概要
ゲーム『スプラトゥーン』シリーズに登場するスロッシャータイプのブキ。
『スプラトゥーン2』の後期アップデートで追加された。
壁や床でバウンドしながら飛んでいく泡状の弾を、一振りで4発ずつ撃ち出す特殊なブキ。
チャージャーにも匹敵する破格の塗り射程と、泡を垂れ流す事による持続的な塗り力、そして予測の難しい弾道による不意打ち性能がウリ。
反面、弾速は全ブキ中最遅で振りの硬直も長め。射程も即応性があるのは短射程シューターとだいたい同じくらいのため、対面性能はあまり良くない。また泡は金網の上だと跳ねずに落ちてしまうため、戦いやすさがステージに大きく左右される。
有利を守って不利を押し付ける図々しい立ち回り、そしてどこまで図々しく立ち回っても安全かを見定める判断力が求められるブキである。
製造はスロッシャーの元祖ペトロ社、モチーフはジェットバス付きのバスタブ。
ネーミングは「オーバーフロー」(overflow=溢れる)+風呂+スロッシャー。略称もオーバーフロッシャーでちょうど「オフロ」と略せるため、プレイヤー間でも「風呂」といえばこのブキ、というほどに定着している。
泡状のインクを飛ばす性能になっているのは、泡風呂がモチーフと思われる(海外ではバスタブで石鹸を泡立てて泡風呂にし、体を洗う習慣がある)。
性能
1発30ダメージの弾を4発ずつ撃ち出す。照準を動かさなければ同じ方向に飛び、照準を振れば横に広がって飛んでいく。感覚としてはH3リールガンが近い。
全弾ヒットすればキルができるため、初めての確定1発が取れるスロッシャーでもある。
弾は重力の影響を受け、3回バウンドするか敵に当たるまで消えない。また壁や地面に接触するとそこで反射して塗りを広げつつ徐々に小さくなっていく。しかし高低差や距離によるダメージ減衰がないため、うっかりしていると反射してきた弾に刺されてデス、ということになりやすい。
ただ金網はイカ状態のようにスルーして下に落ちてしまうため、金網上ではほぼ無力な点には注意(ノーバウンドで直撃させるしかない)。
何気に対物DPSがなかなか高く、ガチホコバリアやイカスフィア、グレートバリア割りなどに強いという一見分かりづらい長所もあったりする。
この為、全ブキの中でも頭1つ抜きん出ているガチホコ適性を持っている。
ただし自身がガチホコを持つのには向いていないのでそこは気を付けよう。
種類
これまで登場しているのは
- オリジナル版の「オーバーフロッシャー」
- 矢印シールでデコったマイナーチェンジ版「オーバーフロッシャーデコ」
の2種。
スプラトゥーン2
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
オーバーフロッシャー | スプラッシュシールド | アメフラシ | 11 |
オーバーフロッシャーデコ | スプリンクラー | キューバンボムピッチャー | 20 |
ギアパワー「メイン性能アップ」の効果:塗り性能がアップする
無印はスプラッシュシールドで敵の攻撃を防ぎつつ泡を撒き散らし、高台やカベの敵にはアメフラシで対抗…という堅実な立ち回りに向く。
一方デコはスプリンクラーとキューバンボムピッチャーという構成で、守りが手薄になった代わりに塗り性能や対物性能に磨きがかかっている。
スプラトゥーン3
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
オーバーフロッシャー | スプリンクラー | アメフラシ | 19 |
オーバーフロッシャーデコ | ラインマーカー | テイオウイカ | 23 |
無印は『2』のデコからスプリンクラー、無印からアメフラシを継承。塗り性能に特化しているが、『2』のデコと同様守りが手薄になっているため、サブ・スペシャルの使いどころが重要になっている。
デコは発売1周年となる2023年秋シーズンより登場予定。こちらはサブ・スペシャル共に新規のラインマーカー&テイオウイカに変更されている。2ではデコ要素がサイドフレームのステッカーのみとやや控えめであったが、本作ではサイドフレームが黄色くなり、バスタブ内にもステッカーが追加されている。
攻撃的なサブとスペシャルによりバリア割りだけでなくそのまま護衛も出来る為、ガチホコバトルの適性が更に増している。
Ver.4.1.0のアップデートにて着弾点と飛沫による塗りの半径が約10%拡大し、塗り能力が強化された。
基本的な立ち回り
上でも述べたように、塗り射程が非常に長い事をイカして有利ポジションを陣取って塗り拡げ、味方と撃ち合っている敵への横槍や足元奪いによる事故らせなどを狙っていくのが基本の立ち回りとなる。
弾速が非常に遅いため、とっさの接近戦は大の苦手。また泡が非常に目立つため、敵のヘイトを買いやすい。「高台にいるオフロが強い」のは事実だが、攻撃速度自体はさほどでもないためあまり居座っているとチャージャーやスピナーの的にされる。
ポジション取りやサブ・スペシャルの使いどころ、先読みしての偏差撃ちやバウンドを意識した撃ち込み、あの手この手の不意打ちなど様々なテクニックが求められる。
基本的には高台・小さな段差のある広場前・狭い一本道・小さな丘や段差の向こう側・物陰や壁越しなど、相手の射線を切りつつ弾を乱反射させられるポジションに陣取るのが理想。
ただし、あまり後方で泡を垂れ流し続けても、相手には全く圧が掛からない。かと言って、上述の通り咄嗟の接近戦が不得手であることから、前方に出すぎるの考え物。「近づきすぎず、離れすぎない」距離感を保つことが重要。
以上のポイントを押さえつつ、一方的に塗りを押し付け、壁や床で乱反射した泡に敵を襲わせよう。
対物DPSの高さ、威力減衰がないため遠くてもホコ割りに参加しやすいこと、塗り射程の長さや敵味方が入り乱れて乱戦になった場合にそれに乗じてマルチキルが狙えるといった点から、ガチホコバトルの適性が高い。
攻撃中にガチホコを落とした場合も、オーバーフロッシャーが1人付いていればガチホコバリアを維持し続ける事が容易なので、攻めターンを継続させやすいのも強み。
『3』のデコはバリアの維持を行った後にテイオウイカで護衛が出来るので更に適性が高い。
『2』のデコの場合、キューバンボムピッチャーによる爆発的な塗りと制圧力を持っているため、マップによってはガチエリア等でも中々に活躍する。
おすすめギアパワー
- サーマルインク
フク専用ギア。
持続する一度に泡を4発出せ、一発でも当たれば敵の位置を確認できるようになるため、相性が良い。
キル速度が遅いブキであるため、敵の位置を確認して奇襲に備えるために使う形となる。
ただし、センプクされた敵の位置は確認できず、敵と近づきすぎると効果が消えてしまうため、過信しすぎず適切に距離を保つことを心掛けたい。
- インク効率アップ(メイン)、インク回復力アップ
ひたすら塗り続けるタイプのブキであるため、塗りの継続につながるこれらのギアパワーは付けておいて損は無い。
- スペシャル増加量アップ
塗り能力の高さも相まって、スペシャルの使用回数を増やしやすくなる。
- 対物攻撃力アップ
クツ専用ギア。
『2』時代では長射程ブキで最速、対物性能が高いストリンガーやワイパーが追加された『3』でもトップ10に入るほどホコバリア破壊が速い。ガチホコバトルに積極的に参加するのであればぜひ採用したい。
それ以外でも『3』ならばグレートバリアやホップソナーを早めに潰せるためお得。
ジャンプ使用が多いブキなのでホップソナー処理には最適である。
サーモンランでの立ち回り
塗り射程の長さとDPSを両立しているという点が強み。
床さえあれば一直線に泡が跳ねていくうえ、壁で跳ね返る事でダメージをかさ増しさせたりテッパンを後ろから狙うという事も可能である。
バトルにおける弱点の「長射程に狙われると辛い」という点に関しても、サーモンランでは一切関係なく垂れ流し放題。ザコシャケの殲滅、塗り返し、味方救助と万能に活躍できる。
原則的にイカ側は縦軸を活かして移動するのが強いゲームモードで、それ前提に高台が作られているマップが多いため、高所からの攻撃が強い本ブキにとっては有利な地形が多いのも嬉しい所。
ただし、金網をすり抜けて弾が落下してしまうため、金網上での戦いはバトルと同じくかなり苦手である。ドンブラコのカゴ前の金網、シェケナダムの長距離金網、シャケト場の金網地帯など、注意を要する場所はそこそこに多い。
迂闊に立ち入らないように立ち回る事と、もしどうしても必要で立ち入らなければならない場合は
金網の上でどう戦うか、どう脱出するかというプランも考えておく必要がある。
NWでは新たな苦手分野として新オオモノシャケのハシラが登場した。ダイバーはリングの塗り返しこそ苦手だが、本体に攻撃できるなら狙ってみよう。
また、オカシラシャケのヨコヅナにはメイン直当てが強い。あまり近づきすぎないよう高台に陣取りながらメインを当てよう。