鎌
かま
構造
柄にはまっすぐなものとゆるやかなS字にカーブしているものとがあるが、使用者がより使いやすいように三次元的なカーブ(ひねり)が入ったものもある。
通常は使用者から見て向かって左側に刃が突出するようにつくられている。
主に屈んだ姿勢で片手で扱う手鎌(シックル)と立った状態から両手で扱う大鎌(サイズ)とに分けることができる。
大鎌の刃は鍛造でつくられることが多く、草刈り用などに用いられる場合には紙の様に薄いエッジが作られる。そのため、使用後には頻繁な研ぎと再鍛造が必要になる。
種類
いくつかの種類がある。
手鎌(sickle)
もっとも一般的な片手で使う鎌。日本と西洋とで若干の違いがあるが、構造と用途は大体同じ。
大鎌(scythe)
両手で使う大きな鎌。死神が持つ鎌として有名。pixivで鎌として投稿されているのは殆どこの大鎌。鎌を振りやすくするためグリップが付いているが、現代のキャラクターが持つ武器としての鎌では省略されることが殆ど。
呪具としての利用
日本では、風を止める呪術で薙鎌というものが使われたり、アイヌは「女@汚いもの」の物なので、ウェンレラと呼ばれる悪い風に、この農具(ちなみに農作業特にえー雑穀だけど稲刈りでいいです、の際は使うことを許され無かったそうな)を振り回し「おう女の得物ぶちかまっそゴルァ!」と脅したりした。なお薙鎌伝承とアイヌの伝承では、共に「風を仕留めた後の道具に、風の血がついている」という話が付く。
武器としての利用
稲や麦の農地においては農具として必要不可欠で取締りようのなかった鎌は、日本やヨーロッパで農民達の即席武器として用いられた。
その形状から通常の剣や槍による攻撃が防ぎやすく、また槍のように柄を延長すれば盾の裏側を攻撃する事もできた。
しかし刃の向きから有効な攻撃を加えるのが難しく、中国の戈のように打ちつける攻撃も可能だが、とにかく武器としての熟練が必要であり、専用の武術も生まれた。(戈も半ば戦車専用武器であり、機動力を活かして刃を引っ掛ける・叩きつける用途のため、戦車の衰退と共に姿を消している)
また大鎌と呼ばれる元から長い柄をもった鎌も農機具であり、本来は戦闘用ではない。
日本で一般的なものは、刃の根元が柄と水平に延長され、引く動作だけでなく払う動作でも草を刈りやすく出来ている。
18から19世紀におけるポーランドの農民兵(kosynierzy)によって広く用いられた。
大鎌はまた、鎌戦車(車体や車輪に鎌の刃を取り付けた二輪戦車)にも使われた。
農民一揆をモチーフとしたゲーム『いっき』でも主人公たちは初期装備として鎌を用いている。
象徴としての鎌
鎌(特に大鎌)は死神の象徴とされる。これには「生命を刈り取るもの」のイメージに由来するという説や、東欧の風習に由来するという。
それは、土葬した死者が蘇って来ないように、首の前に鎌を添えて棺に入れたもので、こうすると蘇って立ち上がろうとしたときに首が切れてしまい、現世に立ち戻ることができないとされた。
また、元々はローマ神話の農耕神サトゥルヌスの持ち物(アトリビュート)であったのが時代を経て現れたのだとも言う。
鎌で戦うキャラクター
大鎌の記事での関するキャラクター・作品も参照
仮面ライダースペクターツタンカーメン魂(仮面ライダーゴースト)
仮面ライダーレーザー・仮面ライダーレーザーターボ(仮面ライダーエグゼイド)
仮面ライダーゲンムゾンビゲーマーレベルX(仮面ライダーエグゼイド)