概要
ゲーム『スプラトゥーン』シリーズに登場するチャージャータイプのブキ。初登場は『スプラトゥーン2』。
『2』から追加された新機能「チャージキープ」の性能に長けるチャージャー。キープの継続時間が非常に長く、また「半チャージでもキープ可能」「チャージの継ぎ足しが可能」という個性を持つ。
一方でチャージ時間が他チャージャーに比べ長く射程も短いため、外した際のリカバリーが難しい。良くも悪くも独特な位置取り・戦術を要求される一挺である。
こんな見た目だがマイナーチェンジ版の「カスタム」の名が示す通りハイドロ社製。つまりリッターとは兄弟のような間柄である。
デザインモチーフは灯油を移し替えるときに使うプラスチックのポンプ。これに関してはエピソードがあるため後述する。
性能
チャージキープに関して特に恵まれた性能を持つチャージャーであり、
- チャージキープの継続時間が5秒と非常に長い(普通のチャージャーは1秒強)
- 半チャージでもキープ可能(チャージャーで唯一、他はノーチラス47のみ)
- チャージの継ぎ足しが可能(チャージャーで唯一、他はノーチラスとクーゲルシュライバーのみ)
- チャージキープを解除してから再度チャージキープを開始する際の硬直がない
などの独自仕様を持つ。
また、『2』以降では唯一となる半チャージでキルが取れるチャージャー。有効射程はスクイックリンα並みと短いが、チャージ中だからとうかつに近づくと返り討ちにされかねない。
チャージまわりに目が向きがちだが、実はノンチャージでの塗りがフルチャージとほぼ同レベルと強く、スペシャルの回収効率が良い。編成次第では塗りブキの立ち回りができる点も個性の一つと言える。
デメリットはチャージの遅さと射程の短さ。
チャージはリッター4Kよりは速いがスプラチャージャーより遅く、その割に射程は14式竹筒銃・甲と同程度(ソイチューバーの方がわずかに長い)で、ジェットスイーパーやバレルスピナーに射程負けする。
...つまり「チャージキープは得意だがチャージ自体は苦手」なのである。
さらにせっかくのチャージキープも足場が確保されていないと移動が厳しいため、実装当初はコンセプトと性能が噛み合っていないとして厳しい評価を受けていた。
その後の性能調整で上記の特殊能力が追加されたため、現在では「比較的マイナーだが展開が向けば独自の強みがある」ブキとして一定の需要を得ている。
恐ろしいことに実はこのブキの特殊能力、チャージキープの時間以外はすべてアップデートで追加されたもの。つまりそれ以前のソイチューバー使いはこのアドバンテージなしで戦っていたわけで...。
種類
スプラトゥーン2
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
ソイチューバー | キューバンボム | スーパーチャクチ | 22 |
ソイチューバーカスタム | カーリングボム | ジェットパック | 28 |
ギアパワー「メイン性能アップ」の効果:あたえるダメージが大きくなる
無印は防衛・牽制に長けた構成で、何気にチャージャー種唯一のチャクチ持ち。SPポイントが160Pと軽いため、積極的に塗りに貢献していける。
一方のカスタムはあのスプラマニューバーコラボと同じ構成。「メイン・サブ・スペシャルいずれも間合い管理が重要」という共通の特徴を持っており、付かず離れずの交戦距離をキープすることが肝要。
スプラトゥーン3
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
ソイチューバー | トーピード | マルチミサイル | 25 |
ソイチューバーカスタム | タンサンボム | ウルトラハンコ |
カスタムは2023年秋シーズンより登場予定。後部ポンプのカラーが青に変更されており見分けやすくなっている。
また2023年7月27日のアップデートで照準がスピナーやストリンガーと同じような2段式に変更され、半チャージのタイミングが分かりやすくなった。
無印・カスタムとも『2』からガラリと構成が変化した。
無印はサブ・スペシャルとも索敵性能に優れており、仲間の位置取りを見つつの援護が非常に得意。また敵の長射程ブキに対しサブスペでひたすら妨害する戦術も強力。連携で真価を発揮するセットである。
一方カスタムはタンサンボムに、チャージャー種では初となるウルトラハンコの組み合わせ。タンサンボムは『2』無印のカーリングボムのような進路作りに、ハンコは射程負けする相手への対抗策となる。ノンチャージ・半チャージでダメージを出しやすいソイチューバーなら、ボム・ハンコを絡めたコンボを成立させやすいのも追い風になりそうだ。
......イカ研は相も変わらずタンサンボムで進路を作ってチャージキープで仕留めろだのウルトラハンコで近づけだのとエアプをかましているのだが。
基本的な立ち回り
「確1の火力とそこそこの射程を併せ持つ塗りブキ」という独特な立ち位置を占めている。
やたらとチャージキープを推してくるためそちらに目が向きがちだが、ノンチャージ塗りの効率が群を抜いて良いことをイカさない手はない。
ノンチャージ塗りでキッチリ足場を固め、回転の良いスペシャルを先手先手で使って有利状況を作る、という流れが基本。時にはキルを味方に任せる柔軟さも必要である。
ただし塗りブキとはいえ本分はチャージャー、すなわち射線や火力で圧をかけることも忘れてはならない。サブやスペシャルで手負いにした相手をノンチャージ連打や半チャージで的確に仕留めていこう。
フルチャージにお呼びがかかる場面は他のチャージャーに比べ少ないが、何気にフルチャージのダメージがリッター4Kと同じ180と高いため、パラシェルターの傘を一発で破壊できることは覚えておくとよい。
開発陣が当初想定したコンセプトは「チャージキープを活かしながら敵に切り込んでメインで確1の火力を押し付ける」というものだったと思われる(実際ブキチのコメントや性能調整はそのような立ち回りを推奨するようなものである)が、残念ながらチャージが遅く射程の短いソイチューバーにはそのような運用はミスマッチである。前に出てフルチャージでのキルをバシバシ取るような立ち回りはこのブキの仕事ではない。
不意の遭遇戦や一発外した後のフォローに関してはほとんど無いも同然なので、対面性能はチャージャーの中でも低く、必ず先手状況で戦えるようにするべきである。周囲の状況を把握しながら動き、不利状況での交戦を避ける必要があるなど立ち回り自体の難易度は非常に高い。総じて上級者向きのブキであり、逆に対面した際は手練れであることが予期される。マイナーではあるが警戒すること。
おすすめギアパワー
- イカダッシュ速度アップ
単純に機動力が向上するほか、チャージキープでの移動範囲が広がるメリットもある。
- インク効率アップ(サブ)
『2』の無印向け。
キューバンボムの起爆がスーパーチャクチのSPゲージ使い切りより遅い(=ボムの塗りでSPゲージを貯められる)ことをイカし、ボム投げ・チャクチ・ノンチャージ塗りをサイクルすることで強引に盤面をキープし続けることができる。
積む場合は2連投ができる2.5/35GP積み以上を推奨。
- スペシャル増加量アップ
スペシャルウェポンを積極的に使う場合に。サブ効率とは要相談。
サーモンランでの立ち回り
※この項目は『3』のバージョン4.1.0準拠です。
ノンチャージ威力80、フルチャージ威力300。わずかに燃費が改善されている。
燃費がやや良く、ノンチャージ射撃が高性能なサポート寄りのブキ。DPSもノンチャージ連打のほうが高いため「基本はノンチャージ連打、貫通させたい場合はフルチャージ」と覚えておこう。
中シャケを処理できる100ダメージは1周目の1/3程度。
タワーの1段をノンチャージで壊せること、塗りが強いのでダイバーに強いことなど、他のチャージャーにはできない仕事がある。チャージ量を的確に調整し、オオモノ捌き・ザコ処理・足場整備などサポートに徹しよう。
ブキのデザインモチーフについて
概要で述べた通り、ソイチューバーのモデルは灯油を移し替えるときに使うプラスチックのポンプである。このポンプの起源は、日本の発明家、「ドクター中松」こと中松義郎氏が考案した一升瓶から小瓶に醤油を移すための装置「醤油チュルチュル」であると紹介されることが多く、「ソイ」(=ソイソース、英語で醤油)の名前はここから来ていると思われる。
厳密には灯油ポンプと醤油チュルチュルは別で、ポンプの起源についても諸説あるのだが、ここでは立ち入った議論は避ける。
ちなみに中松氏はソイチューバーを認知しているようで、Twitterにて「これは私が発明した「醤油ちゅるちゅる」じゃなイカ?」と反応したうえ、さらに自身が改良し特許出願したジャンピングシューズ「スーパー・ピョンピョン」を新たなブキのアイディアとして売り込むなどノリノリである。
靴がモチーフで「跳ねる」ブキ。はて、どこかで見覚えが...?
余談
- チャージの際には後部のポンプから銃口に向けて光が伝っていき、チャージが完了するとホース全体が光る、というなかなかイカした演出がされている。ちなみに半チャージでのキルが可能になるのは後ろ側の黒いパーツ(ホースのまとめ具)あたりまで光が来たとき。