「ニャ~ハッハッハ!吾輩はマネキネコ邪面であるニャ~! 猫はワガママ、猫は気紛れ、猫はよく寝る! 人間をみ~んな猫にして、気力をネコそぎ奪う、クランチュラ様の最高最邪悪作戦ニャ~!」
「こうなったら、お前達も猫になるニャン! 食らえ〜っ!」
「燃えてきたニャ~!さあ、我が僕(しもべ)たちよ! 引っ掻け、引き裂け、引きずり回せ~! ニャァァァ!!」
データ
身長/186cm
体重/169kg
邪面/招き猫→様々な幸運を招くといわれる地球の猫の置物
ハッシュタグ/#招き猫 #最高傑作 #作り手同士 #猫だまし #猫起こし #キラメイにゃー #クランチュラ
概要
エピソード41「ありのままでいたい」に登場するヨドンヘイムが送り込んだ、地球の縁起物「招き猫」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
邪面は招き猫の首に挙げた左手がくっ付いたそのまんまの造形。ただし大抵の招き猫が丸目で瞳孔が開いているのに対し、こちらはツリ目で瞳孔が絞られている。また首元には鈴と「千万両」とヨドンのペイントが入った大判を下げた首輪を嵌めている。
首から下のボディの色はマンリキ邪面等と同じ、赤・紫の配色。
首の鈴から出す、招き猫を象った紫色の光線『招き猫ビーム』を浴びせた対象を猫人間に変えて(食らった者は頭に猫耳が生え、人格が猫そのものになる)、日常をこなす気力をネコそぎ奪う『地獄ネコミミ作戦』を展開する。
…と書いたが、実際は猫に変わり勝手気ままとなった人間はその場でごろ寝したり、動く物へじゃれて遊ぶ等のほぼ無害な存在に変化するため、社会は麻痺するかもしれないが戦略としては大した混乱も生じない本末転倒な状態になってしまう。
作り手のクランチュラ曰く『最高傑作の邪面師』との事だが、実際は以前にもあった様に趣味趣向が先攻し過ぎて実用性が損なわれた邪面師。おまけに当人の性格も猫の如く気紛れでマイペース、気が乗らなければクランチュラの命令も無視してどこかへと立ち去り高い所でごろ寝を決め込む有様だった。
また猫らしく、水に濡れる事を大の苦手としている。
そして案の定、この体たらくに憤慨したヨドンナ(ヨドン皇帝)が強制パワーアップのテコ入れを施した事で、両目が赤く染まって凶暴化。首の鈴を鳴らした音色で猫人間を同じく凶暴化させる能力を獲得した他、戦闘でも猫の動きを真似た動きで引っかき攻撃を仕掛ける好戦的な気質になった。
その一方、猫化した人間には目の前で柏手を打って驚かす事で元の意識を復活させる『猫起こし』なる裏技が効く。ただしあくまで意識が戻っただけで感覚面ではまだ猫人間のままなので、話し方や動きに猫のような仕草が残る。
活躍
ここ最近、満足のいく邪面を作れずスランプを感じ始めたクランチュラが、自分の定めたモットーを下らないと切って捨てるヨドンナに対抗して生み出した。
地球へ送り込まれると、早速人々を猫人間に変えて混沌を招き始め、察知して現れたキラメイジャーへ自己紹介のついでに「猫だけに、ネコ(根こ)そぎ~!!」と親父ギャグをかまして大スベリ。
「緊張感の無い邪面師だな」「クランチュラもスランプってかネタ切れかな」と時雨や為朝よりダメ出しされた所へ現れたクランチュラが相手への挑発も兼ねた激励を受け、早速ベチャットをキラメイジャーにけしかける。
そして乱戦の隙を突いて招き猫ビームを放ち、充瑠・瀬奈・小夜を猫人間に変えた結果、残りのキラメイジャーも猫になった3人に翻弄され混乱、戦闘どころでは無くなってしまった。だがマネキネコ邪面の方も「フンニャ~ァ…。これで一旦、お休みニャ」と気紛れを出してどこかへ行こうとしたので怒ったクランチュラに捕まりそうへなるも、逆に屁を浴びせてあしらい「猫は気紛れ、猫はよく寝る! 猫はおならもするよ~!」と言い残し走り去ってしまった。
その後どこかの屋上でごろ寝していたが、先程の有様を観て不機嫌なヨドンナに蹴り起こされた上、力を込めたムチでしばかれた事で凶暴化。一転してシリアスな口調で首の鈴を鳴らして猫人間を暴れさせ、街中に一気に混乱をもたらし闇エナジーを急速で集め出す。
そしてそれを、ふとした偶然から猫化した充瑠と行動していたクランチュラへヨドンナが説明している間に、闇エナジーが規定量に到達。邪面獣ネコカンリガニーがヨドンナの命令で召喚された。
宝路/シルバーがギガントドリラーとなって邪面獣に対抗する一方、宝路の持って来た猫じゃらしに反応してついて来てしまった女子2人に手こずる為朝と時雨を見つけたマネキネコ邪面はベチャットと共に襲い掛かる。
しかしチェンジした男2人は、勝手に動こうとする女子達に手こずりつつも見事な動きでベチャットを掃討。ならばと今度はマネキネコ邪面が自ら襲い掛かり、すくい上げる動きからの強烈な引っ掻き攻撃を浴びせ変身解除へ追い込む。
その勢いで止めを刺そうとしたタイミングで、クランチュラから猫起こしを施され意識を取り戻した充瑠が駆け付け乱入、仕切り直し。更に充瑠から猫起こしを受けた女子2人も意識を回復、キラメイジャーもとい“キラメイ『にゃー』”へとチェンジして挑んでくるが、今度は全員人としての意識を持っている上に猫の動きも取り入れた5人との格闘に翻弄されてしまう。
そうしている内に、ギガントドリラーがネコカンリガニーを怯ませる為だけに地下より掘り当てた温泉が頭上から降り注ぎ、水が苦手なマネキネコ邪面はパニックになって「濡れるのは嫌いニャ~!」と呟きながら水を拭くのに精一杯となり、その場に立ち尽くしてしまう。
その隙にゴーキラメイジャーとなった5人の放った『スパークニャングフェニックス』が直撃して敗北。ネコカンリガニーと同じタイミングで爆散した。
スピンオフ作品「ヨドンナ」では魂管理局に来ていた死者として登場。生前の悪行は全てヨドン皇帝の命令によるもので自分の意志では無いということでヨドンヘブン(いわゆる天国)行きを許され、喜びながら旅立って逝った。
余談
招き猫モチーフの戦隊怪人は今回が初。
声を演じた楠氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の忍者ムジナ以来、5年ぶりの戦隊出演になる。
今回の一件で(命だけはかろうじて免れたものの)クランチュラはヨドン皇帝から正式に見限られたため、これが事実上本編で最後の邪面師となった。
以前にも人間を別の物に変える能力を持つ邪面師が登場しているが、今回の場合は「中身がネコとはいえ中途半端な状態で猫化するだけ」なので、その実性能としても劣っている事がわかる(事実、時代の都合に配慮した結果なのかは不明だが、猫化したものはいても作中で実際に本物の猫はただの一匹も登場していない)。そういう面でも制作したクランチュラによほどのスランプが見られると言える。
邪面が挙げていた招き猫の左手は『人を招き寄せる』意味がある。実際今回の件で猫化した充瑠と短いながら深く関わったクランチュラは、自分が忘れ掛けていた作り手として大事な物、“邪面使いとしての誇り”を改めて思い出し、それがヨドン軍の参謀としての役割よりも重要な物だとヨドンナやヨドン皇帝へ言ってのけた。
そしてこれを切っ掛けにヨドンヘイム側のドラマが一気に動き出したのを考えると、マネキネコ邪面はキラメイジャーという物語の終わりを招く役割を果たしたとも言えるかもしれない。
ちなみに本編最後の怪人でこのチョイスにした理由は、デザイン担当曰く「『クライマックスも近いのに何やっているのか』というウケ狙いであえてふざけたチョイスにした」とのこと。
関連タグ
ネコヤモリ、黒ネコ獣人、ドロニャンゴー、クロネコ怪人、バケネコ(魔化魍)、ネコヤミー、シャムネコヤミー、リンクス・ゾディアーツ、ケットシー(ファントム)、ノラネコラー、ネコモズー、バケネコ(カクレンジャー)、ネコシグナル、呪扇獣マドーギ、妖怪ネコマタ、ガラット・ナーゴ:歴代の猫モチーフの戦隊怪人及びライダー怪人。
バラゴールド:こちらは招き猫ならぬ招き犬に化けて、人間の欲につけ込んだ作戦を展開した怪人。
カラオケオルグ:こちらの能力は人間から言葉を奪って猫語しか話せなくするという物で、ある意味マネキネコ邪面の下位互換の怪人。
キャッティウス:人間を心身共に猫へ変える作戦を企てたライダー怪人。
コタツワルド:同じく相手を猫に変える能力(ただし中途半端に猫っぽくなるだけのマネキネコ邪面と違いこちらはほぼ完全な形での猫になる)を持つ後輩怪人。
ファントムマイナソー←マネキネコ邪面→ニンジンワルド/サファイアワルド/コウモリワルド