概要
日本の国土の十州島(北海道島)、本州島、四国島、九州島の主要四島とそれら周囲の島嶼をまとめた言い方。環太平洋造山帯の一部で、千島列島から南西諸島まで列状に連なり、弧状列島と呼ばれる。
なお、前述の四島に沖縄本島を加え、主要五島とする場合もある(国土交通省の区分等)。
伊豆諸島と小笠原諸島は地誌学的な意味での日本列島には含まれないことが多いが、もちろん行政的にはいずれも日本国の一部である。
気候
全土が海洋性の季節風(モンスーン)の影響を受け、湿潤で春夏秋冬の四季がはっきりしている。黒潮などの暖流と親潮などの寒流に洗われ、大陸性のシベリア気団・揚子江気団と、海洋性のオホーツク海気団・小笠原気団の影響を受ける。
気候帯は北海道及び本州北部の一部は冷帯が広がり、このうち日本海に面する地域は世界有数の豪雪地帯である。本州南部と九州・四国の大半は暖帯(暖温帯)で、一年を通じて農業が営まれる。沖縄諸島や小笠原群島などは亜熱帯、先島諸島は熱帯に属し、やや四季が不明瞭である。
複数の気候帯にまたがり温暖湿潤であるため、国土面積の割には植生は多様性に富んでいる。また一部の熱帯作物を除くほとんどの地域の農産物が栽培可能であり、実際に多くの商品作物が栽培され流通している。冬には主要地域で雪が観測でき、夏には全ての地域で海水浴が可能である。
動植物
起伏に富み、様々な気候を内包する日本列島は、世界的に見ても、非常に生物多様性が高い地域である。例えば、同じ島国であるイギリスと比べても、イギリスの植物の総種類数が1600なのに対し、日本は5300種類ほどと、ほぼ3倍となっている。動物についても同じくらいの差がある。また、魚類は10倍もの差となっている(イギリス300種類、日本3000種類)。
一方、日本は世界でも有数の人口密度を持つ国でもあり、人間の活動が生物に悪影響を及ぼす場合もあり、絶滅危惧種になっている動植物も多い。
資源
日本列島は、非常に多様な鉱物資源が算出される地域であり、金・銀・銅・鉄・亜鉛から、ウラン、原油、ボーキサイトまで存在が確認されている。
ただ、それらは日本の産業規模に対して、非常に少量であるため、操業している鉱山は現代ではかなり少ない。
豆知識
日本列島の主要四島である北海道島・本州島・四国島・九州島の大きさを知るのに以下のような手法がある。
四国の面積=1 とすると
九州の面積=2
北海道の面積=4
本州の面積=12
と、きれいな整数比が得られる。
また、日本全体の面積がおよそ37万8千平方キロメートルであることと、「1+2+4+12=19」であることから、四国の面積が2万平方キロメートル弱であることがわかり、ここから各島の面積の概数値も求められる。覚えておくと試験のときや旅行の計画を立てるときなどに有用だろう。