概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する否定者狩りの集団・UNDER(アンダー)の男性メンバー。リーダー格のような人物で、集団内ではⅣ席を冠する実力者。
プロフィール
誕生日 | 9月17日(📅) |
---|---|
年齢 | ラトラのいっこ下だった気がする |
身長 | 180~いくつだっけなー(今は140あるかないか位?) |
体重 | ラトラと同じ位じゃ…パァン(ビンタの音) |
趣味 | 眼帯・刃物集め ラトラをからかう事 |
特技 | 解剖 裁縫 料理 |
好物 | パスタ |
能力 | 不治 -UNREPAIR- |
CV | 梶裕貴 |
📅出典:2023年8月~9月 アンデラ記念月間【否定者たちの誕生日発表】&アイコン配布 - 公式Ⅹ(前代・Twitter)
容姿
金髪のショートヘアーに顔の右半面を覆う眼帯が特徴の男性。眼帯には否定者狩りのエンブレム『逆さの不』が装飾されており、両耳には液体の入ったイヤリングを付けている。
左目に泣きボクロがある赤目の美形(イケメン)だが、度々眼帯の下から流れる血を舐めとる仕草をしており、危ない色気も漂わせている。
主に服装は革ツナギのような衣装を着ている。闇競売の潜入時にはダークスーツを着ていた。
細身な外見とは裏腹に引き締まった体格をしている。
人物
外見通り軽薄な言動をしつつも、高い戦闘力と鋭い状況分析力、数瞬の攻防で瞬時に的確な対応や相手の能力を利用した反撃を行うなど理知的な一面を持った手練れ。
UNDER(アンダー)の仲間達からは信頼を寄せられているようで、仲間にあわせて中国語を話す様子がみられる。ただ日本語は分からない。
行動を共にしているUNDER(アンダー)の女性メンバー・ラトラとは、軽口(ジョーク)を交える良好な仲である模様。また敵対する女性であっても、相手を気遣うフェミニストのような所もある。
その一方で言葉巧みに相手を嘗めた態度で脅し、目的の為なら拷問・殺人をいとも容易く行う危険人物。興味を失った否定者を「それ」呼ばわりし、否定能力を移すために始末する事になんの躊躇いも無い。
その態度はアンディを激怒させ、本気を出させる一歩手前にまで陥らせている。
また盗みの腕(スキル)も高い、裁縫や料理も出来る器用な一面もある。
「その傷はもう 俺が死ぬまで治らない」
能力
他対象 強制発動型?
リップがつけた傷は、いかなる処置でも治らない否定能力を持つ。普段はメスを得物とし、頸動脈など急所を素早く傷つけ、相手を失血死させる戦法が主になる。
この否定能力は、傷の肉体的な治癒の否定だけでなく、相手の深層心理に作用し、不治の負傷者自身のいかなる治療行為も禁止する効力がある。
これにより「治療する意思」で傷に触れようとすると、金縛りのように体が動かなくなってしまい傷の手当て(治療)が出来ないまま相手は失血死する運命を辿る。
更にリップは否定者同士の戦闘のセオリーから外れており、自身の能力の詳細をべらべらと喋る。これもただ相手を舐めているというわけではなく、「不治の傷を受ける」+「能力の解除条件を聞く」を満たした相手は『リップを殺す行為=治療行為』と判定されてしまい、彼の傷を受けたが最後、攻撃しようとしても金縛りのように身動きが取れない状態に陥りリップは無敵となる。
とはいえこの否定能力にも抜け穴はある。「治療意思を持たない」場合である。
能力には意識下での解釈が深く影響するゆえ、例えば「不治を解除する為」ではなく「他者を救う為」など別の目的であれば、リップに攻撃を行うことが出来る。
不治の傷に関しても、例として「攻撃目的の為」に傷口ごと切り落としてしまえば、ひとまず失血死は免れる事が出来る。
アンディのUNDEAD-不死-とはお互いに相性が悪い。
UNREPAIR-不治-によって再生を妨害出来る反面、不治の傷を『攻撃する意思』を持って自傷すると同時に部位弾を放つ事で対処されてしまう。
ただし最後の壁である『リップを殺す行為=治療行為』の判定は、いくら不死とはいえ既に解除条件を知ってしまった時点で自分(リップ)への攻撃は出来ないとタカを括っていた。
上記のように、UNREPAIR-不治-は否定能力者(リップ)を殺す事でしか解除できない。
ある場面でUNSEEN-不可視-の否定者を不治と併せて拷問した際、リップは「うちに入るなら能力を解いてやる」と言っていた。これは「能力解除≒能力が解かれた状態」として、否定能力の抜け穴〈能力対象外である他者による治療行為は可能〉〈不治の傷部位を切除する対応〉を用いた措置がされたと思われる。いずれにせよ、殆どは傷を広げる対処療法である(痛そう)。
装備
走刃脚(ブレードランナー)
リップは両足に古代遺物の金色義足を装備している。凝った装飾の施された走刃脚は、足裏から空気を噴出し体を瞬時に浮かす程の瞬発力・その応用で空中を跳ねるように翔べる滞空力を持つ。
更に斬撃を脛の部分から飛ばす攻撃力を有している。
この斬撃は実際の刀身をもったものらしく、蹴り出し方によっては十字型に固めた状態で放つことが出来る。この斬撃と否定能力「UNREPAIR-不治-」の組み合わせにより、リップは最速の動きで相手との間合いを自在に操り、距離を問わず一撃必殺の攻撃をふりまく死神となる。
ちなみに主人公・アンディとは、「技名に月の名が入っている」という共通点がある。
使用技
クレセント
走刃脚を用いて繰り出す三日月状の斬撃波。出力はリップの身体能力に依存するものの、子供の体でも人1人の身長を余裕で上回る大きさの斬撃を放てる。
フルムーンサルト
両足を揃え空中で一回転し、クレセントを円形にして-満月のようにして-放つ派生技。
アンディの紅蓮盈月に匹敵する巨大な斬撃と化す。
月時雨(クレセントレイン)
ラトラとのコンビネーション技。
自分と相手の間に挟んだラトラに向けてクレセントを何発も放ち、ラトラの能力で起動を逸らすことでクレセントを予測不能な軌道で降らせる。
ラトラは自分には当たらないと分かっていても怖がっているため気軽に使えない。
関連イラスト
関連項目
風子「命は一つだけだもんね••• 死んじゃったら 終わりだもんね」
???「案外そうでもなかったよ」
「治せる… 命だった」
「だからアークでやり直す アイツの為ならオレは 全てをかけられる」
過去・目的(ネタバレ注意)
医療器具(メス)を所持していることから考察されていたが、リップがかつて医者だったことが明かされた。
幼少期~若年期
リップは名家の生まれであり、近所に住む双子姉妹のラトラとライラとは幼馴染であった。
特に妹・ライラとは長い間両想いであったが、彼女は幼少期に重い心臓病を患い、診断当時の余命は10年も持たないほどの難病であった。
リップは想い人・ライラのために、医術を磨き医者になる決意をする。それまでは、ピアノや絵画などの習い事を強いられていたが、医療の道へ進む決心をしてから学業のみに専念する。
また学生時代になると、時間を見つけては厚板にメスで傷を付けて手術の練習をしていた。
そして遂には国内最年少の18歳で医師免許を取得。「神の手」を持つ医師として話題を集めることとなる。
この当時のリップは明るく自信に溢れた青年であり、患者への思いやりに満ちた名医であった。
想い人であるライラを治療するために腕を磨いてきたリップ医師だったが・・・。
リップの悲劇
ついに迎えた幼馴染・ライラの心臓手術。
その前日にライラへ結婚を誓い合ったリップは、気持ちを引き締めて手術に挑んだ。
そしてその瞬間、悲劇は起こる。
彼の切った患部から不自然に出血が止まらず、輸血や縫合の処置をしても治らず、駆け付けたライラの姉・ラトラと共に最愛の女性・ライラ=ミラーを看取る結末となってしまった。
ラトラの死に茫然自失となるリップ。メスで自傷しようとするが、ラトラに寸前で停められ右目を負傷する。その際、軽傷であるにもかかわらず切り傷から出血が停まらず、これが元で自身の能力不治に気付く。
また同時期に占い師であった幼馴染のラトラには「断言した占いが外れる」否定能力が発現。妹の手術日を占いで決めていた彼女もまた、ライラの死の責任に苦しむこととなる。
能力の発言により最愛の人を死なせた悲劇と共に、自分たちが生きる世界には不条理な理(ルール)があることを知ったリップとラトラ。
2人は古代遺物「アーク」を入手し、次のループで、ライラと再会することを決意するのだった。
これらの出来事から分かるように、素のリップは義理堅く人情に厚い性格であることが窺える。
安野雲はリップについて「自分を殺して生きている」と語っている。
幼馴染のラトラにも「リップは悪者になりたい」「ヒーローになるという事はあのコ(ライラ)を諦める事」と語られており、物語序盤の残虐性は「世界を救う戦いを邪魔する」という悪役的行動に対し、彼なりに葛藤した結果なのかもしれない。
リップはUMAオータムとの戦いを通じてアンディたちと連携し、恋人・ライラの言葉を思い起こす。
また安野雲には思う事があったのか、はたまた助けられた義理か、恩人となった漫画家の代表作「君に伝われ」を全巻揃えた事がラトラの口から明かされている。
もしかしたら主人公勢と和解できるかもしれない。そんな兆しが視られたリップ。
だがリップとラトラの求める古代遺物・「アーク」の正体が明らかとなったのを機に―