基礎データ
通常 | アカツキ | |
---|---|---|
全国図鑑 | No.0901 | 同一 |
地方図鑑 | ヒスイNo.114 | キタカミNo.196 |
ぶんるい | でいたんポケモン | 同一 |
タイプ | じめん/ノーマル | 同一 |
たかさ | 2.4m | 2.7m |
おもさ | 290.0kg | 333.0kg |
とくせい | こんじょう / ぼうだん / きんちょうかん(隠れ特性) | しんがん |
タマゴグループ | りくじょう | 同一 |
進化
ヒメグマ → リングマ(レベル30) → ガチグマ(満月の夜にピートブロックを使用)
概要
『ポケモンLEGENDSアルセウス』に登場するポケモン。
ヒスイ地方に生息するリングマの進化形で、ヒスイのすがたではなく原種のリングマがそのまま進化する。リージョンフォーム限定を除けばニンフィア以来9年ぶりの正当追加進化のポケモンになる。
元から大きかった体躯はさらに巨大化し、腹部の月輪模様が無くなった代わりに、額へ満月じみた丸模様が出来た。
その身体のあちこちは灰色のもので覆われているが、どうやらこれは泥炭らしい。特に額の模様に付いたものは月を隠す雲のようになっており、朧月を思わせる中々オシャレなデザイン。
見かたによっては眉毛にも見えるため、後述するガチグマの印象の変還にも関わっている。
リングマと比べると気だるげな目つきになっており、さながら歳をとり老成した姿にも見える。
しかし威嚇や攻撃の際にはぼんやりとした目をグワッと開き牙を向く。
ポケモンによく見られるデフォルメされた怒り目ではなく、人間を含む実際の生物たちがそうするような丸く大きく開かれる目のため、初見で大型獣に対する潜在的な恐怖や威圧を感じたプレイヤーも多い。
LEGENDS時点では、目元の描写の関係でプレイヤーからは穏やかな印象を持たれていたが、公式のポケモンずかんで公開された立ち絵では、気だるげながらも眉間にしわの寄ったけわしい顔立ちであることが判明し、それまでの印象が大きく変わることとなった。
自慢の怪力もキテルグマすら上回りかねない程に向上しているが、その巨体を支えるのが辛くなったのか、リングマまでとは違い四足歩行で行動するようになり、持ち前の嗅覚を活かして地中に隠れた食糧を探っている。
ただし、怒って威嚇する時などに二足で立ち上がる事は可能で、身体の泥炭も時にガチグマ自身が資源として活用したりと、小器用さも健在である。
どこまでもクマらしさを感じられるリアルさに早速ファンが続出している。
現代のシンオウ地方で進化できない理由は不明だが、ピートブロックが採れなくなってしまったか、各地方に適応したマッスグマのように進化の必要がなくなったかのどちらかであろう。
図鑑には「ヒスイの地に 敷かれし 湿地の土こそ」とあるため、時代を経て地質のほうが変わったため進化できなくなった可能性もある。
そして、キタカミの里にはヒスイから逃れてきた一匹のある個体が住んでいるという。
ゲームにおける特徴
ライドポケモンとして
匂いを嗅ぎ分けてお宝採掘する従来の言うダウジングマシンの役割を持つ。それだけでなく一部のサブ任務では行方不明者捜査にも同様の能力で真価を発揮する。
ただし、他のライドポケモンのように他のポケモンから距離を置いたり詰めたりするといった芸当は出来ず、ライドポケモンとしての出番は少なめ。
進化に必要なピートブロックは上記のガチグマライドでの宝探し、あるいはあるサブ任務の報酬で入手できる。
ゲーム中での素早さは遅いものの、ライド中に宝物を嗅ぎつけると爆走する面白い習性を持っている。
そして見つけると のそっと立ちあがり誇らしげにゆったりと踊るように揺れる。かわいい。
もっとも、今作ではライド中は野生のポケモンに気付かれやすいという仕様があるので、ダウンジング中に好戦的なポケモンに見つかり、アイテムを見つけて喜ぶ反応をした途端に攻撃をぶち込まれるということも起こりうるので注意(しかも、アイテムを発見して掘り出す間も時間が止まるわけではない)。
また、お宝採掘の場所は固定であり、採掘した後もエリアに入り直すと再び採掘できるようになる。そのため、採掘場所を発見したら、その場所をマップにマーカーを記せば、次にエリアに赴いた際に発掘場所を探して右往左往する手間が省ける。
9世代においては、HOME連携とともに解禁された。
ただ現状SVではピートブロックが手に入らないため、ガチグマを入手するには『LEGENDSアルセウス』(もしくは後述する『ポケモンGO』)で進化させるか、直接捕まえて輸送するしかない。
性能面
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ガチグマ | 130 | 140 | 105 | 45 | 80 | 50 | 550 |
リングマ | 90 | 130 | 75 | 75 | 75 | 55 | 500 |
変化 | +40 | +10 | +30 | -30 | +5 | -5 | +50 |
500族だったリングマが更に進化を重ねた事により、550族までステータスが向上した(ウルガモスと同じ種族値である)。
上がり幅はたったの50であるが、不要な特攻と元から低い素早さを下げ、その分を他に回したことにより実質的な種族値は大きく伸びている。(下がった分を加味すると+85)
ハードロックこそ持っていないが種族値だけ見ればドサイドンに匹敵しうるほどの堅牢さを誇る。なんなら調整次第ではウーラオスのインファイトを確定で耐える程度には硬くなる上、4倍弱点も無い。特殊面はドサイドンよりも硬い。
「10まんばりき」の他、地面版「インファイト」である新技「ぶちかまし」も習得している。
『LEGENDSアルセウス』はタイプ一致補正などによるダメージ等の計算が従来から大きく変更されたことが有志の検証により発見され話題を呼んだ。
決定的な違いがいくつも見つかった中で、体力に振り切れたポケモンほど耐久があることも判明。
ガチグマは抜きんでた耐久力とパワーを備えた非常に屈強なポケモンとして注目されており、各能力はがんばり系アイテムでおそろしい数値にまで成長可能となり更に重戦車運用に磨きをかけられ、完全強化されたガチグマはその辺のポケモンでは手も足も出ないほど。
今作中でも特に仕様の恩恵を受けたポケモンのひとつとされ、各トレーナー戦や表・裏ボス戦などに今日も悠然と駆り出され易い。
第9世代
弱点が増えて苦手なポケモンが多くなったが4倍弱点はなく、でんきタイプとゴーストタイプの2つのタイプが無効化されるという面白い耐性を持ち、追加されたじめんタイプはノーマルタイプとも相性補完に優れているので両方の一致技が半減以下にされるポケモンは少ない。
使わない特攻の種族値が低いので能力的には600族に等しいかそれ以上で環境に解禁され次第、メタに入りうる素質が高いポケモンとして注目されている。
ただ、じめんタイプはただでさえ強豪が多いので、少なくともガチグマ一強にはならないだろうと予測されている。
特性「はやあし」は「ぼうだん」へ変化。相手の「タネばくだん」や「はどうだん」を無効化出来る点が強く、弱点を補っていると言える。
そして攻撃種族値140から放たれる「こんじょう」+「からげんき」も単純かつ非常に強力で、ここからさらにノーマルテラスタルで数値が跳ね上がる。
特に、「つるぎのまい」1積みで「こんじょう」発動時のA特化ガチグマのノーマルテラスタル「からげんき」はHB特化カイリューを「マルチスケイル」込みで確定1発と言う冗談みたいな火力が出る。
技範囲自体もかなり広い。
一致のノーマル技・じめん技は勿論、インファイトやドレインパンチ等のかくとう技、いわなだれやストーンエッジ等のいわ技に加え、ゆきなだれ、シャドークロー、タネばくだん、ダストシュート、かみくだく、ヘビーボンバー、じゃれつくに三色パンチなどなど様々な物理攻撃技を覚える。そのためテラスタルとの噛み合いも上々だろう。
もちろん、あくび等も覚えるためアタッカーだけでなく耐久を活かしたクッションとしても優秀である。
テラスタイプはパワーを活かせる一致に始まり、かくとう対策のフェアリー、ゴースト、オオニューラの「フェイタルクロー」による事故死を防げるはがねが妥当か。
ランクバトルではシーズン8では使用率10位、シーズン9では8位と、やはりそのポテンシャルの高さを見せつけた。
人気なのはやはり、火力と状態異常対策を兼ねた「こんじょう」型。
からげんきアタッカーやあくび流し型、くさわけ型やビルドレインでとにかく場持ちを良くした型……などなど、意外なまでに型が多い。
ダブルではトリルアタッカーが基本で、あまりにも数が増えた結果ガチグマ対策のゴーストテラスが選ばれる事も多い程(カイリュー対策も兼ねていると思われるが)。
じめんタイプのライバルとしてはランドロスがおり、競合が懸念されたが
ランドロスは苦手な相手に何もできない事が多く、潔く火力と耐久に特化したガチグマの方が勢いを持つ事になった。弱点は被るが、両立されている事もある。
しかしシーズン10になると、次第に火力に寄せた型のハバタクカミの「ムーンフォース」を、オーソドックスなHA型やAS型では受けきれないことが露呈し、使用率を25位まで落とした。
さらに、シーズン11で特殊個体が解禁・流行すると使用率が暴落。
こればかりは同名のポケモンは併用不可と言う仕様上の問題が大きく、仕方がないと言えば仕方ない。原種サンダーがいればガラルサンダーが同居できないのと似た現象である。
またライバルが多い物理地面とは違い、あちらはノーマル、地面どちらにとっても貴重な特殊型というのも大きい。
なお、「こんじょう」+「はらだいこ」に「からげんき」や「ドレインパンチ」と揃っている事から、テラレイドバトルへの適性もなかなかに高い。
テツノカイナ同様考えなしにHPを減らして即落ちし、味方に迷惑をかけるユーザーが多いのも相変わらず。上述の通りつるぎのまいを覚えるため、不安要素のあるレイドではこっちに頼るのもひとつの手。
ただ、定期的に行われるハピナスレイドに置いては、上記の『こんじょう+はらだいこ』+一致技or高火力技でワンパン出来るのでさらに重宝される(解禁前はリングマが担っていた)
番外作品
ポケモンGO
2022年11月12日に開催されたヒメグマのコミュニティ・デイに合わせる形でゲーム内に初実装された。コミュデイに合わせて新ポケモンが追加されるのは同年4月のヌイコグマ系統以来(奇しくもクマ繋がり)。
ステータス的には高火力でじめんタイプが付いたカビゴンといったところ。CPもバンギラスを上回る4358と一般ポケモンでは3位。
肝心の進化条件であるが、「満月の夜にヒメグマのアメ100個を使う」という、原作の仕様に沿わせたもの。ただし、ピートブロックに相当するアイテムは必要ないようである。
もっとも、1ヶ月に一度の満月の夜にしか進化できない(休憩することで意図的に時間を進めることができた原作とは異なり、こちらはリアル時間と完全に同期しているためそうはいかない)ので、そう簡単に入手できないのがネック。
ただし、こうした事情を鑑みて、コミュデイでは特別に、イベント開催開始から明朝6時までゲーム内の空に満月が出て自由に進化させられ、加えて同日22時までに進化させると、初登場となる技「10まんばりき」を取得できた。
原作では非常に強力なポケモンとなっていたが、実装時点ではじめんタイプの通常技を覚えないため、激戦区のじめんアタッカーに並ぶ事は難しく、「おんがえし」を覚えたリトレーン個体を使ったノーマルアタッカーの方が強いという、育成の難易度が更に跳ね上がる事態になっている。
ステータスからしてジム防衛に充てた方がいいかもしれない。ただしかくとう弱点なので、配置する順番はよく考えること。かくとうが一貫しやすい場合はドンファンやカバルドンに代わりに任せてあげよう。
余談
リングマのモチーフであろうツキノワグマを漢字表記すると「月輪熊」だが、これを読み替えることでガチリングマになったりする。
そこに加えて「ガチ」に「本気」「硬い」「ガチムチ」などの意味を交えた多重ネーミングだろうか。
ちなみに、ポケモンシリーズで「月輪」と書いて「がちりん」と読むのは前例がある。
三日月(ヒメグマ)、月食(リングマ)ときて今度は満月&朧月になっており、進化系譜で月の満ち欠けを表現している形である。凶暴性が減り、額に模様が移動したのはヒメグマへの原点回帰にも近い。
モチーフについては、ヒスイのモデルである北海道に生息するヒグマの亜種・エゾヒグマか、絶滅種のホラアナグマ、またはアイヌ民話の熊神・キムンカムイではないかと考えられる。
なお、進化前のモチーフであるツキノワグマは北海道に生息していない。
なお、進化前のリングマはアニポケではやたら強大なポケモンとして描かれている為、ガチグマなら伝説のポケモンも楽勝とネタで言われる事も(実際はリングマより非好戦的だが)。
碧の仮面のストーリーにおける展開から、悪党どもに上記のはらだいこ+こんじょうのコンボをぶちかましたというトレーナもちらほら。
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ホルード:同複合タイプ