『TENLINER!』
「行こう…テンライナー!」
テンライナー「テンライナー!」
『ライナーオン!』『ライナー!』
「変身!!」
『『ガッチャーンコ!』』
『出発進行!』『『アイアンガッチャード!』』
『シュポポポーン!』
「俺は…"アイアンガッチャード"だ!!」
概要
テンライナーのライドケミーカードを装填し、召喚されたテンライナーを変形させガッチャードライバーにセットして変身する仮面ライダーガッチャードの強化形態。
第24話から初登場。
プテラノドンマルガムのワープ能力でスチームライナー以外のケミーを奪われた宝太郎がスチームライナーをテンライナーへと再錬成し、古の錬金術による人間とケミーの完全融合を用いる「混合錬成」によって変身した。
そのためこれまでのガッチャードやマジェードの多重錬成とは根本の原理から異なる変身形態となる。
これらの禁術はとある人物の協力を借りて一度アルケミストリングを金と赤の高ランクの物へと底上げし、ガッチャーイグナイターの力を併用してスチームライナーを再錬成させたことで成し遂げた。
初変身後にまた指輪は通常色へと戻ってしまったが、以降の変身時には宝太郎(とスチームライナー)の意思で自由にカードの再錬成が可能となっている。
しかし、鏡花から「君(=宝太郎)の体が保たない」と警告されていた通り、本来これらの変身は正規の錬金術を使用した物ではないためリスクもかなり大きい形態であった。
ガッチャードの「仮面ライダー」は基本的に2つの力を合成しての「調和」で成り立っており、ケミー1体のみと融合している本形態は仕組みとしては仮面ライダーよりもマルガムに近い。それでも仮面ライダーとして成立しているのは宝太郎の悪意の無さ、そしてケミーとの絆の強さによるものである。
また、公式によればカラーリングが黒を基調としたものになっているのも「禁術=冥黒の力」を使用しているからと説明されている。
なお、ベーススーツ自体は後に登場するプラチナガッチャードと共通であり、結構白い部分も多い。
変身
テンライナーのカードをドライバーに装填、背後に現れた巨大なカードからテンライナーが出現して小型化。
変形してドライバーへ装填すると3両のテンライナーを格納した機関庫が地中から現れる。
アルトヴォークを操作するとアンダースーツとアーマーが形成、宝太郎の背後のうち横2両のテンライナーが発車。変化して腕にガントレットとして装着され、宝太郎の真後ろにいる中央の1両は発車と同時にエネルギー体となってガッチャードを通過するような形で装着される。
最後に機関庫にひびが入って砕け散り、変身が完了する。
変身音は小西克幸氏とテンライナーの声を担当する檜山修之氏のユニゾンとなっている。
容姿
ガッチャードのマスクにドレッドのような鉄仮面が装着されており、今までとは大きく異なる暗黒騎士のような風貌となっている。また、鉄仮面は汽車のカウキャッチャーのようにも見える。
一方でガッチャードの代名詞ともいえるゴーグルが存在せず、複眼も矢印形状なのか非常に分かりづらくなっている。また、両腕には巨大な列車を模したガントレットを装備しており、必殺技発動時に分離可能。
スペック
身長 | 203.7cm |
---|---|
体重 | 2422.5kg |
パンチ力 | 55.0t |
キック力 | 36.1t |
ジャンプ力 | 3.7m(ひと跳び) |
走力 | 1.9秒(100m) |
禁術を使用したことにより、仮面ライダーファイヤーガッチャードはおろか仮面ライダーガッチャードデイブレイクすらパンチ力と走力で上回っている。
しかしテンライナー単独の変身のためか体重がかなり重くなっており、ジャンプ力はぶっちぎりのワーストと、その性質上かなり極端な数値となっている。
腕に搭載された超巨大機関鉄拳は「ヘビーエクスプレッシャー」と呼ばれ、アイアンガッチャードの超高圧スチームを用いた凄まじい推進力を最大限に発揮して、その重量と硬さによる威力を倍増させる特性を持つ。
このヘビーエクスプレッシャーの力により基本的に脚力に優れライダーキック技を得意とするガッチャードの中ではかなり珍しいパンチ主体の形態となっている(パンチ力そのものも同じ近接パワー型であるバーニングゴリラの約3倍近くにまで上昇した)。
そのパンチ力はレプリケミー3体の力を使用したドレッド参式すら直撃さえすれば吹き飛ばしてしまう程のパワーがあり、格闘戦において高い能力を発揮する。
上半身の強化に伴って脚部は「レックレスライナー」と呼ばれる装備が追加され、ヘビーエクスプレッシャー用か高い耐荷重性能を搭載されている。
宝太郎が「テンライナーの硬さはケミー1」と豪語する程の耐久力を持っており、仮面ライダーヴァルバラドと仮面ライダーマジェードを追い詰めたプテラノドンマルガムのワープ能力を用いた攻撃を意にも介さなかった。なお、ドレッド参式の攻撃にも一番耐え抜いていたのはアイアンガッチャードだった。
なお、耐久力が上がっても始祖のレベルナンバー10・ケミーの1体と言われているドラゴナロスの規格外のパワーには付いて行けず、ドラゴンマルガムには敗北してしまっている。
ガッチャードライバーに空いたスロットに別のケミーカードを使用すればそのケミーに対応した能力をアイアンガッチャードに上乗せすることが可能で、仮面ライダードレッドと同じくアイアンガッチャード状態のまま他のケミーの力も使えるのも特徴。
なお、やはり本来意図されていないケミー1体と人間の融合となる禁術を使用しているが故に持久力や安定性は今までのガッチャードの形態でも最低レベルであり、変身者・ケミー双方に極めて甚大な負担が掛かる。
初変身の時はテンライナーが禁術の力に耐えられずに戦闘中に元のスチームライナーへと戻ってしまい、変身が解けた宝太郎も気絶して風雅に支えられるなど凄まじく消耗していた。
2回目の戦闘でも技の反動で変身が解除され、マジェードとヴァルバラドに2人がかりで支えてもらってもらうのがやっとであった。
しかも禁術の使用によるダメージは変身後にも持続されるらしく、変身する度に変身者が消耗していくリスクから宝太郎の体調が悪化するデメリットも存在していた。後に本来の意味で多重錬成を行うことができる様になってからは禁術を克服、宝太郎への負担は飛躍的に改善されることとなった。
なお、その後は宝太郎の錬金術師としての成長の影響かは明言されてないが、ある程度アイアンガッチャードに変身してもダメージが蓄積される現象はほぼ見られなくなり、ホッパー1が不在であったり単純な火力が求められる場面では本形態が優先して使用される場面も複数回あった。
第33話のタソガレ/仮面ライダーエターナル、サイゲツ/仮面ライダーダークキバ戦で再登場。必死に食らい付くもエターナルの「エターナルレクイエム」を喰らって変身が解除された。
また、第34話では、サイゲツがアークゼロからアークワンにチェンジしたことで劣勢になったカグヤ/ゴージャスディケイド コンプリートフォームに加勢。不意打ちの「アイアンナックル」でアークワンを吹き飛ばした。
第37話では、マルガム化したホッパー1から親子を守るために覚悟を決めて変身。結果的に、嘗てホッパー1達を取り戻すために変身を果たしたアイアンガッチャードがホッパー1を葬ってしまうという事態になった。なお、アイアンガッチャードの登場はテレビシリーズでは第37話が最後である。
必殺技
アイアンナックル
『『ガッチャーンコ!』』
『『アイアンナックル!』』
アルトヴォークを押し込み、再度引いて発動。
両腕のヘビーエクスプレッシャーを一つづつ相手に向け撃ち出し二両を連結させ、拳からトドメのエネルギー弾を打ち出し相手に押し込む。
34話では不意討ちだったとはいえダークキバとエターナル以上の性能と予測演算を誇る仮面ライダーアークワンを吹き飛ばしている。
第37話では連結させずに並列で発車しており、撃破の際にはそのまま停車してホッパー1マルガムと共に崩れ落ちている。
アイアンナックルフィーバー
ヘビーエクスプレッシャーにケミーの能力を付加して放つ必殺技。
『ライドオン!』の音声通り、発動時にはヘビーエクスプレッシャーにケミーが乗車するような描写がされる。
- アイアンナックルフィーバー(ワープテラ+テンライナー)
『WARPTERA! ライド・オン!』
『『ガッチャーンコ!』』
『『WARPTERA! TENLINER!』』
『『アイアンナックル!』』『ライナー!』『『フィーバー!』』
ワープテラのケミーカードを追加装填し、アルトヴォークを引いて発動。
片方のヘビーエクスプレッシャーを赤黒いワープゲートに放って相手の後方に送り、もう片方のヘビーエクスプレッシャーを打ち出して前後から相手を挟み撃つ。更に両拳を打ち付けることで勢いを上げ、相手を押し潰す。
余談
- また、変身に使うケミーカードが1枚のみ、そしてテンライナーのカードイラストが繋がる仕様になっている点から、令和ライダーではお馴染みとなっている「次の強化の前段階となる準備フォーム」だろうと予想されていた(前例としてはシャイニングホッパー、プリミティブドラゴン、バリッドレックスゲノム、ブーストフォームマークⅡがある)。
- そしてその予想通り、2024年2月29日の情報解禁によりテンライナーと組み合わせる新たなケミー「クロスホッパー」とそれらを利用して変身する新たな強化形態「プラチナガッチャード」が公開された。
- これまでのガッチャードのフォームが「明確に見た目でどういうことをするフォームか分かる」点を重視してデザインしており、頭にUFOをすっぽり被せたり、どでかいブースターを背中に付けたりするなどインパクトのある登場が相次いだため、それを超える衝撃的で一目で忘れられない姿にするか難航したようである。企画当初は「そろそろライダーキックではなくパンチを主体とする」「スチームライナーが進化して強化アイテムになる」「古代の錬金術が絡む」の3点だけは決まっており、その時点での仮称は「古代ガッチャード」とそのままなネーミングであった。結果として両腕に機関車が付いた現在の姿に決定したが、その背景には某巨大ロボからデザインの着想を経た逸話がある。
関連イラスト
関連タグ
強化フォーム 中間フォーム 副作用フォーム 急場凌ぎフォーム
- 仮面ライダーヴァルバラド黒鋼:同じく鋼鉄のライダー。
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ガッチャードの中間フォーム
ファイヤーガッチャード←アイアンガッチャード→プラチナガッチャード