概要
1995年11月21日に発売されたスーパーファミコン用ソフト。
正式タイトルは『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』。
主人公のドンキーコングがクレムリン軍団にさらわれ、相棒のディディーがディクシーと共に助けに行くアクションゲーム。タイトルに『ドンキーコング』と付いているにもかかわらず、そのドンキーは終始助けを待つという役割となった。
前作に比べるとタル大砲やロープを使ったアクションなど基本的なところは引き継がれているも、それ以外では変更点が多い。続編の『3』では『2』の要素の多くが引き継がれ、『64』でも反映された点が多いことから、この『2』が今後のシリーズのベースになったともいえる。
例を挙げると、ボーナスステージを制限時間内にクリアすること、DKコインの収集、アニマルフレンドへの変身などである。その一方で、前作にあった、タイヤや鋼鉄タルを使ったアクションや、高いところから降りて地面からアイテムを出す要素などは廃止された。
ドンキーコングシリーズの中でも特に人気の高いシリーズである。発売当時は税込10,290円という高額ソフトであったにもかかわらず、国内だけで200万本以上の売り上げを記録した。特に、デビッド・ワイズ作曲による環境音を多用したBGMは高い支持を得ている。
ストーリー
ある日、浜辺で散歩をしていたドンキーだが、いつになっても帰って来なかった。様子を見に行ったディディーが見たものは、壊れたビーチチェアと、そして見覚えのある足跡だった。
「クレムリンの足跡だ!」
かつて倒したはずの敵たちの足跡がなぜあるのか。明らかに争った形跡がある。嫌な予感を胸にチェアへ目をやると、1枚の手紙が置かれていた。
「臆病者のコングファミリーへ
わっはっは!ドンキーをつかまえた。
返して欲しけりゃバナナをよこせ。
キャプテンクルールより」
事態をクランキーに報告すると、さすがにコングのリーダーが捕まったことでかなりの凹みようだった。言われたとおりにバナナを渡してしまおうか、とも早くも諦めムード。ディディーは前回の冒険のこともあり、自分がドンキーを助けに行くと宣言するも、「前回の冒険はドンキーがいたから出来たことであって調子に乗るな」と一喝されてしまう。
だが、そこに待ったをかける者がいた。ディディーのガールフレンドであるディクシー。「ディディーにチャンスを与えてあげて。私も彼と一緒に行くつもりよ」と宣言し、一同を驚かせた。こうしてクレムリン軍団の本拠地であるクレムリン島への冒険に出る。
登場キャラクター
- ディディーコング
- 今作の主人公。ガールフレンドのディクシーとともにドンキーを助けに向かう。動きがスピーディーで扱いやすい。高い位置からゴールを踏みステージクリアすると、ラジカセをもちサングラスをかけてラッパーのようにリズムにのる。
- ディクシーコング
- 同じく主人公。ポニーテールが特徴。ディディーとはとても仲が良い。ディディーより動きが少し鈍いがポニーテールをつかった攻撃が得意で、ポニーテールを振り回して攻撃する「ポニーテールスピン」、また「ホバリング」で空中での滞空時間が長くなる技を得意とする。高い位置からゴールを踏みステージクリアすると、エレキギターを持ってリズムにのる。
- キャプテンクルール
- クレムリン軍団のボスであり、ドンキーをさらった張本人。海賊の格好をしており、手下にも海賊の格好をさせている。ラッパ銃を使って弾を撃ったり、ディディーやディクシーの動きを不利にする煙を発射する攻撃をする。今回は2回戦うことになる。旧レア社HPなどから、前作のラスボス・キングクルールが変装しただけと思われる。キングの兄という説もあるが、そうした記述はSFC版の一部の攻略本を除けば『大乱闘スマッシュブラザーズX』以外では一切見られない。
- ドンキーコング
- 今作ではひたすらディディーたちの助けを待つ扱いになってしまう。だが、最後にはタイトルの座に恥じない活躍を見せる。
各ワールド
番号 | 名前 | ステージ数 | ボス | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 海賊船バッドクルール | 5 | ボスゾッキー | 海賊船のステージ |
2 | マグマの洞窟クロコドーム | 5 | クリーバー | クラッバの見張り小屋が初登場 |
3 | 船の墓場クレムクエイ | 6 | グラッバ | GB版「ドンキーコングランド」ではクロコドームへ統合された |
4 | はちみつパーククレムランド | 6 | キングB | 遊園地と蜂の巣のコントラストが特徴 |
5 | あやしの森ダークレム | 5 | おばけボスゾッキー | 幽霊にまつわる敵・仕掛けがかなり多い |
6 | 山頂の砦クロコブルグ | 6 | なし【SFC】/ケロゾーン【GBA】 | 一部のステージの順番が変わっている |
7 | 空飛ぶ戦艦デビルクルール | 1 | キャプテンクルール | リンクリーの学校では初回でもセーブが有料 |
8 | ロストワールド | 5 | キャプテンクルール | クレムコインを支払い、クラッバの見張り小屋から入れる隠しワールド |
関連ステージ
GBA版
2004年7月1日に発売された。
SFC版と異なりサブタイトルは付いていない。
以下の変更点がある。
- オープニングデモが追加。ドンキーが如何にしてクレムリン軍団にさらわれたか分かるようになった。
- 効果音やボイスが変更。ボイスは主に『ドンキーコング64』から流用されている。
- 新規ミニゲーム「ファンキーミッション」「エクスプレッソのレース」「バグキャッチャー」が追加。
- リンクリーコングから写真(カメラのアイテム)を集める招集要素が追加された。入手した写真はアルバムで閲覧可能。
- クロコブルグにボス戦が追加。
- ボスとの再戦時は、倒すまでの時間を競うタイムアタックモードに変化する。また、再戦にはバナナコインを10枚支払う必要がある。
etc...
資料動画
コマーシャル
BGM集
余談
- ある条件でクリアするとクランキーコングから特定の所で入力する隠しコマンドを教えて貰える。2つあり、1つは「サウンドテスト」なのだが、もう1つの「チートモード」は特に日本では出現させても一見何も効果がないフェイクだとされていたが、ここでさらに隠しコマンドを入力すると初めて効果が出る。恐らくは(裏技の意味での)「チート」という言葉がそこまで広まっていなかったからとされる。効果は2つだけで、「DKバレルがなくなるが、必ず2人揃った状態でスタートする。ボーナスステージからの復帰時でも有効」と、「残機が50でスタートする」。
- GBA版では『スーパードンキーコング3』同様のコード入力式になっていて、コマンドが増加している。ディディーのダッシュである条件を満たすと教えてもらえる。内容は以下の通り。
- スタッフロールを見る。
- 残機が10増える。
- 全てのステージとボーナスがクリア扱いになる。
- サウンドテスト。曲名は日本語で表示される。
- バナナコインが10増える。
- 残機が50増える。
- バナナコインが50増える。
- ステージからDKバレルがなくなる。
- ステージからDKバレルに加え、コンティニューバレルもなくなる。
- 集めたDKコインの数を発表する「Cranky’s Video Game Heroes」ではマリオ、ヨッシー、リンクがゲスト出演している。「NO HOPERS(望みのないヤツら)」と書かれた看板の付いたゴミ箱の近くには、見覚えのある靴と光線銃が…(背景が大きく変更されたGBA版では登場しない)。
- ファミ通編集の攻略本『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー攻略ガイドブック完全版』には、オリジナルキャラクター「アンクルコング」が登場している。赤いスーツを着用し、髭を蓄えた出立ちかつ関西弁が特徴。コングファミリーの1人を自称し、ディディーやディクシーとの会話形式で攻略法を指南していたが、巻末で本当はコングファミリーではなく、大阪でバナナの露店販売をしている商人だと明かし、また何かあった時のために自身の携帯番号をディディーに教え、大阪へと帰っていった。
関連タグ
スーパードンキーコング3:次作
外部リンク
Donkey Kong Country 2: Diddy's Kong Quest - Donkey Kong Wiki