概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場す空想好きな子ども。
男性主人公・アンディが怨敵・ルインを追って欧州(ヨーロッパ)あたりを来訪した際、ルーシーがUMA(ユーマ)に襲われてる窮地を救う縁で邂逅する。その後、目的地がアンディと同じだった事から暫く行動を共にする(その為、一時期は公式Ⅹ(Twitter)のおまけ漫画に連続して登場もしている)。
最愛のママを探すため、初登場時から体調不良の体で行動を続けていた。
そしてルーシーの言動に注目すると、ある真実も明らかになる。
プロフィール
容姿
欧州圏(ヨーロッパ)の出身と思われる子ども。
風邪のような病態から、熱冷ましのためにおでこへ冷えピトを貼り、常に鼻水垂れな姿で初登場。
中性的で整った容貌、髪先がクルッと癖がある長髪(セミロング)。病人のため常にマスクを付けており、アンディと行動中は会話のため顎マスクにしている。
病者であるため長袖短パンの軽装、UMA(ユーマ)に強襲され外に飛び出た状況から裸足のままでアンディと危険な冒険に挑んでいる。
また命の危機が脅かされてる最中も、我が身よりも大切そうに「ピーター・パンの絵本」を抱えている。
人物
一人称は「ボク」の少女。これは大好きなピーターパンの物語による影響から。
本編の6年ほど前から長引いてる不審な病気、いつも微熱・36.8℃、気管が大分痛んで喘息気味、鼻水は停まらない等を患っている。大病でないのは母(ママ)の健康管理によるため。
安静第一のため、数年も室内で過ごす日常で、外で遊ぶ同年代の子を羨ましく思う時もあった。
でも大丈夫と、大好きな幻想(ファンタジー)の物語、特に「ピーター・パンの絵物語」をお気に入りに読書する日々を過ごし、空想にも浸る娯楽が不憫な世界を不常の世界へ変えていた。そして大好きな母(ママ)とたくさん過ごせる時間もルーシーを救い、大きな心の支えとなっていた。
体調不良の一般人であるが、安康者(あんこうもの:平和で安らかな世界の生活者)な家庭で育ち、上記の夢物語を読みふける生活もあってか、純粋で心優しい女の子。更に怪物(UMA)たちを前にしても、誰かを想う心から立ち向かう勇気もある。
そして男性主人公・アンディとルーシーの対話を注視すると、幾体ものUMA-本作にて世界の理(ルール)を司り、一般人には不認知に世界改変を齎す超常存在-が討伐されて只人には不認(わからず)の現実改変が発生している状況下でも、全く不自然なく会話できてるようだが…。
実は
どうやらお前もその否定者らしい
え!?そうだったの!?
ボクもおじちゃんみたいなスーパーパワーを!?
何 何!?
聞いて驚け
ルーシー お前は…
自分のあらゆる健康を否定する不健康(アンヘルシー)だ
能力
UNHEALTHY-不健康-
自己対象 強制発動型
いやだー!!
それただの虚弱体質じゃん!!
実はルーシーが6年も長引いていた体調不良は否定能力「UNHEALTHY-不健康-」が移行したため、自己の健康を強制的に否定される不幸な超能力から発症している状態だった。その内容が「肉体」の健康を強制否定するため、どれだけ安静に過ごそうが、献身的な治療を受けようが不健康状態が固定されてるため、肉体の衰弱緩和程度にしか働かない。そして徐々に体力を衰滅していき人生を終える宿命を背負わされている否定の業であった。
またルーシーの動向を顧みれば、彼女が否定者である伏線として―
- UMA(ユーマ)の消滅で、一般人には不認知の世界改変-異常が日常と刷り込まれる性質-が不適用で、アンディに「何かさっきと変わってる」と現実改変が起きてる世界観へ適応した言動をしている(否定者になってしまった時点で、自己の記憶などは世界改変の影響を受けない)。
- 世界の理「封印」を司るUMAシールに取り込まれた際、封印の証明になる(ルーシーの)札が追加される描写に「UN■■…」と読めるような文字が浮かび上がっている。
といった事柄が描写されている。
因みに、世界に在る真実「否定者」を知らぬ一般社会の子どもゆえに、状況説明をしたアンディの不死能力を羨み「じゃあ交換して!!」となかなか凄い発言をしている(否定者には「否定能力は否定者の死によってのみ移動する」という公平性があり、交換は不可能なはずの理屈がある)。
ルーシー自身も-思わず宇宙(コスモ)を感じてる数舜の放心になる程に-嘆いていたように、否定能力自体は「自己の体が弱るだけ」の不利益を被る否定の業であるが・・・
素適な事いーっぱい考えるの!!
やりたい事 なりたい自分 なんでもいいから!
魂(幽体)の卓越者
アンディと出会う2週間前、ルーシーは幽体離脱を修得していた。これは「霊魂」を司るUMAゴーストが世界へ追加された事で、魂の活用領域が拡大し、素質ある卓越者は魂(幽体)を用いた技能を発揮できるようになった。
ルーシーの場合は、生命体(にくたい)として出来ない事が増えたからこそ、精神体(やりたい)として出来る事を増やしていた。日頃、ピーターパンの妄想を行っていた「想像力≒自己(たましい)の感覚」が功を奏した瞬間である。
この姿なら なんにも怖くないもんね!!
ソウルルーシー よくばりフォーム
魂(霊体)を操作する感覚≒想像力が強くなる要領(コツ)も自然に修得していたルーシー。それは「魂=自己」が望む夢とか願望を強く夢想(イメージ)する事だった。
ルーシーの場合は、勿論ピーターパンを想像するに加えティンカーベルも併せた容姿を思い描いている。初描写の場面では、ピーターパンの帽子と服装、彼の短剣を装備、背中にはティンカーベルの妖精羽がある外観をした魂(霊体)になって怪物(UMA)を退けた。
彼女とは違う工程で魂の感覚を掴んでいたアンディは、ソウルルーシー(実体と同じ姿)を真似て自身も幽体離脱を修得。この体験から、彼は魂(霊体)による活用解釈を拡大させる技能へ繋がり、UMAゴーストと反逆者の難戦へ対応することができた。
魂のウラ技
魂(霊体)で活動する術を修得し、幽体離脱が特技になったルーシーは、新しい趣味として幽体散歩を行う新日常によって、世界の真実へも関わる裏技も修得した。
それは魂(霊体)で活動中、体(本体)は少し体力が回復する理屈を発見する。
原作漫画12巻の描き下ろしでは簡略(ラフ)の解説がされており、この図解を基に裏技の概略図を現すと―
手順 | 体力(HP) | 備考 |
---|---|---|
①不健康状態 | 💗💗💗⏪ | 否定能力で体力が減少。 |
②不健康解除 | 💗💗💗💗💗💗💗💗⏩ | 霊体になって肉体は否定能力解除。体力は徐々に回復。 |
③不健康再開 | 💗💗💗💗💗⏪ | 霊体が肉体に戻り否定能力再発。体力が徐々に減少。 |
こんな感じで①~③を繰り返す日々。それまでよりも病態がちょっと楽になる効力から、ルーシーは不健康(アンヘルシー)を耐え凌いでいた。
まだルーシーが否定者の存在を知らない時期での事。後の展開、原作漫画12巻の描き下ろし解説にて、これは「否定能力が魂に宿る」の理屈から発見された裏技であった。
更にルーシーの否定能力「自己の肉体を不健康にする」と、魂の理「否定能力が魂に宿る」が組み合わさり、ソウルルーシー(霊体の否定者)が他の魂へ触れてる間、触れられた魂が宿る肉体にルーシーの否定能力が発現する、まさかの副次効果を発揮した。初描写では、不健康と縁のなさそうな怪物(UMA)に「へっくしゅっ」とクシャミさせ、それまで傷一つ付かなかった強敵へ一泡吹かせる状態異常(アンヘルシー)を齎した。
Ⅹ(Twitter)のルーシー
公式Ⅹ(前代・Twitter)では本誌連載・関連情報の他、登場人物たちが低頭身(ミニキャラ)になったおまけ漫画(ラフイラスト)などの配信もあり、ルーシーの登場時期には男性主人公・アンディと幕間にあった交流などが投稿(ポスト、前代・ツイート)されており―
- ルーシーがおまけ漫画に初登場。アンディとあの案件を紹介する回。そこで「何の意味があるの?」と率直な感想を言ってしまった。100回目のおまけ漫画で、ついに突っ込んじゃったか・・・
- アンディが衝撃(ホラー)の否定能力技「死重葬(デッドカルテット)」を披露した幕間。読者の代弁者となったルーシーは戦慄(あんぐり)な状態で「何それ!? どーなってんの!?」と思わず質問。
- 投稿した前月「バレンタインチョコ」の御礼を兼ねた内容。チョコ大好きなルーシーは、喋るズボンさんから不幸な真実を知らされる事に?!また此処でも、UMA(ユーマ)が消滅した際の世界改変を受けていない言動(伏線)がされている。
- UMAシールに取り込まれた場面の幕間。驚愕の真実から放心を引きずってるルーシー。そして彼女の健気な一面も垣間視える対話となっている。
- アンディの願望が顕現した「ソウルアンディ(オールドフォーム)」の図解。上方に注視すると「ソウルルーシー よくばりフォーム(ピーターパン + ティンカーベル)」の姿も確認できる。
- 窮地に割って入った若者に注視してるソウルルーシー(実体と同じ姿)。モデルさんみたいな彼に「アンディおじちゃんの友達?」「イケメンお兄さんだ!!」と興味津々。ソウルアンディ『ルーシー… なんでそいつは〝お兄さん〟で オレは〝おじちゃん〟なんだ…?』ギリッ(歯ぎしりするアンディ
- アンディの即行した暴走状態「アンディ 死に者狂い(デスパレーション)フォーム」の図解。後方に注視すると「おじちゃんがもっと怖くなっちゃた」と驚愕(あんぐり)してるルーシー。再度おじちゃん呼び…。
- 激闘の末に状態異常で倒れるアンディを気遣うルーシー。彼女の助力で〝彼〟が目覚め次へ繋がった。
- 死闘の末に敗北者となった2人へ、そっとカーテンをかけてあげるルーシー。悲しい現実でも、彼女は優しい心を失わず、此処までの章節(チャプター)に幕が下りる。
余談
ルーシーが登場する原作漫画12巻~13巻の本編だけでは、中性的な容姿のボクっ子で、性別が不鮮明に描写されている。だが11巻の次巻予告で「生き残りの少女」と紹介されている。
或る事象後で判明する主要人物の妻子が、ルーシーの外見的特徴と似通っており、特に子どもの方は風邪気味の姿で登場している。ルーシーと同じ国籍の出身者なのか、原作漫画17巻現在だと関係性は不明。