概要
列車種別のひとつである。通勤特急という名称だが、現在設定されているものはいずれも別料金はかからない。ホームライナーとは別物である。
JR、東京メトロなどに採用されている通勤快速とは少し違うので、お間違えのないように。
解説
東急東横線、みなとみらい線、京成本線、京成押上線、都営浅草線、相鉄本線・いずみ野線、阪急京都本線・神戸本線・宝塚本線にて設定されている列車種別。
またJR西日本では「らくラクはりま」「らくラクびわこ」「らくラクやまと」の3列車を「通勤特急」として案内している。各列車については該当リンク先を参照。
東急電鉄・横浜高速鉄道
東急東横線とみなとみらい線で運行されている。副都心線直通運転開始前は全列車8両編成だったが、現在は10両編成で運行。表示色は背景は橙。文字は通勤(または通)の字が赤、特急(または特)の文字は橙となっている。平日日中に運転される特急に代わって、平日朝や夕方、夜に運転される。土休日ダイヤでの運用はない。
停車駅
渋谷-中目黒-自由が丘-武蔵小杉-日吉-菊名-横浜-みなとみらい-馬車道-日本大通り-元町・中華街
京成電鉄
上り(京成上野・泉岳寺方面)は平日朝に、下り(成田方面)は平日夕方以降に運転される。
かつては成田空港発京成上野行き終電(上り)もこの種別で、22時台に土休日にも運転される列車として設定されていたことがある(「通勤」とは一体•••)。
京急や都営浅草線から京成押上線を経由する電車も存在する。また、都営浅草線は通過駅のあるエアポート快特として運転されるものも存在する。表示色は白抜き文字の橙だったが、アクセス特急新設と同時に白抜き文字の水色になった。ちなみにさらに前は赤抜き文字の白幕で、さらに上下に青いマーク(?)があるものだった。
停車駅
京成本線と京成押上線で運用がある。
京成本線
京成上野-日暮里-青砥-京成高砂-京成八幡-京成船橋-京成津田沼-八千代台-勝田台~成田空港間各駅
京成押上線
押上-青砥(青砥から京成本線に直通)
東京都交通局・京浜急行電鉄
都営浅草線で運転されているほか、形式上では京急本線品川~泉岳寺間でも運転されている。
京成電鉄の「通勤特急」が当路線へ乗り入れる形式のもの。全列車が各駅に停車し、京成本線方面へ直通する。
相模鉄道
平日朝ラッシュ時にいずみ野線・湘南台発で運転される。
以前は相鉄本線・横浜行きで運転されていたが、2023年3月の相鉄・東急直通線開業に伴い、現在はすべて東急線直通となっている。
表示色は東急東横線直通が無地にピンク文字、東急目黒線直通が無地に水色文字。
停車駅
湘南台→いずみ野→二俣川→鶴ヶ峰→西谷→羽沢横浜国大→新横浜→(東急線内急行)
湘南台→いずみ野→二俣川→鶴ヶ峰→西谷→横浜(2023.3改正まで)
阪急電鉄
阪急京都線、阪急神戸線、阪急宝塚線で運転される。表示色は赤色に白文字。
神戸・宝塚線の10両編成と京都線の9300系使用列車(8両編成)に女性専用車両が設定される。
阪急京都線
平日朝夕時間帯に運転される。特急とは停車駅が異なり、大宮駅と西院駅では特急が通過して通勤特急が停車する駅、淡路駅は特急が停車して通勤特急が通過する駅となっている。通勤特急停車駅に加えて淡路駅を停車駅とした種別が快速急行である。2010年までは十三-高槻市間ノンストップだった。
停車駅
河原町-烏丸-大宮-西院-桂-長岡天神-高槻市-茨木市-十三-梅田
阪急神戸線
平日朝ラッシュ時のみの運行。1995年の阪神・淡路大震災からの復旧時に特急停車駅に塚口を加えた形で設定。
停車駅
高速神戸-花隈-三宮-岡本-夙川-西宮北口-塚口-十三-梅田
阪急宝塚線
神戸線と同じく平日朝ラッシュ時のみの運行。川西能勢口発梅田行きを6本運転。2015年に通勤急行から改称する形で再設定。以前は宝塚発で、梅田-川西能勢口では日生エクスプレスの停車駅(2003年以降)と同じだった。
停車駅
川西能勢口→池田→石橋阪大前→豊中→十三→梅田
余談
阪急6300系ベースと思われるプラレールが通勤特急の名前で出たことがあったが、実際は165系をマルーン色に塗っただけの代物だった。なお国鉄急行型電車のうち165系開発のもととなった153系は阪急の天敵こと新快速での運用が行われていたため、競合相手の車両が阪急の塗装にされるという、面白い事態になっている。