概要
東北新幹線のE5系をベースにした、JR北海道所有の新幹線用車両。
10両編成4本を新製し、2016年3月26日の北海道新幹線開業と同時に運用を開始した。
外観
ロゴマーク(エンブレム)
15mのロングノーズによる先頭形状、アルミニウム合金による中空トラス断面のダブルスキン構造など、車両形状はE5系と同じで、直通運転する東北新幹線と共通したイメージを持たせるため、外装デザインも基本の色構成はE5系にそろえ、車体上部を「常盤グリーン」、同下部を「飛雲ホワイト」にした。ただし、帯の色は、E5系の「はやてピンク」に対し、ライラック、ルピナス、ラベンダーなどの北海道の花にちなんだ、「彩香パープル」に、またエンブレムもE5系のハヤブサをモチーフにしているのに対しシロハヤブサと北海道をモチーフにしたデザインに変更した。エンブレムはE5系と違い、中間車にも貼られている。
車両形式は、JR北海道の車両であることにちなんで、「Hokkaido」のHを形式名に入れ、H5系となった。
車内インテリア
座席種別と定員は、E5系にあわせて10両編成とし、1~8号車が普通車(定員658人)、9号車がグリーン車(55人)、10号車がグランクラス(18人)。電源コンセントは、グランクラスとグリーン車の全席、普通車の窓側座席・客室端部に設置。また、乗り心地向上のための「フルアクティブサスペンション」や車体傾斜装置も全車両に導入。
運用
E5系とH5系は独立した運用になっており、列車の時刻を限定して運用される。H5系は常に2編成を運用、残りを予備(原則1編成が青函トンネルでの救援で待機、もう1編成が定期検査関連)としたダイヤが組まれている。H5系で運用される列車は以下の通り。
※2021年3月13日現在。全列車東京~盛岡間でE6系を連結。
下り
- はやぶさ95号:仙台6:40発→新函館北斗10:07着
- はやぶさ21号:東京11:20発→新青森14:43着
- はやぶさ39号:東京17:20発→新函館北斗21:48着
- やまびこ223号:東京21:44発→仙台23:47着※
上り
- はやぶさ10号:新函館北斗6:35発→東京11:04着
- はやぶさ28号:新函館北斗12:48発→東京17:04着
- はやぶさ42号:新青森17:44発→東京21:04着
エピソード
事故廃車
2022年3月16日23時36分頃に発生した福島県沖地震の影響で東北新幹線の福島駅〜白石蔵王駅間の走行中に緊急停車(※)した『やまびこ223号』(H5系H2編成+E6系Z9編成)の17両編成のうち、16両の車両が脱線。一部車両はレールから約1mも横に逸脱した。
車両は数日間掛けてジャッキやクレーンを使いレールに戻し、モーターカーや他の車両の牽引で、仙台にある新幹線総合車両センターに移動した。調査の結果、H5系(H2編成)は車体が歪むなどの損傷が激しく、仮に修理しても営業復帰は困難と判断し同年9月16日に除籍された(出典1、出典2)。
なお、1~4、9、10号車の6両は社員教育・訓練用の車両として活用することが決まり、同年12月に仙台港→函館港経由で函館新幹線総合車両所へ輸送された(5~8号車の4両は11月頃に仙台で解体されたものとみられる)。
3編成体制となったが直ちに運用に支障が生じるものではないため、H5系は2編成運用・1編成予備で回している。代替新造は行わず、車両が足りない場合に限り「E5系による代走」を想定している(出典3)。
※…この地震発生の2分前にもほぼ同じ場所で地震が発生しており、現場で緊急停車していた(脱線時の映像・閲覧注意)。
H5系が登場する作品
シンカリオンシリーズに、当車両をモチーフにしたロボットが登場する。
新幹線変形ロボ_シンカリオン_THE_ANIMATIONにはH5はやぶさが登場し、初音ミクとコラボした発音ミクが操縦する。
続編の新幹線変形ロボ_シンカリオンZ_THE_ANIMATIONにもキハ261系と合体機能を持つシンカリオンZ_H5はやぶさが登場し、こちらは銀河鉄道999とコラボした月野メーテルが操縦する。
2024年放送のシンカリオン_チェンジ_ザ_ワールドにもエルダドーザーと合体機能を持つシンカリオン_H5はやぶさが登場し、こちらは五稜郭シオンが操縦する。
『A列車で行こう9 Version5.0』にH5系が収録された。
タイプは「超特急」で8両から10両まで編成数を変更でき、巡航速度は時速320キロメートル、基本運賃単価2300円となっている。
「新幹線開通」プロジェクトを完成させないと新規で購入することができないが、ゲーム開始時点で既に保有している「城下町の復興」「函館の女」は序盤から使える。
関連イラスト
関連タグ
E5系 はやぶさ(列車) はやて(列車名) やまびこ 色違い