――僕たちがプリキュア!
概要
プリキュア20周年のアニバーサリーイヤーに制作が決まった「男子プリキュア」が活躍するプリキュアシリーズ初の舞台化作品。公式サイトのURLから分かるとおり、今回の舞台作品の制作はそのノウハウを持つマーベラスが中心となっている。
公式の略称は「ぼくプリ」。
2023年4月28日に公式よりキャラデザイン及び基本コンセプトが発表、同年5月30日に戦士名、メインキャスト、公演日程、実写版キービジュアルが発表。
東京は2023年10月28日(土)~11月5日(日)に品川プリンスホテル ステラボールで、大阪は2023年11月10日(金)~11月12日(日)にサンケイホールブリーゼで、それぞれ上演された。
東京千秋楽はU-NEXTで配信も実施された。
メインキャラクター達は5人の男子高校生でダンスがメインテーマとなっており、衣装のスタイルも和風やストリートファッションだったりと各々で異なる。
メンバーカラーは濃い目の桃・青・黄・緑・紫で構成されており、シリーズではお馴染みの妖精もいる。
メインキャストにはこれまで2.5次元ミュージカルや東映系以外の特撮番組出演歴があるメンバーが起用されている。
今回の上演に対し、スーパーバイザーを務める鷲尾天は「創造と破壊」をキーワードに「これまで培ってきたと同時に縛り付けてきたプリキュア像をレギュラー初の男子プリキュアやオトナプリキュアで壊し、再構築して前に進もうとしています」と述べている。
特に前例の無い本舞台版に関しても「無謀な試み」という批判を浴びるのは覚悟のうえで最大の挑戦と銘打っている。上記のキャストの傾向やメインキャラの設定からしても、メインターゲットはこれまでのTVシリーズよりやや年齢層が高い女性層と思われる。
2024年4月10日に東京千秋楽公演を収録したBD&DVDが発売。
そして2024年4月5日 20:00、マーベラス公式YouTubeチャンネルより2025年2月〜3月に第2弾公演の決定が発表された。主要なキャストとスタッフは第1弾から続投。
その後、10月31日14:00に、東京公演が2025年2月15日(土)から23日(日)にシアターH、京都公演が3月1日(土)、2日(日)に京都劇場で開催される事、タイトルが「Dancing☆StarプリキュアThe Stage2」と発表された。
ストーリー
好きなものはダンス!特技もダンス!という「星河楽」は、ダンス部で全国大会優勝を夢見る高校2年生。
ある日、楽はレギュラー選抜テストに向かう途中、奇妙な衣装の青年「パドドゥ」と、うつろな目をしたスーツ姿の男と出会う。
スーツの男は突然不気味な音楽に合わせてリズムを取り始めると、姿を変えて襲い掛かってきた!
絶体絶命と思われたその時、パドドゥの持つステラブレスが強く輝き、楽は光に包まれる—
『胸に高鳴れ、希望のビート!キュアトップ!』
…って何言っちゃってんだ俺?てか、何だよこの格好!
絶望を希望に変える“光のリズム”を乗りこなせ!Dancing☆Starプリキュア開幕!
※以上、公式サイトのあらすじ紹介より抜粋
基本設定
変身アイテムは「ステラブレス」というブレスレットタイプ。
「レッツ、ダンスハイ!」の発声で変身する。
キャスト
スタッフ
主題歌
「Do the Dancing☆Starプリキュア」
作詞:こだまさおり
作曲:楠瀬拓哉
評価
これまでに無かった舞台化に加え、プリキュアシリーズとしては異例となる、登場人物が男性のみということもあり、前評判は芳しくなかった。
この告知がなされた時にデザイン担当の川村は本作品のRT後に「失礼な発言する人はブロックで良いよね。お前に私の何がわかる」と複雑な心情を吐露し、プリキュアのコミカライズを担当する上北ふたごは「……」の意味深な言葉と共にキュアブラックとキュアホワイトが背中合わせに立つイラストをアップロードした。
特に上北のツイートは本人による言及が全くないため、ファンらが大いに混乱することになった(秋の劇場版関連の可能性もあるかもだが…)。
鷲尾や川村といったプリキュアに関わっているスタッフがいることはもちろん、男性キャラクターの下地はデリシャスパーティ♡プリキュアで丁寧に培われており、キュアアンフィニのようなゲスト戦士、本格参戦したキュアウィングの件もあったことから肯定的な見方をするファンもいた。
その一方で、話題の大半はネガティブな意見が多数を占め、前述の通り女性キャラクターメインで回していたプリキュアに似つかわしくない全員男性キャラクターといった設定や舞台演劇という関係上未就学児は観覧不可(劇団四季等の例外を除き、演劇は未就学児の入場はできない。但し東京千秋楽が配信で視聴可能になった事で解決した)な点がユーザーから大きく批判を受け、一部では「終わりの始まり」「迷走している」など誹謗中傷気味になるほどにまで批判はエスカレートしてしまい、「見えすいた地雷」等と揶揄されてしまった。
しかし、いざ上演されると評価は一変した。シナリオ面では、シリーズの「お約束」を抑えた設定や演出、普遍のテーマである友情と青春、単純な善悪二元論ではない展開等がきっちり詰め込まれており、「ちゃんとプリキュアになっている」「舞台以外の媒体でもいいから続きが見たい」という意見が多く、出演者目当てでシリーズ未視聴の層からも高く評価する声が見られた。
配信経由で上演を見た未就学児を含む本来のターゲットである児童層からも、思いのほか好評だったらしく、まさしく「創造と破壊」を体現した形となった。
そしてこの高評価を受け、上述の通り続編となる第2弾の上演が決定。プリキュア20周年ある意味最大の挑戦は、シリーズの展開に新たな広がりをもたらした。
余談
タイトルをそのまま略すと「ダンプリ」なのだが、公式略称はキャッチコピーを略した「ぼくプリ」となっており、理由は不明(この略称を採用している某アニメと被ることを避けたのであろうか?)。
また、カグラを演じる寺坂頼我は、某光の国の作品にて、みんなを笑顔にする主人公が変身する巨人を演じている。
関連タグ
個別
プリキュアシリーズ Dancing☆Starプリキュア ぼくプリ 令和プリキュア 男子プリキュア 男性キュア 2.5次元
関連作品
- 美男高校地球防衛部LOVE!:初めて公表された際、類似する作風の前例として視聴者からネタにされた。
- 東京ミュウミュウ:同じく講談社の変身ヒロインの先輩格であり、本作に先んじてメンバーが全員男性の作品を世に送り出している。
- ボボボーボ・ボーボボ:まさかの公式コラボ。流石にごく一部のスタッフにしか知らされてなかったようで、公開直後からプリキュアシリーズに携わった各スタッフや本作の出演者も、かなりの驚きを示した。ちなみにこのコラボ、第2弾である(1弾は本作発表前の、後日グッズ化までしたエイプリルフールネタ)
キャラクター
- 若宮アンリ/キュアアンフィニ:正規の男子プリキュア第一号。
- 夕凪ツバサ/キュアウィング:本作発表と同年に放送されたプリキュアのキャラクターでシリーズ初のメインキャラの男子プリキュアでもある(設定上では人間ではなく、人に変身できる妖精)。
- 竜族(プリキュア):上演期間中にアニメ本編に登場したキャラクターで、人数とカラーリングが本作と一致している。
主要キャラが女性のみの作品から派生した、男性ユニットによる派生作品一覧。
元作品、シリーズ | 男性ユニット作品 | 備考 |
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ときめきメモリアル | ときメモGS | |
おとぎストーリー天使のしっぽ | セイント・ビースト | |
THEiDOLM@STER | アイドルマスターsideM | |
プリティーリズム | KINGofPRISMbyPrettyRhythm |