ダーク破壊部隊
だーくはかいぶたい
『人造人間キカイダー』に登場した悪の組織。しかし、構成員の大半はロボットなため、ほとんどプロフェッサー・ギルの個人経営である。もちろん、ギルに仕える人間の部下もおり、ハカイダー三人衆の元になった科学者たち、4話でブルーバッファローから逃げていた女性プログラマーの十河幸子や8話で血液採取をしていた女医などである。34話では爆薬研究班所属の桃山博士の名が挙がっている(反逆の咎ですでに処刑されている。妻と娘は一般人)。キカイダーの開発者である光明寺博士もこのダークに属してロボットを制作していたが悪事に利用されている事を知ってキカイダーを製造した。また特撮版での設定では光明寺の息子である光明寺太郎(漫画版では光明寺一郎)が死亡するきっかけとなった山火事はダークの悪事が原因であるらしい(なお漫画版では環境破壊を行う会社の陰謀で殺された)。
「死の商人」とも呼ばれ、強力なロボットを紛争地域に売って利益をあげ、それを軍資金に世界征服を目指す。曰く、「一つの国にロボットを売れば、対戦国もロボットを買わなければならなくなる」。利益の為に紛争地域を更に激戦化させようと言うなんとも恐ろしい商売ではあるが、当時の特撮番組の悪の組織としては理念だけは結構合理的である。
もっとも、せっかく50万ドル(当時の価値で1億8千万円)の値がついたブルーバッファローをキカイダーと戦わせて挙句鉄屑にされていた。何を考えていたのか。
漫画版では上手いことコソコソ闇に隠れて商売をしており、『人造人間キカイダーTheNovel』ではスマートブレインやネロス帝国同様大企業ダーク・マジェスティック・エンジニアリングとして、『キカイダーREBOOT』では仮面ライダーG本編以前のシェードのように日本政府が立ち上げたプロジェクトとして表向きは災害救助等の平和利用目的に利用するアンドロイドを開発する組織を装って活動していた。
『キカイダー01』では巨大兵器ジャイアントデビルを研究していたことが明らかにされたが、本作中にてなぜ作らなかったのかは不明。
プロフェッサー・ギル
世界征服を企むマッドサイエンティスト。いつも着物のような服を着ている。アカ地雷ガマと白骨ムササビはキカイダーと対等以上の性能を持っており、ジャイアントデビルはキカイダー兄弟が二人掛かりで何とか倒せたロボットであったことから、ロボット工学においては天才的な技術を誇る事が分かる。白骨ムササビ等は光明寺博士の設計をベースにしたのかもしれないが、ジャイアントデビルについては見た目もコンセプトも大きく異なるため、純粋なギル設計だと思われる。
前述のように死の商人としては心許ないところもあるが、円道祥之氏の「完全「世界征服」読本」では「マネジメントに長けていたかもしれないが、ロボット工学者の腕は光明寺博士に敵わない」と本編からの印象と正反対の記述がなされている。
ハカイダー
キカイダー打倒のために光明寺博士をマインドコントロールして造った(その時点では)ダーク最強のサイボーグロボット。卑怯なやり方を好むダークの組織には、最後までなじめずにいた。詳細は該当記事を参照のこと。
ダークロボット
高性能の火力を搭載した自立駆動兵器。元々は光明寺博士が生態系保全のために作っていたロボットを、ギルが改造して兵器化したという設定(これが一期の破壊部隊であり、二期以降は光明寺を騙して作らせたダイダイカタツムリ以外ほとんどギルのオリジナル)。
所々でギルが持つ悪魔の笛の音を聞いて作戦を遂行したり、パワーアップしたりする。
動物がモチーフのロボットで、基本的なネーミングは「動物名+色」である。
奇抜な色との組み合わせが多いが、グレイサイキング(灰色+犀)・グリーンマンティス(緑+蟷螂)・イエロージャガー(黄+豹)・クロガラス(黒+烏)のようにイメージ通りのパターンもある。
装甲は厚く、携行火器程度ではびくともせず、火炎放射や電撃も全く通用しない。
12話のピンクタイガーまでが一期で、その3倍の力を持つ13話のギンガメ以降が二期である。
ロボットだが動物型ということもあってか怪獣然としたものが多く、作中のマスコミや民衆(果ては番組のナレーターまで)「怪獣ロボット」と呼んでいた。
性格は感情に振り回されやすい人間臭い連中ばかりで、中にはバイオレットサザエのように自意識に目覚めてキカイダーと協力しようと言い出した奴まで出た。
動物の姿をしている理由は、原作にて光明寺博士が「滅びゆく動物たちの姿を残すため」とされており、光明寺博士の自然と亡き息子への愛が込められている。
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