項目
・ビーストウォーズシリーズに登場するトランスフォーマーのグループ、組織、もしくは種族の総称。日本語版では従来のオートボットと同じくサイバトロンの表記で統一されている。
シリーズごとの紹介
CG版シリーズにおいてのマクシマル
地球歴2010年でのセイバートロン星でのオートボットとディセプティコンの大戦が終戦し和平が締結された後の時代にプレダコンと共に誕生した新種のトランスフォーマー。共にプロトフォームという人格を有していないボディだけの姿から生み出され有機生命体の遺伝子もしくはマシーンのデータをスキャンし対象の姿に変形する能力とプログラミングを組み込まれる事で後天的に起動するトランスフォーマーの一種族。プロトフォームから誕生する2メートル前後で有機生命体に変身できるというのはプレダコンと変わらないがマクシマルとなるプロトフォームはマトリクスと呼ばれる工場から半自然発生的(難攻不落の要塞でもあり当のトランスフォーマー達自身にも立ち入る事はできない)に生産される(プレダコンはピットという工場から)そのスパークは攻撃的指向を有するプレダコンのものとは異なりオートボットと同様に平和的指向を持ち平和主義者となる傾向にある。トランスフォームの音声コマンドコードは旧世代が「トランスフォーム」で統一されているのに対しマクシマルが「マキシマイズ」、プレダコンが「テラライズ」と異なっており(日本語版では「変身」で統一されている)種族のシンボルマークは赤い獣を模した象形文字の様なデザインとなっているのも独自の特徴である。
肉体的構成はほぼ変わらないのでプロトフォームの段階でリプログラミングを行う事で本来の産まれた種族ではなく相手側の種族として誕生させる事も可能。同じ理由から指揮官クラスのメンバーに同意を得てもらった上で音声コードを変更して後天的に所属を変える事や旧世代のオートボットとディセプティコンがボディをリフォーマットして生まれ変わる事も可能(後者の変形コードは従来の「トランスフォーム」のまま)。あくまでスパークが平和的指向と攻撃的指向を持つのであってそれぞれの種族の善性・悪性は完全なものではなくプレダコン出身ながら戦士の美学を持ち合わせる者がいたりマクシマル側が生命倫理的に疑問を感じてしまう行為(地球人としての視点からだが)を行ってしまう場合もある。
セイバートロン星の先住民族であるオートボットとディセプティコンの元にプレダコンと共に傘下に入る形で共生社会を築いており地球歴2300年代の時点で4種族をまとめる組織「ハイ・カウンシル」をトップに管理されたセイバートロン星で上手く手を取り合った世界が形成される様になっている。特にマクシマルは従来の平和的思考と有機生命体に変身できる能力から他の知的生命体と距離を縮めるのが他の種族より上手く外宇宙の探索が本格化した時代においてその主要な役割を担う者達として重宝されてきた。一方この和平から成り立った社会をその好戦的な思考からディセプティコン・プレダコンにはかつての戦時の栄光が薄れている世界として納得し難く思っている者がおり一部の組織はこの状況を打破・再起へと動き再び再戦・宇宙征服に乗り出そうと野望を燃やしているがその慎重派以上に急進的に動いた危険人物が出現。pプレダコンの社会の姿勢を無視して反乱を起こし、事態を一気に逆転へと持ち込める手がかりがあると期待される古代の地球へと逃亡、すぐさまマクシマルは追跡部隊のが差し向けたがそのワープを追跡できたのは一隻のみで双方が乗った宇宙船は時空を超えたワープ先へと消息を絶ち、セイバートロン星側から行方不明とされた状態で古代の地球で環境に適応すべく現地の生物の姿を得た両軍によるビーストウォーズが繰り広げられる事となった。
リターンズではセイバートロンの伝説のコンピューター「オラクル」にリフォーマットを行われ有機体と機械が極限まで融合したテクノオーガニックのボディを獲得。変形は機能的なものではなく精神を集中させて完了し「トランスフォーム」を掛け声とする必要がある技能へと昇華している。
和製版シリーズにおいてのマクシマル
プロトフォームの描写が曖昧となるなどCG版と同一の種族かはっきり明言されていないが種族のマークや海外版の表記は同様である。
上記の政治的衝突が直接のきっかけになったのかは定かではないが4種族の共存体制はやがて崩壊を引き起こし旧世代の2種族は表舞台から姿を消していきセイバートロン星から追いやられたプレダコンは宇宙征服の野望を再燃させセイバートロン星を牛耳る様になったマクシマルはそれを阻止し宇宙の治安に勤めようと種族レベルでの対立が起きた状態となり宇宙各地で武力衝突を繰り広げる時代が訪れる事となった。
そんな中、辺境銀河の惑星ガイアに当時プレダコンのトップを担っていた破壊大帝ガルバトロンの軍団が飛来。それを察知した辺境警備隊のコンボイ部隊も惑星ガイアに来訪。ガイアに眠るアンゴルモアエネルギーを利用し宇宙征服の拠点にする計画を企てたプレダコンとそれを阻止するのを狙った(コンボイ改め)ライオコンボイ部隊を中心としたマクシマルの戦いとなる。惑星ガイアの大気はトランスフォーマーのボディを錆びる様に劣化させる危険性を有していたので惑星内に適応するためマクシマルは現地の生物、プレダコンはかつて古代ガイア人が使用していた乗り物を住処の痕跡から発見、そこのデータからインストールする形で姿を会得している(後に一部メンバーはアンゴルモアエネルギーを浴びて抱いていたイメージが反映されたサイボーグビーストの姿へとパワーアップしている)。両軍の戦いは最終的に惑星ガイアから抜き取ったアンゴルモアエネルギーをカプセルに封印した状態で宇宙中に分散させてしまう事となった。
続編の『ネオ』にて本星のマクシマルの軍はこのカプセルの存在を突き止め宇宙に散ったカプセルを回収して回る事となり前作の戦いで死亡したガルバトロンの座を引き継いだマグマトロン率いるプレダコンの軍と奪い合いの戦いを繰り広げる事となる。後半にてアンゴルモアエネルギーはかつてプレダコンの祖先達が住んでいた星を破壊した宇宙の破壊神ユニクロンが封印された際に分離させられたエネルギーでプレダコンの本来の目的はこのエネルギーの力で封印から覚めた時のユニクロンへの対抗策にするためだったと発覚。マクシマル側の上層部も遅ればせながらこの実態に気づくも両軍から強奪したカプセルのエネルギーを吸収したユニクロンが復活。セイバートロン星を統率するベクターシグマは迎撃にマクシマルの本隊に迎撃させるも壊滅させられユニクロンにセイバートロン星を乗っ取られ完全復活されてしまう。しかし、生き残っていたビッグコンボイの部隊と彼らに合流したマグマトロン、ライオコンボイらの活躍により分離させられたユニクロンは今度こそ宇宙から滅ぼされ宇宙最大の危機は去った。その後プレダコンと共に母星に帰還した面々を加えぎこちないながらもセイバートロン星を復興、共存の道を模索していく道を取る事となった。
実写TFにおいてのマクシマル
シリーズ7作目に当たるビースト覚醒に登場する宇宙各地に住んでいるトランスフォーマーの種族の一種(マークこそ登場したが実写の世界線にプレダコンが存在しているかは現状不明)。3~5メートル程の体格を有する金属をベースとした所々体毛状の部位が見られる有機的な形質も持ち合わせた動物の姿をしているトランスフォーマー。従来のトランスフォーマーとは異なり動物の姿をしたビーストモードが生まれついての本来の姿であり、ロボットモードは地球の大気に長時間耐える事が出来ないため本当に必要な時にしか変形しない(作中登場したメンバーが地球の生物そっくりの姿をしていた理由は言及されていない。また、ビーストウォーズの方以上に変形の反動が大きいのか劇中ではロボットモードは一回だけかつ戦いが終わっていないにもかかわらずビーストモードに戻ってしまっていた)。変形の際「マクシマイズ」と唱えるのは同じ(この点は終始無言で行う他のトランスフォーマーとは対照的。というかプライマルのみが発現しておりメンバー達に変形する合図の意味合いで言ったのであって実際は言う必要はない可能性もある)。
かつては実写世界のオートボットとディセプティコンの母星であるサイバトロン星とは別の金属と有機要素が入り混じった惑星を故郷としており時間と空間の枠を超えて並行世界にすら渡れるアイテム「トランスワープ・キー」を管理しこれを使って宇宙各地の歴史の浅い種族に接触、種族の進化や文明の発展を促す使命を担ってきた。しかし、本編の数千年前、故郷を餌にするのとトランスワープ・キーであらゆる時代・世界の星を捕食するのを可能となるのを企てたユニクロンが襲来。宇宙を好きに荒らされるのを阻止すべく差し向けられた部下のテラーコン達に抵抗したマクシマル達だったがユニクロン自身が星に迫ってきた以上戦って守り切るのは不可能と悟った当時のリーダーエイプリンクは故郷を捨ててでもキーを遠ざけるしかないと判断。オプティマス・プライマルにキーとリーダーの座を託し一握りの仲間と共に星を脱出させ自らと故郷が犠牲になるのと引き換えにプライマル達を逃がしユニクロンの野望を足止めに成功した(この際キーで時空を飛び越えていた事から彼らの星と種族は本編の時代よりも未来あるいは別の並行世界で栄えていた事が示唆されている)。
逃亡の末に数千年前の地球にたどり着いたプライマル達は奪われた時の使用防止のためキーを二つに分割しプライマル率いる集団が南米にエアレイザー率いる集団が古代ヌビア周辺に現地の人間と協力関係を結び潜伏する事となるが数千年の内に当時の文明は滅び他のマクシマル達も死んでいき1990年代にはプライマル、チーター、ライノックスとエアレイザーの4人しか生き残っていない状態となってしまっており、エアレイザーは生きているマクシマルは自分一人だと思っていた。
1994年ヌビア側に隠されていたキーが現代人に発見されニューヨークの博物館に運び込まれ職員のエレーナがキーを起動させてしまい戦争していた体勢の立て直しを図るべく地球に亡命していたオートボットはその反応を検知、故郷に帰るため成り行きで知り合ったノアに回収をさせようとするがキーを捜索し続けたテラーコンにも気づかれてしまっており地球に飛来した彼らに奪われてしまう。駆けつけたエアレイザーと共にもう片方を見つけるべくオートボットはキーを完成させ故郷への帰還、ノアとエレーナはキーをユニクロンが使用して地球が喰われるのを阻止すべく共に手がかりのあるペルーへと移動。現地民と共にもう片方を見つけプライマル達と出会う事となるが直前の戦闘の際テラーコンに洗脳されたエアレイザーによってキーを持ち出されテラーコンはキーを完成、ユニクロンを地球の軌道上に転送するポータルを開いて地球を餌として与えようとする。キーを停止させるには独自のコードが必要でありそのコードをエレーナが突き止めていた事でマクシマルとオートボットは連合軍を組みキーを停止させポータルを閉じようと進行、大群で迎撃されて絶体絶命に陥るもなんとかコードを入力に成功するが悪あがきに操作盤を破壊されてしまいオプティマス・プライムは止む無くキーを破壊してポータルを閉じる事を決意、サイバトロン星への帰還手段を失いながらもユニクロンをポータルの向こう側へ押し返す事で野望を阻止、地球を救った。この戦いで絆を築き上げた両軍はいつかユニクロンが再来した時今度こそ倒す事を誓いアメリカへ帰還するオートボットをマクシマル達は見送るのであった。