cv:森田成一
概要
帝国軍情報局の大尉(のちに少佐となる)にして帝国大使館の二等書記官でもある青年。
かつてはリベール王国のジェニス王立学園で生徒会長を務めていた。
普段は自由奔放でだらしない性格だが、実際は物事の本質的部分を捉えていることが多く、驚異的な勘で国内・国外のあらゆる交渉事を成功させた実力をもつ。
その正体はギリアス・オズボーン直属の配下《鉄血の子供たち》の一人であり、《かかし男(スケアクロウ)》の異名を持っている。
空の軌跡the 3rd
クローゼがジェニス王立学園に在籍したばかりの頃の話である「舞い降りた翼」で初登場。
生徒会長だが、基本的に生徒会の仕事を自ら進んですることはなく、何処かでサボっていることが多い。ジルやハンスが学園内を探しまわり、連れ戻す羽目になっている。
学園祭の翌日に突然退学届を提出し、学園から去る。
退学から二年後、「帝都への帰還」にて、オズボーン宰相とともにリベールを訪問する。
零の軌跡
「黒の競売会」に参加するためにクロスベルを訪れる。派手なシャツ姿で登場し、船上でウクレレを弾く、議長邸宅内や住宅街の川で釣りをするなど、相変わらずやりたい放題。
また、ロックスミス機関所属のキリカ・ロウランとの密談を行った。会談の内容は「新たなる時代にふさわしい諜報戦のルールづくり」。
この時点では特務支援課の面々に正体を明かすことはないが、さりげなく助ける場面はある。
碧の軌跡
序盤では「赤い星座」の拠点となるルバーチェ商会跡地を「黒月」を出し抜いて購入した。ここではシグムント・オルランドから「黒月のメガネといい勝負」と評される。
クローゼとも通商会議で再会している。
終章では利害関係の一致からキリカとともに特務支援課の面々に協力。事件収束後は、内乱で荒れている帝国に戻った。
閃の軌跡
テロリストの工作によって共和国軍との間で一触即発の状態になったノルド高原に現れ、共和国側との交渉により事態を収束させる。
閃の軌跡Ⅱ
クロスベル側の動きに一区切りがついたことで、カレイジャスに連絡を取り、ユーゲントIII世らがカレル離宮に囚われていることをリィンらに伝えた。
煌魔城での戦いが終わった後、クレアらと合流する。
閃の軌跡Ⅲ
リィンに帝国政府の「要請(オーダー)」を伝える連絡役を受け持つ。
実家は貴族家といっても最下層な「騎士家」だった。幼少期に父・ルドルフが出世のためと連隊を暴走させて、ギリアスの家族に手を出してしまった(その時に幼少期のリィンも死にかけている)。この一件のみならず、「空」の物語の遠因となるハーメルの襲撃も行って百日戦役の元凶となってしまったため、父は逮捕ののち処刑され、レクター自身も天涯孤独となり死を待つ身であったところをギリアスに拾われ彼の部下として生きていくことになった。
前述のリベール王国への留学も、帝国内では百日戦役の元凶の息子という針のむしろ状況をギリアスが慮ったともいわれる。
後にトールズ第Ⅱに入るアッシュ・カーバイドの入学を推薦したのはレクターであり、アッシュがハーメルもう一人の生き残りという事情もあり、さながら罪滅ぼし的なものであった。
閃の軌跡Ⅳ
ほぼ全編にわたって敵として登場。さらにはクレア同様、帝国の呪いの依り代としての力が発現し、呪いの強制力・『因果律制御』によるアンチオーダーも用いてⅦ組を苦しめたが、平常を保っているように見えてミリアムの犠牲が追い打ちになって心身ともに疲弊しきっていた。本作終盤に鉄血の騎士として登場し、幻想機動要塞ではクレアとともにⅦ組に刃を向けた。
オズボーンの死後は鉄血の子供たちの強権こそ失うがこれからの帝国のためにおとがめなしとして帝国に復帰することになる。
創の軌跡
大戦の咎でほぼ完全にいないもの扱いされ、昔馴染みのヒューバートを通して行おうとした情報局の再編案を却下されるなど苦戦を強いられている。そのヒューバートも自分を暗殺してCIDに寝返ろうとしたが、ミリアムと共に返り討ちにして三重スパイに仕立て上げる。いないも同然と思われていたのはフェイクで、R&Aリサーチのレインズや15年来の上司であるサイモン局長と組んで『ゼムリア大陸の安定』を基本理念とした新情報局を設立、寝返ろうとしたヒューバート達をまるごと抱き込むことに成功する。
大戦直前に自分の班を解散させ、アルティナも緊急回線だけ残して軍属からは外す計らいをしているが、ミリアムだけはⅦ組として動くためにレクターとの連携を継続している。
本編ではクロスベル再事変に遭遇し、兄貴分でもあったルーファス・アルバレアが総統として行動していることに疑問を抱きルーファスにしてやられたロイドとリーシャに同行、その後クレア・ミリアムのほかエレボニアからの新旧Ⅶ組一同や本物のルーファスら新生帝国解放戦線と再会し、この再事変の裏の陰謀に共に挑んだ。
一方、父の罪以上の大罪に自分自身を否定し続けていたが、本編エピソードにおいて同級生だったルーシーや後輩のクローゼと再会して自分にもまだ大切な人が、大切に想ってくれる人がいると気づいた。レクター自身が気づかないほど、ジェニス王立学園での生活は大きな意味を持っていたのである。
ただし、周囲を振り回していた不良なのは確かなようで、レクターのほかアッシュ・アガット・ワジ・クロウの元不良キャラクターによるグループミッションの掛け合いでも「俺は悪ガキだった覚えはないんだけどな」と言うも、アッシュに「さんざん周囲振り回していた元・不良生徒会長がよく言うぜ」と呆れられている。
黎の軌跡
ヒューバートをCIDに送り込んで三重スパイとして共和国の情勢を探る一方、CIDのスパイを送還か或いは逆に抱き込んでいる。
しかし、CIDのルネ・キンケイドもそれに負けじと三重スパイ達を更に四重スパイに仕立てるという複雑怪奇な諜報戦を繰り広げている
バトルスタイル
『碧の軌跡』ではイベントで得物が細剣であることが判明したが、その後パーティインする『閃Ⅲ』『創』ではその細剣の腕前を見せることになる。攻撃属性は斬Sと突S。固定属性は火×2、時×1。物理攻撃力・防御力が高い前衛タイプである。
「閃Ⅲ」での通常クラフトは2回斬りつけて最後に突き、炎傷と悪夢の追加効果を持つ「レーヴァテイン」、隠し持つカードを投げつけ敵・あるいは味方にランダム効果をもたらす「スペルカード」と2つのみだが「レーヴァテイン」の性能がよく、多く使うことになる。「創」では自己3ターン物理攻撃力・防御力を上げる「ヒートアップ」が追加された。
Sクラフトは「ナイツ・オブ・ルブルム」で、敵陣に居合切りで斬り込んで相手を硬直させ、その後に念を放って大爆発を起こすという豪快な技となっている。
対人関係
ギリアス・オズボーン――父の仇。が、レクターにとってはそれ以上に興味深い人物で成長を見守られたこともあり、本人なりに父親として慕っている。
鉄血の子供たち――同輩。最古参で、筆頭を除けば関係は概ねフランク。
ミリアム・オライオン――子供たちの最年少で、情報局員としての部下。妹のように可愛がっており、クロスベル土産にみっしぃのぬいぐるみを持って帰ったこともある。
クレア・リーヴェルト――鉄血の子供たちとしての後輩。年齢はクレアが上だが、TMPと情報局が政府直轄だったこともあり、合同任務も多い。ミリアムを可愛がっている共通点もある。
ルーファス・アルバレア――最古参のレクターさえ知らなかった筆頭。能力は認めていたが、接点はやはり少なかった。
クローゼ・リンツ――ジェニス王立学園時代の後輩で、生徒会員。クローゼ自身は入学時に肩肘を張っていた自分を解きほぐしてくれたことに感謝しており、今でも先輩として慕っている。
ルーシー・セイランド――ジェニス王立学園時代の同輩で、生徒会の副会長。在学時代はいい加減なレクターに頭を悩ませていた。が、恋愛感情もある模様で普段から危険なことをしていると気づき、レミフェリアで再会した際にはしがみつかれた上に、泣かれてしまった。創の軌跡では再び再会。レクター自身がルーシーをどう思っているかは不明。
特務支援課、Ⅶ組――クロスベルや帝国で度々情報提供を行う形で利用してきた相手。個人的には気に入っている模様。
ヨシュア・ブライト アッシュ・カーバイド リィン・シュバルツァー…共にハーメルの悲劇に関わる形で父が人生を破滅させた犠牲者達。素性を把握しきれなかったヨシュアはともかく、アッシュとリィンには父の大罪の負い目もあってクローゼとルーシー、ミリアムと違う意味で感情移入が強い。
関連イラスト
関連タグ
空の軌跡 零の軌跡 碧の軌跡 閃の軌跡 閃の軌跡Ⅱ 閃の軌跡Ⅲ 閃の軌跡Ⅳ
お互い学生時代はサボリの常習犯でありつつ、生徒会副会長の女子によく捕まっては説教されていたという共通点がある。突如退学した点も同様。男女の微妙な関係としてこちらは一時期恋人関係になっていた違いがある。
ルネ・キンケイド――カルバード共和国のCID局員。腹の探り合いを密かに行い、ヴァン・アークライドを辟易させている。