概要
ゲーム『スプラトゥーン』シリーズに登場するシュータータイプのブキのひとつ。
火力・機動力・塗り性能が平均以上に程よくまとまった、器用万能を絵に描いたようなオーソドックスなシューター。対面戦闘も塗り合いもそつなくこなせるスキのなさがウリであり、度重なるモデルチェンジを経てもシリーズ通して人気ブキの座を譲っていない。
プレイヤー間では頭文字を取った「スシ」の愛称で親しまれている。
製造はスプライカ社で、同社が展開する「スプラ」シリーズの一番槍。またこのブキの初心者向け(にして上級者向け)モデルがわかばシューター、(純粋な意味で)上級者向けモデルがプライムシューター、遠距離戦(というより後方支援)向けモデルがスペースシューターというラインナップになっている。
実は100年前にインクリング(イカ)とオクタリアン(タコ)の間で勃発した大ナワバリバトルで使われたブキが娯楽用にアレンジされて売り出されたものであり、現代のスポーツとしてのナワバリバトルの発展に貢献した記念碑的ブキと評されている。
デザインモチーフ自体は加圧式のおもちゃの水鉄砲で、スプライカ社の本業がおもちゃメーカーであることに由来する。ただ特にポンピングをする必要はなく、トリガーを引くだけで発射できるようだ。
また、スマブラシリーズではファイターとして参戦したインクリングの通常必殺技やその他の攻撃手段として使用されている。
性能
プレイヤーが最初に貰えるブキであるわかばシューターと比べると、インク効率と塗り能力いう点では大幅に劣るものの、射程・射撃精度・攻撃能力は大幅に向上。ただ前述のわかばに比べ大幅劣化したと言う塗り性能もちゃんと平均以上は確保されており、全ての能力が平均以上の万能タイプなブキとなっている。
総じてわかばの「本業の塗りの片手間にボムをうまく使ってキルを取る」のとは逆に、「メインやスペシャルでキルを稼ぐ本業の傍らに余裕があり次第できるだけ塗っていく」と、キル寄りのバランス型ブキと言った趣である。
初代『スプラトゥーン』では、基本モデルは緑色のボディをしており、タンク部と銃口を繋ぐパイプはU字に折り返す形で取り付けられていた。
『スプラトゥーン2』では大幅なモデルチェンジが行われたという設定で、ボディ部の色は緑・紫・ピンクの3色になり、タンクを固定するバンド部分の形状変更、初代でU字だった部分が取り払われ銃口と直結しているような見た目に変更された。
そしてなんと『スプラトゥーン3』でも過去作から一転のモデルチェンジが行われ、ボディ色が紫・黄土色・青の3色になり、バンド部分が波状のホルダーに変更された。
亜種
オクタシューター
タコゾネス達が使う形状のブキ。
外観と性能がスプラシューターに似ているが、ボディカラーは黒でU字パイプ部分や銃口パーツは金属製など、耐久性・実用性を重視したタコらしさの出た見た目となっている。
『2』のDLC『オクト・エキスパンション』にて、主人公8号が地下実験施設「深海メトロ」を攻略した際、実験用の貸与ブキという形で渡されるメインブキもこのオクタシューターである。
どういう経緯で実験領域外にオクタシューターが置かれていたのかは謎だが、同DLCに登場する施設内では警備用に配置されている消毒済みオクタリアンたちもオクタリアン用のブキを使っているため、おそらくそうした絡みでストックされていたものか。
ヒーローシューター
ヒーローモード専用ブキ。モデルがペイントボールガンになっているが、ペイントボールガンも上部のタンクから給弾したペイントボール弾を空気圧で発射するものなので、おそらく動作原理はほぼ同じである。
『2』では見た目が大幅にリニューアルされ、実銃のFN P90そっくりになったが、P90も銃身の上部に取り付けられたマガジンから給弾するという方式で、上から下に向かって給弾されるという今までのデザインに合致するので採用されたものと思われる。
『3』ではまたもや見た目が大幅リニューアル。小型ハンドガンとインクタンクで構成された本体にバレルが取り付けられたような見た目で、現状の最新型。過去2モデルとは違い、ゲージを貯めることでスーパーチャクチが使える。
オーダーシューター
『3』の追加コンテンツ「サイド・オーダー」で使用できるブキ。形状は『3』のスプラシューターに近いが、一部パーツが異なる。作中では4号のパレットを使用すると使うことが出来る。
サブはスプラッシュボム、スペシャルはウルトラショットが設定されている。初期状態は貧弱な性能だが、パレットにカラーチップをセットすれば強化できる。
また、構造が近いためなのかバトルのレギュレーションに適合するように、スプラシューターの中身に上記のオクタシューターとヒーローシューター、オーダーシューターのガワをかぶせる事も可能なようである。
これらのブキは条件を満たすと使用可能になる「〇〇レプリカ」シリーズとして登場する。
オクタシューターの方は『2』、『3』共にモデルチェンジの影響を受けていないため、初代と同じ形状。
ゲーム内でのバリエーション
これまで登場しているのは
- オリジナル版の「スプラシューター」
- ギアブランドアロメとのコラボモデル「スプラシューターコラボ」
- カラーパターンを入れ替えた辛口なブキチコレクション「スプラシューターワサビ」
- ギアブランドタタキケンサキとのコラボモデル「スプラシューターベッチュー」
- イカしたヒーローたちの愛銃を模したレプリカモデル「ヒーローシューターレプリカ」
- 敵か味方か、オクタリアンたちの愛銃を模したレプリカモデル「オクタシューターレプリカ」
- 秩序の世界で構築された白き銃を模したレプリカモデル「オーダーシューターレプリカ」
の7種類。
スプラトゥーンのブキの顔であること、そして「スプラ」シリーズが毎作モデルチェンジしていることもあって特にバリエーションが多く、デザイン違いまで含めると実に14種類を数える。
なお、ヒーローシューターレプリカ、オーダーシューターレプリカは無印の、オクタシューターレプリカはコラボのデザイン違いであり、別ブキとして扱われるがサブスペは同一となっている。
スプラトゥーン
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
スプラシューター | クイックボム | ボムラッシュ | 2 |
スプラシューターコラボ | キューバンボム | スーパーショット | 4 |
スプラシューターワサビ | スプラッシュボム | トルネード | 20 |
ヒーローシューターレプリカ | クイックボム | ボムラッシュ | 3*¹ |
オクタシューターレプリカ | キューバンボム | スーパーショット | 40*² |
*¹ amiiboチャレンジ(イカ)でDJタコワサ将軍を倒すとブキ屋で購入することができるようになる。
*² ランクを40にしてジャッジくんに話しかけると入手することができる。
無印はひたすらクイックボムを戦闘に絡めるインファイターで、クイックボム+メイン(いわゆるクイコン)のキルタイムはなんとあのカーボンローラーよりも速い。近~中距離での前線突破が主任務となるため、極めるには状況判断力や観察眼が問われる渋いブキ。
コラボは場の制圧力に長けるキューバンボムに、無印の弱点だった長距離に対応できるスーパーショットの組み合わせ。前衛を基本としながらもポジションを多彩に変えることができるため、ソツが無く非常にバランスの取れた構成といえる。
ブキチセレクション第一弾で追加されたワサビは、汎用性の高いスプラッシュボムと、ステージどこにでも干渉でき、固まっている相手の排除に向いたトルネードという構成。遠近両用なのはコラボと同じだが、ひと味違う戦い方を楽しめる。
ちなみにオクタシューターレプリカはインクの射出音が.52ガロンのような低く鈍いものに変化している。またランク40イカは持っていないブキであるため、集計を取ると同性能であるスプラシューターコラボより少しだけ勝率が高いらしい。
スプラトゥーン2
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
スプラシューター | クイックボム | スーパーチャクチ | 2 |
スプラシューターコラボ | スプラッシュボム | ジェットパック | 4 |
ヒーローシューターレプリカ | クイックボム | スーパーチャクチ | 2*¹ |
オクタシューターレプリカ | スプラッシュボム | ジェットパック | ‐*² |
スプラシューターベッチュー | キューバンボム | マルチミサイル | 6 |
*¹ ヒーローモードにて全てのステージをシューターでクリアするとブキ屋で購入することができるようになる。
*² オクト・エキスパンションをクリアすると入手できる。
- ギアパワー「メイン性能アップ」の効果:ジャンプ撃ちの弾がブレにくくなる、地上うちの弾がブレにくくなる(ver.4.7.0以降)
サブは前作と同じ。スペシャルは前作と大きく変わり、無印がスーパーチャクチで、コラボがジェットパック。
ヒーローシューターレプリカは無印と同じ性能、オクタシューターレプリカはコラボと同じ性能となっている。オクタシューターレプリカは前作とは異なり、音が大きくなった、という意見も。
ベッチューはキューバンボムにマルチミサイルという構成でスプラシューター系統としては異例の後衛向けセット。マルチミサイルが強化された最終環境では総合的なメインの戦闘力・キューバンボムの牽制能力・メインサブの塗りによるマルチミサイルの回転率が相互作用した結果使用率が拡大。特にガチエリアではミサイル雨あられのとんでもないバトルが展開されることに………
スプラトゥーン3
名前 | サブ | スペシャル | ランク |
---|---|---|---|
スプラシューター | キューバンボム | ウルトラショット | 2 |
スプラシューターコラボ | スプラッシュボム | トリプルトルネード | 10 |
ヒーローシューターレプリカ | キューバンボム | ウルトラショット | -*1 |
オーダーシューターレプリカ | キューバンボム | ウルトラショット | -*2 |
オクタシューターレプリカ | スプラッシュボム | トリプルトルネード | -*2 |
*1 Return of the Mammaliansをクリアすると入手できる。
*2 サイド・オーダーにて各々の条件をクリアすると入手できる。
無印は初代のコラボを意識した構成。あちらと同様、場の制圧力に長けるサブ、塗りが弱くなった代わりに長距離に対応する事ができるスペシャルと、エイム力を重視した構成になっている。
コラボは1のワサビ(トルネードがないので、スペシャルはトリプルトルネードと旧無印=ボムラッシュの要素も混ざったものとなっている)を意識した構成。共にキル性能が高いメイン・サブと、キル性能よりも妨害に重きを置いたスペシャルの組み合わせとなっており、ソツが無く非常に攻防バランスの取れた構成になっている。デザインは2から変更され、ギアブランド「アロメ」のロゴを大きくあしらったものになっている。
シャープマーカーネオとは「トリプルトルネード持ちの短射程シューター」ということでよく比較される。広範囲サブと塗り性能の高いあちらに対し、こちらは即効性の高いサブと対面性能の高いメイン(有効射程が若干長く、また威力も確定3発)が長所である。
しかし、よりによって『最強シューター』と名高いシャープマーカーと競合になってしまった為に一時期はシェアが完全に消失していた(シャープマーカーは初心者が適当に使っても勝てるぐらいにまで強い)。
基本的な立ち回り
それなりの連射速度とそれなりの集弾能力を持つ。
バランス型で、どのブキとでもそれなりに戦うことができる。
しかし短距離型ゆえに長射程ブキに対しては流石に不利。
また初代、2は無印のサブがクイックボムとなっており、遠くで構えている敵には火力不足。
クイックボムは対面で倒しきれなかったときの牽制として使おう。
初代のコラボ、2のベッチュー、3の無印のサブはキューバンボム。これはメインの弱点をカバーするのに有効だ。遠くで構えている敵に牽制することができる。
初代のワサビ、2・3のコラボはスプラッシュボム。こちらも弱点カバーに有効。また、対面でもかなりの牽制力を発揮する。
ただし、キューバンボムやスプラッシュボムは消費インクが多く、インクタンク増量の恩恵を受けたわかば程ホイホイ気楽には投げられない。残りインクを考えて使おう。
3のイベントマッチ「ウルトラショット祭り」ではこの武器かクラッシュブラスターでウルトラショットではなくメインで倒す方が流行っていた。尖りのあるブキが多い中でスプラシューターは安定しているため、人口もそれなりに多かった。
おすすめギアパワー
文字通り何でもこなせるため推奨ギアパワーみたいなものもなく、やりたい事に合わせて適宜選ぶと良い。
- インク効率アップ(サブ)
消費インクの多いサブを持つセット向け。他のギアパワーと組み合わせて2個投げ構成にすると言った工夫をすると無駄がないが、わかばがGP23(2.1)で済むのに対し、こちらはGP35(2.5または3.2(厳密にはP36となる))必要なのは頭に置いておこう。
- カムバック
前線ブキのため、キルされる回数が多い。そのため発動する機会に恵まれる。
- リベンジ
カムバック同様キルされる回数が多く、発動する機会に恵まれる。
キルしてきた相手へのサーマル効果だけでなく、隠し効果の復活ペナルティも見逃せない。
なんならカムバックと組み合わせて、上昇した能力に任せてキルしてきた相手に仕返しする運用もおもしろい。
- ラストスパート
こちらはどちらかと言えば中衛寄りで動く時に効果をイカしやすい。ガチエリアなどでは生存時間に応じてじわじわとアドバンテージを取れる。
- ステルスジャンプ
前線武器なので安全にスーパージャンプできる恩恵は多い。スーパージャンプ時間短縮もセットで採用すると良い。
- 復活時間短縮
前線寄りで立ち回る際の保険枠。カムバックとの相性がとても良い。
- スペシャル減少量ダウン
保険枠その2。こちらは前線で立ち回る時だけでなく中衛寄りビルドで戦う際の事故対策にもなる。サブギア1つでも効果があるので空きがあるなら積んでおきたい。
サーモンランでの立ち回り
ダメージの下振れが抑えられている程度で基本性能は通常のバトルと全く同じ。
全ての能力が平均以上にまとまっていて、弱点が無いと言っても過言ではない優等生。強いて言うならコジャケへの余剰火力が多いのが気になる。
いずれにせよオールラウンダーなので、編成の穴を埋めるような行動をしていこう。
もちろんできることが多い故に、すべきことの判断を適宜できてないと器用貧乏になり下がる点には注意。
関連イラスト
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