「このおれの“強さ”は、おれひとりだけが勝つためにある!!」
概要
劇場版第14作目『ONE PIECE STAMPEDE』に登場する大海賊であり、本作におけるラスボス。
元ロジャー海賊団の船員で、作中屈指の実力者が揃う一味の中でも際立った強さを誇ったことからロジャーの後継者と目され、「“鬼”の跡目」と呼ばれた男。
その強さたるや、個人で国家戦力級の力を持つと言われる猛者であり、かつてルフィや黒ひげ海賊団らが引き起こしたインペルダウンでの暴動の際に脱走した脱獄囚の一人。
あまりの凶悪さから存在を揉み消された者が投獄される『LEVEL6』に幽閉されており、スモーカーとたしぎには「LEVEL6最悪の脱獄囚」と評されていた。
プロフィール
通称 | ダグラス・バレット※ |
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異名 | “鬼”の跡目、ガルツバーグの英雄、LEVEL6最悪の脱獄囚 |
年齢 | 45歳 |
所属 | ガルツフォース少年兵→元ロジャー海賊団船員 |
所属船 | オーロ・ジャクソン号→カタパルト号 |
悪魔の実 | ガシャガシャの実(超人系) |
覇気 | 覇王色、武装色、見聞色 |
出身地 | 偉大なる航路 戦争の終わらない国 |
笑い方 | カハハハハ |
CV | 磯部勉 |
※「ダグラス・バレット」という名前は、少年兵時代の通称からつけたもの。捨て子である彼にはおそらく母親から名を貰っていない。
彼が少年時代に所属していたガルツバーグ軍において少年兵は捨て駒という意味を込めて全員バレット(弾丸)と呼ばれていた。
当時の彼はダグラス・グレイ将軍の部下であり、一時期はダグラス将軍からその強さゆえに部下として気に入られていた。
すなわちダグラス・バレットとは「ダグラス将軍の弾丸」という意味の言葉である。
容姿
眉毛の無い額に水色の鋭い瞳と金色の長髪、左腕のドクロのタトゥーが特徴的で、身長が4m近いウルージに比肩する程の体格を誇る筋骨隆々の大男。
全身に細かい傷があり、特に左上半身の火傷のような傷痕が目立つ。
右耳がちぎれており、普段はサプレッサーイヤーマフを装着。
黒い軍服に身を包み、胸には複数のバッジをつけている。
人物
世界最強
「この海は戦場だ! 強さこそが全てだ!」
過去の経験から他者を信頼せず、ひたすらに“世界最強”を目指す戦闘狂の危険人物。
極めて好戦的かつ攻撃的な性格をしており、加えて過去の経験から他者をほとんど信頼しない文字通りの孤高主義の無頼漢。
一方でこれまでの強敵のように独自の組織も持たなければ、支配や権力、善悪と言った大局的な思想も持たず、ただひたすらに「強さ」だけを求めて誰彼構わず暴れ続けてきた、ある意味ではストイックな気質の持ち主である。
実際、インペルダウンにいた20年間はひたすら修練を積んでいたことから、彼の「世界最強」という称号への執着、こだわりが見て取れる。
ロジャーへの想い
ロジャー海賊団の船長だったゴール・D・ロジャーに対しては他の船員たちと違って“自分にとっていつか倒して超えるべき目標”というむしろライバルに近い感覚で見ていたとされ、そもそも同海賊団に入ったのは彼の強さの理由を知るためであった。
後にロジャーの強さの根幹は仲間の存在だとはバレットも理解したものの、ロジャーが不治の病にかかったことでバレットは焦るようになってしまう。
船旅を共にしてきただけにロジャー海賊団のメンバーにも仲間意識は少なからず生まれてはいたものの、戦闘の際「仲間を守らなければ」という意識が生まれてしまい戦場の判断に迷いが生じる。これが自分の「孤高」という信念との葛藤を生んで自分が弱くなったように感じてしまう。
更にはロジャーも「仲間を守る」という意識が邪魔になり全力を出せない時があるということを気づき、彼が最強となるのは「仲間を遠くにおいて一人闘い、自分を追い込むとき」だと考える。
そしてロジャー亡き後は最後まで彼を倒すことが出来なかった鬱屈を募らせるようになり、無差別に暴れまわることに。
モンキー・D・ガープ・センゴクらによるバスターコール&バレットに復讐する海賊達の集団に敗れてインペルダウンに投獄されたバレットは、ロジャーを超えるためには四皇をはじめとした現世代の海賊や海軍の上級将校を全て倒して自分が「最強の海賊王」になることこそ、ロジャーを超える証と考えるようになる。
脱獄後も、怪物と謳われた白ひげが部下を守るために死んだと聞いて、仲間を持たない自らの信念により強い確信を持った。
戦闘能力
悪魔の実
おれに楯突く全ての存在を一人残らず殺す!
それがロジャーですら成し得なかった、「世界最強」の証だ」
名称 | ガシャガシャの実 |
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分類 | 超人系 |
能力 |
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覚醒 |
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形態 |
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欠点 |
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触れた無機物を自身に合体させたり、無機物同士を融合・変形させることができる「合体人間」(『ONEPIECE magazine vol.7』より)。
銃と剣を合体させて銃剣にする、ガラクタから潜水艦を生み出す、生み出した武器と自分が合体し操る、といったことが可能。
能力を手に入れる前の少年時代でも無双の英雄・最強の少年兵と謳われていたバレットだが、飢えて死にそうな戦場で偶然この悪魔の実を見つけ食べた事で能力を手に入れた。
これにより物資の乏しい戦場でもガラクタを元にして無限に武器を生み出し、その強さは確固たるものとなった。
バレットは自身の能力の最大限に活かす為に鉄でできた鯨型潜水艇「カタパルト号」を保有し、カタパルト号の中にありとあらゆる武器や鉄を格納。
その能力でバレットは自身の肉体とカタパルト号を合体して、巨大ロボットに変形させる使い方をしていた。
ガシャガシャの実は鉄くずやガレキから「潜水艦を生み出す」ことが可能とのことなので、ガシャガシャの実の能力でカタパルト号を生み出したのかもしれない。
あくまでロボットなので、バレット本体に攻撃されなければダメージはないと小説版で描かれている。
このへんは同化中にはダメージフィードバックが発生するイシイシの実・シマシマの実とは対極的。
この能力は、バレット本人の力量・技術が大きく関係しており、「鍛え上げた超人的な身体能力&格闘術」に「異常なレベルまで達した覇気」、さらに「その能力をコントロールできるだけの力&技術」が、それぞれ複雑に組み合わさって加わることで、より強力なものに昇華されたと言える。
覚醒
能力は覚醒の段階に至っており、その能力のオーラをデルタ島圏内を丸ごと覆い尽くして吸収・合体できる。こうなってしまえば、ピーカのイシイシの実の力すら超える巨体となり、島全体の地形を操ることすら可能。
さらにその覚醒した能力は自身の覇気を大量に放出し、送り込んで纏い硬化することによって、より強力なものへと変化。
その力は、武装硬化せずとも、ただのパンチや張り手がたった一撃で、海軍本部中将たちを壊滅させ、ギア4弾む男(バウンドマン)状態のルフィを遥か遠方へ吹き飛ばし、その状態を強制解除させてしまう程。
巨体さ故に攻撃範囲が広いということもあり、そのはるかな巨体に似合わず、凄まじい速さで攻撃を行える。
武装硬化した一撃ともなれば、あっさりと島を割る。
劇中では鹿のようなツノが生えた形態から、ゴリラのようなシルエットの姿の強化形態になろうとしていた。
劇中未披露に終わった更なる強化形態では、「島の半分くらい消し飛ぶ攻撃」(小説版)を繰り出そうとしていたとのこと。
覚醒能力は、通常能力よりも大きいため、その分体力の消耗を起こしやすいが、バレットは消耗している素振りを見せずに難なく使いこなしていることからも相当な実力の持ち主であることが分かる。
基礎戦闘力
「悪くねェ…だが足りねェ 鍛錬も、戦略も、覚悟も、何もかも足りねェ…
鍛え抜いた“本物の強さ”ってモンを見せてやる……!!!!」
身体能力
悪魔の実の能力を使わない際の彼の戦闘スタイルは、ルフィ同様、覇気を交えた徒手空拳で最悪の世代を一掃してしまう。
特になんの武器や小細工も使わない。
それ故に、シンプルに強い、ただただひたすらに強い。
その腕力は大量の火薬を詰め込んだガレオン船を遥か上空にある浮島を破壊できる程の勢いでぶん投げることができ、ギア4を発動したルフィを真正面から圧倒できる頑強さと実力を誇る。
最終的に覇気により黒く硬化した拳一つはギア4状態のルフィを強制解除させる威力を発揮する。
覇気
内容 |
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3種類の覇気全てを修得しており、本気を出すと覇気により赤く光るギア4状態のルフィと対応するかのような真っ青な光に包まれる(強者は、基本的な2種類の覇気(武装色・見聞色)は当然のように修得しており、高水準に達する程強力になっていることが多い)。
メタ的には原作が万国編のときに制作されたキャラクターのため、覇王色纏いなどは使用していない様子。
一方、のちの原作ではユースタス・キッドが大量の鉄の質量&面攻撃によってカイドウに挑み、シャーロット・リンリンにも手痛いダメージを与えており、バレットの攻撃方法は理にかなったものともなっている。
内容 |
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特に彼の使う「覇王色の覇気」は広範囲で、爆発するようにルフィと衝突し合う覇気は中央湖から遠く離れた場所から観測可能。
その強さも最悪の世代船長クラスで漸く耐えれる程強力になっている。
のちの『FILM RED』では四皇シャンクスは一部の海軍本部中将ですら“もっていかれる”ほどの覇気も見せているが、四皇にも比肩しうるということなのかもしれない。
人の上に立つ覇王の才の証明である、覇王色の覇気を持ちながら孤高を貫いている。
内容 |
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能力によって島一つ分はあろうかという巨体になる彼だが、その真髄はとてつもない巨体を包み込める程の絶大な「武装色の覇気」。
終盤ルフィとの身体一つの殴り合いでは覇気を身体中に纏ってかつて出て来た彼らのような全身武装色を展開。目が赤くギラギラと輝く鬼神の如き姿となる。
ギア4は色合いが地味にならないよう、アニメ版深澤監督の提案で「尾田先生とご相談させてもらって、全体的に色も赤みがかった黒に」になった経緯(79巻表紙と89巻表紙の色の違いが顕著)があるが、バレットも同じ試みなのか全力で覇気を纏う場合は、青黒い武装硬化が特徴となっている。
内容 |
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未来予知の領域に達する見聞色の覇気の使い手で漸く対処可能になるギア4“スネイクマン”の速度には流石に殆ど反応できなかったものの、それでも何発かは攻撃を相殺していたため見聞色も相当なものと思われる。
なお、スネイクマンの猛攻に完全に対処不可能な状況に陥ることもあったが、気性と耐久力が異常なためか体勢を立て直した後に即座に反撃したこともあった。
そもそも彼の戦闘スタイルには見聞色は重視されないのかもしれない。
六式
内容 |
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六式の一つである“剃”らしき超高速移動や、終盤では“月歩”を使用しているような描写がある。
その練度は終盤においてもバウンドマン状態のルフィと能力抜きで高速空中戦を繰り広げることが可能な程。
総合戦闘力
「海賊王に迫る程」とされる驚異的な戦闘能力の持ち主。
14歳の時点で戦争を終結させ、自軍と自国までも滅亡させる程の力を持ち、バギーにはロジャー海賊団に在籍した頃の若きバレットでも当時のシルバーズ・レイリーとタメをはるほどのバケモノだったと称されている。また18歳の時点で、既にロジャー相手に善戦するほどの強さだった事が判明している。
最終的に、彼の捕縛のためだけにバスターコールを発令されたことからも危険性の高さがうかがえる。
インペルダウンに収監された後もロジャーを超える強さを求めて凄まじい集中力で自らを鍛え続けてきた。
さらに、無防備ながらギア4スネイクマン状態のルフィの猛攻撃を受けて吹っ飛ばされても傷一つ負わない程で、能力発動後は力を総動員した最悪の世代全員を相手にしても余力を残して完勝するという非常に凄まじいものとなっている。
いかなる条件下であっても、当時のルフィ一人では絶対に勝てなかった相手である。
ルフィが劇場版でかつて戦ったロジャー時代の猛者達はいずれも加齢や負傷、第一線を離れていたことにより全盛期より弱体化していたためルフィでもなんとか勝てたが、バレットに関しては投獄後も鍛え続けていたため昔からの猛者でありながら作中で登場した時が昔より更に強いというとんでもない怪物である。
技
- 鎧合体(ユニオン・アルマード)
両手から青い光が発生し、触れた無機物を合体・変形させる。カタパルト号と合体したフランキー将軍のような外見の「中型バレット」、覚醒した能力によってデルタ島圏内の全てを取り込んでゴジラのような鉄の怪物と化した「大型バレット」の2種類が存在。
※小説版ではそれぞれ別名で表記されており、「中型バレット」の名称は「鉄巨人バレット」、「大型バレット」の名称は「究極(ウルティメイト)バレット」となっている。
「中型バレット」でさえもギア3を使用したルフィが豆粒に見えるサイズであり、古代巨人族オーズ並みかそれ以上の巨躯を誇る。
「大型バレット」に至ると、「中型バレット」が小さなコクピットサイズであり、接近した海軍本部中将やギア4バウンドマンの視認すら困難なほどの大きさとなる。
単なるパンチでさえ海軍本部中将やギア4バウンドマンを一撃で吹き飛ばす。
武装色硬化したパンチともなると、島を割るほど。
- ウルティメイト・ファウスト
「大型バレット(究極バレット)」が武装色の覇気硬化した際のパンチ。
あまりの巨大さに「山が降ってくる」と言わしめ、その一撃は1000体の影をいれたモリア以上で、軽く島を叩き割る威力を発揮する。
更に劇中では形態変化してより強力な姿になろうとしており、小説版では「島の半分くらいは消し飛ぶであろう」攻撃を仕掛けようとした。
ローやサボ達の一点集中攻撃で胴体を半分失いまともに動けそうにない状態でも、バウンドマン状態のルフィの「ゴムゴムの大大大猿王銃(キングキングキングコングガン)」と拮抗しあったほど。
- 最強の一撃(デー・ステェクステ・ストライク)
通常時の状態で、全身に青黒く光る武装色硬化を纏い、連続パンチで無数の拳を放つ。
能力を使えない状況ながら、終盤にバウンドマン状態のルフィの「ゴムゴムの大猿王・銃乱打(キングコング・ガトリング)」と互角に打ち合った。
活躍
過去
45年前、偉大なる航路「戦争の終わらない国」に生まれた。
敵国の兵士との間で妊娠した母親に捨てられた孤児であり、後に敵国だった軍事国家ガルツバーグに拾われ、軍隊ガルツフォース(GF)の部隊長ダグラス・グレイ部隊所属の少年兵として「9番目の弾丸」と呼ばれる最強の兵士となる。
しかし、同じ少年兵からの迫害や、彼を恐れるようになったダグラス将軍の裏切りを受け、怒りのまま暴れ回った末にガルツバーグを滅亡に追いやるという「ガルツバーグの惨劇」を引き起こした。
その後は海に出て海賊になるが、そこでゴール・D・ロジャーに出会い、彼との戦いで初めての敗北を味わう。
何度も何度も挑んで敗れ、「仲間」という自分にはない強さを持ったロジャーに興味を抱き、それからいつの日か彼を倒すためという目的で「ロジャーへの挑戦者」としてロジャー海賊団に加入。
そこでも勇名を轟かせて「鬼の跡目」と呼ばれるほどになるが、ロジャーの余命の件によって、自分を初めて真正面から受け止めてくれたロジャーがいなくなる事実に動揺。
加えてロジャー海賊団の仲間達に感化されかけている己にも気づいて仲間を守らねばという思いが出来た自分が弱くなったような感覚を覚え、更には仲間を守る時鬼のような強さを誇るロジャーも、「仲間を守らねばという時には強い力を発揮するが、仲間がそばにいる時は仲間が足手纏いになる。仲間は最強を弱くする」と思ってしまう。
焦りを感じて最後の決闘を挑むもやはり敗北。
以降はロジャー海賊団を離れて再び一人で活動する。
ロジャーの処刑執行を知った後は自身の目標を果たせなかった苦悩と失意からさらに激しく暴れ回るようになる。
遂には海軍が彼一人だけに向けたバスターコールを発動。当時大将だったセンゴクやガープらが参加した。
奮戦するバレットだったが、バレットに恨みを持つ海賊たちの急襲にもあって捕縛され、インペルダウンに投獄された。
インペルタウンLEVEL6で20年間一人黙々と極限の集中力で体を鍛え続け、またロジャーを超えるための答えを模索した。
そしてバレットは、四皇や海軍大将など全ての強者を殺し、世界最強の「海賊王」になることを決意。
“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチの脱獄騒動の際に脱獄した(黒ひげも彼を危険視しており、バレットに興味を示したジーザス・バージェスに「あいつだけはやめとけ」と言って自分の海賊団には勧誘しなかった)。
ONEPIECE STAMPEDE
インペルダウン脱獄から2年後、バレットはロジャーに固執する祭り屋ブエナ・フェスタと手を組む。
フェスタが主催する海賊万博を隠れ蓑にしてかつて自分が捕まる原因となったバスターコール誘発とその突破および海賊皆殺し計画を秘密裏に進める。
そして白熱するお宝争奪戦の最中、大量の火薬を詰め込んだガレオン船を空に浮かんでいた島にぶん投げることで爆発させ、舞台へと突如乱入。
ウソップに重傷を負わせて海賊王の宝を奪った後に最悪の世代の前にも立ちはだかる。
「最悪の世代ってのが強ェらしいな 宝が欲しけりゃ全員 かかってこい」
宝が欲しければかかってこいと最悪の世代を挑発。
最悪の世代総がかりの攻撃を物ともせずに自らの強さを見せつけ、ギア4「スネイクマン」となったモンキー・D・ルフィとも互角以上に渡り合う。
そして、温存していたガシャガシャの実の能力でカタパルト号と合体して「中型バレット」になると最悪の世代を一気に叩き潰し、ルフィに止めを刺そうとするも、ウソップの妨害を受け、さらに海軍の艦隊が迫ると攻撃対象を海軍へと変更。
能力の覚醒で島中の物質を取り込んで「大型バレット」へと変貌し、海軍を圧倒してかつて自らが敗れたバスターコールを再び発動させる。「こいつを叩き潰して、俺は世界最強へと駆け上がる!」とバスターコールを打ち破り世界最強の野望を燃えたぎらせる。
その後、復活したルフィ及び呉越同舟の援軍達の猛攻撃によって「大型バレット」を破壊され、直後ウソップが仕込んでいたトラップにより「中型バレット」も破壊されたため生身の状態となった。
そして、ルフィと一騎打ちとなり、全身に覇気を纏って激突。
「己のみを信じ、1人で生き抜く断固たる覚悟にこそ、無敵の強さが宿る!」と一人であることが最強だと主張、ギア4のルフィを追い込む。
だが、ルフィの「この海を一人で生きてる奴なんているわけねェだろ!!」という言葉でロジャーと決闘し、自分の強さを認めてくれたロジャーに対して笑みを浮かべたかつてのことを思い出し隙が生まれてしまう。それを見逃さなかったルフィの猛攻を受けて遂に倒れる。
その後の消息は不明(海軍に再び逮捕された可能性が高いが、うまく逃走した可能性も)。
主なセリフ
- 「仲間? 宝一つも守れねェ このカスのことか?」
「仲間とは足手まとい」というバレットの持論故の言葉である。
- 「効いたぜ ”麦わら” 強ェ奴は嫌いじゃねェ だが貴様も貴様の部下も 全員俺が殺す! 俺の最強への野望のためだ!」
最悪の世代を圧倒しつつルフィのギア4スネイクマンを殴り合い変身解除に追い込んだ後。
自分を裏切らなかった“強さ”のみを信じるバレットは、他者の鍛え上げた強さにも好感を持つ。もっとも、そんな強者に勝利することが彼の信じる“最強”であるが。
ジャンプジェイブックス版小説では「強ェやつは嫌いじゃねェ。そいつをぶっ倒すのはもっと好きだ」と補足されている。
- 「それが仲間などと、ほざいている奴の限界だ!」「このおれの“強さ”は、おれひとりだけが勝つためにある!」
カタパルト号を変形させ鉄巨人バレットになりながら、仲間を大事にし「仲間がいなかったら宴ができない」というルフィを侮蔑しつつ。
“鬼”と呼ばれるほど強かったゴール・D・ロジャーは仲間がそばにいると仲間をかばって全力を出せないことがあった。「おによりこわい」と恐れられたエドワード・ニューゲートも部下1人を助けるために死んだ。
ゆえにバレットは「仲間は最強を弱くする」という持論に確信をより深めるようになった。
究極の姿となったバレットの決意。
最強だったロジャーは死に、もう勝つことができない。なればこそバレットは、その代わりにあらゆる強者を殺し尽くし、世界最強となることを誓う。
戦場で戦い戦い戦い抜いてきた男の結論。
ゆるぎなき信念と鍛え上げた強さでルフィを圧倒するが…。
余談
ゲーム出演
時期的な問題もあって家庭用ゲームには出演していないが、『サウザンドストーム』『バウンティラッシュ』『トレジャークルーズ』『グランドコレクション』等の主な『ONE PIECE』のソシャゲにはコラボキャラとして参戦している。
懸賞金について
映画公開前後にネット上で「バレットの懸賞金は11億4000万ベリー」という情報が広がったが、これはデマであり、実際にはインペルダウン投獄前・脱獄後の懸賞金額の設定は無い。
劇中では投獄前らしきバレットの手配書が登場しているものの、懸賞金が書かれた部分は映っていない。
マリンフォード頂上戦争に参戦した者を除くインペルダウンLEVEL6からの脱獄は世界政府のメンツの為に隠蔽されたことが原作で語られており、「世界政府はバレットの生存を否定してきた」とスモーカーとたしぎが話していることから、脱獄後は政治的理由で懸賞金がつけられてこなかったと思われる。
島について
『ONEPIECE magazine vol.7』によると、バレットが割っていたデルタ島は約横3キロメートル(2マイル近い)・縦4キロメートル(2マイル以上)程の面積(ただしこれはあくまで3つに分割された島一つ分の平均的な面積であり、中央湖・中央水道など、デルタ島圏内にある全てを含めれば約横4キロメートル・縦6キロメートル(4マイル近く)ある)。また、この島においては頂上戦争である四皇の実力者の能力の余波を受けて、3つに割れてしまった可能性があると指摘されている。
なお、「デルタ」という言葉は複数の意味を持っているが、「三角洲」の別名として扱われることもあり、作中においては分割した3つの島も、歪だが三角形のような形をした地形であることから地理用語からとったものと推察できる。
小説版によれば火薬を詰め込んだガレオン船をバレットが宝島に投げつけて爆発したが、上空最大数千メートルはあろうかという位置からまっすぐに地上を見渡した描写でもデルタ島を優に越え、島から遥か離れているところまで及んでいる。
このことから、爆発は半径数マイル以上離れたところまで及んだと言えるだろう。
関連タグ
ONEPIECE ガシャガシャの実 バスターコール インペルダウン 孤高 戦闘狂
ONEPIECE STAMPEDE ブエナ・フェスタ 歌姫アン
0世代……「鬼の跡目」という異名からも分かる通り当時のバレットは厳密にはこの世代の一員ではない。むしろ彼はこの世代に挑む次世代の大物の一人だったと言える。
サー・クロコダイル……ロジャー海賊団を降りたバレットがルーキーとして名を馳せていた頃、同じくルーキー時代だったクロコダイルと戦ったことがある。当時、決着は着かなかったという。同じLEVEL6に投獄されていた筈だが「何十年ぶりだ」と言っているので檻が離れていたのか合わなかった様子。
カイドウ……最強を目指すバレットがルフィと戦わなければいずれ出会っていたであろう世界最強の海賊。バレットとは宿敵との結末・性質の一部・生い立ちが似ており、自身の人生観を変えた強者との殺し合いが望まぬ形で潰えたり、戦闘狂気質、戦争国家の出身で所属国随一の少年兵であったが手を切られた過去など、所々類似する部分が多い。
映画『ONE PIECE』のヴィランズ