「チャッチャッチャッ〜! 私は愛のキューピッド、セッチャクザイ邪面! 惹かれ合う彼らを接着してあげているのです! フォーリンラブ♡」
「接着剤は異なる素材のモノもくっつけることができる優れ物なのです。ロマンチックでしょん?」
「チャ~クチャクチャク、惹かれ合ってますね~!」
データ
身長/187cn
体重/167kg
邪面/接着剤→物と物をくっつける地球の合成商品
ハッシュタグ/#接着剤 #チャクチャク #愛のキューピッド #ワンダーアベック #青春中にすまない #ズルパワフル #柿原さん
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ、地球の化学材料「接着剤」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
邪面は蓋の淵から接着剤が漏れて掛かった接着剤チューブを模しており、液体が固まったような顔部分の口元は接着剤を使う工作作業時に付ける防護マスクを思わせ、折り曲げられたチューブの端部分がカールした顎鬚に見える。
首から下のボディの色はマンリキ邪面等と同じ、赤・紫の配色。
頭頂部の蓋を外し捨てて露出したノズルより出す強力な接着剤で人間とあらゆる物体を接着、身動きを封じる事で混乱を齎す『地獄接着剤作戦』を展開する。この接着剤はセッチャクザイ邪面本体が倒されない限り、絶対に剥がれない非常に厄介な性質を持つ。
戦闘でもこの性質を利用して、ガラクタ等をへばり付ける事で敵の身動きを封じる、トリモチ弾代わりに接着剤を乱射すると言った、搦手で翻弄する難敵。
一方で、上記の様に放たれた接着剤は、いつまで経っても接着性を失わないので、接着剤の付いた物体を資材として使われる欠点もある。
「チャクチャク」と笑う、言動や仕草がなよなよしいオネエ。
しかも、物体と人間をくっ付けて混乱を招く自身の事を、『惹かれ合う者同士をくっ付ける愛のキューピッド』と称して、自分の行動を正しいと思っているので、自らの所業を省みる事はない。
また、腹違いならぬ色違いの弟が存在する。
活躍
地球に出撃するや、早速多くの人間と街中の物をくっ付けて混乱を引き起こし、程無く出動して来たキラメイジャーとの交戦に突入、「愛の接着剤を受け取りなさぁい!」と接着剤を発射する。
バラ撒いた接着剤でグリーンとブルーのキラメイソードをくっ付けて使えなくする、キラメイショットの跳弾を封じる等自身の接着剤で相手を翻弄、充瑠の跡を追いてきた彼のクラスメート・柿原瑞希を見付けて「あ~らお嬢さん、貴方も素敵な相手とくっ付けて差し上げましょう! フォ~リンラ~ブ!」と言いつつ接着剤を塗ったマンホールを投げ付けるが、咄嗟にキラメイレッド=充瑠が瑞希の手を取ってかわす。
その間でイエローとピンクの連携に圧倒されたセッチャクザイ邪面は、頭頂部のノズルをキラメイバレットで塞がれて能力を封じられたので、「また来ますよ! お~っほっほっ!」と捨て台詞を残しつつ全力で逃走した。
尚、この一連で充瑠は接着剤が付いた手で、瑞希の手を掴んでしまった結果、お互いの手が離れなくなり、しばらく2人一緒に行動する羽目となった。
その後、やっとの事でノズルからバレットを外して能力を復旧、作戦を再開する。今度はレッド以外のキラメイジャーと交戦するも、粗大ゴミ置き場のガラクタを次々と投げ付けるなりして、グリーンやピンクの動きを封じ、ガラクタを叩き落とすブルーには接着剤の袋を割らせ、接着剤塗れにした所にマネキンを投げ付ける二段攻撃を仕掛ける等して、着実に1人ずつ行動不能へと追い込む。
その調子で余裕をかましていた所に充瑠と瑞希が現れ、一緒に戦おうと励ます充瑠に対し、隠していた本性を晒してしまい投げやりになった瑞希を見て「お~やおや、足手まといとくっ付いてしまいましたね~?」と挑発しながらベチャットを嗾け、そこ目掛けて手直にあったガスボンベを投げ付けたが、充瑠は瑞希に手伝って貰ってキラメイチェンジ、爆発の寸前で近くの茂みへと跳んで逃げた。
レッドを倒したと思い込んだ後は、残るキラメイジャーを片付けようとより大量のガラクタを投げていたが、それで出来たバリケードの後ろに隠れていたキラメイジャーの元にレッドと瑞希が密かに合流、そこで話し合いある作戦を思い付く。
しばらくして崩れたバリケードの後に、イエローとシルバーが消えたのを訝しがったセッチャクザイ邪面だが、ここでレッドと瑞希が現れて挑発。
更には2人掛かりの名乗りポーズを決めたのを見て、「こ、こチャクな~ッ!」と逆上して逃げる相手を追い掛け、動きを止めるべく接着剤をバラ撒くが、2人は息ピッタリの動きでこれを回避して逃げ続ける。
しかしこれへ痺れを切らして、今度は接着剤を塗ったベチャットを2人に投げ付ける事で動きを封じる事に成功。「素晴らしいフィーリングカップルの出来上がり。 さあ、あなたは何とくっつきましょうね?」と嘯いて勝利を確信する。
しかし、瑞希が笑いだし「かかったわね…くっつくのはあんたの方よ?」と、セッチャクザイ邪面の方が罠に掛かったと告げ、その発言に理解出来ずにいたが、ふと振り返ると自らがバラ撒いた接着剤の付いたガラクタで組み上げた巨大武器・『ワンダーハンマー』を携えたイエローとシルバーが現れた。瑞希の提案でイエローとシルバーがこの武器を作る時間稼ぎと狭い路地に誘い込む為、彼女とレッドが陽動役になっていたのだった。
こうして自身が嵌められた事に気付くも時既に遅く、もはや打つ手も逃げ場も無いセッチャクザイ邪面は無防備なまま、イエローとシルバーから「「俺たちが愛のキューピッドだ!受けとれぇ!!」」とこれまでの意趣返しを込めた台詞と共に振り下ろされたワンダーハンマーに叩き潰され、「このハンマーが私の…運命の相手~♡」と言い残して敗北・爆散した。
しかし、作戦によって集められた闇エナジーは既に規定量に達しており、すぐにクランチュラの手で邪面獣・セッチャクザイシェルガが召喚されるのだった。
そして程無く、バラ撒かれた接着剤の効果が消え失せ、他のキラメイジャーや人々は自由になるも、何故かレッド=充瑠と瑞希の手だけは中々効果が消えず、そのままの状態で巨大戦を戦う事になった。
余談
接着剤モチーフの戦隊怪人は鳥人戦隊ジェットマンの粘着ゴキブリがいたが、あくまでモチーフ全般はゴキブリ駆除用品がモチーフである為、接着剤その物をモチーフとした怪人はこのセッチャクザイ邪面が初。
「完全公式読本」によれば、フタを取ったらキャップの付け根から接着剤が漏れ出ている所に意外性を持たせている旨が語られている。また、顔立ちは「粘着気質」で、右眼のギザギザの部分は割れた面を接着した跡で、チューブが巻いてあるのは接着剤が飛び出ている様を表現したものである旨も語られている。
声を演じる葉山氏はスーパー戦隊シリーズの出演は初。特撮自体は『ウルトラマンタイガ』のウルトラマンフーマの声で出演経験がある。因みにフーマはウルトラマンの3人組チームの一員だが、チームメイト2人の中の人は戦隊シリーズへ既に出演済み。
また、前年で別制作会社の巨大ヒーロー特撮作品のレギュラーとして出演し、後年でスーパー戦隊シリーズで怪人の声を演じた俳優は、『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』でブンドルト・ペギーを演じた水野直氏がいる。
また、エピソード3に登場したマンリキ邪面とマンリキシェルガ以来、久しぶりに邪面師と邪面獣が同じモチーフとなっている。
邪面(頭部)は、後にエピソード26に登場するキョウリョクセッチャクザイ邪面のものにリペイントされた。
関連項目
ボンブス、モチベトリ:戦隊メンバーが誰かとくっ付いてしまったエピソード繋がり。何れも戦隊グリーンが共通の被害者だったが、今回は初の戦隊レッドであった。
ジシャクロイド、上級妖怪コナキジジイ、マグーダ・ポーン:粘着能力以外の方法で戦隊メンバーをくっ付けた戦隊怪人。