概要
主にサイバトロン(オートボット)の一員として登場するが、唯一の例外として『ビーストウォーズ』ではデストロン兵士としてインフェルノを名乗るトランスフォーマーが登場していた。他のトランスフォーマーと同様に下記に挙げるインフェルノ達は同名の別人である点には留意されたし。
戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー
CV:ウォーカー・エドミストン/吹:喜多川拓郎
『トランスフォーマー』の初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』では、三菱ふそうT951をベースにした梯子車に変形するサイバトロンの救助員として登場。
大型の消防車に変形するせいか意外とガタイが良く、コンボイ司令官に近い体躯を持つ。
救助員でありながら熱くなりやすい好戦的な性格で、前線での戦いを好むが、本来の仕事はちゃんと頭の隅に留めているらしく、戦いの中での消火及び救助活動は怠らない。
また、火を見たら消したくなる性格のようで(本人曰く「本能」)、敵に対しても消火活動を行う場合もあり、劇中で敵対しているブレークダウンにまとわり付いた火を鎮火している。
劇中では消防指揮車へ変形するアラートとコンビを組んで任務に当たる場面が多いが、いかんせん猪突猛進な性格ゆえ慎重かつ気難しい彼とは意見が対立することも少なくない。
だが根ではお互いを信頼しているため、どのような災害も迅速に鎮めることが可能と評されるほどのチームワークを発揮することができる。
座右の銘は「煙あるところ、私がいる」。
日本の吹替版でオプティマスプライム→コンボイのように変更されなかったのは、洋画『タワーリング・インフェルノ』の知名度が作用したとも解釈できるが、定かではない。日本語版の担当声優は同じく初代アニメでクリフやグリムロックを演じた喜多川拓郎。
ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー
“女王アリ様万事!!ごっつんこーーー!!”
“奥さん!開けて!開けてよ!奥さん!奥さん開けて!──洗剤も付けるのに…。“
CV:ジム・バーンズ/吹:三木眞一郎
ヒアリに変身するデストロンの戦闘員として登場。主な武器は火炎放射器にもなるキャノン砲。大柄な体格に見合うだけのパワーを持っており、ロボットモードではビーストモードの腹部がブースターに変形する事により飛行能力を持っている。この為劇中では殆どビーストモードにならなかった。
人物像
元はサイバトロンのプロトフォーム(素体)で、宇宙船墜落時に太古の地球上空を旋回、しばらくして地上に落下・着陸したところをタランスにプログラミングチップをデストロンのものに交換されデストロンとして誕生した。
誕生時にアリをスキャンしたが、スキャンデータのインストール中に処置をされたせいかバグが発生してしまい、頭脳回路をアリの本能に支配されて自分を兵隊アリだと思い込んでいる。プロトフォームが積まれていたポッドも巣と思い込み、近づく者は両陣営関係なく威嚇、ポッドに引っ付いていたが破壊され、怒り狂った隙に撃破されたところをメガトロンとスコルポスが確保、再プログラミングが施され、デストロンに加入した。
見境なく暴れ回る獰猛な性格だが、メガトロンに対しては女王蟻と認識しているので極めて忠実。どれくらい忠実かと言えば、追い詰められてエネルゴンによる自爆を決行しボロボロになったにもかかわらず、メガトロンの元へ馳せ参じてパワードコンボイと闘ったほどである。前述した戦闘力はメガトロンにも劣らないが、その忠実さから反抗するという発想自体ないらしい。一方でその攻撃的な性質からメガトロンの想定以上に被害を出したこともある。
続編『メタルス』ではこの忠臣ぶりを買われ、開始早々死亡したスコルポスに代わり副指揮官として仕えるように。だが、以前にも増してギャグテイストが強くなったメタルスのためか、体を張って笑いを取るシーン(=やられる)が多くなった(とはいえ、無印での初登場回の時点でいきなりバラバラになっていたりする)。また、「やな感じ~!」「ホワイトホール、白い明日が……」など中の人ネタも盛んになった。
最後までメガトロンに尽くしていたが、最終話でネメシスを復活させたメガトロンから用済みとして見捨てられてしまい、原人達を抹殺するために放たれたフュージョンカノン砲にクイックストライク共々巻き込まれ死亡した。皮肉にも抹殺しようとした原人達は生き残り、インフェルノの頭は打楽器(日本語版では叩く度に「ごっつんこ」と声を発していた)に、飛行ブースターはコンロとして使われていた。
地球生まれでクォンタムサージに耐性を持っていた為、アニメではメタルス化しなかった。
玩具ではメタルスバージョン(メカ蟻・二連装ドリルタンクに変形)が発売されているのだが、何故か名前はスカベンジャーに改名されている。国内版では「メタルスインフェルノ」名義だが、対決セットではデプスチャージと「深海の戦い」と題された状態で販売された。
※ちなみにインフェルノは、登場前の初期名称では「スカベンジャー」だった。また、スカベンジャー名義の玩具もまた、初期のカタログなどではインファーノ(海外版インフェルノ)の名称が使われている。
原語版では「メガトロンをMy Queen(女王様)と呼んで、メガトロンの御不興を買う」という一連の流れがギャグとして盛り込まれていたが、日本語版ではメガトロンを普通に名前で呼んでおり、「黄門様」と呼んだことさえある。なお、OPでは1度だけとてもまじめに自己紹介をしたことみもある。
リミックスでは堂々と中の人が同じである『ポケットモンスター(アニメ版)』のロケット団の前口上を使い、ものまね合戦では6回もモノマネをやっている(最多回数である)。果ては銭形警部、ポパイ、有名人のモノマネも披露。最後に『料理の鉄人』のリポーターのモノマネをやった後にメガトロンのお仕置きを受け、「やな感じ~!」と叫び声をあげながら吹っ飛ばされた。
なお、インフェルノの玩具は紫およびクリアブラックでリペイントされ、98年のボットコンにて「アンタゴニー」として発売された。
機能は「化学戦」で、所属はプレダコン。女性で、黒アリのビーストモードを持つ。
短時間しか効果はないが、触感を感じさせる光学ホログラム装置を装備。強酸液を発射する銃を武器に持つ。それらに加え、未来を予言する能力を有しており、謎めいた雰囲気を漂わせている。付属したシナリオドラマでは、メガトロンの命を狙って惑星に来訪した。
トランスフォーマー スーパーリンク
CV:マイケル・デンジャフィールド/吹:神奈延年
『スーパーリンク』では、初代アニメと同様にサイバトロン所属の戦士で、消防車に変形する。クールな性格で自然あふれる地球を愛している。射撃が得意であり、ロードバスターに教えたこともある。主にホットショットと合体することが多かった。
中盤にアイアンプラネットにてガルバトロンの手によりデストロンに洗脳されそうになり、一時期は正義と悪の間で苦しむことになる。後に自分の手でそれに打ち勝つが、その際にエネルゴンの力を浴びて洗脳を打ち消すためエネルゴンの太陽であるユニクロンの頭部に特攻、そのまま負傷し落下してしまう。ボディは失うもののスパークは回収され、プライマスの手によりクレーン車に変形するインフェルノV(原語版はロードブロックという名称)に生まれ変わる。しかし、転生後は前線で戦うことが減り、留守番をしている事も多く、活躍の機会に恵まれなかった。
TVSPのタッグマッチでは、組む相手がいなかったのか、それとも神奈延年×4を行いたかったのか、転生前と転生後の姿でタッグを組み、同じ声優のレーザーウェーブ・シックスショット兄弟と戦う。しかも、不意打ちであっさり敗北という不憫な扱いで終わった。