「アイドルになりたいのだろう? オレに任せればすぐになれるぞ。このオレと、契約しないか?」
「ヨドミヒメのチケットを受け取った人間共は歌に誘われ、この会場に集まるぅ! チョウチンアンコウの光に群がる…オッ、小魚のようにな!Fooooooo!」
データ
身長/191cm
体重/169kg
邪面/ミュージック(音楽)→声や楽器などで奏でられた音から生まれる、地球の芸術のこと
ハッシュタグ/#ミュージック #ヨドミヒメ #ロステステーロ #しぐたん #ト音記号のおじさん #おんぶ #サルシッチャドック
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ、地球の芸術「音楽」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
邪面は五線譜とガイコツマイクの先端を模し、口元から伸びる赤くて長い舌でト音記号を形成した様な外見で、顔面のマイクの隙間から黄色い双眸が見える。
首から下のボディの色はジョイスティック邪面等と同じ、白・緑・黄緑の配色。
特定の人間におんぶする形で取り憑き、その人間の歌を通し聞き手となった人物の心臓に『ヨドンチケット』を放つ(ネットワーク越しでも有効)能力を持っている。人間に取り憑いている間は姿は勿論、背負っている感覚も完全に消す事が出来る様子。
放たれたヨドンチケットは心臓と融合、生命力を闇エナジーに変換して奪う事でその人物を昏睡状態にしてしまうが、同時にミュージック邪面が人々を意のままに操作する端末としても機能する。
なお、操る際は命令を送信する道具としてヨドンヘイムのマークを刻んだ垂れ幕を用い、操られた人間を制止してもヨドンチケットの効果で目的地付近にワープしてしまうので、物理的な足止めは不可能。ただし命令を送信する垂れ幕を燃やすなりして排除すれば操られた人々は一斉に元へ戻る。
この能力に加え、時雨に一方的な恋心を募らせるファンの女性・古寺良世を唆して利用。『ヨドミヒメ』なる都市伝説設定のネットアイドルを作り上げて不特定多数の視聴者を闇エナジーを生み出す元に仕立て上げる『地獄ライブ作戦』を展開し、その作戦の仕上げに、邪面獣ステージシェルガを擬態させたステージ会場へヨドンチケットを介して操った視聴者を集めてヨドミヒメのワンマンライブを決行、闇エナジーを一気に邪面獣へ送り込もうと目論んでおり、最終的にはライブに参加した人間全てを邪面獣の餌として食わせてやろうと考えていた。
度々横文字を入れたりカッコ付けたポーズを挟んだりする、ハイテンションで気障ったらしいチャラ男やホストのような性格だが、人間に憑依することで常に人質を盾にしつつ自ら安全な場所にいながら、ネットアイドルと言う大勢の注目を集めやすい存在を利用して効率良く闇エナジーを集める作戦を実行した狡猾な知能犯。
その一方で唆している良世には煽てつつも終始プロデューサー兼マネージャーの立場で接して支援する事で信用を得ている(※その証拠に良世からは『ト音記号のおじさん』と安直なあだ名で呼ばれている)等、意外に律義な面がある。
言ってしまえば舞台裏で物事を進める生来の裏方気質で、プランニングとそれを実行する能力はずば抜けている。
だがそれゆえに予想外のアクシデントには弱く、もちろんアクシデントが頻発する戦闘は全くの不得手で、邪面より強力な音波を放つ攻撃手段はあれど自分から進んで戦う事は決して無い。
活躍
恋焦がれる時雨と対等の立場になろうと思っていた良世に接触、彼女を唆して『ヨドミヒメ』へと仕立て上げる。その後は彼女のライブ映像を介する形で多くの人々にヨドンチケットを融合させて昏睡状態に陥れ、闇エナジーを集めていた(恐らくこれで、同時に送り込まれた邪面獣を育てていたと推測される)。
しかしヨドミヒメのライブ映像を充瑠・為朝・瀬奈が観てしまった事、更に傍らで巻き込まれたマブシーナに、クリスタリア人特有の宝石の様な身体構造のおかげで刺さらなかったヨドンチケットがCARATに回収された結果、キラメイジャーに存在を察知されて良世の自宅アパート前に時雨や小夜達が現れる。そこでマブシーナから促された小夜にキラメイチェンジャーの機能で良世の背中に負ぶさっているのを見破られたのでベチャットを嗾け、良世を背負いながら共に逃走する。
しかしすぐに小夜/キラメイピンクに追い付かれたので良世を盾に牽制しようとするも、相手はキラメイショットの跳弾で攻撃して来たので着弾するすんでのところをベチャットに庇われた。そして良世が時雨の説得に応じないのを確認するや「OK。ファン共をご招待した。今度のライブで、作戦は完成する!」と勝利の予告をして邪面より音波を放ちキラメイジャーを牽制、その隙に立ち去る。
その夜、頃合いとばかりにとある会場に設えられた垂れ幕の機能を開放し、ヨドンチケットを埋め込んだ人々を操作。一斉に会場へと向かわせヨドミヒメのワンマンライブを決行しようとする。
そして日が昇り、良世の背に乗ってワンマンライブを始めようと登壇するも、客席はもぬけの殻だった。ヨドンチケットを解析して操作元を突き止めた小夜が会場へ急行、垂れ幕をキラメイショットで燃やして人々を開放していたのである。
更には遅れて現れた時雨/キラメイブルーが、良世ごとミュージック邪面を斬ると宣言。
「こいつごとオレを斬ろうと言うのか!?」と動揺している隙に『ブルーホリゾンタルスラッシュ』で横一閃される。
しかし、斬られたのはミュージック邪面のみだった。
「な…何故だ…? 何故、オレだけが…!?」
ブルー「俺は、思い出したのさ…。真ん中を食べられてしまったサルシッチャドッグをな!!」
「……はい?」
実は、昨日の“好物のサルシッチャドッグ(限定品)を無鈴に真ん中だけ食べられた”経験を参考にした時雨はキラメンタルで形成した刃の途中を消すトリックを思い付き、それで良世に当たる所だけを消しつつ斬ったのだった。
こうして、最期まで戦線に出ることなく自身だけ致命傷を負ったミュージック邪面は、死に際に「だが、勝ったと思うな…! 邪面獣には最後にこのオレの闇エナジーを捧げるぅ…っ! Fooooooーッ!!」と負け惜しみの言葉を残しつつ自ら『闇の保険』を使用し、力尽きて爆散。
そうして貯まり切った闇エナジーにより、ミュージック邪面達が立っていたステージ会場に擬態していた邪面獣ステージシェルガが覚醒を遂げるのだった。
客演
アプリゲーム『戦姫絶唱シンフォギアXD』のキラメイジャーコラボイベント『キラメイて唄えば』においてまさかのメイン悪役として復活(採用理由は紛れもなく音楽関連の怪人だからであろう)。今回は新技「ヨドンダ音波」を使いキラメイジャーとシンフォギア装者を夢世界へ閉じ込めるなど劇場版の前日談を思わせる動きを見せた。また、本編同様にベチャットを壁役にする卑劣な面やベチャットを送り出すとき、「スタッフ~♪」と某芸人風に呼ぶコミカルな面も見せるのはもちろん、さらに謎の障壁を展開してキラメイジャーたちを分断したり、別の邪面師よろしく終盤には5人に増える(通称「ヨドミ楽団ミュージック・The・メン」)など本編以上にやりたい放題な活躍ぶりを見せている。しかしその後、奏者達とキラメイジャーが力を合わせて立ち向かったことで真の姿となり再び1つに集まるが、結局単に1体に戻っただけという究極のポカをしでかし、全員の活躍で撃破される。
しかし、直後、闇保険が適用されたためクランチュラの手でステージシェルガを呼び出した。
余談
音楽といった音を能力として扱う怪人や音楽をモチーフの一部として取り入れている怪人は多くの事例があるが、音楽自体をモチーフにしている怪人は珍しい。
また、マイクモチーフの戦隊怪人は『特捜戦隊デカレンジャー』のミクロフォノ星人マイクル・マイクソン以来、敵役のみへ絞るなら『五星戦隊ダイレンジャー』の早口旅ガラス以来になる。
声を演じる松田氏は『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のアニダラ・マキシモフ以来、2年ぶりの出演となる。
なお、世界中で問題になっている新型コロナウイルスの影響で2020年3月末より一時撮影中断したため、この回を最後に本編の放送を一時中断し、次の回が放送されるまで約1ヶ月待つことになった。
関連項目
メディア魔術師:メディアクリエイター高村を名乗りホウオウレンジャー・天風星・リンをアイドルに仕立て上げ、気力を奪ってしまう映像化能力で衰弱させると同時に、メディアを手にしたものに過剰な気力を与え凶暴化させようとするが…
ムカデンパンジー:人気アイドル目当てに特定のTV番組を見たものに電波を通じて眷属を寄生させ、凶暴化させる作戦をおこなう。
アキャンバー:音波攻撃と特殊な方法(こちらはミクロ化した配下を脳内に送り込む)による洗脳を得意とする4年前の最高幹部。因みに外見はアイドル風。
冥獣リーチ:『魔法戦隊マジレンジャー』における女幹部の深夜のライブに便乗し、観客を吸血鬼にして朝日と共に消滅させる作戦に従軍した。
キングビービ:同じく電波を利用して不特定多数の人々から負のエネルギーを抽出した怪人であり、協力者の女性に憑依するなどといった共通点を持つ。
デーボ・ウイルスン、デーボ・ホネヌッキー:歌姫でもある女幹部のワンマンライブに深く関わっており、前者は歌を聞いて力を増幅、後者はライブの裏で地道な仕事を遂行した。
恨みの戦騎エンドルフ:こちらは同じ女幹部へよりダーティーな内容の曲を提供、最高幹部の宿敵を暴走させた追加幹部。
ゲラグ:平成ライダーの小説に登場した怪人。こちらは自身が人気アイドルに扮して暗躍しており、観客が集まるライブを利用した大量殺人を目論んでいた。
グリム・リーパーマイナソー:ネットワーク空間に潜む怪人で、とある動画を閲覧した人々の魂を切り離して奪う幹部の作戦に駆り出された。
ミイラのゼイ腐、メディアツヨインダベー、ピッチ・コック、メドゥーサマイナソー:近年の映像・動画制作関係者戦隊怪人。特にメディアツヨインダベーは性格も似ている。