CV:鳥海勝美(1作目)/久保田恵(2作目)/岡本信彦(3作目)
概要
自称「魔界のプリンス」。高名な魔族の御曹司で、魔王軍の中でも高い地位にいるらしい。
カヤからは「坊ちゃま」と呼ばれており、実力はさておき立場は彼の方が上のようだ。
勇者達の前に何度となく立ちはだかるが、どこか間抜けで憎めない敵役である。
ククリの事を「ピンクボム」、ニケの事を「ラッキースター」と呼んでいる。
「ピンクボム」とは、ピンクは女の子だからでボムはグルグルの威力を爆弾に例えたらしく、「ラッキースター」はその爆弾を手に入れた幸運の星という意味らしい。
息をするようにキザな台詞や臭いポエムを吐くため、ギップルとは非常に相性が悪い。
最初はニケとククリを始末しようとしていたが、やがてククリに恋心を抱き、彼女を魔族に引き入れるため、しばしばニケ達の前に現れる。
強力な魔力の持ち主だが、使ってる魔法がかっこわるいものばかりで三枚目くさい。魔法以外にも魔学にも精通しており、あらゆる魔法道具を自作している。その一面から魔技師であるトマから一方的にライバル視されるも、本人は全く意に介していない。それどころか「ただの民間人の工夫」「夏休みの工作」と馬鹿にしたこともある。
重度のナルシストで大物ぶって格好つけてる割にはヘタレの臆病者であり、部下からも若干呆れられている。その辺りが災いしてか、同じく宿敵ポジションのカヤに比べていまいち真面目なイベントに恵まれない。原作における最後の出番が「登場に失敗してパンツ一丁で魔物に追いかけられて逃走」だったのは現在でも語り草となっている。
アニメ終盤での扱い(ネタバレ注意)
上記通り、原作のラストは散々だったが一方でアニメ第1作目(アニメオリジナルストーリー)の最後の出番は、第44話(最終回手前)でククリを賭けて光魔法キラキラを持つニケに闇魔法で生み出した剣で一対一の決闘を繰り広げるというライバルに相応しい見せ場が用意されていた。ちなみに勝負の結末は、レイドが劣勢になり追い詰められるも油断したニケの隙をついて形勢逆転、勝つ寸前まで追い詰めたもののククリがニケを庇う形で割って入ったので、レイドが武器を捨てて降参するという流れになった。
アニメ第3作目(2017年版)においても、23話(こちらも最終回手前)にてギリの城でククリを賭けた決闘をニケと繰り広げており、所々に第1作目のオマージュと思われる場面が見受けられる。火の剣と地の剣を駆使するニケをこれまで作中で披露した闇魔法を総動員して互角の勝負を展開するが最後の切り札である「闇の剣」(キラキラの闇魔法版といえる剣)で決着をつけようとするが、ニケの尻から火の剣を使うという奇策の前に敗北する。その後のカヤ戦でのやりとりでニケとククリの絆の強さを見せつけられ、何かを悟ってククリに魔王ギリの居場所を教える。その直後、ククリから「お友達になりましょう。」と言われて、それを受け入れて和解する。そして、ニケにククリを絶対に守れと言い残して、ニケ達と別れる。(その際、初めてククリを本名で呼んだ。)
その後、ククリ達の前では気丈に振舞っていたが決闘にも恋にも敗れて心身共にボロボロになっており、カヤから「よく我慢なされましたな」と称賛の言葉を貰うとその場で泣き崩したのだった。
また、次の回である最終回での最終決戦には参加しておらず、カヤ、チクリ魔、ヴィヴィアンと共に魔王ギリの封印を見届けた。その際にも涙を流していたが、前述のような悔し涙ではなく、どこか安堵の表情に満ちた涙だった。
魔法陣グルグル2
『魔法陣グルグル2』でも再び登場。こちらは原作の内容に準じている(すなわち、前述の和解はしていない)ので相変わらず面倒くさい悪役(というか半ばククリのストーカー)として現れるも、デキルコに惚れられて以来追いかけ回されている。実質的な家臣のカヤと共に行動を共にしておりカヤに戦闘などを任せることが多い。
闇魔法
本人曰く「由緒ある高等な魔法」。
レイドが扱う闇魔法は奇怪極まりない踊りや呪文を経て発動するものが主体であり、カヤなどが扱う闇魔法、いわゆるマジックとは系統を異するシャーマニズムに近い。
アッチ村自慢のレストラン『異様にうまい店』を襲撃した際、その場に居合わせたニケとククリ、さらにはアッチ村在住のお年寄りやお子様にまで「かっこわるい」と断言されて以降、かっこいい闇魔法を求めてあちこちの魔法店を訪ね歩くも手に入ったのは仰々しい名前を持つ回復魔法ばかりであった。
- 地獄のタコヤキ
相手の足下目掛けて落とし穴をいくつも出現させる。穴そのものは1人でも脱出できる程度のものだが、穴の底には犬のフンが入っているために精神的ダメージは計り知れない。ただし、ゆでダコの足が入っている当たり穴、何も入っていないハズレ穴もランダムで出現するなど効果は不安定。
- バーニング・フィンガーアタック
手から炎状の魔力を放出し、患部をじんわりと温める事で血行を促し肩こりや腰痛を劇的に治療する回復魔法。
- ファイナル・ダークサンシャイン
アニメ1作目オリジナル魔法。おぞましい黒色の球体を飛ばして対象を包み込み、対象のダメージを癒す回復魔法。
- 爆走下り超特急(ばくそうくだりちょうとっきゅう)
アニメ1作目オリジナル魔法。両手から輪状の魔力を放出し、相手の胃腸を急激に活性化して猛烈な下痢を引き起こす。
- 呪いの死ぬまでもけもけさ踊り
アニメ1作目オリジナル魔法。両手から竜巻状の魔力を放出し、相手に非常にかっこわるい「もけもけさ踊り」を延々と踊らせる。
単なる石像召喚魔法。他にも美の神、力の神、知恵の神、筋肉の神などがあるが、そのどれもが自分をモチーフとした彫像というクドさに満ち溢れる。初披露でこそ見境なく召喚した石像のせいで自ら進路を阻む大失態を犯したものの、アニメ3作目ではニケとの最終決戦でそれを意のままに操ってみせた。
「エイヤハー」という呪文の詠唱とともに術者は煙に包まれ、巨大なドラゴンに変身する。カヤ曰く「テンションを上げるほどに意味もなく巨大化し空を飛ぶ」。戦闘能力は上がるが変身中は思考が単純になってしまい、つい勢いで突っ走った行動をしてしまうようになる、という欠点がある。アニメ3作目では、ニケとの最終決戦でも使用したが、やはり思考が単純なので役に立たなかった。
- 名称不明
2人1組となって事前に設営したライブステージに陣取り、ヴィヴィアンが演奏を、レイドが歌唱を担当する特殊な闇魔法。原作版とアニメ版では内容が大きく異なり、各名称は便宜上の呼称である。
レイドオンステージ(原作版)
人間の嫌がる音を出す弦楽器をヴィヴィアンがかき鳴らし、それに合わせてレイドが韻を踏んだ歌詞をハードロック調で歌い上げる事で相手の体力を削り取る範囲魔法。ただし、相手の割り込みに弱い。
レイドインザハウス(アニメ版)
アニメ3作目で登場。ヴィヴィアンがDJプレイを、レイドがMCプレイを受け持ち、演奏に乗せて披露する「ドープなフロウ=韻を踏んだイケてる歌いまわし」が完璧であればあるほど相手の体力をごっそり削り取る強力な範囲魔法。ただし、もしも相手がMCバトルで対抗してきた場合は術者側もその出来の分だけ体力を削り取られてしまう諸刃の剣。最終的にはキタキタおやじにギップル、ニケも歌いだしてかなりカオスな状況になる。
- 闇の剣
アニメ3作目オリジナルの闇魔法。レイドの最終奥義であり、レイドの家系に代々から伝わる選ばれた者だけが使えるという禍々しい形状の剣。要するにキラキラの闇魔法版。アニメ1作目でも闇魔法で剣を作っているがコチラは刀身が黒いだけの普通の剣。