わかばシューター
わかばしゅーたー
ゲーム『スプラトゥーン』シリーズに登場するシュータータイプのブキ。いわゆる初期装備であり全てのプレイヤーが最初は必ずこのブキを扱うことになる。
射程が短い上に弾のバラツキが激しく直接の撃ち合いは苦手だが、射撃速度とインク効率に優れ、スプラトゥーンの基本「塗ってナワバリを広げて戦う」を学ぶのにぴったりの一挺。
メイン・サブ・スペシャルいずれもクセが少なく、右も左もわからぬ初心者が持っても、テクニックをしっかり身に付けた上級者が使っても強い。基本を見直したくなったらこのブキを持つのがいいだろう。
製造は「スプラ」シリーズのブキでおなじみスプライカ社、モデルは100均などにある安価なプラスチックの水鉄砲。スプライカのブキでは珍しく、デザインのフルモデルチェンジがされていない(一応初代と『3』ではボディが透明、『2』では不透明という違いはある)。
ちなみに設定では最初期型が存在しており、全体が金属製で10㎏もあったという。
射程が短い、連射が速い、弾のバラツキが極めて大きい、インク効率が極めて良いといった特徴がある。これはすなわち、
- 短期間で広い範囲を塗ることができる
- キルが取れなくても塗りでチームに貢献ができる
- エイムが得意でなくても撃ったうちの数発は当たる可能性が高い
- 無駄に撃ってもインク切れの心配が少ない
としっかり初心者でも貢献しやすい性能にチューンナップされていると言える。
とはいえ、射程の短さと弾のバラツキの大きさが仇となり、正面同士の撃ち合いにおいてはかなり弱い。特にチャージャーやスピナーなど長射程ブキは天敵である。
このためエイム力のない初心者には弱点が目立たない一方、ある程度力をつけた中級者はキル性能の低さを嫌い他のブキに持ち替える者も少なくない。
しかし、塗り性能の高さを活かしたサポートに関しては全ブキの中でも最強クラス。サブやスペシャルをフル活用しつつ不意打ちするなど、正面戦闘に頼らない高次の戦略が必要となるが、上位マッチでも十分活躍するポテンシャルを有している。
それもあってか「初心者と上級者に向いていて中級者に向かない」と評されることも。
これまで登場しているのは
の3種。ネーミングは車に貼る「若葉マーク」(運転手が初心者であることを示す)、「もみじマーク」「落ち葉マーク」(運転手が高齢者であることを示す)から。
おちばシューターはベッチューコレクションの命名規則に従えば「わかばシューターコラボ」か「わかばシューターベッチュー」となりそうだが、タタキケンサキ主席デザイナーの鶴の一声によって特別にわかば・もみじに合わせた名称となったらしい。
ちなみにわかばシューターは初代から『3』に至るまで一貫して「スプラッシュボム+防御系のスペシャル」という組み合わせが取られている。
スプラトゥーン
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
わかばシューター | スプラッシュボム | バリア | ‐*¹ |
もみじシューター | ポイズンボール | スーパーセンサー | 2*² |
*¹最初から持っている。
*²ヒーローモードのステージ1ボスを倒すとブキ屋で購入できるようになる。
わかばは塗り能力の高いメイン、基本となるスプラッシュボム、攻撃を防ぎ味方にも効果をお裾分け出来るバリアと、バランスよく強力な組み合わせ。基本的に短射程不利とされるガチマッチの上位ですら一定の使用率を誇っており、完成度の高さが窺える。
一方もみじは完全なサポート特化の構成で、攻撃が完全にメインのみとなるため正面から敵と戦うことはわかば以上に苦手。味方との連携や戦略的な戦いを求められる上級者向けの構成となっている。
スプラトゥーン2
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
わかばシューター | スプラッシュボム | インクアーマー | ‐*¹ |
もみじシューター | ロボットボム | アメフラシ | 4 |
おちばシューター | トーピード | バブルランチャー | 9 |
*¹最初から持っている
※ギアパワー「メイン性能アップ」の効果:塗り性能がアップする
わかばは完全にキープコンセプトで、対面戦闘が苦手でも塗りとスペシャルのおすそ分けで貢献可能なのも同じ。
スペシャルのインクアーマーは完全無敵でこそなくなったが、発動時の隙が小さく、溜まり次第適当に撃っても無駄になりにくいなど初心者向け。「ピンチになってから使うと手遅れ」という点もスペシャルの能動的な使用や抱え落ち防止を学ぶのにちょうどよい。
もみじも同じく支援特化の構成だが、メイン以外の攻撃性能をもらえたことが大きい。組み合わせ自体はカーボンローラーと同じだが、あちらがメイン火力に秀でるのに対し、こちらは燃費の良さをイカしてサブスペをフル回転させ、徹底的に相手の居座りを拒否し前線を押し上げることができる。特にギアパワーなしでもロボットボム2連投ができるのはこのブキの大きな個性。
新たに追加されたおちばはわかばシリーズの中でも随一の攻撃的なセット。
自慢のインク効率の高さをイカしたトーピードの手数や、バブルランチャーを使った広範囲の攻撃による制圧力に長ける。特に索敵モードに入ったトーピードにバブルランチャーをぶつけて即時爆破する「即割りバブル」はおちばシューターの代名詞といっても過言ではなく、この戦法が原因でおちば実装後にバブルランチャーが緊急的に弱体化させられたことすらあった。
『2』では一部のシューター種に個性をつけるべく性能調整が入り、わかばシリーズは「通常より容量が10%多い専用のインクタンクに換装」という特殊な強化を受けた。実質的には「メイン効率強化、サブ効率強化、インク回復力微減」ということになる。
......ただその代償に、元々のデザインの意図を汲んでかインクタンクが哺乳瓶のような専用のものに変更されており、形状が大変カッコ悪いともっぱらの評判である。
スプラトゥーン3
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
わかばシューター | スプラッシュボム | グレートバリア | 1 |
もみじシューター | トーピード | ホップソナー | 6 |
メインの性能は『2』と同様。なお本作ではインクタンクの仕様はそのままだが形は普通のものに戻っている。
わかばはおなじみスプラッシュボムにバリア系のスペシャルと、構成としてはほぼ変わっていない。
ただ、本作のグレートバリアは身にまとうのではなく「発動した場所を守る」という性質から前線の位置を把握しまたそこへ行く必要があり、今までのように闇雲に使っても効果が薄い点に留意しておきたい。バンカラマッチではエリア内やヤグラ上に乗せるのが有効。
もみじは『2』のおちばからトーピードを継承し、スペシャルは『3』の新顔ホップソナーを採用。これまでとは違った形だがもみじらしく索敵・妨害に特化した構成になっている。自ら暴れることもできたおちばとはやや毛色が異なり、塗りで前線を上げつつ、確実に敵をあぶり出して味方をアシストするのが得意。
塗りが強いため、ただ塗りまくるだけでもチームに貢献することが可能。その反面対面には弱いので、少しでも危ないと感じた時点で逃げることを第一に考えよう。射程がかなり短いため相手に近寄られて1対1に持ち込まれた時点で詰んでしまうことも少なくないからだ。メインでの攻撃性能に難があるためキルを取るための深追いは禁物である。
とはいえ闇雲に塗る以外何もできない訳では決してない。サブのスプラッシュボムを用いた牽制、味方に気を取られている相手への奇襲、スペシャルのバリアで相手の攻撃を防ぎ前線を維持、など様々な役割を果たすことができる。
言い換えれば味方が前線を押し上げるためのサポートに長けていると言えるため、ある程度スプラに慣れてきたら勇気を持って積極的に前に出て味方の近くで戦うようにすると良いだろう。
わかばシリーズの特徴として、インクタンクの容量が他の武器よりも多い。それを活かしてスプラッシュボムを投げた後のインク効率を良くできるので、他の武器よりもサブを投げやすい。
サブインク効率を積むことでスプラッシュボムを投げた後のインク効率を良くすることもできる。
ギアパワー次第ではボム2連投も可能。
ガチエリアでは塗り能力を活かしたエリアの管理や塗り返しもできる。
元々インクタンクの容量が多いために「インク効率アップ(メイン)」は無駄になりやすいが、それ以外のギアパワーであれば何をつけてもある程度の効果は見込める。とはいえ下記のギアパワーをおすすめされることが多い。
- インク効率アップ(サブ)
スプラッシュボム、ロボットボム、トーピードなどわかば系の武器はサブを上手く使うことが重要であるため相性が良い。ある程度積めば2連投も可能になるが、そこまででなくてもサブを使った後のインク残量に余裕ができるのは無視できないメリット。
2や3のもみじシューターでロボットボムやトーピードを中心に戦う場合は必須と言える。
- サブ性能アップ
スプラッシュボムの飛距離が伸びるため積んでおくと何かと役に立ったりする。
もみじシューターの場合、これも必須。
特に3は実質『トーピードが本体かつメイン』なので唯一のメイン性能アップ持ちである。
- スペシャル増加量アップ
塗りの強さからスペシャルゲージは元々溜まりやすい部類であるが回転率をあげるのに有効。
- イカ移動速度アップ
前線で戦うことが多いため何かと役立つ。
サーモンランでの立ち回り
残念ながらインクタンク容量の補正はなくなってしまいやや弱体化。とはいえ持ち前の燃費の良さから弾切れを起こしにくく(実は全インク消費時の総威力はあのボールドマーカーと同じ)、ボムを使ってもすぐには息切れしにくいのは嬉しい点。
DPSは普通だが、弾が散りやすく射程も短いため一か所を集中して狙わないといけない相手(バクダンなど)を倒すのは苦手。どちらかといえばザコシャケを大量にしばくのに向いている。
チャージャーやダイナモローラーなどの、対ザコシャケが苦手なブキの支援や、取り残された金イクラを回収するために立ち回ろう。
- デザインについて
メタ的な話だが実はデザインがダサいのはわざとで、初心者に他のブキにも手を出してもらうためとのこと。
その結果わかばシリーズに戻ってきた、というのならそれもひとつのイカしたスタイルだろう。
- 「エアプカブトガニ」?
どんなブキにも愛のある紹介をしてくれるブキチだが、わかばシューターだけは「そんなブキじゃイカしたヤツになれないでし」とこき下ろしてくる。『2』ではこの解説を聞かせるために初期装備でありながらショップに陳列するという念の入れよう。
前述の通りわかばは立ち回りを理解していればガチマッチ上位帯でも十分に活躍できる性能であり、ブキチがエアプ呼ばわりされる一因となってしまっている。
その割にもみじシューターは自分がカスタムしたせいかきちんとコメントがついている。あのさぁ......。
ちなみに日本語版においてはヒーローシューターレプリカやオーダーシューターレプリカなど、ナワバリバトルをやらずにヒーローモードを進めてからブキチの店に来ても「そんなブキ」呼ばわりされるわけだが、英語版ではそのことを鑑みてか
「なんと、あんたみたいな骨董品マニア見たことないでし!
見るからに心惹かれる…でも、最新鋭のブキもまた可愛がって欲しいでし!(意訳)」
という言い回しになっている。
ただし、北米ならではのマッチョイズム至上主義のせいか、N-ZAP85を「ネガティブなことを言いたくないがパンチが足りない」、ワイドローラーは「煩わしいくらいパワーがない」、プロモデラーMGに至っては「面白みがない」、スペースシューターなんかは「このブキにパワーで競り勝つつもりはない」と、威力が弱いブキに対して徹底的にこき下ろしている。
あのさぁ......。自分の店で扱う商品なのにさぁ......。
最初から持っているブキだからか、初心者のイカタコが持っていることが多い。
ただし、初期ブキという性質上「何らかの事情でブキが買えない/買っていない」と言う設定のイカタコが持っている場合があり、その場合は一転して恐ろしいブキとなる。この辺は初心者と上級者に向くという性質が反映されている。
初心者御用達ということで、フク「わかばイカT」「わかばタコT」と合わせたイラストも多い。