概要
スプラトゥーン3の「2022冬 Chill Season」より登場したローラー系統の新ブキ。
攻撃力を犠牲にしてヨコ振りの塗り幅が広くなったローラー。
ただし同じぐらい塗れる重量級のローラーとは違い、軽量化されたので素早く振れる。ワイドの名に偽りはなかった。
しかもコロコロ速度も速く塗り進める軽量級ローラーに匹敵するほどなのに塗り幅が広く、30秒を超える時間を塗り進むことができる。やはりワイドの名に偽りはなかった。
タテ振りのみ近距離で1確であり、ヨコ振りと轢きは70ダメージとなるため、ローラー種では唯一ヨコ振りで確1にならない。(その欠点を英語版のブキチは「煩わしい」と酷評している。)
総じて塗り一点に絞ったブキ……だったが、アップデートで大量の強化を受けることになり、塗りと攻撃の両方をこなせる中衛ローラーという立ち位置を獲得している。
ちなみに、ヒラメが丘団地のガチエリアをヨコ振り一回で確保することができる。
モデルは持ち手の部分がドリンクホルダー、ローラー部分は紙ストロー。
バリエーション
無印は防御的な構成で、ナワバリでは有利時の抑え込み、バンカラでは特定オプジェクトの奪い合い、カウント進行、味方の立ち回りの補助に力を発揮するサポートに振り切ったブキセット。追加当初こそ同期と並んで評判は悪かったものの、多数のアッパー調整を受けてからは、理論値の高いメインと、サブスペのルールの干渉能力が高さが注目されるようになり、少しずつ良い方向に再評価がされている。また、防御的とはいえ、メインは3確~1確かつ広範囲攻撃ができるので、「バトルNo.1」の称号を貰うことも難しくはない。
コラボは一転して中~遠距離攻撃を得意とするやや攻撃的な構成になった入門向け。相手インクにラインマーカーを投げ込んでメインで届かない場所をクリアリングし、アメフラシで敵をどかしたり、味方の進軍をサポートしよう。ラインマーカーとメインのコンボ(ライコン)も可能だ。
これまでのコラボシリーズのブキはギアブランドとのコラボが行われてきたが、このブキは飲料メーカーとのコラボを果たしている。
立ち回り
上記の通り、「攻撃力が低いが、振りの速さと塗りに長けたヨコ振り」、「当たり判定は狭いが、1確も狙える高威力のタテ振り」、そして「ローラー中最高のインク効率を持つ軽快な幅広コロコロ」という3つの性質を併せ持っているため、これをイカして立ち回ることが求められる。
相手との対面でも基本的にヨコ振りを振っていれば広範囲の塗りで相手は寄ってこれない。カニ歩きしながらヨコ振りをすればあっという間に目の前にフィールドが完成する。高台からバシャバシャと雨乞いするのも強力だ。しかし、ヨコ振りだけでは長射程ブキのいいマトである。
そこで登場するのがタテ振り。遮蔽物や死角を利用しながら塗りつつ近づき、段差上や射程端の相手にタテ振りで攻撃しよう。
他のローラー系と同じく、平地でシューターなどの相手をするのは苦手。サブスペでお茶を濁し、味方も頼りながら守りつつ、できるだけ自分が有利な状況を作ろう。
つまるところ、他のローラーとはまた違う動き方が求められるブキ。ローラーでありながら近距離よりも中・遠距離戦が得意という変わり種。ある種スロッシャーに近いものがあり、扱い慣れた人は振りを対物補正がやばい3確スロッシャーのように使用してくる。
タテ振りは意外と射程があるので射程端を少しでもひっかければ相手を驚かせられるだろう。それに行動範囲を広げるワイドな塗りのヨコ振りがついてくるのだから、扱い次第でいくらでも化ける可能性を秘めたロマン溢れるブキである。弱点は燃費の悪さと扱いの難しさぐらいと言える。
潜伏キルについても、行う場合はタテ振りで仕留めるべし。ヨコ振りから轢くことでもキルがとれるが、実戦で決めるのはなかなか難しい。ある程度、相手の動きを予測することも必要だ。相手の行動の予測にも、塗り状況の有利は必要。デスが重なれば当然塗り状況は悪くなる。引くべきところは引き、デスを最小限に抑える立ち回りも大事だ。
コロコロの際のインク持続時間はローラー最長で、なんと30秒を超える。とはいえ、ヨコ振り連打の方が早く塗れるし、前線ではスキだらけの行為なので、コロコロは自陣の細かい塗り残し、人数有利をとった時の整地、振りの最中の移動といったアクションの間に挟んでクールに動いていこう。
イベントマッチの「塗りダッシュバトル」では、ひたすら塗り逃げすることも可能であった。
アップデート履歴
2023年1月18日:ヨコ振りのイリョクが30.0から35.0に増加した。
2023年2月28日:対物性能が2倍に強化された。これまで苦労していたガチホコ割りに優位に立てるようになったほか、厄介なホップソナーやスプラッシュシールド、グレートバリアもタテ振りで遠くから壊せるように。特にグレートバリアにはタテ振りが複数回ヒットするため、全ブキの中で一番早くグレートバリアを壊すことができる。
相手のスキさえつければカニタンクやナイスダマのアーマーだって楽に破壊できる、もはやインチキレベルの対物ブキである。
2023年3月31日:タテ振りにおけるダメージの減衰率が調整され、ダメージ100.0以上(1確)が出る距離が試し撃ち場の"ライン1.6本"、50.0以上(2確)のダメージが出る距離が"ライン2.9本"ほどに強化された。特に2確範囲がスプラローラーより長いため、攻撃としてはもちろん、アシストキルをとるのに有効。
2023年10月18日:無印ワイドローラーのスペシャル必要ポイントが10少なくなった(200→190)。これで必要な時にキューインキを合わせやすくなった。
2024年2月22日:ヨコ振り、タテ振りのインク消費量が約10%軽減された。継戦能力の向上だけでなく、ギアパワーも組みやすくなった。
2024年5月31日:ワイドローラーコラボのスペシャル必要ポイントが10少なくなった(200→190)。これでアメフラシを回しやすくなった。また、ローラー種のタテ振りが特定の操作で当たり判定がわずかに小さくなるバグが修正され、タテ振りが当てやすくなった。
2024年7月18日:ヨコ振りの最低ダメージが35→40に増加。これはダイナモローラーの最低ダメージと同値であり、ローラー内ではトップタイ。これを優秀な振り速度から放てるため、単純なキル能力だけでなくアシストキルや削り、オプジェクトの破壊にもヨコ振りを活用しやすくなった。
おすすめのギアパワー
インク効率アップ(メイン)
インク回復力アップ
振りまくるために枯渇しやすいメインのフォローに。特にメイン効率は必須級ギアパワー。インクロックが少し長いのでインク効率アップ(メイン)を優先するべし。
イカニンジャ
皆が知ってるローラー必須級ギアパワー。
潜伏キルするためではなく、相手に近づくために欲しい。もちろんイカダッシュ速度アップのフォローは必須。メインの扱いに慣れてきたり、エナジースタンドのドリンクを取りたい時、場所バレしやすいガチアサリ時は外してもいいだろう。
サブ性能アップ
無印であれば、スプラッシュシールドの耐久力が上がるため、対面での対応力やルート封鎖力を上げられる。コラボであれば、ラインマーカーのマーキング時間を延ばせる。あれば便利だが、インク効率系を多く積みたいので通常あまり多くは積めない。
どっちか言うと無印向き。直線的な狭いステージで刺さる。インク効率アップ(サブ)はインク効率アップ(メイン)ほど有効ではないが、サブ性能をガン積みするのなら一考。
スペシャル性能アップ
無印向き。キューインキで相手の攻撃を吸い込みやすくなるため、ここぞという時のサポート力の向上につながる。
コラボの場合はアメフラシの効果時間を延ばせるが、同時に再度スペシャルゲージを溜められるまでの時間が延びてしまう。そのため、スペシャルの回転を重視する場合は相性が良くない。
スペシャル増加量アップ
少量でも積んでおけばすぐにスペシャルが使えるようになる。
ただし、メインの塗りが強い上に無印コラボ共に必要SPは高くないので、枠節約のためにカムバックで補ってもいい。
どちらか言うとコラボ向き。初動ですぐに仕掛けるためのギアパワーだ。
スペシャル減少量ダウン
やられた後の立て直しがしやすくなる。お守りとして追加ギアパワー枠に1つは欲しい。
コラボなら少し多めに積むのもいい。
イカダッシュ速度アップ
味方のサポートにすぐ向かったり、狙われた際にすぐに逃げられるようになる。
ゲームスピードが速い本作についていくためにもインク効率と並ぶ必須級ギアと言えるだろう。
ヒト移動速度アップ
コロコロには効果が乗らないが、攻撃時はコロコロよりもスロッシャーの如く振りを多用することになるので他のローラーよりも相性は良い。無印だとキューインキ時の機動力も上がる。
相手インク影響軽減、サブ影響軽減
ローラーを転がすよりも振ることが多くなりがちなブキなのでよく目立ち、狙われやすい。
お守りとして追加ギアパワーにそれぞれ1個付けるだけでも立ち回りやすくなる。ヨコ振りは足元が塗られないため、相手インク影響軽減が優先度高め。サブ影響軽減はマーキング時間短縮用に。
スーパージャンプ時間短縮、ステルスジャンプ
逃げや再出発時のフォローに。スーパージャンプ時間短縮をお守りとして追加ギアパワーに1個つけるだけでも立ち回りやすくなる。
前線維持というワイドローラーのメインが一番得意とする仕事をするためにもつけておきたい。
復活時間短縮
下ブレしてしまった際の保険に。
理論値の高いブキあるあるだが、その日のチョーシが悪いとさっぱり活躍できない日もある。
生き残って前線維持することが大事なので、多めにつけたとしてもデスを抑えることを第一に。
カムバック
アタマ専用ギアパワー。復活後20秒間の間、インク効率アップ(メイン)、サブ効率アップ(サブ)、インク回復力アップ、ヒト移動速度アップ、イカダッシュ速度アップ、スペシャル増加量アップがそれぞれ基本ギアパワー1個分上昇する。スペシャル増加量アップの枠の節約になる他、上記の復活時間短縮と合わせると良い。
ラストスパート
アタマ専用ギアパワー。対戦終了の30カウント前になるとメイン&サブインク効率とインク回復力アップがそれぞれ追加ギアパワー6個分アップする。ガチエリア向き。ただし、効果の発動が遅いのでそれまでどうフォローするかは考えておこう。
2023年8月31日にギアパワー8個分から上記の6個分に弱体化された。
対物攻撃力アップ
クツ専用ギアパワー。アップデートで強化された対物性能を更に磐石にするために。通常時はオーバースペックだが、ガチホコでは採用も考えられる……といっても、対物ギアをつけていないタテ振りの端をひっかけるだけでもかなり割り合いに貢献できる。
また、何故か補正のかかっていないデコイチラシがヨコ振り1発でスムーズに壊せるようになる。
サーモンラン NEXT WAVEでは
実装当初はナワバリと同じく転がすよりも振り中心で活動するのがメインだったが、2023年5月31日のアップデートでコロコロの威力が42%増加し、イリョクが100となった。
つまり、スプラローラーと同じくコロコロで中シャケが轢ける。ドスコイは振りと轢きを併せないと倒しづらいが、ワイドローラーのみの特性としてドスコイを大きく弾き飛ばすことができる(こちらも弾かれるが)。処理の追いつかない満潮時など、ドスコイを崖下に突き落として時間稼ぎをするという手もとれ、ザコシャケに囲まれてもくるくる回りながら塗ることで周りを突き飛ばしながら生き残れる。
相変わらず振りの燃費は悪く、ヨコ振りの火力は150とカーボンローラーより10低いが(タテ振りはカーボンローラーと同威力の160)、飛ばすインクの広さと塗り能力のお陰でダイバーとハシラはかなり得意な相手、特にダイバーは2023年5月31日の不具合修正で塗り返しが難しくなっているため、積極的に狙いたい。他のシャケのインクの介入があっても余裕で塗り替えせる。
2023年3月末のタテ振り威力調整のアップデートからはバクダンもタテ振り2回で倒しやすくなった(1ターンキルも可能)。体力の高いテッキュウはまともに相手すると大変だが、アップデートのコロコロの威力増加によって発射台を背にしてテッキュウに押されながら轢きダメージを与える戦法で処理しやすくなった。
体力500族は塗りながら攻撃を誘導できるナベブタ、狙われてなければ速めのコロコロで追いかけて轢けるヘビはまだ相手しやすいが、スタンさせるのに600ダメージが必要なテッパンは燃費が持たなくなりがちで苦手。
また、コロコロの燃費の良さと幅広ローラーのおかげでラッシュ適正は高いが、キンシャケには押し返されるので他の味方にしっかり削ってもらおう。
グリル時は他の味方と一緒になってグリルを殴るよりコジャケをしっかり処理するように(味方の誘導に巻き込まれないように注意)。
サポートも味方の移動を助けるために足元を中心にインクを飛ばしてあげるとよい。盤面が細かく荒れるコウモリのアメフラシやコジャケの這った跡なんかも楽に整地できるため、整地のオニとなって金イクラの納品をサポートしよう。開始前の整地はヨコ振りで、WAVE中の整地はインク消費の少ないコロコロでコンテナのへの道を作るのが理想。
コロコロの威力増加により、追加初期よりは海岸に行きやすくなったが、振りの燃費は悪いままなので、他ブキと同じく一人での長居は無用。
オカシラ戦でもザコ、オオモノを処理して盤面の維持に努めよう。イクラキャノンはハシラ以外のオオモノ処理に使うのがよい。
余談
ワイドローラーと検索すると検索候補に「ハッピー」と出てくるのを見ることがあるが、これはスプラトゥーン公式アカウントによるワイドローラー紹介ツイートが元ネタ。
別名として「ハッピーローラー」(ハピロラ)と呼ばれることも。