』の制作段階でノートン側がスケジュールの都合で断ったとのこと。

2003年版のエリック・バナにはオファーがなかったと本人が述べている。

変身後の声は、これまでの実写版と同様ルー・フェリグノが担当している。

『アベンジャーズ』の日本公開時のキャッチコピーは「ありえないほど《豹変》

インクレディブル・ハルク

恋人のベティの父サンダーボルト・ロス将軍のもと、超人血清の再現実験に取り組むが、自分に試験段階の血清を投与した結果、ハルクになってしまい、逃亡者の身となる。

そして逃亡先のリオデジャネイロで格闘家から精神を落ち着ける呼吸法を学ぶ傍ら、ネットチャットでミスター・ブルーという研究者と元に戻るために研究を続けていた。

しかし、勤務先のジュース工場で負傷し、血液が製造中のジュースに混入。それをアメリカの老人が飲んだことにより潜伏場所が軍にバレてしまい、エミル・ブロンスキー率いる部隊に強襲され、ハルクに変身して迎撃する。

その後アメリカに戻り、ベティと再会。彼女の協力を得てミスター・ブルーと会い、体内から血清を抜き出して普通の人間に戻る。

だが、ハルクの力に魅入られたエミルが血清を投与、アボミネーションとなったため、再度血清を投与して彼と戦い、勝利する。

しかし、ハルクとなったことでベティといられなくなったため、再び逃亡者となる。

アベンジャーズ

インドで貧困層相手の医師として生計を立てている中、スペースストーン捜索のため、リクルーティングされる。訪れたのはブラック・ウィドウ

事あるごとに自らを「怪物」として卑下するなど、卑屈な言動もするが、基本的には理性的な科学者として振る舞っている。ナターシャを含むSHIELDに対しても心を許してはいない。

文化系つながりでトニー・スタークからは馴れ馴れしい態度を取られるも、慣れたこととして、特に気を悪くしていない様子。

中盤、ロキの作戦でハルクと化し、ヘリキャリアを破壊しまくった挙句、高高度からニューヨークの一角に墜落して、ようやくブルースに戻った。

アベンジャーズと合流したときに、感情をコントロールできる(ハルクに変身しない)秘訣として「いつも怒っているから」と告げ、自らハルクとなり、他の5人とともにチタウリと戦う。

戦闘の中、ロキの足をつかんで床に何度もたたきつけたときは「ちょろい神だ」と吐き捨てた。

また、自ら「ハルクスマッシュ」とは言わないが、スティーブから(他のメンバーへの指示への最後として)「ハルク…スマッシュ(ハルクは…暴れろ)」と言われ、にかっと笑うくだりがある。

アイアンマン3

エンドクレジットにのみ登場。

同作ではトニーの独白で始まり、独白で終わるが、それはブルースに対して話していたのである。

だが、その語り方あるいは内容が退屈だったのか、ブルースは眠りこけてしまっていた。

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

ブラック・ウィドウとのロマンスが描かれる。

アベンジャーズの一員としてハルクに自ら変身し、変身解除するときはナターシャに落ち着かせてもらっている。とはいえ、ハルクとして他者を傷つけることは、本人のストレスになっている(『アベンジャーズ』のときは宇宙人相手だったが、今作ではヒドラの戦闘員=人間が相手のため)。

お互い、人間として欠損している(ブルースは感情が高ぶるとハルクになる、ナターシャは子宮がなく子どもが作れない)ことから、ナターシャから思いを寄せられるが、ブルースはその思いを受け止めることができなかった。

ラストでは、ハルクのままクインジェットに乗って、そのまま行方不明となる。

マイティ・ソー バトルロイヤル

ヘラによる攻撃を受け、惑星サカールへ吹き飛ばされたソーの前に、格闘大会で無敗のチャンピオンとして君臨しているハルクとして現れる。

この作品では、ブルースとハルクの人格の分離が進んでいるらしく、今までと比べて、ブルースの姿でも不安定な様子を見せている。更に、『エイジ・オブ・ウルトロン』から2年間もの間、ハルクの姿を維持したために、ハルクの姿でもある程度の知性がつき、喋れるようになっている

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

『バトルロイヤル』の事件の後、アズガルドの人々と共に宇宙船「ステイツマン」で脱出し、地球へと向かっていたが、ロキがインフィニティ・ストーンの1つである四次元キューブを持ち出したばかりに、サノスに目を付けられて襲撃されてしまう(結果としてアズガルドの民はサノス一味によって半滅されてしまった)。

ハルクもサノスに戦いを挑んだものの、肉弾戦で逆に圧倒されてKO負けを喫してしまう(直後にヘイムダルがハルクを地球へと転送したため、命だけは助かった)。

この一件がきっかけでハルクはサノスに対して強いトラウマを抱いてしまったのか、結局それ以降は戦いの表舞台に出てくることはなく(何度かブルースが呼び掛けたものの「嫌だ!!」と言って出てこなかった)、ブルースは終盤のサノス軍との戦いではハルクバスター・マークⅡを装着して戦うことを余儀なくされた。

中盤、アベンジャーズ基地でナターシャと再会したときは「やあ」「ええ」と言葉少なに挨拶だけ交わし、居合わせていたサム・ウィルソンが思わず「なんか気まずい雰囲気」とつぶやいてしまった。

アベンジャーズ/エンドゲーム

『IW』ラストにおけるサノスの指パッチンによる消滅を免れ、ソーらとともにサノスを倒すが、消えた人々を取り戻すことは叶わなかった。

その5年後、ハルクとブルースの精神が完全に融合したスマートハルクとなり、市井で生活を送るようになる。かつてNYやインドで破壊の限りを尽くして恐れられていた頃とは裏腹に、市民から自撮りを頼まれるほどに「アベンジャーズの一員」として親しまれている。

そしてスティーブとナターシャ、スコット・ラングに誘われ、ピム粒子を使った「タイム泥棒作戦」に参加する。そのさなか、引きこもりになったソーを迎えにも行くなど、人を慮れる余裕を得たことが示された。

作戦では2012年のニューヨーク決戦(『アベンジャーズ』の終盤の時間帯)に訪れ、エンシェント・ワンからタイムストーンを譲り受ける。その際にスマートハルクの肉体から押し出されたアストラル体は、普通の人間としてのブルースの姿をしていた。

現代に戻ると、人々を戻す指パッチンをする役割を負った。これは、ストーンから発せられる放射線(ガンマ線)に耐えられるのはハルクだけだからである。だが結果として、片腕が不随になるほどのダメージを負った。

その後の最終決戦を経て、ストーンを各時代に返すためにスティーブをタイムスリップさせた。

総じて、これまでハルクが担っていた戦闘力よりも、ブルースの科学者としての能力や知識が発揮されていたと考えられる。

ナターシャとは、『IW』以降は普通の仲間程度の関係であったようで、特にそれらしい描写はない。

しかし、タイム泥棒作戦の中でナターシャが命を落としたことを知ったときは、他の初期メンバー4人同様に落ち込み、基地の庭園にあるベンチを感情に任せて放り投げた。

シャン・チー/テン・リングスの伝説

エンドクレジットに登場。

姿はスマートハルクではなくブルースの状態になっているが、右腕は『エンドゲーム』ラストと同じくアームホルダーで支えている。

ウォン、キャロル・ダンバースと共にシャン・チーの持ってきたテン・リングスを分析し、興味深そうな様子を示していた。

シー・ハルク:ザ・アトーニー

初のドラマ作品への登場で、時系列は『シャン・チー』の後。

上記の姿の変化の理由が、特殊な制御装置によるものだと説明される。

従妹のジェニファー・ウォルターズとともにドライブ中、サカールにあったものと同型の宇宙船が突然飛来したためにジェニファーが運転を誤って事故が発生。

怪我をしたブルースの血がジェニファーの傷口に流れ込み、彼女がシーハルクになってしまう。

彼女にハルクの力の制御法を教えるため、生前のトニーから借りたメキシコの隠れ家に彼女を招く。同時に自分と異なった反応を見せた彼女の血から得た薬によって、『エンドゲーム』で不随状態になった腕が治癒した。

最終的には、普通の弁護士として生きたい彼女の願いを、体当たりの喧嘩の末に認め、ニューヨークへ戻る彼女を見送った。

ジェニファーと、彼女が仮釈放を担当することになったエミル・ブロンスキーや彼と戦った当時について話した後、上記の宇宙船に乗ってどこかへ旅立っていった。

最終話で再登場。地球に息子のスカールを伴って帰還している。

デッドプール&ウルヴァリン

MCUの世界線(アース616)とは別の世界の個体が登場。

森の中でウルヴァリンと対峙していたが、(わざとではなかったとは言え)間に割り込むような形で別の世界から転移してきたデッドプールが現れたため、邪魔だと言わんばかりに彼をぶっ飛ばした(この一連の流れは『アベンジャーズ』でロキが「神に逆らうのか!」と言った直後にボコボコにされるシーンのオマージュだと思われる)。

この他、TVAに連れてこられたウェイドがエージェント・パラドックスに見せられた映像の中でも登場(映像自体は『アベンジャーズ』のものの流用)。

今回は回想も含めて終始ハルクの姿であり、ブルースの姿では行動するシーンはなかった(とは言っても出番自体は一瞬だが)。

余談

同じアベンジャーズとして有名なアイアンマンキャプテン・アメリカマイティ・ソーは3つ以上の単独作品が作られたのに対し、ハルクは現状『インクレディブル・ハルク』のみだが、これはMCUのスタート当初、実写化権がマーベル・スタジオ(現在のディズニー)ではなくユニバーサル・ピクチャーズにあったことが理由。

そのため、マーベル・スタジオは『バトルロイヤル』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』の3作を、実質的なハルク三部作としても制作している。

『エンドゲーム』中盤以降の姿に対する呼称「スマートハルク」は元々ファンの間での通称だったが、『シー・ハルク』で公式に取り入れられた。

本人曰く「周りが勝手に呼び始めた」とのことで、さらにその後「『インクレディブル・ハルク』当時の自分とは別人」という趣旨の"演者の違い"を意識した発言をするなど、第四の壁を認識するシーハルクが主人公のドラマならではの手法で、彼にもスポットが当てられている。

なおその最終話では、ハルクをエドワート・ノートンが再演する案もあったらしい

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