千年血戦篇
せんねんけっせんへん
一歩踏み出す 二度と戻れぬ
三千世界の 血の海へ
(原作55巻・巻頭詩)
概要
『BLEACH』の長編の一つで、最終章でもある第五章(第二部第ニ章)。
原作の480話~686話、単行本では55巻~74巻にあたる。
別名・「石田篇」。
540話で折り返しを迎え、4週休載を挟んだ後の541話(61巻)以降には「千年血戦篇・訣別譚」という名称がついている。
英語での題名は『Thousand-Year Blood War』。
あらすじ
瀞霊廷を、見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)と名乗る謎の集団が急襲した。
彼らは警備の死神を率いていた護廷十三隊一番隊副隊長・雀部長次郎含め皆殺しに。さらに総隊長・山本元柳斎重國に直接、宣戦布告をした後、姿を消した。
元柳斎は雀部が生涯自身の副官であり続けようと卍解を二千年間使わなかったこと、それでも解放したが封印され、殉職したことを悼み、悲しみに暮れる。
そして"見えざる帝国"の魔の手は虚圏にも伸びていた…
一方、現世・空座町。
何事もなく過ごしていた一護たちの前にも、新しく担当となった死神、滅却師らしき破面、さらにネルと、次々と来訪者が現れる。
ネルとペッシェに頼まれ、"見えざる帝国"に連れ去られたドントチャッカを救う為に虚圏へとやってきた一護たちだったが、敵の隊長であるキルゲ・オピーの、これまでの滅却師とは段違いの能力に苦戦。さらに一護は黒膣(ガルガンダ)に閉じ込められてしまう。
その頃尸魂界は、"見えざる帝国"の精鋭部隊・星十字騎士団(シュテルンリッター)によって蹂躙されていた。さらに隊長数名はそれぞれの思惑で卍解を開放するが、その瞬間に卍解を奪われてしまった。
六番隊隊長・朽木白哉もその一人だった。奪われた「千本桜景厳」によって瀕死に陥る白哉。副官の恋次、助けに向かおうとしたルキアも共に重傷を負ってしまい、諦めかけたその時…!
訣別譚
壊滅的な被害を受けた護廷十三隊。
戦後、これを立て直すべく現れた王属特務、通称「零番隊」と関わる中で、一護はこれまで明かされてこなかった自身のルーツ、そして能力について知る…
そして今度こそ殲滅せんと再び侵攻してきた"見えざる帝国"。応戦する死神たち。
一護はこれまでの戦いで得た力と絆をもとに、世界を護るべく最後の闘いに挑む…!
以降、未読の方はネタバレ注意!
長編はそれぞれレギュラーメンバーに呼応したエピソードになっており、第5章である本篇は石田雨竜に関する————つまり、滅却師を主軸に置いた物語となっている。
実際に明かされた伏線も、
…まあほとんど一護のことなのは、気にしてはいけない。
なお他の代表的な伏線を挙げると、次のようなものがある。
原作のうち前章・死神代行消失篇までは全てアニメになっている(※話数の約1/3はオリジナルだったりするのだが)が、肝心のこの最終章「千年血戦篇」はアニメ化されずに終了し、そのまま原作も完結してしまった…。
それから約8年後…
2021年8月に、原作の連載開始20周年を記念としたプロジェクト「face again」のスタートが発表され、その一環として本章がアニメ化されることが発表された。
また、師匠の総監修の基、原作漫画では最後まで明かされなかった謎や、原作ではカット・縮小した戦闘シーン等をアニメでは全て補完・拡大するとも発表されている。
しかし一方で師匠からは、「流れを妨げるようならギャグシーンはカットしても構わない」という旨の指示があるとのことで、その他細かい説明もカットされたり後述するアイキャッチで補完されるなど、1話につき平均で原作4~5話分の速いペースで進むため、勿論原作を全く読んでいなくても楽しめるようになってはいるが、どちらかと言えば原作を読んでいる層向けとなっている(一部視聴者からは「千年血戦RTA」とも呼ばれてしまっている)。
キャスト陣は殆どが続投。それに加えて初参加の声優も豪華で、収録日によっては80人以上いたため、他アニメの現場から「スケジュールに影響が出る」と文句を言われたとのこと。(出典)
なお、前任の塚田正昭氏が2014年に亡くなった元柳斎、および本篇で初登場のキャラの一部はスマホゲーム『Brave Souls』から引き続き担当している。
またドンドチャッカ役については2010年に亡くなった郷里大輔氏がそのままクレジットされており、生前に収録されていた台詞を流用したライブラリー出演という形での続投となった。(出典)
製作スタッフ
主題歌
特徴・形式
分割4クールで全52話を予定しており、原作ラストまで描き切るとのこと。
また事前には、twitter投票による旧シリーズセレクション放送が2022年7月から9月にかけてTOKYOMXとBS11で放送された。
サブタイトルはこれまでは日本語の文章が中心だったが、本作では原作のものをそのまま採用している。
これまでは第1話などがカラフルだったが、今作ではこれが白黒のシンプルなものになった上、サブタイトルも作中に表示されるようになった。サブタイトルは必ずオープニングのすぐ後に出るとは限らず、エンディングの直前に出ることも多い。サブタイトルの原作の雰囲気準拠の演出はオサレとしか言いようがない。
構成も変わっており、「死神図鑑」「破面大百科」のようなミニコーナーや「to be continued」が無くなり、次回予告としていわゆる巻頭詩がボイス付きで流れるようになった。単行本からの流用と師匠の書き下ろしと2種類ある。
またアイキャッチとして入る作中用語などの解説は『進撃の巨人』と同じく映るのは一瞬だが長文なので、放送から数日後に公式サイトに追加されるのを待とう。ポエムとアイキャッチは、公式Twitterにも掲載されている。
第1クール『BLEACH 千年血戦篇』
運命を砕く 力はきっと
振り下ろされる 刃に似ている
2022年秋アニメとしてテレビ東京系列全6局とBSテレビ東京で毎週月曜深夜24時。このほか仙台放送、テレビ静岡(いずれもフジテレビ系列局)、新潟放送、熊本放送(いずれもTBS系列局)、広島テレビ(日本テレビ系列局)でも放送された。
後述の第2クールの放送開始に睨んでか、2023年4月から同じジャンプ原作・studioぴえろ制作の『BORUTO』第1部の後番組としてテレビ東京系列で日曜夕方に副音声ガイド付きのアンコール放送が行われている。
放送開始時冒頭で「演出上一部過激な描写が含まれております。」といった注意喚起が施されている。
# | サブタイトル | 次回予告 | CV | 原作話 |
---|---|---|---|---|
1 | THE BLOOD WARFARE | ユーハバッハ | 菅生隆之 | 480~484 |
2 | FOUNDATION STONES | キルゲ・オピー | 山寺宏一 | 485~488 |
3 | MARCH OF THE STARCROSS | 日番谷冬獅郎 | 朴璐美 | 489~494 |
4 | KILL THE SHADOW | 雀部長次郎 | 山口太郎 | 495~499 |
5 | WRATH AS A LIGHTNING | 山本元柳斎重國 | 高岡瓶々 | 500~505 |
6 | THE FIRE | 朽木白哉 | 置鮎龍太郎 | 506~510 |
7 | BORN IN THE DARK | 志波空鶴 | 平松晶子 | 511~514 |
8 | THE SHOOTING STAR PROJECT〔ZERO MIX〕 | 更木剣八 | 立木文彦 | 515~519 |
9 | THE DROP | ??? | ??? | 520~524 |
10 | THE BATTLE | 黒崎真咲 | 大原さやか | 525~527 |
11 | EVERYTHING BUT THE RAIN | ??? | ??? | 528~532 |
12 | EVERYTHING BUT THE RAIN JUNE TRUTH | 斬月 | 菅生隆之 | 533〜537 |
13 | THE BLADE IS ME | - | - | 538~542 |
※第12・13話は1時間SP。そのため13話の予告は公式サイトや分割の配信バージョンで見ることができる。
関連タグ
表記揺れ:BLEACH千年血戦篇
アニメ版を指す場合に以前のシリーズと区別するためか、メディアなどでは作品タイトルも含めたこの呼称が主に用いられている。
SPY×FAMILY(アニメ):同じジャンプ原作・テレ東系アニメでほぼ同時期に本放送が行われ、夕方枠での副音声ガイド付き再放送が同時期に実施されていた。⇒SPY×SHINIGAMI
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ:第2クールより前時期にテレビ東京系列で放送された番組。こちらでも主題歌のタイトルが「STARS」である。