助けて欲しい、と彼らは願っている。その声を聞いてしまった。
聞かなかったふりをする事も、逃げ出すことも、俺には出来ない。
英雄から託された、この心臓(ほこり)に懸けて、それだけは決して
プロフィール
氏名 | ジーク |
---|---|
アルファベット表記 | Sieg |
性別 | 男性 |
身長 | 165cm(物語開始当初) |
体重 | 53kg(物語開始当初) |
年齢 | 0歳 |
イメージカラー | 透明 |
特技 | なし |
好きなもの | 無し |
苦手なもの | 無し |
天敵 | 天草四郎時貞 |
設定担当 | 東出祐一郎 |
ILLUST | 近衛乙嗣 |
CV | 花江夏樹 |
サーヴァントでありマスターでもあり。
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するキャラクターにして同作の主人公。
ユグドミレニア一族に魔力供給用として造られた、儚げなホムンクルスの少年。
当初はその出生のため名前が存在しなかったが後に恩人である英雄から名の一部を受け継ぐ。
聖杯大戦に翻弄されつつもルーラーや黒のライダーと心を通わせ成長していく。
人物
その中性的な容姿とは裏腹に一人称は「俺」。
完全な魔力供給用として設計されたためその肉体は非常に脆く、当初は少し歩いただけでも体力を使い果たし、発声器官を使用すれば苦痛が伴ってまともに喋れない有様であった程。
黒のアーチャーの診療を受けた時点では三年ほどしか生きられないと判断されていた。後述の一件で人並みの肉体へと成長するが、それでも身体能力に特別秀でている訳ではない。
基礎知識や状況把握には長けているため、天然成分は主に感情の機微方面となる。
高い処理能力を持って生み出されたため勉学に関してはかなり秀でており、お姉さんぶろうとしていたルーラーが逆に教えてもらう立場になるほど(彼女は学問が苦手)。
情動が言動に現れにくいため傍目には諦観しているように見えるが実際は湧き上がる感情に困惑する、つまり「生きている」という刺激そのものに不慣れなだけである。落ち着いた見掛け以上に思い悩み、そして自己を定義することに苦心するなど、結果としてではあるが精神は外見相応の少年である。上述の通り、我を持った生命として生きていること自体が奇跡に近いこともあり「どうやって生きていくのか」という問いに明確な答えを出せず煩悶する事となる。
略歴
ユグドミレニア一族によりアインツベルンの技術を流用して作り出されたホムンクルス。
彼を含むホムンクルスたちは、元々ゴルドによってサーヴァントの宝具や自己治癒、魔術行使などによる魔力供給を肩代わりさせられるために生み出された、ただ消費されるだけの自我無き生命だった。だが奇跡的な確率で自我に目覚めた彼は死への恐怖から魔術回路を駆動させ魔力供給槽からの脱出に成功する。とはいえ歩くことすら設計されていない欠陥を抱えた体では城の外までは逃げられず、命運が尽きようとしていたその時黒のライダーに助けられた。
しかしユグドミレニア城塞からの脱出の際、それを見とがめ逆上したゴルドの暴行で呆気なく瀕死の重傷を負う。元来の虚弱さもありこのまま死ぬのを待つしかないという状況だったが、黒のライダーの言葉を受けた黒のセイバーが自らの命と引き換えに心臓を与える。それによって蘇生しただけでなく、竜の血が混じった事もあり実戦での使用に耐えられるまでに肉体が成長した。
それまでは無銘のホムンクルスだったが、恩人である英雄への感謝の念を込めて「その名前を半分だけでも名乗りたい」という理由でこの時から「ジーク」と名乗るようになった。
その後紆余曲折あって戦場に迷い出た結果赤のセイバーに討たれてしまうも黒のバーサーカーの特攻宝具の余波により電撃を浴びて再度蘇生。黒のセイバーの心臓が持つ悪竜の呪いが触媒となり通常の令呪とは完全に異なる黒き紋様「竜告令呪」を発現、彼の姿と能力を手にする。
その直後、嫉妬と嗜虐に狂ったセレニケに襲撃されるが、その言動が癇に障った赤のセイバーにセレニケは殺され難を逃れる。そしてマスターを失った黒のライダーと契約しマスターとなった。
その後も、黒のセイバーの姿と能力を借りて黒のライダーと共に聖杯大戦を戦い抜いていくが「竜告令呪」の代償でその体は徐々に「邪竜」へと近づいていき……
能力
魔力供給用として鋳造されたホムンクルスの中でも突出した魔術回路の持ち主で一流と呼ばれる魔術師ですら及ばない程。元より魔術回路を基盤として鋳造されたがゆえに情報を理解する能力には秀でており、この聖杯大戦や魔術についての知識も完璧に把握している。
また、手で触れた物体の組成を瞬時に解析することで対象の魔力を変質・同調させ、最適な破壊を行う「理導/開通(シュトラセ/ゲーエン)」と呼ばれるアインツベルンの錬金術を元にした強力な攻撃魔術を行使することが可能である。逆に魔術らしい魔術はそれしか使えない。
黒のライダーから細身の剣を譲渡されている。剣自体は宝具でもないただの武器にすぎないが曲りなりにもサーヴァントの武装であり神秘を帯びているためサーヴァントを傷つけることも可能。
戦闘に関しては主に「理導/開通」とライダーの剣を使用する接近戦特化。
そして上記の経緯から複数のサーヴァントの力を一部その身に宿す事になるが当初彼は与えられた力に戸惑っており、赤のセイバーとの初陣では十全に力を発揮させることが出来なかった。
しかしキャスターが放った『王冠:叡智の光』との戦いでは周りのサーヴァント達に遅れることなく連携を成功させ確実にジークフリートの力を扱える器を身に付けていく。
『FGO』では、アストルフォの剣による剣術を主体とし、刀身に電流を纏わせて威力を強化したり、剣を『バルムンク』に変化させたりも可能。また、地面を通して電撃を放出する、右腕に鎧を装着して電撃パンチを放つ、数秒間ジークフリートに変身して上段から叩き斬るなども披露する。
竜告令呪(デッドカウント・シェイプシフター)
彼の左手に発現した全く前例の無い青い令呪。
聖杯戦争の管理者であるルーラーですらその全容を理解していない。
その能力はルビの通り余命を削ることを代償にジークフリートに「変身」できるというもの。一画につき3分間限定で自らの体に「英霊ジークフリートそのもの」を憑依させその身体能力、戦闘経験値、宝具を含む保存能力を完全具現化する。彼がこのような荒業を身に着ける事ができたのは、彼の魂が純粋で何物にも染まっておらずホムンクルスとして生まれた事で肉体にも年月の蓄積がなかったが故に、憑依の際の急激な変化にも適応することが可能だったためである。
通常の令呪は使用する度に消えていくが、この「竜告令呪」は使用後も聖痕のような黒い痣が残り使用者に精神的な影響を与えるなど普通では考えられないような異常現象を起こしている。また通常の令呪と同じく聖杯戦争のマスター資格として認められ、サーヴァントとの契約や消費分の補填が可能である。しかしこの令呪を使い切って悪竜の呪いが完全発動すると、その体は次第に竜へと変化し最終的に竜そのものとなる。本来であれば『出来損ないの邪竜』となるはずだったが「聖杯大戦の勝者」となった彼は聖杯の力を自らに使い『完全な邪竜』へと変化する。
宝具
幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)
- ランク:A+→EX
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:500人
「邪悪なる竜は失墜し、世界は今、洛陽(らくよう)に至る!撃ち落とす――『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』!!」
『竜告令呪』発動中のみ使用可能で普段はライダーから貰った剣を武器としている。
第二種永久機関により3分間の変身時間内であれば連射も可能である。
詳細は該当記事を参照。
悪竜の血鎧(アーマー・オブ・ファヴニール)
- ランク:B+
- 種別:対人宝具
- レンジ:−
- 防御対象:1人
同じく『竜告令呪』発動中のみ効果が適用される。
この宝具は正当な英雄による宝具の使用がされた場合はB+ランク分の防御数値を得る。
磔刑の雷樹(ブラステッド・ツリー)
- ランク:D~B→D~B+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~10
- 最大捕捉:30人
「俺(わたし)は、お前を、どこにも、行かせはしない!」
相手に組み付き己の身体諸共に敵を撃ち貫く捨て身の雷撃。
黒のバーサーカーから受け継いだ第二種永久機関(即ち彼女が花婿に求めた資格)を用いた宝具。
本来は使用者の命と引き換えに放つ自爆宝具だが、ジークのものは不完全であるためオリジナルほどの威力を発揮できない分、反動も死に至るほどのものではなかった。
ジークの肉体そのものに宿る力であり上記二種の宝具とは異なり「竜告令呪」での変身は必要としない。なお最大解放の台詞では「俺」のルビが「わたし」となっており、オリジナルのものと対になっている(私と一緒に来い⇔俺(わたし)はお前をどこにも行かせはしない)。
『FGO』では一部通常攻撃でも緑色の雷撃を放っていることから、通常よりも更に出力を落として使用している可能性がある。ジークフリートの鎧を腕限定で顕現させて使用しているので完全に反動が無いわけではなく鎧で無力化できる程度の反動があるのかもしれない。
詳細は該当記事を参照。
灼熱竜息・万地融解(アカフィローガ・アルグリーズ)
- ランク:EX
- 種別:対人宝具(自身)
- レンジ:0
- 最大補足:1(ブレスはおおよそ50レンジ)
「聖杯よ、我が呼びかけに応えよ!」
「転身開始、彼方への巡礼を。我が身は『天の杯』を抱えて飛ぶ、邪竜なり……万物融解!『灼熱竜息・万地融解(アカフィローガ・アルグリーズ)』!!」
『FGO』で実装され聖杯の管理者になった事で使用可能になった疑似宝具。
端末となったホムンクルスの身を一時的に本体である邪竜ファヴニールへと変化させ、強力な竜の息を放射する。『Apocrypha』終盤における顛末に由来しており、いわば転身邪竜巡礼。
Fate/Grand Order
クラス | キャスター |
---|---|
出典 | Fate/Apocrypha |
地域 | ルーマニア/なし |
属性 | 中立・善・人 |
好きなもの | 自分が此処にいること |
嫌いなもの | 未だ無し |
2018年4月29日からの期間限定コラボイベント『Apocrypha/Inheritance of Glory』にてキャスタークラスのサーヴァントとして実装された。レアリティは☆4。
『Fate/Apocrypha』本編後、ジークは聖杯大戦の大聖杯を世界の外側で管理していたが大聖杯にこびり付いて離れなかった「ある妄念」が不測の事態を引き起こし、所有権を簒奪しようと暗躍し始め、対処が間に合わず半分以上を乗っ取られてしまう。これにジークも非常手段としてとある時空から異変解決に長けた少年/少女を夢を通じて招き入れ異変の黒幕へ対抗することになる。
大聖杯の管理者として大聖杯に発生した異常事態解決の為にマスターである主人公を逆召喚するという、何気に相当とんでもない事をやってのけている。主人公との邂逅当初は邪龍の姿としての威厳を出すため、小難しい荘厳な台詞回しで喋っていたが、明らかにキャラじゃないことを無理やりやっていたが故に、端々で素が漏れ出ていた。後で指摘された際は「冷静に考えるとかなり血迷っていた」「思い出せば出すほど恥ずかしい」「忘れてください」と呻く事になった。
イベント内では本体が負傷した際、柔軟に動きやすくするためホムンクルス時代の肉体を模した「子機」を作成しそちらに意識を移して行動していた。ちなみに子機としての肉体を使用している間は本体としての邪竜は抜け殻となって眠っており、いわば着ぐるみのような状態らしい。
異変を解決した後には主人公からの申し出で純粋な友情を結ぶことになった。その際友誼の証明として大聖杯の機能を利用し、子機として使用していた肉体を新たなサーヴァントとして成立させ彼/彼女に貸し与えている。この端末としてのジークがカルデアに合流することになった。
カルデアでは不器用ながらも真っ直ぐな姿勢で、かつての聖杯大戦のサーヴァントともうまくやっている様子。ただルーラーに関しては(まだ会う時ではないと見て)互いに距離を置いている。
2023年9月13日にクロエ、アイリスフィール〔天の衣〕とともに『巡霊の祝祭』第四弾で交換対象に追加されたため、イベント未経験者でも恒常的に獲得出来るようになった。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | E | E | E | D | B | EX |
当然だが一介のホムンクルスであるため、肉体面はからきし。魔力もホムンクルスによる補正があるくらいで、当人も「僅かしか使えない宝具だが、あればなんとか戦える」と申告するレベル。ただしその宝具が上記のように割とシャレにならない破壊力を有している。幸運はBとそこそこ良い方だが『Apocrypha』本編を知っていると落としどころとして妥当に思えてくる。
保有スキル
単独行動(EX) | 本来はアーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。憑依サーヴァントの亜種として保有するスキル。戦闘行動を取る際は魔力が必要だが、それ以外の一切において、通常の人間と変わらぬ存在となる。本来であれば、年齢も人間とほぼ同等のはずだったが…… |
---|---|
ホムンクルス(C+) | アインツベルンの技術を流用して鋳造したホムンクルスである事を示す。偶然であるが、個性と優れた魔術の腕を以って生み出された存在である。 |
人工英雄(偽)(B+) | 英雄ジークフリートの心臓を受け取り、フランケンシュタインの宝具電流が体内に流れた事によって作られた疑似英雄である。僅かな時間のみではあるが、竜告令呪との組み合わせによって英雄――サーヴァントとして活動出来る。 |
魔術(C) | 魔術回路から鋳造されたホムンクルスが持つ、天性の才能を表す。対象の構造を理解し、魔力によって全く逆の組成をぶつける事で如何なる堅固な物質も破壊する術式『理導/開通』を使用する。ただし、それ以外の用途は一切無い。 |
竜告令呪(EX) | デッドカウント・シェイプシフター。自身が所有する令呪を使用する事によって、一時的にではあるが組み込まれたジークフリートの心臓を触媒とする事で、ジークフリートに変身する事が可能となる。制限時間は大凡三分間。 |
ゲーム上での性能
レアリティ | ☆4 |
---|---|
クラス | キャスター |
属性 | 中立・善・人 |
HP/ATK | 11,288/8394 |
デッキコスト | 12 |
カード配分 | Quick:1/Arts:2/Buster:2+Arts |
スキル1 | 人工英雄(偽)(B+) / 自身のNP獲得量をアップ&自身の最大HPをアップ(3T) |
スキル2 | 魔術(C) / 自身のArts性能をアップ(1T) |
スキル3 | 竜告令呪 / 自身に「竜特攻」を付与(1ターン)&NPを獲得(20~30%) |
宝具 | 灼熱竜息・万地融解:敵全体の防御力をダウン(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&敵全体に強力な攻撃 |
イリヤと同様に「クラススキルが特殊なキャスター」であり、カード配分もB2A2Q1のセイバー型と運用手段が従来のキャスターと異なるため一工夫する必要がある。一応「陣地作成」と「対魔力」の効果を併せ持つクラススキル「ホムンクルス」を持っているためArts性能は良好。NP効率が高めに設定されておりスキル1とスキル3、さらに宝具を組み込んだArts&Braveチェインの恩恵で宝具の回転率がかなり高い。「単独行動」によるクリティカル威力アップを狙えばさらに上がる。
戦法としては高効率のNPチャージで宝具攻撃を狙い、敵陣をまとめて吹っ飛ばす全体アタッカー運用。配布サーヴァントの特権でイベントをクリアすれば宝具レベル5にでき宝具火力は期待できる。防御デバフが先行するため、自然と宝具攻撃の威力が上がる仕組みになっているのが強み。特にNP回収力が高くサポートの組み合わせ次第ではサモさんシステムを応用した宝具連発も可能である。
ただ「竜告令呪」の竜特攻が腐りやすく(竜属性エネミーの大多数が術クラスに不利な騎クラス)また殺クラスのザコ敵の多くも天地人の相性で「地>人」となるためダメージの通りが悪いなど、微妙に不利な要素が多く細かい点で見劣りする面がある。まぁ基礎ステータスの低い疑似サーヴァント同然で下克上な戦いばかりの闘いだった彼に普通の英霊並みに闘えというのが、そもそも酷な話である。一応酒呑童子とヒロインX&ヒロインXオルタには有利、ほかの竜属性持ちの英霊にもそれなりにダメージを通すことは可能ではある。それでも、他の敵に試そうと思えば竜にしてしまう宝具持ちのライダーで竜属性を無理やりつけて叩くこともできる。
スペックが幾分か不足するところをスキルや味方のサポートで切り抜ける運用が求められるサーヴァント。ある意味で彼らしい戦い方なので出番を見付けて適時活躍させてほしい。なお、やはりというか彼女との相性は良好。また〔竜〕特性を持つので彼女の別側面からの恩恵も受けられる。
……と、配布サーヴァントの中では元々システムに特化した貴重な枠であったが、2020年8月10日の5周年記念に実装されたアルトリア・キャスターにより、その宝具の回転力はより高まることになった。元々サモさん以外にもこういった性能のライバルキャスター枠は多いのだが、ジークの場合は配布サーヴァントによりイベントさえこなして居れば確実に宝具のレベルが最大なことが原因でそれらを揃えられないマスターからは実に必要な存在となっていた。
この『Wキャストリア』として名を馳せている構築にジークを組み込んだ場合、宝具が(ほとんどの相性の如何に関わらず)1~2発圏を確実にさせるほどのトンデモ火力に大化けする。
そして、こんな馬鹿げた特大ブレスを見せつけられて平常心でいられる人は少なく……
ジーク君を過労死させる人が急増(現在進行形)。特に2020年のネロ祭に当たる『影の国の舞闘会』では「戦士の名札」最大効率のクエストがアサシン(第2ラウンドのみ)だったこともあってTwitterのTLに上がるほど周回させられていたそうな。それにしても元々「ただ消費されるだけの生命」だった彼(の端末)が過労死する程の周回要員になるとは、何とも皮肉な話である。
関連人物
Fate/Apocrypha
最初の友人であり、全ての始まりの切っ掛けを作った最大の恩人その1。
自分が会いに行っても彼の迷惑になるだろうし、彼も嘆くだろうと分かっているのに「ただ会いたいから」と戦場で姿を探してしまうほどに大切な友人。後に正式に契約を交わしマスターとなる。
『FGO』でも彼がセイバーになっていてもその仲は相変わらずであった模様。
もう1人の主人公で同行者。ルーラーは未知数の存在であるジークを管理すると言いつつ「ジーク君」と呼んで先輩風、というよりお姉さん風を吹かそうとしている。一方でジークの純粋ゆえの天然さに振り回されることも。知り合って間もないが双方誠実な性格をしているため相性が良く目的が違っても信頼し合っている。聖杯大戦の最中お互いに影響を与え合いながら成長していく。
恩人の一人。匿って治療してくれた事に深く感謝している。また短い間ながら彼から教えを授かり、彼の「どうやって、生きていくのか」という問いはジークの命題にもなっている。
恩人の一人。ほぼ面識はない。命を捨ててまで見ず知らずの自分を助けてくれた彼への感謝の念は溢れて留まる所を知らず、感謝と敬意から彼の真名を元にした名を名乗るようになった。
影の恩人。面識すらほぼ無くすれ違った程度の間柄。
しかし彼女のある行動がジークに偶然ながら変化をもたらし、中盤から最終決戦にかけてひとつの奇跡を結び最終的にジークが生身の状態でもサーヴァントの領域に至るレベルの戦闘力を持つに至った。
赤陣営のマスターである神父。敵対関係にはあるが、シロウからは障害とすら認識されずジークも彼個人に対する敵対心は持っていなかった。直接対決の寸前になっても四郎側は「こちらとしてはあなたと戦う理由はない」「降伏するなら命までは奪わない」とまで言っていた。
しかし最終決戦において、明確な「倒すべき存在」であると互いに認識することとなる。
物語的には「主人公とラスボス」の関係ではあるが歴代作品に比べ因縁自体は薄い方であり直接対決の時間も短い。
セルジュ
ルーラーに保護された後、一晩だけ世話になった農夫の老人。彼による人生のアドバイスはジークが進む道を指し示すことになる。別れ際には彼から護身用の剣を譲られた。一般人ではあるがジークにとっては彼もまた恩人の一人である。また彼との関わりは『Zero』におけるウェイバーとグレンとのやり取りを彷彿とさせる。
Fate/Grand Order
ある問題に対処すべく召喚し助力を乞う事になったマスター。
解決後は友人となり、助力するために端末としての自分をカルデアに派遣する。
イベント中での彼/彼女とのやり取りはどことなく漫才のようであった。
自分を宝具の部品にしようとした人物。その選択を認めはしないが、平和への願いは本物だったと評価している。向こうは聖杯大戦の結末を聞きジークを生贄にしなくてよかったと述べている。
聖杯大戦では一切絡むことが無かったものの改めて交流する機会ができたことを喜んでいる。
因みに向こうからの評価は悪くは思われてはいないが「悲観的な上に疲れるタイプ」とのこと。
またその本質は『自我を持った殺戮兵器』というある意味ジークに近い物と言える。
ルーラーのもう一つの側面(の贋作)。
彼女も端末のジーク同様、人理が正しく動き出せば役目を終えて消滅することがジークのプロフィールで明らかになっている。後に2018ハロウィンイベントでまさかの共演を果たす。その共演というのが「それぞれ関わりの深い男女サーヴァント達がコーヒーカップに乗る」というものであり、ジャンヌオルタ自身は「この私は!一切!完全に!完璧に!これっぽっちもあんたとは関係ないでしょうが!?」と激しくジークにツッコミを入れていた。これにはジークも困ってしまい、更に「困った顔するな!」とデカいフォントで追撃のツッコミを入れられてしまう……補足しておくと今のジークは邪竜でもあるため、ある意味オリジナル以上に繋がりがあるのだが(オルタは「竜の魔女」である)話の内容から察するに彼女はまだその事実に気づいてないと思われる。
2019年バレンタインイベントで共演。チョコのお礼を渡すのを手伝ってもらっていた。
一見人選ミスに見えてくるが、竜種的に先輩でもある為彼女に頼んだのだろうか(でも就寝中のマスターの部屋に侵入しているところを考えるとそれだけが目的じゃないような……)
そんなわけあってか、彼女に対しては丁寧に「さん」付けで呼んでいる。
同じく主従関係を超えて主人公と友情を育んだサーヴァント。彼の実装後に『Apo』コラボが復刻している事もあり、彼らが出会ったらどんな会話を交わすのか気になる所である。
彼の幕間の物語で共演……というかマルタが話しかけるまでその場にジークがいた事自体が画面向こうの全マスターに気づかれていなかったため、ただひたすら食べながら周りの会話を聞いていたことが分かる。微弱特異点攻略後はジークフリートの紹介で稽古をつけてもらうことになった。
依り代となっている人物はアインツベルン製のホムンクルスだが、いろいろ盛られている者同士。
聖杯戦争のマスターとして参加した経験があるという点でも共通している。
恩人であるジークフリートの妻。クリームヒルトがジークフリートの匂いを嗅ぎつけて、名を尋ねられて答えると(その時点では)怒られる事こそなかったが即座に改名を進められる。その理由は『さもないと何か英雄っぽい行動をとって満足して死ぬ羽目になる』であったのだが……心当たりがあり過ぎるジークは目を逸らし、その様子から察したクリームヒルトが目を瞑っている間に離れようとした模様(目を開けたクリームヒルトは待ちなさいと二度も口にしている)。
だが呼び止められて正座をさせられて、やらかした事をきっちりと話す事となってしまった。その光景はまるで『母親に心配されて、その心配が的中して怒られる息子』の様な構図である(出自が出自故に母親が存在しないジークである事から何処か微笑ましい光景ではある)。なおジーク側からのコメントは「強いな、この人。さすが黒のセイバーの妃。」と評価されている。
黒のライダーの上司。マイルームの追加台詞で邪竜に変身出来ると聞き、どうせならドラゴンライダーをやりたいと言われてこちらもノリノリになっている。なにそれ超見たい。
何気に「恩人から強い影響を受けた生き方」「人型と竜の姿を持つ」という共通点を持つ。
あちらからは「生前はともかく、今では人が竜になるのもありかも」と評されている。
そして『その行動や思考は賛否両論となっている』という共通点もある。
ホムンクルスのマスター仲間。ジークはアインツベルンの技術を流用して作られたホムンクルスで、正雪はムジーク家経由でアインツベルンの技術で作られた為、遠縁の親戚のような存在。
目的こそ真逆だが行動に関しては完全に似た物同士である。
『生きたいと願いながら死のうとする』のがジーク
『死にたいと願いながら生きる』のがスカサハ
である。
その他
ジークがかつて見た光を待ち続ける者に対しかつて見た光を追い続ける者。ただしこちらは追い続けた結果である。展開次第では彼もライダークラスのサーヴァントと共闘する主人公である。
余談
新刊が出るたびに必ず一回は死ぬ展開があった非常に不運な主人公。しかもそれらは非常に短い期間の中であり、死にかけた回数ならもっと多い。「よく死ぬFate主人公」の大先輩として衛宮士郎がいるが、ゲームシステム上のデッドエンドのため、実際に士郎が何回も死と蘇生を繰り返している訳ではない。もっとも、死にかけている事も多いので、あながち間違いとも言いきれないが。
ジークは正真正銘毎回ほぼ死亡(厳密には心肺停止)になっており、そのたびに様々な外因によって蘇生を繰り返している。しかし死亡回数が多いとは言えそれ以外は異常なまでに運が良く、その死亡回数ですらその度に復活させてもらえるので実質無しと言える。
更にジークを利用しようした、またはジークと敵対した者はゴルド以外は全てが破滅(死亡)している(これは実質的には聖杯戦争の被害者枠の彼女ですら例外ではない)。
小説版にてジークフリートへの変身が可能になった際、地の文で変身時間は百八十秒(つまり3分間)と書かれたことで多くの読者から「どこの光の巨人だ」とツッコミを受けた。
しかも『Apocrypha material』などによると「制限時間が迫ると胸の入れ墨(?)が点滅する」という本家そのまんまな初期設定があったことが判明した。しかし、さすがに手のひらサイズの結晶体ならまだしも胸の入れ墨がピンチに点滅してたら間抜けすぎる光景になるということで没になったらしい……とかなんとか言っていたらアニメで本当に点滅してしまった。
なお同時期に始まり終わったウルトラマンも過酷なFateの持ち主であり、様々な共通点がある。
『FGO』での実装はルーラーのマイルーム台詞(ジークフリートの所持が条件)から予告されていた。しかしその台詞は明らかに彼が既にカルデア内にいるような発言である為、間違えて登録された可能性が高い。後にジークに対しての新たな台詞が加えられたが既存の物はそのまま。