クロエ・フォン・アインツベルン
くろえふぉんあいんつべるん
「家族が欲しい……友達が欲しい……なんの変哲もない普通の暮らしが欲しい……でも……それより何より……消えたくない……!ただ生きていたい……!」
「世界なんて知らない。わたしが背負えるのなんてせいぜい二人……弱虫の妹と――とらわれのお姫様よ!!」
プロフィール
真名 | クロエ・フォン・アインツベルン |
---|---|
クラス | アーチャー |
性別 | 女性 |
身長 | 133cm |
体重 | 29kg |
誕生日 | 7月20日(イリヤと同じ ※) |
スリーサイズ | B61 / W47 / H62 |
出典 |
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地域 | 日本・冬木市(ゲームマテリアル)/ 日本(書籍マテリアル) |
属性 | 混沌・善・天 |
好きなもの | (魔力供給の)相性がいい人 |
嫌いなもの | うじうじしてる時のイリヤ |
設定担当 | ひろやまひろし |
ILLUST | ひろやまひろし |
CV | 斎藤千和 |
※ 本来の誕生日はさらに8ヶ月前の11月20日で本編のイリヤと同じ。なので本来はイリヤたちより一学年上。
概要
『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』に登場するキャラクター。
第二部『ツヴァイ!』で初登場。クラスカードによって乱れた地脈を調整する際の事故でイリヤからアーチャーのクラスカードを核として分離する形で現界した。
見た目はイリヤと瓜二つだがアーチャーのクラスカードを触媒にしているためか肌は褐色で髪の色はピンク色が混じった白髪になっている。戦闘時の服装は赤い外套や黒いプロテクター等、元のアーチャーの面影はあるものの、全体的に露出度が高い。作者のひろやまひろし氏曰く『割れたハート(=トランプのスートで聖杯を意味する記号)』をイメージしているとの事。
本人曰く自分も「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」らしいが紛らわしいので遠坂凛が「肌が黒いからクロ」と名付け、そこから自分で捩って「クロエ・フォン・アインツベルン」と名乗っている。普段は「クロエ(Chloe)」ではなく「クロ」と呼ばれることが多い。
初めはイリヤとの成り代わりを目論み命を狙っていたが、紆余曲折あって和解し家族として共に過ごしている。なお、イリヤの家族達からは割とすんなり受け入れられた。
人物
一人称は「わたし」。
『Fate/stay night』でのイリヤに近い狡猾でアグレッシブな小悪魔的性格の持ち主。猫が苦手だったり危機的状況の際には冷徹な判断を下したりと『SN』イリヤの要素を多く受け継いでいる。
ただ現界の為に必要な魔力を主にキスで集めているのもあって言動の端々がエロイ。
しかもアニメ版だとさらにパワーアップしている。
イリヤの事は皮肉で「お姉ちゃん」と呼んだ事もあったが「実際には生まれた(=意識として存在していた)のは自分の方が先だった」として「自分の方が姉だ」と主張している。イリヤの方は認めてはいないがイリヤが厳しい決断が下せなかった時には発破をかけて決断を促し、時に自らその決断を踏んでイリヤを後押しするなど実際に「姉」らしい行動を何度も行っている。
正体
元々は両親が封印していたイリヤの小聖杯としての機能と人格で、長い年月と地脈およびカレイドステッキの魔力など様々な影響によって奇跡的に顕現した存在。
本来はイリヤの危機において一時的に人格が交代して彼女の安全を保持するための安全装置。
簡単に言うと『stay night』のイリヤスフィールになるはずだったものを衛宮夫婦が人工的に改造したもの。つまり第1期のセイバー戦や『ツヴァイ!』冒頭においてイリアーチャーを動かしていたのは彼女であり、アニメ版ではこの間だけ瞳の色が彼女と同じ金色に変化している。
イリヤが『聖杯の器』なのに対して彼女は『聖杯の中身』そのものなので、願望機としての力を持っていたが、彼女の『生きたい』という願いを叶えたため消失。かわりに魔力切れで消滅寸前だった彼女は生き延びることに成功し、争っていたイリヤとも和解した。
能力
生まれる前から調整され続け生後数ヵ月で言葉を理解し、あらゆる知識を与えられている。そのためわずか10歳で優れた洞察力を持ち英霊の「現象」でしかない「クラスカード」との戦闘経験しかないイリヤたち4人を途中までひとりで手玉に取ってみせた。
魔術の知識なら「聖杯戦争」についても知っているので、魔術師である凛やルヴィアよりも上。
『エミヤの解析(眼)』による術式や霊装の解析にも長けているので魔術的施錠や拘束がほぼ通じず抑止力のために凛が施した「痛覚共有の呪い」もその気になればいつでも解けた。
戦闘ではアーチャーのクラスカードが持つ能力である投影魔術を行使し『干将・莫耶』による剣術や宝具を矢として用いた弓術を使用する。矢に用いるのは主に『偽・偽・螺旋剣(カラドボルグⅢ)』でオリジナルの劣化品だが、真名を解放すれば空間を切り裂きあらゆるものを貫通するほどの威力があるため、必殺技として多用されている。盾代わりに『熾天覆う七つの円環』を用いるが、展開する花弁はオリジナルが7枚なのに対して彼女は4枚までが限界となっている。星の聖剣も投影可能だが「偽物(出来損ない)の偽物(ハリボテ)」しか造れないため、真名の解放はできない。小聖杯の力を利用した小規模な転移魔術も行使でき、小聖杯の力を失って以降も白兵戦で多用している。なお彼女は依り代となった英霊の真名を知らない。ただその英霊が培った戦闘技術のみを継承しているため、秘奥である固有結界は使用した事が無い。
イリヤの魔力と記憶の一部が『クラスカード』を媒体に現界している(=マスターのいないサーヴァントのような)状態なので、魔術を使わなくても生活しているだけで魔力を消費するので定期的に魔力供給を行わないと消滅してしまう。そのため小まめな魔力供給が必要となっており、専ら他人の10倍も効率が良いイリヤが被害者となっている(イリヤの次に効率が良いのが美遊)。
『FGO』では、『干将・莫耶』による剣術を主体としつつ、周囲に投影した剣を射出したり、『鶴翼一連』で双剣を投げつけて牽制した隙に『偽・偽・螺旋剣』を打ち出したりしている。
死痛の隷属
痛覚を一方的に伝える呪印。
接触されたものに人体血印が生成され、それが呪いが有効である証。
共有される痛みの大きさには閾値が存在し、死や度を過ぎる痛みは伝えられない。
使用者(遠坂凛)は主人の受けた痛みを奴隷に共有させ死ねば共に命を堕とす古い呪いと称した。
『プリズマ☆イリヤ』とのコラボイベント『魔法少女紀行 プリズマ・コーズ』にてクリア報酬の配布サーヴァントとして登場。レアリティは☆4。
霊基再臨用の素材はお兄ちゃんから誕生日プレゼントに渡された「ハートのブレスレット」。
本来はイリヤたちの後をこっそりつけていたのだが、その過程でイリヤたちの並行宇宙移動に巻き込まれ、しかもイリヤたちより前の時間軸に飛ばされてしまう。その頃はコーズの世界も戦争の真っ最中であり、魔力供給源を失ったクロはひっそりと隠れるしか無かった。そこでコーズのラスボスである「ファースト・レディ」と偶然接触。肉体を提供するかわりに魔力を提供してもらうという契約を一時的に結ぶ。その結果、本イベントのラスボスは彼女の姿を取ることになった。
イベントクリア後はカルデアマスターの事を気に入り帰還時の余剰魔力でこっそりと分身体を作り出してカルデアに送り込むことに成功。元々サーヴァント寄りのクロエならではのやり方ではあったが、これにてカルデアライフを満喫することになった。ちなみにカルデアでは十分な魔力供給がされているはずだが「キス」による魔力回収も遊びやおやつ感覚でしている様子。特に好みは可愛いキャスターらしい(でも結局、最後にはイリヤのところに戻る)。
クロいわく「ごはんはおやつ!!(完全論破)」らしい。
幕間の物語ではこの魔力回収に主人公とマシュがつきあわされ、カルデア内で『通りキス魔出没注意』という騒ぎになってしまう。マシュは最後までクロの蛮行を阻止しようとするが結局止められず諦め、逆にクロは普段から主人公に魔力供給してもらっているかのようなことを匂わせマシュをからかっていた(もちろん事実無根)。
イリヤの幕間の物語ではイリヤの宝具の火力アップのために女神七柱を連れ『イリヤを強化し(ボコり)隊』を結成、特訓を終えてダルさで寝てしまったイリヤを部屋に連れて帰るまで世話をするなど「お姉ちゃん」らしさを見せつけた。
一部サーヴァントのオタク趣味には理解を示しダメな大人たちを側で見ているのは楽しいと言っている。また登場済みの衛宮一家のサーヴァントには全て特殊会話が用意されている。
2023年9月13日にアイリスフィール〔天の衣〕、ジークとともに『巡霊の祝祭』第四弾で追加されたため恒常的に獲得出来るようになった。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D | C | B | C | C | C |
保有スキル
対魔力(C) | アーチャーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法など大掛かりな魔術に関しては防げない。 |
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単独行動(B) | アーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。Bランクであれば、マスターを失っても二日間は現界可能。魔力を生成出来ずともある程度行動可能であるのは、このスキルの恩恵だろう。 |
心眼(偽)(B) | 所謂「第六感」「虫の知らせ」と呼ばれる、天性の才能による危険予知。彼女の場合は、クラスカードの英霊が持っていたスキル『心眼(真)』を間借りする事でこのスキルを得ているが、由来を知らない為に内容が多少変化している。 |
投影魔術(B) | グラデーション・エア。道具をイメージで数分だけ複製する魔術。ただし、元となった英霊が使っていた投影魔術は、一般的なそれとは少し性質が異なるものである。この「何度も贋作を用意出来る」特性も引き継いでおり、投影した宝具を破壊・爆発させる事で瞬間的な威力向上を行う事も可能となる。 |
キス魔(B→B++) | 図らずもマスター不在で現界してしまったサーヴァントのような存在であるクロは、常に魔力を欲している。そこで契約を伴わない手っ取り早い魔力吸収手段として、粘膜接触による魔力供給を採用。隙あらば所構わずにキスシーンをねじ込み、お茶の間を凍りつかせる褐色の小悪魔となった。「でも、あくまで医療行為なんだから勘違いしないでよねっ」とは本人の弁である。なるほど。 |
宝具
鶴翼三連(かくよくさんれん)
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:2~10
- 最大捕捉:1人
「とっておき、見せてあげるわ!」
「山を抜き、水を割り、なお墜ちる事無きその両翼――『鶴翼三連(かくよくさんれん)』!!」
とある英霊が振るった絶技。
互いに引き合う性質を持つ陰陽剣「干将・莫耶」を三組同時に投影、そのうち二組を敵を囲むように投げ放ち、さらに残りの一組を手に自らも躍りかかり剣撃を浴びせるという“六刀流”に不可避の技。投擲と斬撃を重ね当てる必中不可避のコンビネーション。
更にクロは敵の背後への転移をも組み合わせるため、心眼をもってしても見切ることは困難。
これを打ち破るには全方位への防護か、損傷を無視した術者本体への特攻しかない。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
実装時点で☆4アーチャーとして最高レベルの攻撃力ATK:9,845を誇る攻撃型。
その反動でHPは低く礼装なしで11,000を超すにはフォウくんや聖杯転臨が必須になる。
カードバランスは《Quick:2/Arts:2/Buster:1》とアーチャーの定型。
しかしArtsが6Hitするという最多クラスの多段Arts攻撃を有し反対にQuick・Extra AttackのNP獲得量が並以下というクセの強いカード性能をしている。
そのため「QAA→EX」でBraveチェインを狙ったほうがQカード二枚よりもスター生産が捗る(+αでNPも多めに獲得できる)。ちなみにEXでちゃんと弓を使って攻撃する。
スキルは1ターン回避状態+3ターンCT威力UPを付与する「心眼(偽)(B)」1ターンQuick・Arts・Buster三種のカード全ての性能をUPさせる「投影魔術(B)」NP獲得+3ターンスター発生UPを付与する「キス魔(B)」と当然ながら元となった英霊に似た自己強化特化の構成。
通常攻撃の性能やカードバランスの違いも然ることながら、あちらは彼女の実装後に「義兄の意地を見せる」と言わんばかりの超強化が施されたため運用論はおおきく異なる。
こちらは「キス魔」でのNPチャージによる瞬発力が売りであり配布サーヴァントなのもあって育成の手間が少ないのも利点となる。
宝具は『鶴翼三連』。Arts属性なので、Arts&Braveチェインが組めればクリティカル次第では即座にNPを100%以上貯めて宝具連打も狙える。
弱点は☆4サーヴァントでも下位となる最大HP。
一応「心眼(偽)」があるので危機回避能力は持っているものの長時間の戦闘にはあまり向いていない。イベントや高難易度クエストでは外付けバフで対策されるケースも少なくないため、あくまで場に居座るための御守りくらいの認識でいいだろう。その分、宝具が単体でも短時間チャージ可能なので弱点が付けるセイバー・バーサーカークラスのボス戦では頼りになる。
これらの要素からライダー金時と並んで配布☆4.5サーヴァントの一角に数えられ☆5アーチャーの少ないor☆5単体攻撃宝具のアーチャーがいないマスターからは貴重な火力源として重宝される。
中盤でステータスが伸び悩むタイプなので、ある程度一気に育て上げないと推奨レベル帯によっては基礎スペックの不足で思わぬ苦戦を強いられてしまう。
またスキルを1つMAXにするには蛮神の心臓が8個必要になる点にも注意が必要である。
余談であるが8月25日で追加された幕間の物語で「キス魔」の強化が行われた。
追加された効果は【味方全体のイリヤの強化成功率アップ】というものである。
……名前を出している時点でもう何も言うまい。ちなみに別世界のイリヤを依り代とした疑似サーヴァント・シトナイも効果対象に含まれる。対象キャラが現状3名しかいなが両者とも確率強化のスキルを持つため、そういった意味では効果が腐ることはない。一方で成功率アップの効果自体はそれほど高くはないのでオマケ程度に割り切っても構わない。
関連人物
プリズマ☆イリヤ
もうひとりの自分であり弱虫な妹(暫定)。
現時点では「姉取り合戦」には正式な決着がついていないが、今のところ荒っぽいながらも面倒見が良く精神的余裕も決断力もあるクロの方が圧勝している(『FGO』では幕間の物語で家族想いのイリヤを認めて一度だけ「お姉ちゃん」と呼んだこともあった)。
※ 詳細→イリヤ姉妹
最初はイリヤを巡って敵対関係にあった……といっても美遊が一方的に敵視・警戒していただけで『もう一人のイリヤ』であるクロはイリヤの親友である美遊のことを初めから悪く思っていなかった。性格が正反対なので、たまに意見がぶつかるときもあるが(板挟みで被害をくらうのは主にイリヤ)今では大事な友達のひとり。
両親。小聖杯としての記憶があるため両親が何と戦い何を選んだのか理解している。
イリヤから分離してすぐは封印されて当たり前の生活もさせてもらえなかったことに怒りを抱いていたが、その後家族として迎え入れられて共に暮らすようになり解消した。
クロはアイリのことは「ママ」切嗣のことは「パパ」と呼んでいる。
お互い体を動かす遊びが好きな為、度々連れ回しては共に遊びに興じている遊び仲間。
お兄ちゃん。大好きなので、隙あらば寝床に忍び込むなど猛アタックを仕掛けている。
※ 詳細→衛宮兄妹
並行世界で「英雄王・ギルガメッシュ」のクラスカードを使役するアンジェリカ・エインズワースとの戦いに同じ力を持つもの同士として共闘する。
その後の昔語りで英霊の正体がエミヤであることを教えられ、更に起源弾を託された。
「クラスカード」の製作者にして聖杯戦争のルールマスター。クロの外郭となっている「アーチャーのクラスカード」も元は彼が作った屑カード。クラスカードを作ることも消すことも自在にできるのでクロにとっては天敵とも言える存在。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
彼/彼女を気に入ったことでカルデアに勝手に居座った。
魔力供給や痛覚共有をすることも吝かではないらしい。
自らと父と同一の、されどかけ離れてしまった存在。
母の姿、人格を持ち生まれた天の杯。
そのあまりにもあられもない恰好には流石に座りが悪い様子。
接点はないが、中の人が同じで性格や言動がやや似通っている。
キャスタークラスの彼女はクロエと組ませるとゲーム的にも相性が良い。
関連タグ
キャスター(Fate/EXTRA)、ブーディカ(Fate)、シュヴァリエ・デオン(Fate)、玲瓏館美沙夜
ダリウスとの最終決戦でイリヤ達の保有する6枚のクラスカードが破壊され、残るクロの体内にあるアーチャーのカードを空間置換で直接破壊されかけるが、クロは美遊兄から託された起源弾をダリウスの手に直接撃ち込み、ダリウスを構成する魔術回路を破壊する事で相打ちとなる(※)。
存在が消えかけ駆け寄ってくるイリヤと美遊に別れを告げようとするも、彼女たちの顔を見て……
……ったく なんて顔してるのよ
頑張りなさい!お姉ちゃんが見守ってるからね!
と、いつもの笑顔で残された2人に檄を飛ばし、光の粒となって消滅した。
※ エインズワース家が継承してきた魔術回路は、ただダリウスという概念を生み出すものだったため、魔術回路が破壊されるということは、同時に概念置換によって生き永らえてきたダリウスが存在を保てなくなり消滅するということを意味する。