「カクレンジャー!ここがお前達の墓場だぁ!カマカマカマカマ…!」
概要
第35話「おしおき三姉妹(シスターズ)」に登場する妖怪軍団に与する妖怪の1体で、身体に黒いジェット戦闘機のパーツが付いており、そのパイロットを思わせる服装をしたイタチの姿を持つ。頭部に付いた羽根も、まるでインディアンの羽飾りの様だ。人間態はイタチの鼻を持ち、著しく生え際の後退した男性。
原典の「かまいたち」は風に乗って見えない速さで人間を切り裂く妖怪だったが、現代においては子供達に妖怪教育を受けさせる立派な教育者でもある。
ただし、その教育が人間のためになるかと言ったらそれは大きな間違いで、寧ろ害悪と言わざるを得ないため、やはり人間の敵である事に変わりは無い。
劇中では妖怪教育による「人間妖怪化計画」を花のくノ一組と共に実行。自身は占拠した小学校の校長を務め、特殊なバッジで子供達を洗脳し、妖怪学等を学ばせる。そして人間の骨等を材料に作った妖怪ドリンクを飲ませて身も心も妖怪の下僕に変えようとするばかりか、こうした教育を全国の学校に広げようと目論んだ。
戦闘では背中に背負った「カマイタチジェット」なるジェットパックで空中を飛行して制空権を確保し、鎖鎌を武器に一方的に攻撃する戦法を取る。
活躍
汐見小学校を占拠し校長に成り代わると、特殊なバッジで子供達を洗脳。花のくノ一組の面子を教員に迎え入れて子供達に妖怪学等を学ばせ、更には彼女達が人間の骨等を材料に作った妖怪ドリンクを飲ませ、身も心も妖怪化させて行く。
やがて計画を嗅ぎ付けたカクレンジャーが学校に現れるも、彼等の接近を視察に来ていた妖怪大魔王が察知したため、普通の授業を行ってその時は彼等の目を欺くことに成功する。
その後、鶴姫の幼馴染である雪代と月代、そして月代の妹である花代を捕らえると、カマイタチはくの一組等と共に雪代や月代、カクレンジャー達の前で自身の正体を暴露。
子供達を人質に取り、更には花代も洗脳し、カクレンジャーに一方的な攻撃を仕掛ける。
そして小学校に潜入していた鶴姫の抹殺を子供達に命じるが相手は紙人形で、本物の鶴姫が校長室目掛けて投げた手裏剣によって妖術の札を破壊され、子供達のバッジも消滅。洗脳を解除される結果となってしまった。
「ああーっ!? ワシの妖術のお札がぁ~……この野郎ーッ!!」
自身の作戦を潰され、怒り狂ったカマイタチが学校の外に出ると、屋上から鶴姫と鶴姫と山吹姉妹からなる「おしおきセーラー三姉妹」が出現する。
カマイタチ「何者じゃあ!」
「乙女の純真、雪の如く」
「月に煌めく、三姉妹。」
「折り鶴よ舞え、花と咲け」
「3人揃って…」
「「「おしおきセーラーシスターズ!」」」
どっかで見たような3人ユニットの登場に困惑するカマイタチを他所に、相手はこう答える。
「クレヨンしんちゃん曰く、じゃ、そういう事で」
「「じゃ、そういう事で」」
カマイタチ「『そういう事で』とは、どういう事なのじゃぁ!?」
ツッコミを入れつつカズダンスを踊って怪人態に戻ると、3人に愛用の鎖鎌で挑むカマイタチ。対する3人はバトンをそれぞれの武器に変化させると、屋上から飛び降りて相手に先制攻撃のキックを喰らわせる。
そして鶴姫が風船ガムで作ったボールで鎖鎌の切れ味を封じられ、月代のリボンで鎖鎌を奪われ、最後に雪代の投げたバトンが口の中に入ると、そのままバトンは爆発。
カマイタチは爆発の勢いでで採石場へと吹っ飛ばされてしまう。雪代と月代が子供達を避難させ、残る男性メンバー4人がくノ一組を相手取る中、カマイタチは変化したニンジャホワイトと交戦。
鶴姫「ここからはカクレンジャーが本番よ!」
カマイタチ「あおー! カッコよ過ぎる!」
カマイタチジェットで飛行しての空中殺法で苦戦させるも、相手も負けじと隠流忍法・白鶴の舞で飛行して応戦。激しい空中戦を繰り広げる両者だったが、カマイタチジェットを手裏剣とカクレイザーで破壊されたためにカマイタチは地面に落下。最期は止めの隠流・くの字斬りを喰らい「ぐわあ~!無念~!」と断末魔を遺して爆散した。
本編後の活躍
演:橋渡竜馬
貴公子ジュニアの復活と新たな妖怪大魔王誕生を目論む、新時代妖怪の一人。「ウィーゼル」と言う個別名を持つ。
余談
妖怪モチーフはカマイタチ。
他にも、戦闘機のパイロットやインディアンなども取り入れられている。
イタチ自体がモチーフの怪人としては『科学戦隊ダイナマン』のドクガスイタチ以来、実に11年振りの登場となった。
ちなみに、お仕置きセーラー三姉妹はモロに有言実行三姉妹シュシュトリアンのパロディ。鶴姫役の広瀬仁美はもちろん、雪代役の田中規子、月代役の石橋桂も当時のキャストであり、口上も決めポーズもシュシュトリアンそのまま。
というか次回予告で鶴姫が「雪姉ちゃん、月姉ちゃん」「だって花子は私……」とメタ発言をかましたり、「有言実行……」と番組名を言い間違えるなどやりたい放題である。加えてカマイタチ戦のBGMもシュシュトリアン当時のアレンジ。
クレヨンしんちゃんやセーラームーンのパロディを行ったが、シュシュトリアンでもこんなノリである。何だったら某円谷プロ作品ともコラボしている。
巨大戦が行われる事無く等身大で倒された珍しい怪人だが、一応その撮影自体は行われていた模様。シュシュトリアンパロディを行ったために尺が無かったと思われる。
子供達を洗脳していた際にくノ一組各メンバーが受け持っていた役職は以下の通り。
ちねみにサクラ役の咲田女史は嘗て『地球戦隊ファイブマン』で音楽教師の星川レミ/ファイブイエローを演じていた。残念ながらこちらでは音楽教師の座はユリに譲っているが、少なくとも教師と言う設定がそのオマージュなのは確かであろう。
演じた十貫寺氏は4年後の『テツワン探偵ロボタック』第3話にて、柊大作役でゲスト出演している。
『中年奮闘編』に登場するカマイタチを演じる橋渡氏は『仮面ライダーガッチャード』でハンドレッドの構成員・タソガレ役を務めている。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) カマイタチ
洗脳忍者ジュクキノコ:忍者スーパー戦隊の次回作『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する怪人で、こちらも子供を洗脳する繋がり。ただし、こちらは学生では無く塾生。
オオツムジ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場するカマイタチ繋がりの後輩。
妖怪カマイタチ:忍者スーパー戦隊第3作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場するカマイタチ繋がりの後輩。
カマイタチ(魔化魍):仮面ライダー響鬼に登場するカマイタチ繋がりのライダー怪人。