概要
「スクールアイドルフェスティバル2」とは、ラブライブ!シリーズおよびスクフェスシリーズの新作ゲームアプリ。
正式タイトルは「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2 MIRACLE LIVE!」、公式略称は「スクフェス2」。
前作である「スクールアイドルフェスティバル」(スクフェス)のゲーム性と譜面を引き継いだ直接の続編となる。
μ's・Aqours・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、そして新たにLiella!が主役として登場。4組が目指すスクールアイドルアイドルの祭典が再び幕を開ける。
「シリーズ全楽曲(500曲以上)で遊べる」のコンセプトの通り、これまでのラブライブ!シリーズでCD音源として提供されてきた歌は最初からほぼ全て収録。新曲も随時収録されていく。
一方でストーリーのコンテンツは(前作の連載メインストーリー&カードごとのサイドエピソードが無くなって)一新され、4グループそれぞれの短編ストーリーがそれぞれ独立して展開される。
歴史
2022年
9月25日 制作をスクフェス感謝祭2022にて発表。
12月13日 公式HPにてメンバー紹介の更新を開始。
2023年
1月26日 公式TikTokにてメンバー紹介開始。
1月31日 初代スクフェスのサービス終了を発表。スクフェス2への一部データの引き継ぎも発表される。
2月2日 初の生放送。ゲームシステムなどの多数の情報の公開(後述)と事前登録が開始。
3月25日 アニメジャパンでのステージにて、リリース日を「2023年4月15日(前作スクフェスiOS版リリースからジャスト10年)」と発表。
4月7日 リリース記念のテレビ特番を放送。
4月15日 スクフェスシリーズ10周年に合わせリリース。同日に、シリーズの最新作「ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」のゲームアプリ「Link!Like!ラブライブ!」がアーリーアクセス版としてサービス開始。
4月30日 前作の姉妹作だった「スクールアイドルフェスティバルALL STARS」が6月30日をもってサービス終了すると発表。以降のスクフェス系統のアプリは本作のみとなる。
2024年
1月25日 サービス終了決定を発表。
3月31日 サービス終了。一部機能のみ継続されたローカル版に切り替え。
ゲームシステム
ライブ
各楽曲の譜面も前作のものがほとんど残っている。
変更点としては、ノーツが見にくいなど不評だった特技カットインが中央背景へ集中、特技発動時の演出の変更がある。(ただし、スクフェスのガチ勢であるLiyuu(唐可可役)や法元明菜(鐘嵐珠役)からは「ノーツが見えなくて邪魔だし、今回も切る」「(譜面が)見づらいって自覚はあった」など、散々な言われようだった)
3DMVは未実装となる。
楽曲
本作の目玉。
スクフェス時代に実装されたμ's、Aqours、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!とA-RISE、Saint_Snow、Sunny_Passionに加え、(現状では)未プレイアブルメンバーのウィーン・マルガレーテ、外伝ポジションのスクールアイドルミュージカル、新シリーズ蓮ノ空の楽曲も含め、シリーズに関連する全曲が実装される(リミックス、ソロver.除く)。
キャラ&プレイヤー設定
- μ’s&Aqoursは、前作そのまま(アニメ版をベースに多少の独自設定が築かれる)かまたはスクスタ版寄り(どちらかといえばアニメ版寄り)。
- 虹ヶ咲は、数あるゲームアプリの中で初となるアニメ版(アニガサキ)設定。キャラデザもアニガサキ仕様に変更(スクスタ版デザインも混在しているメンバーもいるが)。高咲侑が非プレイアブルキャラながら主役として初登場する。
- Liella!はアニメ版ベースで、現在はアニメ2期時点の時系列となっている(3期生は2023年12月に実装)。
新たな「あなたちゃん」
ストーリーやチャット、ホーム画面においての主人公(プレイヤーキャラクター)は、今作もまたプレイヤーの分身である「あなた」。
しかし、人物像は『スクフェス』や『スクスタ』の「あなた」と大きく異なっており、「主役グループの密着取材を新たに行う、他校生の新聞部」となる。
本来担当するはずだった先輩部員が取材に行けなくなってしまい、スクールアイドルを全く知らない「あなた」が急遽代役を務める事になった。そのグループのライブを観てすぐスクールアイドルに一目惚れ。メンバー達とも友達になり、以降はファン活動や友人との交流を楽しみながら、取材と執筆で忙しい学生生活を送る。(各グループで共通設定)
「スクールアイドルとは接点が少ない部活に所属」「上原歩夢の幼馴染ではない」という距離感が明確に設けられている珍しい設定の「あなた」である。
ストーリー
4校それぞれのストーリーが展開される。
前作同様、各グループで時系列が独立しており、『スクスタ』のようなクロスオーバーにはならない。『スクミュ』『蓮ノ空』メンバーは未登場。
チャット
「あなた」が密着取材するにあたり、スクールアイドル達から「わざわざ所属校に来てもらう手間を減らすために」とSNSで連絡先を交換してもらった。(SNS名は「メッセ」らしい。これはスクスタ劇中等でもお馴染み。)
チャット形式で、「あなた」がスクールアイドルと1対1でお喋りしたり、各校ごとのグループチャットに参加したりするのを体験できるテキストコンテンツ。
プレイヤーは予め用意されたテキストやスタンプを送信でき、メンバー達から返事や挨拶が返ってくる。
ゲームの仕様上、最大4グループ同時にチャットする羽目になるが、各校ごとに時空は独立しているので「あなた」側も交流中のグループ以外の高校を認識する事態は起こらないはず。
スクールアイドルの日常
今作におけるメインストーリー。
スクールアイドル達の日常の様子を、動くイラストとフルボイスによるショートムービーで閲覧できる。
各校ごとに1話から用意されており、配信中の話は対応グループの楽曲を一定数プレイすると開放される。
今まではスクスタで展開されていた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の新規ソロ楽曲の制作エピソードは、こちらで行った。
イベントストーリー
イベントごとに用意されるイベントストーリーは、イベント対象校のメンバー達の新規ストーリーとなる。
スクフェスと同じく立ち絵とフルボイスのある紙芝居形式。スクスタのように口などが動く。
イベント期間中にイベントポイントを集めると1話ずつ読める。
勧誘
演出には新たにサンライズが制作した高坂穂乃果、高海千歌、上原歩夢(※1)、澁谷かのんの各シリーズの主人公(一部例外あり)のアニメーションが実装される。
排出されたカードにURが含まれていると、各アニメーションに追加シーンがある。
恒常ガチャ・イベントガチャは全作品ミックス。作品(学校)ごとのガチャは、期間限定で実施されている。
(※1)厳密に言えば作品の主人公は高咲侑であり、歩夢は「スクールアイドル側としての」主人公である。
テーマソング・コラボソング
テーマソング
- 「MIRACLE NEW STORY」(歌:Liella!(1期生・2期生))
コラボシングル
その他
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会関連として、マネージャー兼作曲担当の高咲侑が参加。
ただし、ライブで使用される楽曲のうち、2023年以前にリリースされたものは、初代の優木せつ菜役である楠木ともりが歌唱したバージョンとなる。
前作のオリジナルキャラクター群でNカード用キャラであったスクフェス転入生の内、虹ヶ咲に転入しなかったメンバーは全員プレイアブルキャラから外れた。
彼女らはアニガサキでは虹ヶ咲学園の近隣校のスクールアイドルとしてサブキャラに昇格したので虹ヶ咲のストーリー内では登場の余地があるが、現状は虹ヶ咲のカードイラストの背景に採用されるか否か止まり(近江遥が近江彼方初期URにて後ろ姿のみを見せている)。
ゲームリリース以前から存在が示唆されていた『スーパースター!!』3期生は、ゲームリリース時点で詳細未公表であったため、当初実装されておらず、2023年12月に実装が発表された。
ただし、スタート画面の『スーパースター!!』のイラストに3期生が入ったり、3期生の入った新規イラストに差し替えられたりといった措置は取られず、初期イラストがサービス終了まで使用された。
スタッフ
- 原作:矢立肇
- 原案:公野櫻子
- 制作:ブシロード
- 協力:バンダイナムコフィルムワークス
2022年9月25日の時点では、開発会社は公表されていない。「(前作の開発運営やスクスタ初期開発を担当した)KLabではない」とのことである(2022年9月27日ブシロード株主総会の質疑応答より)。
※実はklabの2023年3月の株主総会にて、本プロジェクト立ち上げの段階ではブシロード側から打診があったと明かされていた。
しかし、この時は新作の開発で忙しく、マンパワー等のリソースが割けないという理由で拒否したとのこと。
その代わり、基本的なUIの一部や、イラスト等の提供は行なったと回答している(ソース)(←の「株主様からの事前の質問に対する回答⑧」を参照。アルバムの引き継ぎができたのもこのためだと思われる)その上で、「klab×ブシロード&サンライズ側とも悪い関係になってはいない」とも回答した。
サービス終了
リリース直後から(スクフェスと比較して)機能の少なさや、ラブカ配布量が少ない、スクスタのような3DどころかMV実装がなく、それにもかかわらず容量が非常に大きいことも不満が目立っていた(前述の通り、収録曲数が500を越えていることや楽曲を初プレイ時に都度ダウンロードした初代とは異なり、アップデートの度に楽曲データを強制ダウンロードされることが主な要因である)。結果として退化している、スクフェス0.5、0.2になったといった不評が目立っていた。
さらにスクフェス自体もリリースから10年が経過しており、時代遅れ感やスマホの大型化によるプレイのしにくさなども問題視されていたが、それが解消されずそのままの状態になっているという意見も多くあった。
そのため、スクフェス2の売上も伸びておらず、ブシロード側でも問題視されていた。
そしてついに、サービス開始から9か月と10日経った2024年1月25日(コラボシングル「New Year's March!」発売日の翌日)、2024年3月31日でのサービス終了が発表された。1年1か月でサービス終了となった『ぷちぐるラブライブ!』を下回る11ヶ月という超短期間での終了となってしまった。
スクスタと比較しても驚きの声が目立つのは共通していたが、惜しむ声はスクスタより少なく、「当然」、「課金したいと思えるものになっていない」といった声や心機一転してデータやこれまでのカードを全消滅させておきながらUIは変わらず、むしろ機能は劣化しエラーも多く出ていた事や、その上でサービス終了が早すぎることや課金させる意図が丸見えだったことに、「プレイヤーを舐めている」、「ラブライブ!のゲームだからと調子に乗っているのか」という怒りの声がかなり目立った。
また、これまで準備が進められていた海外版についても2月リリース、5月終了という事態となり、「リリースする意味があるのか」、「もはや笑える」という声も確認されている。
なお、サービス終了後は、獲得した部員と称号を見返せるローカル版のリリースが予定されている(リズムゲームパートは実装されない。各種ストーリーや初代から引き継いだアルバム等については不明)。
本作の後継となるアプリ(スクフェス3やスクスタ2)は発表されておらず、今後のスクフェスシリーズ展開自体に対する不安の声が高まっている。
仮に後続アプリがリリースされたとしても、「再び短期間でサービス終了するかも知れない」という不安から課金を躊躇する人が多くなると予想されるため、今後のスクフェスシリーズ展開は非常に厳しいものになる事が予想される。
また、μ'sとLiella!がラブライブ!シリーズのゲームに一切登場しなくなる他、ただでさえ少なくなっているμ'sコンテンツの供給が絶たれる恐れがある。
グループ横断のキャストの絡みなどもあり、毎年好評だったスクフェス感謝祭についても今後どうなるのかについて不安の声が多い。
問題の背景
SNSなどで指摘された問題点についてのまとめ。
- 初代スクフェスのサービス終了
- 初代スクフェス(以下初代)は、(シリーズのゲームとしては)非常に息の長いアプリであり、μ's時代、Aqoursの初期からのファンを多数保持していた。実際、スクフェスをきっかけにラブライブ!シリーズのキャストになった例もかなり多い。
- しかし、部員の画像の記録以外が全て抹消される、それらを引き継ごうにもやり方が分かり辛いなどの理由から多くの初代ユーザーをリリース前の時点から手放すことになってしまった。
- これほど大がかりなプロジェクトでありながら、蓋を開けてみれば初代の大型アップグレードで事足りる印象のものであり、10年の月日の中で陳腐化していったものばかりが再編の上で残され、目新しさややり込み意欲を駆り立てる要素もあまり多くなかった。
- 容量の問題
- 時代遅れ感の顕在化・ゲーム性の劣化
- 初代は古いアプリながらもその分UIが軽い、安定しているなどのメリットがあった。しかし前述のように初代のデータをリセットしておきながら、プロセカやリリースと同時期に大型アップデートが行われたガルパなどと異なり、(3D)MV非搭載でリリースされた。スクフェスシリーズの前作であるスクスタ(2019年リリース)では全てではないが、多数の曲で3DMVが公開されており、煩雑なゲーム性を批判されることも多かったスクスタであるがそれらを目的としてプレイしているユーザーも多かった。しかし、スクスタからの継承はなされず、時代遅れさを前面に感じてしまうものになった。一応、UR部員の新規書き下ろしイラストは動く立ち絵になっていたため、全く進化しなかったわけではなかった。
- スクフェスの特徴でもある放射状のプレイ画面についても、スマホの大型化により、上下左右の移動が多いUIではプレイしにくいという意見が目立つようになっていた。横一直線や角度を緩くして欲しいといった要望もしばしば存在した。また、easy譜面が廃止されてしまい、初心者が切り捨てられていると言っても過言ではない状況にもなっていた。
- 安定していた初代に比べ、遅延による音ズレやスイングノーツの反応不良、処理落ち・エラーなどが目立ち、異常スコアバグも存在する等、ゲーム性が不安定になっていた。
- これまで初代では学校ごと、スクスタでは混合ながらもピックアップを押し出した勧誘がなされていたが、スクスタ以上に学校や学年ごとの区別化がない所謂闇鍋状態の通常勧誘であったこと、育成システムが単純化(レベルアップ専用部員、特技レベルアップ用部員やプレイアブル部員の合成によるレベルアップを行い、レベルMAXに達してもアクセサリー(スクスタ)やバッジ(初代)でのカスタマイズや限界突破が可能だったのが、アイテム一本のレベルアップ、レベルアップで上限まで上げたらそこで終わり)したことでアイテムの需要と供給のバランスが崩壊したことや育成の面白味や楽曲をプレイする意欲が損なわれたことも不評を買っている。
- 部員ごとのサイドストーリーもなくなっており、先の育成の魅力やキャラストーリーの少なさに加え、無料ラブカやゴールドを獲得する機会の減少により無課金→課金へと向かう流れが弱まっていた。
- 初代スクフェスは複数のスマホで同一のデータを掛け持ちすることが出来ず、起動しなかった方のデータは初期化される仕組みであった。これはスクスタで改善された点だったが、スクフェス2では再び初代スクフェスと同じ一つのスマホにしかデータを入れられない仕様に戻ってしまっている。そしてこの退化が、以下の引き継ぎバグに(もろに)響いてしまうこととなる。
- 初代スクフェスはスクフェスIDによる引継ぎ機能が非常に優秀で、確実にデータを引き継げていたが、スクフェス2ではユーザーの中にはX(Twitter)やGoogleアカウントと連携したデータの引き継ぎすら出来なかったというゲームの仕様以前の酷いバグすら発生していた。Xに関してはサービス開始時にイーロン・マスクがAPIを有料化したためとも言われているが、問題なく引き継げていたスマホゲームも普通にあったため、完全にアプリ側の不具合である。どちらにしてもデータ引き継ぎにXを使っていた他のスマホゲームがAPI有料化の影響を懸念して他のWebサービスとの紐付けの推奨も何度も呼び掛けていた中、スクフェス2はXのAPI有料化について一切言及してこなかったなど一スマホゲームの運営としての対応にも相当問題があった。
- スクフェスやスクスタはイベントとイベントの間に5日ほどの小休止を挟んでいた一方、スクフェス2はイベント期間が終わればそのまま間髪入れず次のイベントが始まるというガルパそのまんまの二匹目のどじょう方式を取っていた。だがラブライブ勢からすれば「3DCGや数多のスキチケを没収されたゲームで、ひたすら自転車を漕ぎ続けるような苦行じみた継続プレイ推奨スタイル」が受け入れられるはずもなかった。
- しかも継続プレイを強制するような仕様にもかかわらず、上述の引継ぎバグやエラーによる一定時間の出禁ルールなど継続プレイをクリティカルに妨害するような仕様を多分に含んでいた。つまりはゲームの仕様をゲームの仕様で潰し合うという本末転倒な作りになってしまっており、これがますますユーザーを激怒させてしまい、ユーザー離れをさらに助長する顛末に繋がってしまった。
- 部員のバリエーション削減
- 初代ではメイングループに加え、A-RISEやSaint_Snow、Sunny_Passionのライバルグループのキャラや、スクフェスオリジナルの転入生部員(基本レア度N、一部SSR、総選挙で人気だったキャラはURもあった)がプレイ可能だったが、スクスタと同様、メイングループに限りプレイアブルとなった。この転入生部員については、虹ヶ咲の桜坂しずく、エマ・ヴェルデ、近江彼方は元々は転入生としての登場だったのが、人気投票で上位に入り昇格するという形で虹ヶ咲に選抜されたメンバーであるなど、コアな層には絶大な人気を得ていたのが、虹ヶ咲のアニメ化以降、3人に加えて彼方の妹の近江遥(後にスクスタストーリーにも登場)を筆頭にアニメの要所要所でストーリーに関わってくるなど、その人気や知名度は急拡大した。しかしこの背景を無視したことにより、一部では批判にさらされることになった。
- スクスタでもそうだったが、SSR部員は存在しておらず(スクフェス初期も同様)、ビジュアル、性能共にそれなりの人気があったが、廃止によってSRとURの落差が大きくなったため、勧誘での希望やワクワク感が薄れたという意見もあった。また、SRやRについても追加頻度が少ない、スクフェスの使い回し(特にR)でやる気がなくて萎えるという意見がみられた。
- さらにはスキルレベルアップ専用の部員(キャラの家族やアニマルキャラなど)もアイテムに取って代わられてしまっている。
スクフェス2のサービス終了を受けて、初代、スクスタを立て続けに終了させ、同時期にイベント関連でのゴタゴタで混乱しているガルパ(※1)の問題も抱えていたブシロード(および、昔のガルパの開発元であった「Craft Egg」、つまり親会社のサイバーエージェント)に対する批判もある。ブシロードも営利団体であるため、赤字を出せば損切りするのは企業として当たり前ではあるのだが(※2)運営努力やユーザー目線の対応が不足しているといった声はかなり目立つ。また、ブシロードにとって自社IPではないラブライブ!シリーズは優先度が低くなりがちではないかと考えるファンもいる(※3)(ただし、ブシロードの木谷高明社長は過去にラブライブ!シリーズを自社IP同然の存在として扱っていると株主総会で発言している)。そのため、次回以降のアプリ開発ではバンダイナムコでの自社開発(アニメ制作元のバンダイナムコフィルムワークスや音楽制作のバンダイナムコミュージックライブはバンダイナムコグループ)にすべきという意見も存在している。
しかし、そのバンダイナムコも看板作品であるアイドルマスターシリーズの一つである、アイドルマスターSideMGROWINGSTARSをリリースからたった1年半でサービス終了させるなど、ソーシャルゲームを不発弾で出してしまう傾向が多いため、そちらもそちらで問題がある。
結局のところ、初代スクフェスの存在が大きくその枠に囚われ過ぎていた事や現在でも求められるものを掬いきれなかった事は大きな要因であると言える。
そもそも、日本のソーシャルゲームの体制も問題視されるべきであり、スクフェスをプレイする最低限のプレイヤーの需要のためにゲームのサービスを続けることができる予算ですら、ラブライブ!シリーズ全体をフル稼働させても確保できない現状が問題である。
だが、初代からの変更点等を全く気にせず、ただの「ラブライブ!シリーズの新作ゲーム」や「収録曲数の多い音ゲー」として楽しんだ人も少なくないことを忘れないでほしい。UR部員のビジュアルも良い方に話題になることが多く、進化した部分が想定通りの人気を発揮したこともまた事実である。
加えて、スクフェス2の終了理由も不採算である可能性が高いが、ブシロードのアプリゲームについては、自社コンテンツ(子会社)である新日本プロレスやこちらも他社コンテンツである戦姫絶唱シンフォギアなど多数のアプリを2024年第一四半期に終了させており、採算性のかなり高い自社IPに集約していることから、決して不採算だけが終了の理由ではないと思われる。
※1 実はスクフェス2のサービス終了が発表された同日に、2024年1月31日から開催されるガルパのイベント「君と紡ぐ、バレンタイン前奏曲」が、(制作工数上の都合もあって)イベントストーリーがないイベントとなるということが発表(参考)され、多くのガルパファンが大混乱していた。ただ、これに関して翌日、バンドリの2代目プロデューサーであり、ブシロードミュージック社長の根本氏が「本件による皆様のたくさんの想いは私も把握しています。これ以降はストーリー無しのイベントは予定していないので安心してください。」とコメントしている。(なお、開発運営のブシロード一本化で、スクスタの二の舞や、それによるリアルバンド優先思考が起きるのではとの噂も出ているが、こちらは元々の開発元のクラフトエッグの申し出による開発移管なのでこの点は問題ないと思われる)
※2 実はスクフェス2のクローズ発表以前から、ブシロードのモバイルコンテンツは全体的に赤字となっており、ブランド名をブシモ→ブシロードゲームズに変更した上で、家庭用ゲームにも注力しつつ(実際、同年にはラブライブ!シリーズでニジガクビジュアルノベルゲームの制作が発表されている上に、別のブシロード関連作品でも舞台奏像劇遙かなるエルドラド(少女☆歌劇レヴュースタァライト)のような家庭用ゲームの制作が発表されている)、少しずつ整理していく体制に変わっており、この件と関係があるかは不明だが、実際にブシロードから配信されており、ラブライブ!シリーズと同じく他社作品である「アサルトリリィ Last Bullet」が2022年6月に運営・開発から撤退(現在のラスバレはポケラボが運営を担当しているソシャゲとしてリリース中)、「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 炎のカスカベランナー!!」も、前者は2024年1月31日、後者は同年6月30日にサービス終了となっている。さらに、2023年からはサービス終了した初代スクフェスシリーズのそれも10年以上前に発表されたカードイラストが今更アクスタ化して量産されるという、本来なら当時のスクフェス感謝祭でやるような謎の商品展開が増えており、「ブシロードが過去のスクフェス版権絵を使って赤字を減らそうと迷走しているのではないか」という疑念が持たれている。
※3 だが、2024年6月20日、自社IPであり、木谷氏が「社運を賭けた」という言葉で宣伝していたはずの「D4DJ」プロジェクトが、運営体制をブシロードから株式会社Donutsへと移管することが判明され(参考)、さらに2024年7月31日、同じく自社IPのソシャゲである「少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-」が、同年9月30日(スクフェス2のサービス終了から半年後である)にサービス終了することが発表される(参考)事態になった。そのため、SNS上では他社IPだけではなく、自社IPにも異変が起きているということもあって、多くのファンから不安の声が高まっている。
※4 これは単なる余談かもしれないが「1周年、5周年、そして10周年…というように、ずっと続いていくアプリゲームを目指します」と掲げていた事、イベントの勧誘で2周目を経過せずに終わってしまったキャラクターもいた事から(特に小泉花陽は初期と誕生日以外の勧誘URが来ずに終わってしまった)、本来はもっと長く続けるつもりだったと思われる。
現時点では全く情報がないが、今後スクフェスシリーズのアプリが登場するのか、ラブライブ!シリーズの看板ではあるがスクフェスシリーズとは全く異なるブランド名、内容となるのかなどにも一部では注目されている。
余談
スノハレに関する一幕
大西亜玖璃(虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会・上原歩夢役)と伊達さゆり(Liella!・澁谷かのん役)が共演する事前登録受付中CMでは、大西がスクフェス2をプレイしているところに伊達が「この曲、スクフェスに入ってましたっけ?」と問いかける一幕がある。
この際に流れている楽曲は、youtube版は「Future Parade」が、TV放送版では「Snow halation(スノハレ)」を採用している。
(youtube動画で「※TVでのCM放映時にはBGMのみ変更された別バージョンが放映される予定です」とアナウンスされている)
スノハレといえば、ラブライブ!シリーズのファンなら誰でも知っている曲であり、当然スクフェスにも実装(というか初期実装曲の一つである)されていたため、ファンから「伊達ちゃんスクフェスやってなかったのかよ!」とツッコまれる羽目になった(勿論やってます)。
そのスノハレは、のちに指出毬亜(虹ヶ咲・エマ・ヴェルデ役)と絵森彩(Liella!・鬼塚夏美役)が共演するリリース後の「好評配信中」CM(youtube版)でも使われており、こちらでは絵森が指出に「冬に聞きたいおススメの曲」として紹介している。
誕生日を祝われなかった人
前述の通り、スクフェス2のサービス提供期間が一年未満であったため、4月1〜14日生まれのプレイヤーはもちろんのこと、4月前半生まれの桜坂しずく・桜小路きな子はスクフェス2において一度も誕生日を迎えられなかった。また、4月後半生まれでありながらアプリ最初期のために誕生日を祝われなかったキャラもいる。
特にきな子は4月10日が誕生日だが、2022年5月に存在が発表されてからというもの、2023年は初代スクフェスが3月31日にサービス終了→スクフェス2のリリースは4月15日、2024年は3月31日にスクフェス2がサービス終了と、スクフェスシリーズにおいて一度も誕生日を祝われることがなかった。
一応、上述の4人の誕生日ピックアップ勧誘は2024年3月に実施している。
TOKIMEKI RunRunsについて
なお、本作とは別にブシロードから配信されている「TOKIMEKI_RunRuns」は、何もアナウンスが無く、こちらに関してはしばらく安泰と思われる。(そもそも完全無料なため、売上ありきのアプリではないのだが)
スクフェスACHMについて
現状唯一プレイ可能となっているPS4向けオンライン専用タイトル「~after school ACTIVITY~ わいわい!Home Meeting!!」については特に配信終了などの告知がなく、通常通り遊べるようになっている。現在もバースデー関連のイベントが開催されているあたり、本作とは関係なく運営を継続している様子。
関連動画
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ラブライブ!シリーズ スクフェスシリーズ スクールアイドルフェスティバル