概要
仮面ライダーBLACK RXの専用武器。英語表記は「REVOLCANE」で、「CANE(ケイン)」は杖や乗馬鞭を意味する語句である(※1)。
太陽光の粒子を凝縮し、サンライザー(バックル)左側のキングストーンより生成されるスティック状の武器であり、RXがロボライダーやバイオライダーに多段変身した際には、それに合わせてリボルケインもボルティックシューターやバイオブレードへと形状を変化させるようになっている。
使用の際にはサンライザーの前に手をかざすことで、まず風車状の部位(リボルジャイロ)が備わったグリップが出現し、それを握って引き抜くことにより、光エネルギーに包まれた刀身が生成される。敵にトドメを刺す際に持ち出されることが多く、基本的に通常戦闘で使うことはあまりない。言ってしまえばリボルケインを「取り出す時」=「敵を倒す時」、正しく伝家の宝刀的なものと考えて差し支えはない(※2)。
前述の通り「杖」と名付けられているため、必殺技の「リボルクラッシュ」のように刺突に用いられるのが基本であるが、一方では剣に近い形状でもあることから剣戟に用いられることも度々あり、実際にリボルケイン自体の有する切れ味も非常に鋭いものがある。
ゲームオリジナルではあるが、『ロストヒーローズ』シリーズでは、バイオライダーの必殺技であるスパークカッターとは別に、すれ違い様にリボルケインで敵を斬る「リボルケインスラッシュ」という技も披露している。
この他にも敵の放った光線を受け止め弾いてみせたり、投擲武器として用いたり、設定上のみではあるが、刀身そのものをロープのように変形させ長く伸ばすこともでき、斬撃・打撃・投擲・刺突・捕縛・防御が可能な万能武器として、RXの強さの証明ともなっている。
また、『BLACK RX』の英語版ローカライズ作品『マスクド・ライダー』では、多少事情は異なるものの同作独自の必殺技描写として、切っ先から光弾を発射するという演出が用いられている刀身からビームを放っている。
リボルケインには武器としての役割の他に、サンライザーの中に備わっているキングストーンを防護する役割も担っている。即ち、リボルケインを抜いた状態のRXは弱点を曝け出しているも同然とも言え、実際に作中でもこの点を突いたダスマダーの策略により、怪魔ロボット・ヘルガデムの繰り出した「デススモーク」によってキングストーンを包囲され、その力を半減させられるという窮地に陥ったこともある。
(※1 それゆえに、ライダー=バイク・馬に乗るヒーローという連想から生まれた名称という説もある)
(※2 『バトライド・ウォー創生』ではRXの最強形態に相当するのが、リボルケインを引き抜いた状態のRXとなっている。)
備考
メタルヒーローシリーズにおけるレーザーブレードと同様に、「青白く発光する刀身を備えた剣型の武器」であるリボルケインだが、実際『BLACK RX』の制作陣の多くは同シリーズからスライドしてきた面々でもあり、過去に培ってきたノウハウを仮面ライダーシリーズでも活かした要素の一つが、このリボルケインであるとも言える。この点を意識したのかどうかは定かではないが、後年制作された映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』では、抜いた後に刀身を手でなぞって発光させるという、レーザーブレードのような仕草も取り入れられている。
撮影においてもメタルヒーローシリーズと同様に、光学合成によって刀身を光らせるパターンと、蛍光灯を改造したプロップを用いるパターンの、2種類の手法が使い分けられていた。極稀にではあるが、TVシリーズでも刀身が発光していない状態で振るわれたこともあり、その一例としてメタヘビー戦では敵に止めを刺した後、さらに「水の城」の設備を無発光状態で叩き壊したこともある。後年のシリーズ作品への客演時でも、同様に無発光状態のまま単に棍棒のように使用されるケースも散見される。
前出の『マスクド・ライダー』の他にも、コンパチシリーズ『SDヒーロー総決戦』でも、斬撃と同時に赤いビームを放つ遠近両用武器として扱われている。
これらの作品に限らず、突いてから相手が吹っ飛ぶ『ガンバライド』(後継シリーズのガンバライジングでは、一瞬刺した所を写す以外では演出を再現している)、カメラワークで直接刺していないように見せている『クライマックスヒーローズ』シリーズ、さそり男や蜘蛛男を真っ二つに切り裂いてみせたOVA版『SDライダーズ』、といった具合にリボルケインの扱われ方や演出については、作品によってまちまちな部分も多い。
本作の挿入歌の一つ「戦場のライダーRX」には、「悪の妖族迫る魔術 リボルケインも歯が立たぬ」という一節が存在するが、実際に怪魔妖族大隊の面々でリボルケインも歯が立たなかった相手は一人もいない(帝国全体に範囲を広げればリボルクラッシュ完遂を失敗させた相手は何人かいるが、それでも「効かなかった」相手はいない)ため、ファンの間でもしばしばツッコミの対象とされている。
あるいは同曲が製作された時点では、従来の仮面ライダー達と同様にRXキックが必殺技として位置付けられていた、と推察できなくもない。
関連タグ
仮面ライダーバールクス:『劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer』に登場するライダーの一人。RXをモチーフの一つとするキャラクターでもあり、武器として「リボルケイン」の掛け声とともに剣を取り出し使用する。