更に顔の下半分は赤い挿し色で塗られ、口から滴る血を思わせるラインが垂れて中心の顔の右目に掛かっている。これにホシガキワルド等と同じ黒・白・金で塗り分けられたボディも合わせると、蝙蝠を僕として使役する黒服姿のヴァンパイアも彷彿とさせ、手の甲のワルド共通の赤ラインも相まって手から血が流れている様に見える。

更に武器として、沢山の鋲が打たれた金一色の棍棒「黄金のバット」を携行する。

コウモリトピアの力を悪用し、口より放つ「吸血音波」を浴びせた者を犬歯を生やしサングラスを装着した“吸血鬼”に変える能力を行使する。

吸血鬼化した者は生き血を求めて「血ぃ吸うたろか」と人々へ襲い掛かろうとするが、まだ本格的に侵略を行わなかったので、身体能力等が向上したり噛みついた相手をも吸血鬼化させる等と言った吸血鬼にありがちな特性もあるかは不明瞭。それでも侵略世界の人々が戦い合うのを助長する効果はある。ただし吸血音波の効果は敵味方区別無く効くので、反射なりされて味方が吸血鬼化するリスクもある。

戦闘では黄金のバットを振り回して戦うも、所詮能力特化のワルドなので実力は大した事は無い。

例によって「～コウモリ」と言いながら、吸血鬼化した人々の動向を壁へ逆さまにぶら下がって見物するのが好きな愉快犯的性格。ちなみに日光に弱いと言う吸血鬼にありがちな弱点は無く、普通に日中でも活動が可能。

活躍だコウモリ

ニンジンワルドに続けてステイシーの姿で告げた予言を成就すべく、「神」はゲゲを操作する事でボッコワウスを誑かし、サファイアトジルギアと共に狙いのトジルギアを探し当てさせ、予言の3番手として人間界へと出撃。

一先ず、吸血音波で吸血鬼化させた人間を暴れさせ、ぶら下がりながら高みの見物と洒落込むが、流石にここまで来たら神様の予言を信じざるを得なくなったゼンカイジャーと遭遇。すぐさまに地面に引き摺り下ろされる。

「止めろ!明るい内にやられてたまるかコウモリ! クダック!クダック～!!」

これに、すぐさまクダック部隊を呼び出してゼンカイジャーと混戦となった隙に安全な場所へと退避し、同士討ちを煽ろうと吸血音波を放射する。

しかし、予言通りに事が運んでいたためゼンカイジャー達も対策としてコウモリの生態を事前学習しており、吸血音波に対してはダイナマンギア使用して準備したパラソル型パラボラアンテナ「フィードバックセミシグレ」を用いて反射、諸に浴びたクダックが吸血鬼化して血を吸おうと共食いをし始め、戦局が元に戻ってしまう。

「何故俺の攻撃を予測できたコウモリ?」

セッちゃん「コウモリワルドが使いそうな技を考えて、あらかじめ対策を決めといたチュン」

ジュラン「コウモリと言えば、傘でしょうが～!」

アッサリ能力を見破られた事に驚愕していたが、かくなる上はと黄金のバットを携え襲い掛かるも、逆にバットを奪い取られて打ち飛ばされ、最期はそのままゼンリョクゼンカイキャノンで発動した「ゼンリョクゼンカイフィナーレバスター」を喰らって爆散・敗北。これで吸血鬼化した人間は元に戻り、吸血鬼が織りなす血みどろな騒乱は回避された。

残ったコウモリトジルギアは、同話三度目の出撃となり、「またかと思ってるな?俺も思ってる!」とメタ発言を言いつつ現れたクダイテストに取り込まれ、ダイコウモリワルドを誕生させた。

余談だコウモリ

コウモリがモチーフの戦隊怪人はメジャーな部類だが、敵怪人としては『天装戦隊ゴセイジャー』のキングビービ以来11年ぶりの登場となる。
- 同時に令和初のコウモリモチーフの戦隊怪人となった。

スーツはサカサマワルドの改造。特徴的な顔の形状を活かし、コウモリの形に見立てている。
- 武器の黄金のバットは、恐らくライダーワルドの釘バットをリペイントして流用しており、武器の名前は有名な漫画「黄金バット」と掛かっている(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.119)。
- また、元々黒カラーのワルドのボディ自体がライダーワルドの物をリペイントしている事から、元の所に戻って来たとも言える。

特撮の(と言うかコウモリキャラクターの)お約束、何なら本作中でもダイコウモリワルドが解説している事ではあるが念のためフォローしておと、血を吸うコウモリは全体の1%にも満たない超少数派である。吸血鬼化や黄金のバットの印象が濃くてコウモリワルドと言いつ"コウモリらしさ"は殆ど無い様にも見えるが、吸血鬼化に音波を使用しているのでコウモリ要素が全く無い訳でも無い。