概要
ゲーム『スプラトゥーン』シリーズに登場するローラータイプのブキ。
ダイナモ(=発電機)の名の通り、ローラー部分に発電機が付属した重量級ローラー。「重厚長大」を地で行く、もはやローラーとは名ばかりの巨大なおぞましい何かである。
モーターを回すことで遠心力によりインクを遠くまで飛ばし、ローラー種の中でも圧倒的な火力と射程を実現している一方、振りも転がしもモーションがすさまじく遅く、燃費もリッターとタメを張れるほどに悪い。破壊力だけに特化した、スプラトゥーン全体で見ても極めてピーキーなブキである。
製造はカンブリアームズ、すなわちブキチ特製である。初代スプラで彼が語ったところによれば、祖父カンブリヤ・ブキノサイの設計図をベースに製作したものだが、ブキチの技術力の関係でこれ以上の軽量化は難しいらしい。
性能
射程・火力・塗り範囲のすべての面においてローラーの中ではトップクラスだが、その代償として全体的に動作が重く隙が特大、という特性を持つ。
このため、近距離に忍び寄って叩きつけるか轢くかすることが多い他のローラーとは全く使い方が異なり、一歩引いた位置からの味方支援を主任務とする。特に高所からインクをばら撒いての面制圧は「雨乞い」と呼ばれ、ダイナモの十八番である。
その横振りは狭いガチエリアなら一振りで確保し、ヤグラに曲射すれば全体に即死ダメージの雨が降る。縦振りの塗りは実にスプラチャージャー並みの遠距離にまで届き、ジェットスイーパーよりもさらに遠距離からダメージが入る。
しかしその代わり、これらのモーションは極めて遅い。速い方の横振りですらなんと振り上げてから振り下ろすまでに1秒以上もかかり、加えてその間のヒト速はチャージ完了したチャージャー並みとカタツムリ同然であるため、振り始めたところにスプラッシュボムを投げ込まれると振り終わる前に起爆して回避できずにこちらが死ぬ。当然チャージャーやスピナーからはいい的である。
それでも、イカれ……もとい熟練のダイナモ使いはカーボンローラーと遜色無い立ち回りで近接戦闘をこなし、マニューバーやシューター相手でも平然とのしてしまうという。
種類
これまでに登場したのは
- オリジナル版で、ボディが銀色の「ダイナモローラー」
- ボディが金色のマイナーチェンジ版「ダイナモローラーテスラ」
- 紫の焼き色加工を入れたシブい見た目がイカす「ダイナモローラーバーンド」
- ギアブランドタタキケンサキとのコラボモデル「ダイナモローラーベッチュー」
の4種。
スプラトゥーン
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
ダイナモローラー | スプリンクラー | スーパーセンサー | 15* |
ダイナモローラーテスラ | スプラッシュボム | トルネード | 20* |
ダイナモローラーバーンド | チェイスボム | メガホンレーザー | 20* |
*ヒーローモードにてラスボスを撃破するとブキ屋で購入することができるようになる。
大まかに分けると、支援特化の無印・汎用性に長けるテスラ・自力での押し込みも可能なバーンドという味付け。
最初期は飛沫全てが即死威力というとんでもない性能だったが、さすがにアップデートで正面方向のみに弱体化された。
塗り範囲のほうは変わっていないため、塗りによる制圧能力は相変わらず強力。
また、バージョン2.7.0からはこの武器を持っている場合、重量級補正としてイカ速度が10%マイナスされるようになった。
スプラトゥーン2
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
ダイナモローラー | トラップ | ハイパープレッサー | 20 |
ダイナモローラーテスラ | スプラッシュボム | インクアーマー | 25 |
ダイナモローラーベッチュー | スプリンクラー | ナイスダマ | 29 |
ギアパワー「メイン性能アップ」の効果:与えるダメージが増加する
『2』ではローラー種全員が遠距離攻撃手段として、振りが遅くなるが射程が伸びる「タテ振り」を獲得。サブ・スペシャルに頼らずとも長射程ブキにある程度対抗できるようになった。
その一方で高所から飛沫を落とした際にそのほとんどが消えてしまうようになり(「蒸発」)、「雨乞い」戦法がほぼ不可能となった。
無印のダイナモは裏取り対策の為のトラップと遠距離攻撃に適したハイパープレッサーで、遠近両用のブキとなっている。
テスラは万能な使い方ができるスプラッシュボムとインクアーマーで、仲間とのチームワークに特化している。
ベッチューはスプリンクラーで塗り性能を更に高め、強力なナイスダマも兼ね備えた、火力支援に特化したブキとなっている。
スプラトゥーン3
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
ダイナモローラー | スプリンクラー | エナジースタンド | 12 |
ダイナモローラーテスラ | ??? | ??? | ?? |
無印は前夜祭から御披露目。テスラはパッケージイラストにも登場しながらなかなか実装されなかったが、発売1周年となる2023年秋シーズンでようやく復帰が内定となった。
基本デザインに変更はないが、バンカラ地方の酷暑対策のため、発電機のカバーが外され機関部が露出している。
今作はブキの入手方法がライセンスに変わったため、事実上ランク制限は撤廃。お手軽にダイナモの破壊力を体感できるようになった。
無印のサブは初代無印・『2』ベッチューと伝統のスプリンクラーだが、スぺシャルは新登場のエナジースタンドが採用された。味方の支援とインクの即時回復に利用できるほか、機動力の向上、復帰時間短縮、はたまたスタンドを遮蔽物にしての曲射と、実はなかなかダイナモと相性がいい。デメリットであるエナドリのエフェクトもそもそもダイナモが潜伏せずに目立ちまくるブキなのでそこまで気にならず、むしろ多少のミスならリカバリーが容易になるメリットの方が大きい。
『2』と比較して飛沫の火力が全体的に低下し、確1の射程はだいたいわかばシューターと同等とやや厳しくなってしまった。その代わり飛沫の飛ぶ範囲が角度・距離とも少し広がっている。飛沫で倒す際はより近距離での戦闘を意識することが必要になった。
幸い高台から飛沫を飛ばした際の蒸発具合は若干ながら改善されており、雨乞い戦法もある程度復権している(ヒラメが丘団地ぐらいなら大丈夫)。
ローラーとフデ縛りのイベントマッチでは中距離担当のフィンセントと並ぶ唯一の遠距離武器として活躍した。
なお、『3』のパッケージには金色のダイナモローラー……つまりダイナモローラーテスラが映っており(右側のイカが持っている)、ブキチの店の背景にもダイナモローラーテスラは飾られているのだが、発売から半年以上経つ2023年夏シーズンになっても実装されず、愛好家たちをやきもきさせていた。
しかしながら2023年秋シーズンPVにてテスラのナワバトラーカードの登場が予告され、事実上登場が内定。ダイナモ使いたちを大いに喜ばせた。
アートブックでは金色のモデルがダイナモローラーとして扱われていることから、開発段階ではもともと金色モデルを今作のダイナモローラーとして出す予定で、発売時に結局色を元に戻した……という説も考えられていたが、幸いにして杞憂であった。
その他
- ダイナモローラー・ライジン
『2』のヒーローモードの2面ボス、「タコツボザムライ」が装備している超巨大なダイナモローラー。名称はイカすアートブック2より。ちなみに戦略タコツボ兵器なのはタコツボザムライではなくローラーの方。
攻撃力は直撃でなんと1800ダメージとクマサン武器も真っ青な超火力を誇る(が、ヒーロースーツのアーマーのおかげで4号は確実に耐えられるためあまり意味はない)。
特筆すべき点はローラー部分が高速で回転する事。タコツボザムライはこの回転を利用して、遠くまで飛ぶインクの衝撃波、高速でぐるりと一回転して薙ぎ払う回転斬り、さらにはローラーをバイクに変化しさせて突進する「タコツボバイク」など様々な技を披露する。
せめて通常のダイナモローラーにもどれか一つだけでもあれば……。
もともと3号がオクタリアンから奪還した設計図をもとにブキチが開発したのがダイナモローラーである。ということは、オクタリアンも同じ設計図をもとにこのブキを開発したのだろうか?
(もしかすれば、ブキチの技術力の関係で軽量化に限界のあるダイナモローラーも、軽量化を無視すればこのブキのように各種機能を盛り込めたのかもしれない)
基本的な立ち回り
ハイドラントと同じく鈍重で隙の大きいブキな為、敵とは常に一定の距離を保っておく事が大切。サブとスペシャルを駆使してイカに相手をキルするかも大切だが、割り切って相手と一気に距離を詰めて倒してしまうのもアリ。
またインク消費量が尋常でない(素の状態では5回振ればほぼ空になる)ので、インク効率アップを積む事を強く推奨する。
とはいえ元からの性能が高い為、使う人によっては大きく化けるブキとなっている。
おすすめギアパワー
- インク効率アップ(メイン)、インク効率アップ(サブ)
メインは一振りのインク消費量がとても多いためほぼ必須。重ね掛けすれば純粋にフルインク状態で振れる回数が増え、制圧力が上昇する。
サブはメインほど重要度は高くないが、サブウェポンのインク消費量も重めのものが多いため付けておくと便利。
- インク回復力アップ
インクを大量消費するメインを補うギアパワー。
ダイナモローラーは振りのインクロック(攻撃後インクが回復し始めるまでの時間)が長めのため、メイン効率と要相談だが積んでおく価値は大きい。
空状態から一回振れるくらいの量を確保するコンマ数秒が戦局を分けることも有り得る為、インク管理の面でも有用。
サーモンランでの立ち回り
とんでもない超火力の轢き攻撃と恐ろしいほど劣悪な燃費と機動力を抱えたピーキーな武器。初心者が持つとほぼ確実にお荷物となるので予め触っておこう。
上述の通り隙が大きい為遠距離攻撃に弱いが、近接攻撃だけのザコシャケに対してはほぼ問題ない。また大抵のオオモノシャケはほぼ一発で倒せてしまうので、ダイナモローラーの火力を最大限に活かせる場でもある。特にヒカリバエの時は集団に向けてコロコロ状態でゆっくり動いて轢き続けるだけで対処出来てしまう。
轢き攻撃は地形やシャケの移動、ローラーの動かし方によっては多段ヒットを起こす事があり、理論上は3000d/sという訳の分からないDPSを叩き出す。(参考までにスプラシューターが360d/s、クマブキ除くバイトブキで最もDPSが高いハイドラントで900d/s)
キンシャケの進行方向で前述の微速前進で待ち構えると轢きが非常に短い間隔で連続ヒットし、ピロロロロロロロロロロという音と共に金イクラが大量に噴出し、当たり所がよければこれでキンシャケが3秒ほどで完全撃破できる(通称「金ピロ」)。ダイナモ入り編成はこれのためにやるというバイト狂も多いとか。縦振りがダメージ300で距離減衰もしにくいためバクダンの適正もある。
サーモンランNEXTWAVEでは、後のアップデートで燃費が改善されたことにより振れる回数が1つ増え、轢き攻撃による塗り進み距離も1.5倍になった。
誰が言ったか『電動ハエ取り紙』。
Pixivでは
pixiv上では巨大な見た目と圧倒的制圧力故にこのブキを持っていること自体が大きな個性となり、その武器のイメージ通り好戦的で破壊的なイカや、逆にギャップ狙いで幼女が持っていたりする。
コロコロsplatoonでもライダーくんのブキとしてテスラが採用されている。