「テーマは宝探し!パルデア中を旅して見聞を深めていただきたい。」
「それでは宝探し開始!……いってらっしゃい!」
概要
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で登場する、パルデア地方のオレンジアカデミー/グレープアカデミーの校長。
バージョンによって服の色が異なる。
冷静沈着で礼儀正しく、子供である生徒やポケモン相手でもさん付けで接するほど物腰は柔らかい。
デスクワーク一辺倒の人物ではなく、主人公のアカデミー編入に当たって手違いが起こった際は、学園のトップでありながら編入手続きを携え&パルデア御三家を引き連れ主人公の自宅に訪れるという丁寧な対応を取っている。
主人公がアカデミーに編入して数日後、「宝探し」をテーマにした課外活動を実施する。
アカデミーの卒業生でもあるオーリム博士/フトゥー博士や、ブルーベリー学園の校長、シアノとは知り合いかつ友人らしい。
スター団の傍若無人ぶりに頭を悩ませている人物の一人。
名前の由来については、後述のことも考えるとスペイン語でカーネーションを意味する「clavel」が有力。
カタルーニャ語でクローブを意味する「clavell」、クランベリーなども連想されている。
作中での活躍
主人公の入学時の手違いの謝罪に訪れたのが初登場。その後、入学に際して主人公に御三家の1匹を託した。
主人公がアカデミーに編入してから数日後、「宝探し」をテーマにした課外活動を実施する。
しばらくは校長室のみでの出番となるが…
「今のオレはネルケ……そういう事にしといてくれ」
本作のルートの1つである、スター団と対決する『スターダスト★ストリート』にてリーゼント頭の学生・ネルケとして登場し、ネモ、ペパーと同じく相棒役として終始主人公に協力する。
黒幕だと思っていたら、まさかのスターダスト★ストリートの相棒ポジションであった。
一応髪型とサングラスで変装しているつもりだが、サングラス奥の顔付きと仕草でバレバレである。しかも選択肢に「校長……?」がある事から主人公には即座にバレている。一応、気付いていない選択肢も用意されているが、毎回校長だと指摘する選択肢があるので気づいていないフリをしているとも捉えられる。
なお、主人公以外には(初見のインパクトのせいで、一部のプレイヤーにも)何故かバレていない。スター団は長い間不登校だったので、一年半前に新しく就任した彼の事をよく知らなかったとも考えられる。マジボスは校長のことは知っていたがネルケと対面しても正体に気付かなかった。
なお、ネルケ(Nelke)はドイツ語でカーネーションを意味する。偽名としては安直である。
彼が校長になったのは約一年半前。その時既にスター団はアカデミーの問題児と化しており、多くの団員たちが不登校の状況になっていた。校長として問題の解決を図ろうとスター団に解散か退学かを迫るも返事はなく、選択する期限も差し迫っていた。
そんな折、主人公と「カシオペア」の通信を立ち聞きし、スター団を解散させる「スターダスト大作戦」への潜入を決意。一介の生徒を装いながらスター団の謎と内情を探っていく。
そして、主人公がスター団の全てのアジトを陥落させた後、夜のアカデミーグラウンドで待つとの伝言をカシオペアから受けた際、マジボス=カシオペアの正体に既に気づいていた彼は主人公に戦いを挑んでくる。勝ったほうがマジボスを止めるために…。
バトル終了後、主人公に自分の真意を伝えた後、マジボスことカシオペアの救済を託した。
同時に、騒ぎを聞きつけてやってきたタイム先生に、無断で学校内でポケモンバトルを行ったことを咎められて連れていかれ、反省文を書かされる羽目にもなった。
反省文を書き終えた後、ネルケの姿でグラウンドに駆け付け、主人公とマジボスの最後の戦いを見届けた後、マジボスに自らの正体を明かすと同時に、スター団の事情を知らずに偏見の目を向けていたことを謝罪した上で、学校への奉仕活動に従事することを条件に退学処分を撤回することを伝えた。
なお、ボタンがポケモンリーグ内部のサーバーにハッキングし大量のLPを不正発行していたことが明らかとなり、これにはさすがの校長も狼狽してしまうが、こちらに関しては委員長のオモダカが彼女をリーグのエンジニアとして雇用することで落とし前を付けさせるとすることで何とか決着することになった。
ネルケとしての登場が、多くのプレイヤーにインパクトを与えたことは言わずもがな。
またクラベル校長として振る舞っている際も、ナンジャモのジムテスト(街中で対象を探すミニゲーム)に巻き込まれた際は、「世話になっているポケモンリーグへのお手伝い」と言ってノリノリで街へ飛び出していき(老齢とは思えない彼の走行フォームは必見)、校長室のサブイベントでは生徒をより深く知るため、という理由で若者言葉の意味を頑張って学んでいたりする(ある意味、これもネルケに変装して活動していることへの伏線になっていると言える)。「アカデミーの先生で誰が好きですか?」という問いに、「クラベル先生」と答えた際の反応も必見である。
また、割と気に入っていたのかクリア後に各地のスター団のアジトで再挑戦できる団ラッシュではその度にわざわざネルケの姿でサポートに現れる。校長としての使命とはいえ不良集団に立ち向かう度胸から、若い頃は意外とヤンチャしていたのかもしれない。
校長歴が一年半と短い彼だが、前職はジニア先生と同じ研究者で、彼の上司か先輩だったことが明かされており、オーリム博士/フトゥー博士とも研究者時代に知り合った模様。校長室にはポケモンに関する研究資料と思われる膨大な書類と、モンスターボールの入った何かしらの機械が置かれているが、これもオーリム博士/フトゥー博士が使っていたものをそのまま残しているのだという。
良い意味で体当たりかつ熱心な姿勢も、現場経験の少なさ(およびその自覚)に由来しているのかもしれない。
劇中で見せる数々のお茶目さと紙一重な真面目さを指し、「おもしれー男」と評する者も。
その一方で、前の校長であったイヌガヤとの関係や、長年教職とは無縁の仕事をしていた彼になぜ白羽の矢が立ったのかは最後まで明らかにされなかったため不明。イヌガヤ前校長は校内のいじめを止められなかった責任を取って辞職したとされているが、クラベル校長はスター団の設立にかつてのいじめ問題が密接に関わっていたことを主人公と行動を共にするまでは知らなかったことから、両者の間で十分な引継ぎや情報の共有が行われていなかった可能性が考えられる。
また、オーリム/フトゥーの真の企てにどこまで気づいていたのかも定かではないが、主人公が校長室で初めてオーリム/フトゥーとモニター越しに対面した時に、成り行きでボールから出てきたコライドン/ミライドンを目にした際に「これは エリアゼロの… オーリム/フトゥー まさか あなたは…」と何やら意味深な反応を示している。つい最近まで研究職に就いており、オーリム/フトゥーと知り合いであったという点から、もしかするとエリアゼロにパラドックスポケモンと呼ばれる謎の生物群が存在しているということ自体はある程度認知していたのかもしれない。
手持ちポケモン
手持ちポケモンは主人公が最初に選んだポケモンによって変化する。
ヤレユータンとユキノオーは後続のサポートの壁張り、モロバレルなどは状態異常技などと搦め手をし、切り札の御三家を筆頭に弱点タイプに有効なサブ技を搭載していたりと本作で屈指の強敵。
特にラウドボーンとウェーニバルの専用技でどんどん強化されていき、マスカーニャも高い素早さから確定急所と必中の専用技で草等倍でも大ダメージ受けてしまう。
主人公がホゲータを選んだ場合はこちらの手持ち3体に弱点を突けるが、もらいび持ちヘルガーにはだいちのちからしか有効打がなく、ヤレユータンのイカサマやテラスタルウェーニバルの圧倒的火力で逆に弱点を突かれてしまう点は注意。
因みにこのバトルで多くの生徒が不在になるようなことはなく、寧ろ平気で歩き回ったりしているので非常にシュール。
共通の手持ちとしているのは以下の三体。
主人公がニャオハ選択時
主人公がホゲータ選択時
主人公がクワッス選択時
クリア後の学校最強大会においては、2回目以降の4戦目の相手として登場する可能性がある。
ちなみに、本人は「学校最強大会」よりも「バトルスクールウォーズ」の方が気に入っている様子。
使用ポケモンは前述と同じだが、レベルが65(御三家は66)に上がっている。その際の肩書は「ものごし丁寧」。
なお、どちらの戦闘でも使用するのはプレミアボールではなく、普通のモンスターボールである。
それゆえ、本来の手持ちではないのではないかとの考察もあり、DLC等でプレミアボールを使用する本気バージョンと戦えるのではとの声もある。
上述の手持ちがダブルやサポートでよく見られる面々なのも、程良く手加減をしているという事なのだろう。
余談
「ポケモンSV 3rd Trailer」では、いかにもな「校長先生のお話」といった雰囲気で生徒たちに課外授業の宝探しについて語っており、ストーリーテラーのような立ち位置を醸し出している。
こちらのPVの担当声優は公式が伏せているため不明であるが、ナレーターの津田英治氏とする説が有力(推測の領域を出ない点には注意)。
しかし本作の「悪の組織」と発表されたスター団が不良集団レベルにすぎなかった点や過去作の黒幕たちの例もあり、一部のプレイヤーからは早くも黒幕やラスボスなのではないか?と警戒されることとなった。一見すると穏やかで気さくな人物に見えるが、本性を現したら豹変するのではと疑う者も。前述の名前の由来であるカーネーションも、パルデアのモデルとなったスペインの国花であるため、過去作の黒幕を連想されたり、ただ単に「比べる」と読めてしまうことも疑念の原因となっていた。
上記の通り発売前は黒幕候補として怪しまれていた彼だが、蓋を開ければ穏和で親しみある教育者の鑑としてユーザーに愛されることとなった。
スター団のことも軽蔑せず、むしろ自分に責任があると考え、彼らを更生させようとする責任感や寛容性も見られる。
黒幕と疑われた理由としては、今作のテーマである『宝探し』を多くのユーザーが「(最後にまとめて奪い取る等の)何か裏の目的があるのではないか?」と警戒していた事が挙げられる。
実際は彼が定義した『宝』とはそれぞれが思い描く夢や目標の事で、決して金銀財宝や伝説・幻のポケモン関連等の『物』には限らなかった。
(その点で言えば危うくあと一歩のところで真の黒幕となりそうだったのはこの人である。)
また、当時はスター団の真相が明かされておらず「さっさと退学にすればいいのに放置している=(スター団もしくは別の組織と)裏で繋がっているのでは?」という考察も見られた。
手持ちポケモンを6体を全てプレミアボールで揃えるこだわりから、今作のチャンピオン的ポジションではないかと予想するファンもいたが、実際のチャンピオンは別の人物であった。
関連イラスト
関連タグ
クラベル:表記揺れ
カルネ:同じくカーネーションが名前の由来の人物。
デンボク:主人公の所属する組織のトップ、「勝った方が強敵と戦う」というルールで主人公と決闘、敗北時には主人公に頭を下げる、など共通点が多い。
ククイ博士:正体を隠して主人公を導いたキャラクター(こちらも初見で主人公に即バレしている)かつ主人公とライバルに御三家を授け残り1匹の主人公に有利なものを手持ちにする立ち位置繋がり。アニメ版では教師でもある。
ダンデ:同様に御三家を授け主人公に有利な1匹を手持ちにする立ち位置。
きんのたまおじさん:アカデミー内のトラブルを解決後、感謝の言葉と共にでかいきんのたまをくれる。
エフィリン:任天堂作品繋がりで、発売前に前例のせいでユーザーに黒幕ではないかと疑われたキャラ繋がり。
常磐順一郎:同じく主人公を導く存在でありながら前作の黒幕のせいで今作の黒幕と疑われてしまったおじさん繋がり。なお彼も校長も最後まで主人公の味方だった。
ゴードン(ONEPIECE):事前情報で黒幕と予想され、真相判明後もネタにされ続けたキャラ繋がり。
さかきばらのぶゆき:生徒に成りすます校長つながり。ただしこちらは肝心の主人公がいつまで経っても気づかない。
カルマッソ:『ドラクエジョーカー』の登場人物。クラベルと似たような立場の丸渕眼鏡の老人で宝探しを課してくる。
平沢進:見た目がそっくりだと話題に。
坂本龍一:同じく見た目が似ているとよく言われる。因みに彼の愛称は教授である。